東鳩2AD 日記

それは語られなかった
もうひとつの季節

ToHeart2に登場した,気になる存在だった
女の子たちとの新たな物語

(パッケージ裏解説より)

 あの至高の名作『To Heart』の続編として2004年にAquaplusからPlaystation2用ソフトとして発売されたゲームの...というより,2005年にWindows用18禁ソフトとしてリメイクされた『To Heart2 Xrated』の続編として,2008年にLeafから発売された恋愛ゲーム。これはPS2版やXratedに登場したサブキャラをメイン・ヒロインにしたものでですが,その中には本編では立ち絵すら無かったキャラクターもいます。実は,その中の一人のシナリオが気になって仕方がないので購入してしまったというわけです。
  以下ネタバレの連続ですんで,くれぐれもお気をつけください。
3月6日

 対象OSがWindows2000/XP以降というので,VaioのノートPCにインストール。
 問題なくインストール終了したので,さっそく開始......というわけにはいかず,実際にプレイを開始したのは次の日になってからです。

 春香さんの夢で夢精をしちゃうという,とんでもない始まり方。でもまぁ二次作品ではメインヒロイン並みに人気のある春香さんですから,これぐらいのサーヴィスはあっても可でしょう。

 通学途中にちゃるよっちから女体板ばさみ(彼女たち曰くX攻撃)の荒技を受ける貴明君。
 このみも黙って見てないで止めてあげなさいよ(^^;)。

 放課後,貴明の下駄箱に「公園で待ってますの」ラブレター。
 公園で待っていたどう見てもロリな菜々子ちゃんから,「あたしをお兄さんの恋人にしてください」と告白されてしまう貴明君......菜々子ちゃんって,確か本編ではるーこのシナリオにちょこっと出てきた子ですよね。

 ここでOP

 さすがにロリな菜々子ちゃんの告白を受け入れるわけにはいかず断る貴明ですが,
 「お兄ちゃんって読んでいいですか?」なんて言われたら,そりゃぁ断ることはできないでしょう。

 翌日,貴明のクラスに転校してきたのは,登校途中の貴明に体当たりをしてなおかつ自らキスをする,レミーも真っ青なアタックをするはるみと名乗る少女。
 「わたしの席はダーリンのとなり」と勝手に席を決めるはるみ
 クラスの皆は「まただよ、河野貴明のジゴロ伝説」と冷たい反応。
 しかも,担任まで「宇宙人、超能力者、未来人、すべておまえの管轄だ」と言ってるし...貴明って実はキョンだったのか?(^^;)。
 あまりにも積極的過ぎるはるみから逃げるように下校する貴明
 「逃げなきゃ、逃げなきゃ、逃げなきゃ!」って......逆シンジ?
 しかし,家に帰った貴明を待っていたのは,『恋愛至上主義が生み出した史上最強のラブモンスター』。
 さすがに貴明もそんなはるみの行状に否を唱えるのですが,そのぐらいで素直に引き下がるはるみじゃありません。
 次の日には「ダーリンのドレイさんになりにきました。河野はるみでーす!」と転校のやり直し。
 これじゃぁ余計にクラスメイトの視線も冷たくなるってもんです。

 校門の前にころがっていた生ゴミ?物体Xの正体はまーりゃん先輩。
 倒れた貴明の胸の上でなごむまーりゃん先輩の野望は世界征服....って、どこの紐緒さんですか?(^^;)
 しかも,海外から久寿川先輩を箱詰めにして宅配便で送ってしまうし...いや,これって拉致誘拐でしょう(^^;)。Xratedはやってないので良くわからないのですが,久寿川先輩って,こんな天然キャラなんですか?う〜む,Xratedもやってみたくなっちゃったな。

