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いとしのルネ
Walk Away Renee
レフト・バンク
Left Banke

1966年
全米5位,全英*位
 ビートルズが『イエスタデイ』で弦楽四重奏を使用した後,ロック界でクラシカルなサウンドを取り入れたバンドがいくつか登場しましたが,このレフト・バンクもその一つです。彼等のバイオリン等の弦楽器とチェンバロ(おそらくエレキ・チェンバロ)をフューチャーしたサウンドは,当時バロック・ロックと呼ばれていました。彼等の曲はクラシカルでメロディーの美しい曲が多いのですが,その中でもこの『いとしのルネ』は特に美しくしかもポップなメロディーを持った名曲です。なお,この曲名に出てくる人物『ルネ』とはメンバーの一人であるトム・フィンの恋人の名前だそうです。
 作者はBrown/Calilli/Sansone (Brownはバンド・メンバーのマイケル・ブラウン),プロデュースはHarry Lookofsky, Steve&Bill Jerome(Harry Lookofskyはマイケル・ブラウンの父親),収録アルバムは『There's Gonna Be A Storm』です。 BACK

ウェイクアップ・ブー
Wake Up Boo!
ブー・ラドリーズ
Boo Radleys

1995年
全米?位,全英?位
 朝の心地よい目覚めを誘うようなコーラスから,一転ブラスを交えた軽快なサウンドへと変わるこの『ウェイクアップ・ブー』は,間違いなく1990年代を代表するPOPソングのひとつです。元々はPOPでありながらもアヴァンギャルトな面も見せていたブー・ラドリーズですが,この曲が収録されているアルバム『Wake Up!』では,1960年代〜1970年代の王道ブリティッシュ・ポップ・サウンドを前面に出して大成功をおさめました。そのPOPなサウンドでいっぱいのアルバムの中にあって,この曲はもっともPOPな魅力に満ちあふれています。それにしても,ボーカルのSiceは,そのスキン・ヘッドな容姿と少年ヴォイスが,なんともミスマッチですね(^^;)
 
作者はメンバーでギタリストのMartin Carr,プロデュースはBoo Radleysです。  BACK

気の合う2人
We Were Made For Each Other
モンキーズ
Monkees

1968年
全米*位,全英*位
(1968年全米*位,全英*位)
 不朽の名曲『Daydream believer』が収録されているアルバム『小鳥と蜂とモンキーズ(The Birds,The Bees & The Monkees)』のA面の3曲目に収録されている曲です。
 シングルカットされていないものの,エレキチェンバロとストリングスをメインとしたクラシカルな演奏にのせてデイビーのスウィートな歌声で歌われるシンプルだけれど美しいメロディーを持つこの曲は,このアルバムを代表する名曲のひとつであることは間違いありません。特に後半ホルンの音が入り転調するあたりのセンスの良さは,ソフトロックの鏡と言っても過言ではありませんね。
 私はこの曲を聴く度に心の中がほんわりと暖かくなり幸せな気分になっちゃうんです。
 作者はCarol Bayer & george Fischoff,アレンジはShorty Rogers,プロデューサーはMokeesです。  BACK

ウィンディ
Windy
アソシエイション
Association

1967年
全米1位,全英*位
 ソフト・ロック・バンドとして現在でも評価の高いアソシエイションにとって2曲目の全米1位ヒットです。ベースのイントロから始まる爽やかで軽快なサウンドに美しいメロディーとコーラス&ハーモニー,これがヒットせずに何がヒットするんだ!というくらいに良くできたPOPソングです。もっとも,メンバーの写真からはこの爽やかで美しいサウンドはちょっと想像できないんですけれどね(^^;)。ところで,アソシエイションはあのモンタレー・ポップ・フェスティヴァルでもこの曲を演奏しているのですが,完璧とはいえないまでもコーラス演奏ともにレコード通りに再現しています。これからもわかるようにアソシエイションはライヴ・バンドとしても実力のあったバンドだったんですよね。
 作者はメンバー達の友人でもあるRuthann Friedman,プロデューサーはBones Howe,収録アルバムは『Just The Right Sound』です。  BACK

ウイチタ・ラインマン
Wichita Lineman
グレン・キャンベル
Glen Campbell

1969年
全米3位,全英7位
日(AJP20)11位
 アメリカを代表するシンガーの一人であるグレン・キャンベルの初のTop10ヒットです。彼は1960年代前半にはセッション・ギタリスト&ヴォーカリストとして活躍し,ビーチ・ボーイズのツアーにも参加していたそうですが,後にソロとしてデビュー。そして,初ヒットでありグラミー賞受賞曲である『恋はフェニックス』を作曲したジミー・ウェッブによって作られたのが,この『ウイチタ・ラインマン』なのです。この曲が日本でヒットした1969年3月といえば,私は小学生5年生だったのですが,リアルタイムで「良い曲だなぁ!」と思ったんですよね。いや,ホントに。特にストリングスの響きが印象的でした。もしかしたら,私のストリングス好きはこの曲がルーツにあるのかもしれませんね(^^;)。もちろん,メロディーも日本人好みの哀愁系のメロディーであり,歌詞がわからなくても子ども心にグッとくるものがあったんですね。
 ええ,もちろん今でも大好きな曲のひとつですよ。
 作者はJimmy webb,収録アルバムは...best盤ならまず間違いなく収録されていると思います(^^;)。  BACK

ウォーム・トゥ・ターン
Waiting For The Worm To Turn
ブルジョア・タッグ
Bourgeois Tagg

1987年
全米*位,全英*位
 ブレント・ブルジョアとラリー・タッグの二人を中心としたバンドの2ndアルバムに収録されている曲ですが,これが彼等の持ち味のひとつであるファンキーなリズムを生かしながらも,POP心をくすぐるようなメロディーを持ちあわせた名曲なんですよね。というのも,この曲のプロデュースをしているのが,あのPOPの天才トッド・ラングレンなんです。もうイントロのギターの音色からしてトッド・ラングレン色全開のPOPサウンドなのですが,ビートルズ的という点では同時期のXTCとも共通性を感じさせますね。
 同アルバムに収録されている『I Don't Mind At All』(全米38位)もまたビートルズ的名曲です。
 ちなみに,ラリー・タッグは高野寛のアルバムにもベーシストとして参加しています(おそらくトッド絡みなんでしょうね)。
 作者はLarry Tagg,プロデューサーはTodd Rundgren,収録アルバムは『Yo Yo』です。  BACK