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ベイビー・ブルー
Baby Blue
バッドフィンガー
Badfinger

1972年
全米14位,全英*位
日(AJP20)*位
 大ヒット曲『Day After Day』の後にシングルカットされたためか,さほどヒットしませんでしたが,この曲もまた『Day After Day』に勝るとも劣らぬ名曲であることは間違いありません。ことPOPさという点から言えばこちらに軍配が上がる....と,個人的には思っています。
 そこはかとなく哀愁を帯びたメロディーはもちろん素晴らしいのですが,バックのギターのアルペジオがとても印象的なんですよね。この曲にはアルバムMixとUS.シングルMixのヴァージョンがありますが,私は音がクリアーだけれど軽い印象を受けるUS.シングルMixよりもしっとりとした印象を受けるアルバムMixのヴァージョンの方が好きですね。
 ちなみにこの曲のプロデューサーは真性ビートルズ・ヲタクでもあるTod Rundgrenが担当しています。
 作者はPete Ham,収録アルバムは『Straight Up』。Youtube
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バス・ストップ
Bus Stop
ホリーズ
Hollies

1966年
全米5位,全英6位
 ホリーズは1960年代から1970年代にかけて,イギリスで17曲,アメリカで6曲ものTop10ヒットを放っているのですがが,日本ではこの「バス・ストップ」が一番人気でした。フォーク・ロック風のアコースティック・サウンドにマイナー調の胸キュンで甘酸っぱいメロディーと日本人の琴線に触れまくるサウンドですから,それも当然でしょう。
 もっとも,「バス・ストップ」の人気が高すぎるが故に,ホリーズのビート・バンドとしての側面が長いこと理解されなかったという弊害も生んでしまったのですが....実際,ホリーズは「バス・ストップ」のようなフォーク・ロック・タイプの曲ってそんなに多くないんですよね。
 それはともかく,この曲が初めてカー・ラジオから流れてきた1966年から,現在に至るまでずっとえねま的好きな曲Beat10に入り続けているということは間違いのない事実であります。なんといってもサビのグラハム・ナッシュのハイ・トーン・ハーモニーがたまりません(^_^)。
 作者は後に10ccを結成するGraham Gouldmanです。彼等のベスト盤ならば必ずといって良いほど収録されているはずです。Youtube  BACK

ベンド・ミー・シェイプ・ミー
Bend Me, Shape Me
アメリカン・ブリード
American Breed

1968年
全米5位,全英24位
 この曲はほぼ同時期にエイメン・コーナーがイギリスでヒットさせていますが,私は軽快なドラムとティファナ・ブラスを彷彿させるブラス・サウンドが印象的なアメリカン・ブリードのバージョンの方が好きですね(ちなみにオリジナルはModelsというバンドらしいのですが,これは聴いたことがありません)。
 アメリカン・ブリードは当時のロック・バンドとしては珍しい白人黒人の混合バンドで,美しいコーラスとホーン・セクションをセールス・ポイントとしていました。そのために,最近ではソフト・ロックのバンドとしても再評価されているようですね。ちなみに,彼等は1970年代になってからルーファスと名前を変え,チャカ・カーンをボーカルに何曲ものヒット曲を放っています。
 作者はEnglish-Weiss,収録アルバムは『Bend Me, Shape Me: The Best of The American Breed』。 Youtube BACK

ブンガワン・ソロ
Bengawan Solo
ディック・リー
Dick Lee

1989年
全米*位,全英*位
 インドネシアの伝統的ポピュラー・ミュージックであるクロンチョンの巨匠ゲサン・マルトハルトノが1940年代に作った曲で,日本でも1951年に封切られた映画『ブンガワンソロ』の主題歌となり,所謂南方歌謡として親しまれている曲です。
 このヴァージョンは,シンガポールのポップの才人ディック・リーが1989年にリリースした名作アルバム『マッド・チャイナマン』に収録されているもので,原曲の朗々とした美しいメロデイ・ラインをしっかりと生かしながらも,A&M風のコーラスやレゲエのリズム等のPOPなアレンジによって,欧米のサウンドとアジアのメロディーが一体となった,とても洒落たPOPナンバーとなっています。
 作者はGesang Martohartono,収録アルバムは『Mad Chinaman』。  BACK

青春の光と影
Both Sides Now
ジュデイ・コリンズ
Judy Collins

1968年
全米8位,全英14位
日(AJP20)2位
 アメリカの女性フォーク・シンガー,ジュデイ・コリンズが1968年にリリースした曲。日本では同名映画『青春の光と影』が封切られた翌1969年に大ヒットたのですが,ゼーガー&エヴァンスの『西暦2525年』に阻まれ惜しくも1位になることはできませんでした。
 チェンバロによるクラシカルなイントロから始まるこの美しい曲に,ジュデイ・コリンズ儚げで透明感のある歌声がまた実に良く合っているんですよね。もっとも,POPであるが故に,同曲が収録されている彼女の1stアルバム『Wildflowers』(これも名盤!)の中では若干浮いた感じになってしまっているのがちょっと残念なのですが...(もちろんこれはあくまでも個人的な印象ですよ)。
 なお,作者であるジョニ・ミッチェル自身も同名アルバム『青春の光と影(Both Sides Now)』でとりあげていますが,個人的はジュデイ・コリンズのヴァージョンの方が好きですね。
 作者はJoni Mitchell,収録アルバムは『Wildflowers』。Youtube  BACK

ブールヴァード・オブ・ブロークン・ドリームズ
Boulevard Of Broken Dreams
カフェ・ジャックス
Cafe Jacqus

1978年
全米*位,全英*位
 印象的なシンセのイントロから始まるこの美しい曲は,カフェ・ジャックスのオリジナルではなくジャズのスタンダードナンバー(邦題『夢破れし街』)のカヴァーです。この当時のシンセを使った曲って,今聴くと古臭さを禁じ得ないものが多いのですが,この曲はその洗練されたアレンジのためか今聴いても少しも古臭さを感じさせません。また,ゲスト参加のフィル・コリンズがいかにも彼らしいスネアの音を聴かせてくれるのが,プログレ・ファンにとってはトリビア的楽しみかもしれませんね。プログレといえば,アンソニー・フィリップスのアルバム『Side』にこのアルバムのミュージシャン達が何人も参加しているのは,おそらくプロデューサーのルパート・ハイン絡みなんでしょうね。
 作者はH.Warren/A.Dubin,収録アルバムは『International』。  BACK