 日曜日,宅配便で送られてきたのは大きな冷蔵庫の箱の中に入っていたのは素っ裸の女の子じゃなくてメイドロボ。行く当てがなさそうな野良メイドロボをしばらく家におくことにする貴明。なんか,次女とは随分対応が違うんじゃないですか?.
 それにしても、なでなでをいやがるとはメイドロボにあるまじき所行ですな。
 何故か電柱の裏で様子をうかがっていたイルファさんの口から,野良メイドロボ=シルファはるみミルファが妹であることを知らされます。
 「貴明さんこそほぼ完璧なシルファちゃんのご主人様なんです」は良いとして,その理由が「ヘタレ力(なぜだか女の子をとりこにしてしまう環境にムダに優しいマイナスエネルギー)」ってのは,貴明ならずとも素直に喜べませんね...(^^;)。
 イルファさんのたくらみにより,貴明の家で『メイドロボ検定』に取り組むことになるシルファ
 もちろん,これは対人恐怖症でなおかつわがままで嘘つきのシルファを矯正するためにイルファさんが仕組んだことなのですが,「はめられた」と言う貴明にm「むしろ、ハメてほしいのは私の方です」ってそんな下品な台詞を言ってはいけませんよ、イルファさん(^^;)。
 いやぁ,黒いイルファさんは良いなぁ......

 さて,これでメイン・ヒロインは揃ったのかな?
 いや,某妹がまだ出てきてませんね。これはまた別ルートで出てくるのかな?

 まずは,最強伝説を持つというまーりゃん先輩の攻略から始めるとしますか。

3月9日

 『まーりゃん先輩ルート』終了。

 特にストーリーらしいストーリーがあるわけではなく,まーりゃん先輩の傍若無人唯我独尊ついて来られる奴はついて来い,でも,ついて来られなかったら死刑な,的あれやこれやに,貴明がひたすら翻弄されるだけの物語でした。

 Hだって,ある意味喰われちゃったみたいなもんだしね。
 でも,まーりゃん先輩もあれが初めてだったということは,当然貴明が好きだからしたことであり...
 つ〜か,いくらまーりゃん先輩だって,好きな男相手じゃなければ,自らパンツを見せたり,中身を見せたりなんかしませんよね。でなけりゃ単なる露出狂ですよ(^^;)。

 そう考えると,『ダイス・デ・トライ』の「ダイスの目が小だったらたかりゃんと結婚」という台詞や,『まーこ作戦』時の「両親がいなくてさみしかったから,いつもたかりゃんにべたべたしていた」「あたしは,たかりゃんといられるだけで幸せなんだもん」といった台詞は,本音だったのかもしれません。
 貴明とのHの後で「毎日,あたしのこと,かわいがってくれないとぐれちゃうからな」などと可愛らしいことも言ってるし,まーりゃん先輩も実は乙女なのかもしれませんね。

 もっとも,その直後「ハーレムエンドだから,これからは常に3人一緒に行動せねば!」と久寿川先輩も巻き込んでしまうのは,久寿川先輩もXratedのヒロインの一人だから,この『Another Days』でも貴明のことが好きであるというという設定ではあるにせよ,いかにもまーりゃん先輩らしいというか...このハーレムエンドというのは貴明にとってではなく,まーりゃん先輩にとってのハーレムエンドなのですから......

 ところで,私はXratedやってないので,久寿川ささらというXratedオリジナル・キャラについてはほとんど知らないのですが,Xratedでもこんな感じの人だったんでしょうか?
 彼女に対しては,お固くて真面目な生徒会長キャラというイメージがあったのですが,こちらが彼女の本当のキャラだとすると,何だかとても興味がわいてきました。こりゃやっぱりXratedもやらないとダメかな?
 それにしても,まーりゃん先輩と久寿川先輩の関係というのも不思議です。どう見ても久寿川先輩の方がお姉さんキャラって感じなのに,実際はまーりゃん先輩が久寿川先輩がの関係なんですよね。この二人の関係についてもXratedやらなけりゃわからないんだろうな。

