観 光 ・  ノ  ー  ビ  ザ  渡 航 


【この項の目次】
ノービザで渡航
入国拒否
観光ビザ(B-2)や商用ビザ(B-1)を申請するには
Q & A
 
 日本人が観光渡航する場合、ノービザでの渡航と、観光ビザ(B−2)を申請しての渡航の2種類あります。また、観光ビザと同じ種類のものに商用ビザ(B−1)があります。
 この項ではノービザ渡航と観光・商用渡航について説明していきます。

    ノービザで渡航

 日米のビザ免除協定があるため、日本人の場合は、ノービザで90日間滞在できます。あらかじめESTAの登録をしていて、滞在に十分な資金と往復のチケットもしくはアメリカを出国するチケットを持っている必要があります(オープンチケットではなく、日付入りチケットが望ましい)。
 アメリカの入国審査官は、入国者がビザ上のトラブルを犯してブラックリストに載っていないか、ビザを申請して却下されたことがあるかどうか、犯罪に関係がないかどうか、麻薬を持っていないかどうか、目的にあった渡航をしてきた人物であるかどうかをチェックします。

 入国審査官は、特にノービザ渡航者には厳しい態度で臨みます。何度も渡航している人、1回の滞在が1カ月以上と長い人などは、別室に連れていかれて詰問されたり、荷物を検査されたりすることがあります。
 審査官は入国者が、アメリカで働くのではないか、学校へいくのではないか、結婚するのではないかと疑ってかかります。そのため学校のパンフレット、履歴書、アメリカの会社の名刺、恋人の手紙や写真など持たないほうがいいでしょう。
 ノービザで入国した場合は、アメリカ国内で滞在期間の延長や在留資格の変更(たとえば観光ビザから学生ビザに変更したりすること)はできません。

 90日以上滞在したい場合は、一度アメリカを出国して、再び入国することになります。ただし、隣国のカナダやメキシコに短期旅行に出かけても、出国したとはみなされずに、90日の滞在のなかに組み込まれてしまうことがあります。たとえばアメリカ滞在60日目にカナダへ10日間旅行してアメリカへ再入国したとしても、2回目のアメリカ滞在1日目になるのではなく、1回目の滞在の71日目とみなされます。したがって90日滞在したあと、カナダへ1〜2週間ほど旅行して、アメリカに再入国しようとしても、滞在日数分をすべて消化したとみなされ、新たな入国を認めてくれないので注意が必要です。
 また、短期間の間に何度もノービザ渡航を繰り返すと、入国を拒否されることがあります。

    入国拒否

 ノービザ渡航では90日の滞在が許されているので、アメリカに90日滞在して出国し、またアメリカに入国して90日滞在……といったことを繰り返す人がいますが、このように何度も渡航していると、働いているのだろう、結婚するのだろうと疑われて入国審査で厳しく詰問され、荷物検査をされたのちに入国が拒否されることがあります。

◆◆◆入国拒否されないために
 こうした疑いをはらすためにノービザで何度も渡米する場合は、次のような対策をたててください。

◆対策1……書類を準備
 以下の書類を準備し、もし入国審査で疑いをかけられて別室に連れていかれそうになったときにみせてください。これらはあくまでも疑いをかけられたときに見せるもので、最初から見せる必要はありません。
▽アメリカでの旅程表(英文)
▽十分な滞在資金があるという証明書(英文)
 日本の金融機関の残高証明書、トラベラーズチェックなど。
▽日本とのつながりを示す書類(英文)
 アメリカでの滞在は短期間であり、生活の基盤はあくまで日本にあるという以下の書類を準備してください。
・勤め人……働いている会社に在職証明書もしくは休暇証明書を作成してもらいましょう(自分で英文でつくって、上司にサインをしてもらうという形式でいいでしょう)。日本の会社での名刺なども提示するといいでしょう。
 商用でいく場合は、会社から「××という仕事の用件で、山田太郎をアメリカに出張させます」といった旨の手紙を書いてもらいます。
・学生……在学証明書
・主婦……配偶者が書いた渡航同意書
【注】証明書は英文で書いてもらうか、英文翻訳を添付します。
 
◆対策2……アメリカでの滞在先をホテルにする。
 I-94(次項参照)にアメリカの滞在先を書く欄がありますが、友人がいても滞在先をホテルにしてください。ホテルは特に予約する必要はありません。
 
◆対策3……チケットの買い方を工夫する
 1カ月以上滞在するチケットやオープンチケットを持っていると疑われることがあるので、予定変更可能なチケットを購入して、とりあえずは短期間滞在の帰国日を予約して、入国してから現地で予約を変更するという方法があります。
 ただし対策1での書類を提示できる人は、長い滞在期間のチケットであっても心配する必要はありません。

◆対策4……次の書類は持参しない。
 最初のカウンターであやしまれた場合は、別室に連れていかれてさらなる審査と荷物検査があります。
 このとき持参してはいけない書類としては、アメリカの会社の名刺や履歴書(仕事探しをすると疑われる)、学校のパンフレット(学校にいくと疑われる)、恋人の写真や連絡先(結婚すると疑われる)などがありますので、持参しないようにしましょう。

