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マリア・マリア
Maria Maria
ミルトン・ナシメント
MIlton Nascimento

1976年
全米*位, 全英*位
 ブラジル音楽界の巨人,ミルトン・ナシメントの代表曲のひとつです。彼の作る曲には信じられないくらいにメロディーの美しい曲が多いのですが,その中でもPOPさからいえばこの曲がベストだと思います。シンプルなギターのイントロから始まるわずか3分ほどの曲ですが,その中身の濃さはアルバム1枚を凝縮したくらいあります。中盤のスキャットの部分の展開なんか「プログレ?」って感じすらします。それでいながらメロディーはひたすらPOPで美しく,何度聴いても心の奥底まで染み込んでいきます。そして最後のシンプルなコーラスの繰り返し。ここはライヴで一番盛り上がる部分なんですよね。以前TVで見たライヴでも一番感動的な場面でした。生で聴いたら絶対に泣いてしまいますよ,きっと...。そしてこの曲のもうひとつの魅力はミルトンの歌声そのものです。いやほんと,あの顔からは絶対に想像のつかないまるで天から降りてきたような歌声なんですよ。
 
作者はメンバーのMIlton Nascimento&Fernand Brant収録アルバムは『Music For Sunday Loverです。BACK

マリア・エレーナ
Maria Elena
ロス・インディオス・タバハラス
Los Indios tabajaras

1963年
全米6位, 全英5位
(AJP20)*位
 ロス・インディオス・タバハラス「コモエスタ赤坂」で知られるムード歌謡グループ,ロス・インディオスとはまったく別物の,ブラジル北東部の先住民族タバジャラス出身の兄弟ギター・デュオです。この『マリア・エレーナ』は1941年にジミー・ドーシーがヒットさせた曲を1957年にロス・インディオス・タバハラスがリメイクしたものですが,何故か1963年になって突然アメリカでヒット,続いてイギリスで,そして日本でも大ヒットしました。おそらく当時幼稚園児であった私の耳にも自然に入ってきたはずです。この曲を一言で言えば典型的なムード・ギター......それ以外言いようがありません。なのに,アコースティック・ギター2本による哀愁に満ちながらも透明感のあるサウンドには,つい耳を傾けてしまう魅力があるんですよ。もしかしたら,今で言うところの『癒し系』のサウンドとして,当時のリスナーの心に染みたのかもしれませんね。 BACK

僕と君のブー  
Me And You And A Dog Named Boo
ロボ
Lobo

1971年
全米5位, 全英4位,
(AJP20)4位
 アメリカのシンガー・ソング・ライター,ロボジャイアント・ロボではないぞ(^^;)の,軽快なギターのカッティングから始まるシンプルで美しいメロディーを持ったカントリー・タッチのポップ・ソングです。『飾り気のないシンプルな曲』という言葉がピッタリの地味な曲なんですが,不思議と心に残るサウンドなんですよね。控えめなストリングスがまた私の琴線にふれます。しかし,なんというか不思議な邦題ですよね。中途半端な省略がヤレヤレです(^^;)。ロボといえば『片想いと僕』も日本でヒットしましたが,こちらはそんなに好きにはなれませんでした(^^;)
 作者はKent Lavoie(ロボの本名)。ベスト盤には必ず収録されているはずです。 BACK

ミート・ミー・オン・ザ・コーナー
Meet Me On the Corner
リンディスファーン
Lindisfarne

1972年
全米*位, 全英3位,
(AJP20)*位
 グラム・ロック全盛期の1973年3月(当然私もグラム・ロックに夢中でした),NHKの「ヤング・ミュージック・ショー」で放送されたリンディスファーンのスタジオ・ライヴを見た私は,グラム・ロックとは対極にあるような泥臭いサウンドとステージであるにもかかわらず,すぐに彼等のファンとなってしまいました。ある意味,これがトラッドへの目覚めだったのかもしれません。それはともかくとして,このライヴでも一番印象的だったのが,彼等にとっての初ヒット曲でもあるこの『ミート・ミー・オン・ザ・コーナー』だったのです。サウンドはトラッド色が強いのですが,メロディーはビートルズにも通じるPOPさがあるんですよね。聴いていて心が温かくなるような,そんな曲です。
 