 謎といえば,まーりゃん先輩の本名もまた大きな謎のひとつです。
 エロゲ声優の時の名前は『朝霧麻亜子』,自動車免許に書かれた名前は『北新地まーりん』(但しこの免許が本物であるかどうかは疑わしい),そして別シナリオで見せた『動物プロダクション・取り締まられ役』の名刺には『小鳥遊万里耶』と書かれていたし....そ〜いや公式にも彼女の本名は明らかにされてなかったんじゃないかな?
 もっとも,彼女が人類であるかどうかも謎なんですよね。
 このシナリオでは『まー・りゃん』は『滅びの使い,破壊神のしもべ』の名前だと言われてるし,別シナリオでは裏山の神社に封印されている妖怪の名前が『まありゃん』だし......それが事実だといわれても,彼女の場合は素直に頷けてしまいます。

 ネタといえば
 「ここでわざわざ固焼きスパを作って萌えポイントを稼いでもいいが」という本家ネタや
 「これで勝ったと思うなよー!」という前作別キャラネタもあれば,
 「生徒会のメイドは化け物か!!」という定番のガン*ム・ネタ,
 「れでぃーず・あんど・じぇんとるめん,あーんど,おとっつぁんっん,おっかさん!」という半世紀も前のネタもありました。
 でもなぁ,この最後のネタの元ネタを知っている人は少ないんじゃないかな?
 ちなみに,元ネタはトニー谷です...って,この名前を知ってる人も今はもう少ないんだろうな。
 

3月10日

 『奈々子ルート』終了。

 そ〜いや,奈々子ちゃんには名字ってあったっけ?
 設定資料見たら『奈々子』しか書いてないし...まぁ某先輩みたいに名前そのものが謎な人もいるからね。

 奈々子ちゃんは『ToHeart2』のるーこシナリオに出てくるサブ・キャラですが,元作品ではほとんど立ち絵も無かった存在で,まさかメイン・ヒロインになるとは吃驚です。しかも,小学生だしね。本編中には明確には小学生とは書かれていないけれど,『算数』を勉強する中高生はいませんよ。
 『ToHeart2』にはまーりゃん先輩という見た目ロリキャラもいますが,ここはやはりリアル・ロリ・キャラをってことで奈々子ちゃんをヒロインにしたというところですかね。

 このシナリオではまーりゃん先輩が色々な場面で関わってきます。
 貴明に遊園地デートの入場券だけじゃなく,奈々子の体操服生写真まであげたり,貴明が喜ぶからと奈々子ちゃんに白スク水着&ネコ耳&尻尾の格好をさせたりと,すっかり貴明奈々子ちゃんで遊んじゃってます。
 まーりゃん先輩にとって,この二人は良いおもちゃなんでしょうね。

 奈々子シルファの絡み(貴明の膝の上争奪戦等)も楽しかったのですが,考えてみれば,この二人って精神年齢的には一番近いのかもしれません。
 年齢でいえば,このシナリオには奈々子の同級生であるひとみちゃんとスミレちゃんという二人の女の子が登場するのですが,いかにも年齢相応なスミレちゃんはともかくとして,見た目も知的で大人びたひとみちゃんはただ者ではありません。いくら奥手で女の子が苦手とはいえ,高校生の貴明を軽く翻弄してしまうとは,いやぁ将来が楽しみというか恐ろしいというか......もしかしたら,精神年齢的にはすでにタマ姉の次くらいに高いかもしれません。
 正直言って,
奈々子ちゃんよりもひとみちゃんの方が私のツボなんですよね。個人的にはひとみちゃんがその小悪魔ぶりを十二分に発揮して貴明を翻弄しまくるシナリオが見たかったのですが......
 おそらく近い内にそんな内容のSSを書いてくる人がいるに違いないので,それを楽しみに待つことにしましょう。

 さて,いくら18禁ゲームとはいえ,相手は小学生の女の子です。数年前ならいざしらず,このご時世ですから,奈々子ちゃんとのHシーンはありません。せいぜいパンチラくらいのもので,あとはスパッツと白スク水着姿があったくらいです。

