ホーム  展覧会・朗読会情報  スケジュール・空き状況  利用案内  交通案内   「Gallery通信」  写真集  出版物 お問合せ



Gallery 通信 (2011年2月~) 

→「ギャラリートーク記録小冊子シリーズ」の詳細はこちら


→コラム「ことばの杜」(別ページに移行しました



<No.28> 2011.08.15  小尾俊人さんのご冥福をお祈り申し上げます

  小尾俊人さんは、1945年に山崎六郎、清水丈男の両氏と共に、みすず書房を創業。以来、半世紀近くに
  わたって同社の編集責任者として、数多くのすぐれた書物を世に送り出してこられました。退職後は、『本が
  生まれるまで』(築地書館、1994年)など、“出版と社会”に関する著作を多く著されました。

  ギャラリーオークでは2008年5月、小尾さんに、「読書のよろこび エッカーマン『ゲーテとの対話』を中心に」と
  題する講演をしていただき、その講演記録をギャラリーオーク小冊子第1集(「読書のよろこび」)に収録させて
  いただきました。(→ 詳しくはこちら)

  「読書のよろこび」の冒頭で小尾さんは次のように語っています。
  ―― 私は60年も前の戦争世代に属しております。まあそれで年齢から言って先行きが極めて短いと思って
  おります。せめてもこれから先の短い時間、限られた時間を質的により高いものに したいというのは、現在の
条件下で本能的な、ほとんど本能的な要求であると、そういう気持ちでおります。そのためには読書以外のものはない、と。それで選択した
ものがゲーテのこの本であります(後略)。
  
小尾さんには、ぜひ「読書のよろこび」の続篇をお願いしたいと思っていましたが、叶わぬ夢となってしまいました。
心からご冥福をお祈りいたします。 (享年89歳。写真は2008年5月ギャラリーオークにて)





<No.27> 2011.06.15  大震災から三か月が過ぎて

東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故から三か月がたちました。しかし東京に住む人々も、いまだに心の落ち着きを取り戻せず
にいます。ましてや、家族、家、生活そのものを奪われた東北の人々や、着の身着のままで故郷を追われ流浪の民となることを強いられ
た福島原発周辺の人々の苦しみはいかばかりかと、胸が痛みます。

人類史上最悪とされる福島第一原子力発電所の事故によって、福島と関東を中心に、空気も水も土も海も、大量の放射性物質によって
取り返しのつかないほどに汚染されてしまいました。汚染は、あらゆる食品や下水処理施設の汚泥にまで及んでいます。まさに、「生存
の権利」が脅かされている状況です。その直接の責任は東京電力と国にあるとしても、「豊かで便利な暮らし」が原発の危険性と背中合
わせで成り立っていたことにほとんど目を向けず、無関心に過ごしてきた私たち大人世代にも責任の一端はあると思います。

震災以来、自分たちに何ができるのか、ということが盛んに問われ、「支えあう」が合言葉になっています。被災地を直接支援することは
大切なことですが、同時に、日本中の人々が、今日本で起きていることにしっかりと目を向けながら、それぞれの持ち場で確かな仕事と
堅実な暮らしを積み上げてゆくことが、長い目でみれば「復興」への力になると思います。

ギャラリーでは十月から展覧会を再開いたします。今、その準備が少しずつ始まっています。
芸術のちからが直接、「復興」に寄与することはできませんが、芸術の側が震災という大きな体験から力を得ることはできるかもしれない
・・・・・・・三か月が過ぎた今、そんな風に考えています。




<No.26> 
2011.02.28  越智博さんのブログ「オートボージョレからのアトリエ日記」

  以前、ギャラリーオークで展覧会を数回して下さった在仏画家の越智博さん
  からブログ「オートボージョレからのアトリエ日記」開設のお知らせをいただき
  ました。

  越智さんは昨年夏、16年近く滞在したノルマンディを離れ、リヨン郊外のボー
  ジョレに引っ越され、引き続き精力的に制作活動に取り組んでいらっしゃる
  ご様子です。時折越智さんの消息や個展の情報についてお尋ねがあります
  ので、この機会に越智さんの近況をお伝えし、あわせてブログもご紹介いた
  します。

  左の絵は、2月23日のブログ「土の道のにおい」に掲載されているもので、場所
  はゴッホが絶筆を描いたあたりだそうです。越智さんの絵をご存じの方も、ご存
  じない方も、行ったことのない場所なのに何故か「なつかしさ」を感じるのではな
  いでしょうか。それは、ブログの短いコメントからわかるように、越智さんの眼が、
  異国の景色のなかに遠い故郷の土の記憶を見出しているからなのだと思います。
  (なお、絵は横長の作品の「部分」だそうです。)
  
  ブログは1月に開設されたばかりですが、ボージョレの紹介や制作途上の作品に
  ついてなど、様々つづられています。ブログを通じて、「絵が生まれるまで」を画家
  の内面と外面からたどることが出来そうです。テレビとは違う切り口の異文化紹介
  という点でも興味深いと思います。
  (ブログのURL  http://thizy712.blog.fc2.com/blog-entry-32.html)

  奥様の洋子さんも「ボージョレの空の下」というブログで、ボージョレでの日々の暮らしを
  伝えています。越智さんのブログの「リンク」からたどれます。