作者はメンバーのR.Clements収録アルバムは『Fog On The Tyneです。もちろんベスト盤にも必ず収録されているはずです。  BACK

メルト・アウェイ
Melt Away
ブライアン・ウィルソン
Brian wilson

1986年
全米*位, 全英*位
(AJP20)*位
 ブライアン・ウィルソンが1986年にリリースした初のソロ・アルバムに収録されているこの曲は,そのタイトル通り身も心も『溶けて』しまいそうなくらいに美しいバラード・ナンバーです。正直な話,ドラッグ等により一時は廃人同様だったブライアン・ウィルソンが久しぶりにリリースしたアルバムということで,聴く前はかなり不安がありました。ところが,実際に聴いてみると,確かに往年の声の艶は失われてはいるものの,徹頭徹尾ブライアン・ウィルソンのサウンドじゃないですか。特に1曲目の『Love And Mercy』と3曲目に収録されたこの曲は,同時代にリリースされたどのミュージシャンのどの曲よりもPOPの輝きに満ちたものであり,「ああ,本当にブライアン・ウィルソンは復活したんだなぁ」と感慨深いものがありましたね。
 作者はBrian Wilson収録アルバムは『Brian Wilsonです。 BACK

モーニング・ガール
Morning Girl
ネオン・フィルハーモニック
Neon Philharmonic

1969年
全米17位, 全英*位
(AJP20)*位
 エレキ・チェンバロ(もしくはクラヴィネット)の印象的なイントロに続いて『Morning Girl』と歌われる出だしから,甘酸っぱくて胸がキュンとなるようなPOP全開のメロディーで,これだけで『POPのお薦め』当確間違いなしです。しかも,『フィルハーモニック』を名乗るだけあって,ストリングスの使い方がまた絶妙なんですよね。これだけでも,素晴らしく良くできたPOPソングなのですが,そのPOPでHappyな世界を一転させる現代音楽を思わせるようなストリングスで終わるあたりが,またサイケ心をくすぐってくれるんですよ。いやもうなんて憎いアレンジしてくれるんでしょう。
 ネオン・フィルハーモニックがヒットさせたのはこの1曲だけであり,俗に言う所謂一発屋になるわけですが,しかし,作編曲担当の
タッピー・サウシーとヴォーカル担当のドン・ガントの二人が作り上げたまさにネオンのような輝きを持つサウンドは,現在でもソフト・ロックの至宝として高く評価されているのです。
 
作者はTupper Saussy収録アルバムは『The Moth Confessesです。 BACK

恋はリズムにのせて
Music To Watch Girls By
アンディ・ウィリアムス
Andy Williams

1967年
全米34位, 全英33位
(AJP20)1位
 『ムーン・リヴァー』や『ある愛の詩』で知られるアメリカの人気ポピュラー・シンガー,アンディ・ウィリアムス日本でも『アンディ・ウィリアムス・ショー』が放送されてましたね)の彼にしては珍しいアップ・テンポのナンバーであるこの曲は,英米では大したヒットはしませんでしたが,日本では大ヒットとなりました。当時人気の高かったハープ・アルパートとティファナブラスを彷彿とさせるアメリアッチ・サウンドもさることながら,どことなく哀愁を帯びたメロディーが日本人好みだったんでしょうね。
 ところで,この曲は当時ペプシ・コーラのCMソングとして使われていたそうですが,私は長いことコカ・コーラのCMソングだと思っていたんですよね(^^;)。
 作者はTony Velonia&Sidney Ramin収録アルバムは『続僕たちの洋楽ヒットVol.7です。 BACK