 というわけで,エピローグでは数年後,大人になった奈々子ちゃんとのラブラブな場面が繰り広げられるのだろうな......と思っていたら,実際はわずか数日後の学園祭で,まーりゃん先輩の策略によってバニーさんの姿にさせられてしまった奈々子ちゃんの姿を拝んだところで終わってしまいました。
 もっとも,あれだけのものを見せられてしまったら,貴明辛抱たまらずに法律を犯してしまう可能性もなきにしもあらずなんですけれどね(^^;)。
 

3月15日

 『シルファ・ルート』終了。

 いやぁ,これはずいぶんと良いツンデレを見せていただきました。

 事前情報では,シルファは引っ込み思案の大人しい娘というイメージがあったのですが,まぁ確かに引っ込み思案ではあるけれど,まさかあれほどまでに毒舌さんだとは...
 なにしろ,「とっとと起きやがれ,愚民」と足で顔を踏んづけてご主人さまを起こしちゃうんですから,まったくもって,メイドロボにあるまじき行動です。

 そんな素直でない女の子(ロボットだけれど)が,紆余曲折を経て素直になっていく様は,まさにツンデレの鑑です。
 こんな素敵なツンデレ・キャラを好きにならずに,どうしてツンデレ好きと言えましょう!
 しかも,初Hの時に自分自身をリボンでぐるぐる巻きにして「もらって,くれるれすか」なんて言っちゃうんだから,いやもう可愛過ぎです。ぐるぐる巻き過ぎて身動きとれなくなっちゃうというドジっ娘ぶりもまた良きかな。

 いじけたときの,まるで捨て猫のように段ボール箱の中で体育座りをする姿,あれはほんと反則ですよ。
 段ボール箱といえば,選択場面でのデフォルメ・キャラがまた可愛いんです。ただ,時折某セイバーさんが段ボール箱の中でいじけてるように見えてしまうのは,何故なんでしょう(^^;)。

 そして,タマ姉曰く『巨大ロボを動かして,地球の平和を守ってしまう』という貴明のヘタレ力も全開で,特に後半部分のどうしようもないグダグダぶりは,『ヘタレキング』の称号に相応しいものがあります。
 これが元祖東鳩浩之だったら,ご主人さまだ,メイドロボだ...なんて関係は一切気にすることなく,おせっかいとも思われる積極的言動であっという間にシルファの心に入り込んでしまったのでしょうが......まぁ,最近のギャルゲー主人公は『ヘタレ』が標準装備になっているのだから,これもいた仕方のないことなのでしょう(^^;)。

 メイドロボといえば,当然三姉妹のもう二人,イルファさんとミルファもこのシナリオでは重要な役割を果たしています。
 そもそも,シルファを冷蔵庫の段ボール箱に詰めて貴明の家に送りつけたのはイルファさんだしね。しかし,イルファさんのハーレム願望ははたして,ネタなんでしょうか,それとも本心なんでしょうか?いやぁ,ほんと謎に満ちた方です。でも,そこがいいんですけれどね。
 一方,貴明のことを『ダーリン』と呼ぶはるみことミルファも当然ながら,シルファ貴明争奪戦を繰り広げるのですが,しかし,彼女もまたシルファのことを心配する優しいお姉さんでもあったのです。
 貴明シルファと結ばれた後の
 「これからはダーリンじゃないよね」
 「貴明......シルファのことお願いね」
 とミルファが話すくだりにはじ〜んとくるものがありました。
 もっとも,その直後に「これからは不倫だね」と宣言するあたりは,いかにも彼女らしいというか...

 ところで,遊園地からの帰り,貴明シルファに告白した後の
 「ごめんなさいれす。こういうときはろうしたらいいかわからないれす」
 「こういうときこそ涙を流すんだよ」
 というやりとりは,やっぱりエヴァネタなんでしょうね。
 

3月23日

 『よっちルート』終了。

 よっちこと吉岡チエは,『ToHeart2』本編でこのみの親友として登場する元気系の女の子。
 『ToHeart2』本編では,相棒のちゃると一緒に貴明の腕にしがみついたりと,中学生の頃から貴明を翻弄する女の子でしたが,この『Another Days』でも初っぱなから『X攻撃』という名の女体板挟み攻撃で貴明を翻弄してくれちゃってます。

 シナリオとしては,親友の恋を実らせるためと主人公に色々と働きかけている内に,ミイラ取りがミイラになってしまうというギャル・ゲーとしてはある意味王道なシナリオなのですが,思った以上に楽しむことが出来ました。
 これはなんといってもよっちというキャラの魅力の為せる技と言えるでしょう。
 実は,私,よっちのような元気系自爆キャラって案外好きなんですよね。
 貴明を女の子に慣れさせるためとプールに連れていきながら,貴明春夏さんの水着姿に見とれると「あたしの巨乳じゃだめっスか」と自爆したり,「水着が可愛い」と言われたら真っ赤になって固まってしまったり...
 このみ貴明をくっつけようとしながら,貴明このみと仲良くしている姿を見ると,「何,朝からイチャイチャしてるんスか?」と不機嫌になったり......
 貴明はるみに拉致されてデートをすると,その後をつけながらヤケ食いをして動けなくなったりとか...
 いやもう可愛いじゃないですか!

 このシナリオの貴明は,よっちから『ヘタレキング』-->>『ヘッキー』-->>『世界ヘビー級ヘッキー』-->>『ヘッカー』と罵られながらも,実際はこれまでのシナリオと比べるとあまりヘタレてないんですよね。
 それどころか,自分の気持ちに素直になれないよっちを寺女の前で待ち伏せして,公衆の面前でよっちを抱きしめキスをするという『強気によっちの身体を押し開いて心も押し開く』という強気な行動すら見せてくれるのです。
 もっとも,よっちを公園の藪に連れ込んだは良いけれど,その後どうしればいいかわからなくなってしまったのは,いかにも貴明らしいというか......
 そうなると,逆にふっきれたよっちの方が積極的になってしまい,そのまま初体験が青姦となってしまいます。

 その後よっちは自分の思いをこのみに伝え謝罪するのですが,当のこのみはとっくに貴明よっちが付き合っていると思っていたそうです。そりゃぁ放課後になると二人で出かけたり,公衆の面前で抱きついたりしてるんですから,端から見ればとっくの昔にバカップルって感じだったんでしょうね。
 つ〜か,それに気が付かない二人は鈍感過ぎです(^^;)。
 それに比べて
 「ごめんね。よっちが恋して苦しんでるなら,自分から聞いて,もっとちゃんと相談してあげるべきだった」
 「あたしとはひとつだけ約束して。タカくんのこと,不幸せなんかにしないで」
 と寂しさを隠して言うことができるこのみのなんて,大人なこと!

 それにしても,それ以来毎日やりまくってらっしゃるとは,ほんと困った二人ですよ(^^;)。

 ところで,貴明はるみに拉致されたデートで見ていた映画って『White Album』みたいなんですが,それを黒歴史扱いしちゃうなんて......もちろん,これはネタですよね(^^;)
 

4月2日

 『ちゃるルート』終了。

 ちゃること山田ミチルは,『ToHeart2』本編でよっちとともにこのみの親友として登場する不思議系の女の子。
 『ToHeart2』本編の頃から,よっちはタヌキ,ちゃるはキツネと称されていましたが,この二人タヌキとタキツネなのにとても仲が良く,また互いに相手のことを良く理解しているんですよね。
 ある意味お嬢様である(正確には『お嬢』?(^^;))ちゃるがお嬢様女子高である寺女に入学したのは理解できるんですが,どう考えてもお嬢様ではない(^^;)よっちが,何故寺女に入学したのか不思議だったんですが,これはよっちが,特殊な環境下にあるちゃるが寺女でひとりぼっちにならないかと,彼女の身を案じてのことだったんですね。
 そんなよっちですから,自身のシナリオでは執拗なまでに貴明このみをくっつけようとしていたのに,このシナリオでは素直にちゃる貴明のことを応援しています。

 シナリオは貴明雄二に頼まれてちゃるとのお見合いをぶち壊しに行くという所まではよっちと同じですが,その後『二人を追いかける』という選択肢で,どちらを選ぶかによって,ルートが別れます。
 意に添わぬお見合いをなきものにするために偽りの恋人となる二人が,やがて本当の恋心を抱くようになるが,『偽りの恋人』という枷のために,なかなか自分の気持ちに素直になれない....というシナリオは,これもまぁギャルゲーの典型的なシナリオのひとつといえるかもしれません。
 ヒロインがカタギでない家の跡取り娘で,彼女の身を命に替えてでも守ろうとする一家の者がいる...というと,某ブラクラの日本編を思い出してしまいますが,もちろん『ちゃるルート』のシナリオはそんな悲劇的なものではありません。
 まぁ,ロクさん(彼女の身を命に替えてでも守ろうとする一家の者)からきつい一発をいただいてしまう貴明にとっては,ある意味悲劇的な部分はあるかもしれませんけどね(^^;)。

 ちゃるの『無口な不思議系少女』というキャラクターもまた,ギャルゲーにあっては伝統的キャラのひとつでありますが,彼女の場合はここに,コミパにも同人作家として参加する『腐女子』という設定が加わっているのが今時というか...
 そ〜いや,貴明の母親も結婚前はコスプレをしていたという驚くべき過去もこのシナリオで明らかになりますが,まさか虎皮の衣装着て「だっちゃ」とか言ってたんじゃないでしょうね(^^;)。

 『ちゃるルート』のシナリオが楽しめなかったのかといえば,そんなことはありません。ギャルゲーとしては十分に楽しめる内容でした。
 なんといっても,実は『H』でした...ってのがいいですね。
 ちゃる貴明は学園祭が終わった後の教室で初めて結ばれるのですが,
 「痛くて苦しいけど....だが、それがいい...」
 って,まったくどこまでオタクなんですか,この娘は(^^;)。
 その上「どんな格好も、どんな体位も....覚悟完了」
 なんて,言われちゃったら,いくらヘタレ・キングの貴明だって野獣化しちゃいますよ。
 というわけで,初Hにもかかわらず,この二人すっかりやりまくっちゃってます。

 ちなみにエピローグで二人は後夜祭のフォークダンスに参加するのですが,あれだけやりまくってたら,普通足腰立たなくなってフォークダンスどころじゃないと思うんですけれどね。いや,それ以前に二人とも全身色んなモノでドロドロのヌルヌル状態で,シャワーでも浴びないとヤバイ状態なのではないでしょうか?
 などとツマラン突っ込みを入れてしまうのは,それこそツマランことかもしれません(^^;)。 

 ところで,基本的に眼鏡ッ娘であるちゃるですが,肝心な場面では眼鏡はずしてるんですよね。
 個人的には眼鏡属性は無いし,正直眼鏡をしていない
ちゃるの方が可愛く思えるのですが,眼鏡属性の人達にとっては,この所業はどうなんでしょう?

 最後に気になったネタを二つ
 
「それってどこのキックオフ」(by よっち)
 「たかりゃんは岩清水くんかね。」(byまーりゃん)
 二人とも本当は何歳なんですか?(^^;)
 

4月7日

春夏さん』ルート終了

 同人誌では絶大な人気を誇る春夏さんだけあって、直接的エロはないものの、実になんともフェロモン出しまくりのお話でした。

 つ〜かね、いくら我が子同様に接していたお隣さんの息子だからといって、
 腕組みをして胸を押し当ててみたり、 スパッツ姿で「運動をするから足を押さえろ」と言ってみたり、
 家出したからと泊まりに来て 「寝顔がかわいかったから」と隣で寝たり、
 「おはよう」から「おやすみ」まで額にキスをしたり、
 「気持ちいいことしてあげる」と言って背中に乗ってマッサージをしたり....
 そんなことばかりされてたら、貴明じゃなくたって妄想たくましくなっちゃいますよ。

 とはいえ、これらがすべて春夏さんの天然行為かとえいば、そうは思えないんですよね。
 異性としてどこまで意識しているかはわかりませんが、春夏さん自身が貴明を欲しがっていることは事実でしょう。 
 エピローグの 
 「タカくんはうちで暮らしなさい」
 「息子になりなさい」
 「そうしたら、恋人にも夫婦にもなれないけれど、ずっと一緒にいられるわ」
 という言葉は紛れも無く彼女の本心だと思います。

 春夏さんが、貴明に対して女を意識させるような言動を取り始めたのは、貴明の周辺に何人もの女性が現れるようになってからです。おそらくそれまでは女性が苦手である貴明が結婚するのは娘のこのみである、という安心感があったのでしょう。ところが、貴明の周辺に何人もの女性が現れたことをこのみの口から聞いて「このままではタカくんが他の男に取られてしまう」という危機感を抱き、それが上記の言動にとつながったのではないでしょうか。
 つまり、春夏さんは、貴明に自分の存在を強く印象付けるために、半ば意識的に上記の言動をとったというわけです。

 春夏さんの夢は
 「二世帯住宅で子供夫婦と住むこと」
 「このみの産んだこどもを抱くこと」
 もちろん、ここにオプションとして貴明が付いてくることは言うまでもありません。
 ああ、もしかしたら、本編で春夏さんが夫婦で出かけるとき、このみを一人暮らしの貴明の家に預けたのは、貴明を信頼している...という面だけではなく、もしかしたら、なるようになって既成事実を作ってしまえ、という気持ちもあったのかもしれませんね(^^;)。
 

4月13日

このみ&環 Story』終了

 このみタマ姉という本編の2大ヒロインのどちらも選べないという(ヘタレな(^^;)人向けのオマケシナリオで,このみ本編シナリオのラスト近くからタマ姉貴明争奪戦に参加するところから始まります。

 連日朝から夜まで繰り広げられるこのみタマ姉の挟み込み攻撃に音を上げた貴明が,戦略的撤退を試みた結果,階段から落ちて両腕の骨にヒビが入るはめに。
 というわけで,貴明はおはようからお休みまで,三度の食事は当然として,お風呂から小便の世話までこのみタマ姉から看護を受けることになってしまいます。
 もちろん,寝るときも3人一緒のベッド。

 それにしても,このみタマ姉と一緒に風呂に入り,全裸のこのみタマ姉から後ろから前まで全身すみずみまで洗われながら,イチモツを反応させることなく耐えきった貴明は大したものです。こんな貴明を誰がヘタレと責めることができるでしょう?

 もっとも,翌日にはタマ姉特製の(どう考えても精力剤としか思えない)薬膳の効果からか,耐えきれずに発射しちゃうんですが,あれはもう不可抗力でしょう。
 そうなってしまえば,あとはもう行くところまで行ってしまうのが自然の摂理というもので,
 「タカくんとタマお姉ちゃんとずっと一緒がいい」と泣くこのみ
 「じゃあそうしましょ」と答えたタマ姉
 「Hなことしよ」
 「3人でもっとホントにHなことを」
 と貴明に宣戦布告したことで,貴明が意識不明になるまで果てしない3Pが繰り広げられることになります。
 それだけタマ姉特製薬膳の精力効果と催淫効果は絶大なものがあったということなのでしょうが,タマ姉は絶対に確信犯ですよね。

 ラストは裸エプロンで起こしに来たこのみタマ姉から
 「食事にする?」
 「お風呂にする?」
 「それともわたし達?」
 と言われる実にベタなエンディングなんですが,これはこれで良いものです。

 ところで,このシナリオでも春夏さんはこのみタマ姉からアタックを受ける貴明を見て,「自分も3人の中に加わる」というどこまで本気だか冗談だかわからないとこと言ってましたが,それ以外にもこのみの声色使いという裏技を見せたり,歳が離れている旦那さんとは幼なじみだったという設定が明らかになります。
 しかも,小学生の頃から,一人暮らしを始めた(当時大学生?)の旦那さんを攻略するために,お風呂の中に押し掛けたり,布団の中に潜り込んだりしていたそうで......ということは,もしかしたら春夏さんは若く見えるのではなく,本当に若いのかもしれませんね。実はまだ20代だったりして....(^^;)。

 このシナリオで気になったネタをひとつ。
 3人で貴明の部屋で勉強をしているシーンで貴明が訳していた英文の
 「酔った男が天国に行って,神様に追い出されてまた生き返る話」って...
 『帰ってきたヨッパライ』じゃないですか(^^;)。
 つ〜か,昭和40年代後半にフォーククルセダーズがヒットさせた古の曲ネタを解る人がいったい何人いることやら(^^;)。
 どんな曲かは,Youtubeで検索すれば一発で出てきますので,気になる方はどうぞ。
 

4月28日

はるみ(ミルファ)ルート』終了。

 正直言って「ダーリン、ダーリン」と貴明に迫るはるみの姿には違和感がありました。
 もちろん、本編では個別のシナリオはおろか立ち絵すらないくまのぬいぐるみのクマ吉でしかなかったのですから、正しいミルファはるみ)像なんてものはないのですが、それでも、色々な二次作品(SS等)である程度できあがっていたミルファの印象と違うこともあり、これはミルファじゃないよなぁ...と思えて仕方がなかったんです。

 しかし、この違和感はあながち間違いではなかったんですね。
 というのも、このシナリオは、はるみミルファではなく、はるみミルファの物語だったのです。 前半は、メイドロボではなく人間として貴明に一途に自分の想いを全身でぶつけるはるみの物語。
 後半は、はるみの記憶を無くし、新たに貴明との愛を育みながらも、貴明の中にはるみの姿を見て悩むミルファの物語。 はるみでないミルファの方がミルファらしいという印象が強いのは当然のことで、 同じ身体(筐体)であっても、二人は別人格(アンドロイド格?)なんですよね。

 記憶を失っていてもはるみの「貴明が好き」という想いが残っていたから、ミルファはあんなにも早く貴明の事が好きになったに違いありません。
 しかし、そのはるみの姿を貴明の中に見てしまうが故に、貴明が好きなのは自分なのか、それともはるみなのか、ミルファは悩むことになるのです。 これがイルファだったら「何度記憶を消去しても貴明さんのことを好きになります」と言ってるくらいだから、すんなりとその状況を受け入れてしまうだろうし、シルファだって、なんだかんだ文句をたれながらも「ご主人様にご奉仕することがメイドロボの勤めなのれす」と受け入れてしまうでしょう。
 これは自由度が高く設定されたミルファだからこその苦悩なんです。

 そのミルファが「貴明を好きなあたしが、たったひとりの本当のあたしなの」と状況を受け入れ、「大好き、貴明...あたしのたったひとりのダーリン」と告げたとき、はるみミルファは一体化したのです。

 それにしても、このシナリオで一番不幸だったのは間違いなく由真ですね。 貴明から自転車を乗り逃げされ、バスにぶつけて壊され、そのうえ、貴明がその場から逃げちゃったものだから、持ち主である自分自身がこっぴどく怒られてしまうなんて...こりゃぁ激怒しても当然ですよ(^^;)。

 ネタとしては、珍しく『元祖東鳩』ネタがありましたね。
 マルチは犬と会話をしていたけれど、はるみミルファ)はネコと会話。
 「私は食べられないから」という部分はきちんと踏襲してました。 もっとも、バルサミコ酢をたっぷり使ったはるみ特製お弁当はネコから完全に無視されちゃいましたが...(^^;)。

 ネタといえば、貴明にジャーマン・スープレックスを決めたはるみの『神様直伝』だけれど、神様=カール・ゴッチって、ある程度年齢の高い人かプロレス・ファンしかわからないと思うぞ(^^;)。
 

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