    観光ビザ(B−2)や商用ビザ(B−1)を申請するには

 日本人の場合、ノービザ渡航が認められているため、何らかの理由がないかぎり、観光ビザや商用ビザの申請をする人はいないのが現状です。
 したがって観光・商用ビザを申請するのは、以下のいずれかの人となります。
@かつて入国拒否にあった人
Aかつて非移民ビザの申請を却下された人
B正当な申請理由があって入国審査官に長期間の滞在を認めてもらえそうな人
 (たとえば親族の家に子供が生まれてベビーシッターを頼まれている、病人の世話を頼まれている、病気や怪我の治療をした
  い、州政府から正式に認可された団体でボランティアをする、長期間の滞在が必要な商用があるなど)

申請に必要な書類

  ビザを申請するには、アメリカ大使館・領事館に書類を提出します。 
 可能なかぎり、提出書類のコピーを保存しておきましょう。
 書類はすべて英文で提出します。日本語の書類には英語の翻訳と翻訳証明書を添付します。

 アメリカ大使館・領事館が指定する書類のほかに、以下の書類も追加で申請したほうがいいでしょう。

◆観光ビザ(B-2)
▽預金残高証明書(旅費を証明するため)
▽日本とのつながりを示す書類
 ・現役の学生の場合
   在籍証明書か休学証明書か復学証明書
   親の留学同意書
 ・卒業したばかりで無職の場合
   卒業証明書、親の留学同意書
 ・主婦の場合
   配偶者の留学同意書、配偶者の在職証明書と源泉徴収票
 ・社会人で仕事を休職して留学する場合
   休職証明書もしくは休職を認める雇用主の手紙
   源泉徴収票
 ・社会人で仕事をやめて留学する場合
   在職証明書もしくは在職している(いた)ことを認める雇用主の手紙、源泉徴収票
▽日程表(英文)

◆商用ビザ(B-1)
(B−1ビザで渡航する場合は、アメリカで収入を得る仕事に就くことはできません)
▽アメリカでどのくらいの期間、何をするかを詳しく述べた会社からの手紙(英文)
▽旅費がどうやってまかなわれるかを述べた会社からの手紙




【Q & A   目次】
ノービザ渡航
観光ビザでの渡航

    ノービザ渡航

 ノービザで渡航して滞在期間を延長することはできますか。
 ノービザ渡航者が滞在できるのは90日までで、滞在期間を延長することはできません。

 ノービザで渡航して現地で学校をさがして学生になることはできますか。
 ノービザで渡航した人は、現地で滞在資格を変更することはできません。学生になりたければ、一度日本に帰国してから、日本にあるアメリカ大使館・領事館で学生ビザを申請する必要があります。

 学校の下見のためにノービザで渡航しようと思っていますが、注意することは。
 学校の下見をすることは入国審査官には言わないほうがいいでしょう。通学するのだろうと疑られて入国拒否にあうかもしれないからです。あくまで観光渡航で通しましょう。実際に「下見をするから」と言って、入国拒否にあった人がいます。

 ノービザで渡航します。空港での入国審査にあたって、 持っていってはいけないもの、持っていったらいいものはありますか。
  渡航回数の多い入国者や滞在日数の長い入国者をみつけた場合、入国係官は別室に連れていって荷物検査をします。
 ノービザ渡航は観光や商用での入国のみが認められています。結婚、留学、就労する目的をもってノービザで入国したと判断されると、入国を拒否されることがあります。留学するなら学生ビザを、就労するなら就労ビザを、結婚するなら婚約者ビザか永住権を申請してから入国しなさいというわけです。
 留学、就労、結婚を裏付ける持ち物などが発見されると、入国拒否となるので注意が必要です。そのため学校のパンフレット、アメリカの会社の名刺、履歴書、恋人の手紙や写真などは持たないほうがいいでしょう。
 反対に持っていたらいいものとしては、日本とのつながりを示す書類があります。学生なら学生証明書、社会人なら在職証明書、主婦であれば配偶者の渡航同意書などです。日本語で書かれた書類であれば、英訳を添付してください。このほかに英文の旅行日程表なども準備しておくといいでしょう。
 ただし、これらの書類は、はじめから入国係官に提示する必要はありません。疑われて別室に連れていかれそうになった場合のみ、提示してください。

 将来結婚するかもしれない人がアメリカにいます。ノービザでアメリカに入国時、入国審査官に正直に答えるべきでしょうか。またアメリカの連絡先など聞かれた場合、ホテルではなくてその人の住所を教えたほうがいいでしょうか。
 「アメリカ人の恋人がいる」と答えると、結婚するのだろうと疑われて審査が厳しくなります。ですから、ノービザで渡航する場合は、「恋人がいるか」と聞かれても、「いない」と答えましょう。
 I-94にアメリカの連絡先住所を書かされますが、ホテルの名前を書いておくのが賢明でしょう。 

 ノービザで渡航して、アメリカ人の恋人と結婚したいと思っていますが……。
 ノービザで渡航した人は滞在資格を変更することはできませんが、アメリカ人と結婚した場合は、例外として変更の手続きを進めることができます。ただし、申請している間に不法滞在者となるため、移民専門弁護士を通して申請することになるため、この方法はお勧めではありません。また、入国の際に、結婚することが明らかになってしまうと、目的を偽って入国したとして、入国審査官からビザフロード(詐欺罪)と判断されてしまいます。移民法におけるフロードとは不正または故意に事実を偽ってアメリカに入国したり、ビザを取得したりすることで、フロードとされると永住権が取得できなくなります。
 フロードの烙印や無駄な出費を避けるためにも、結婚するのであれば、婚約者ビザを取得して渡航するか、永住権を取得してから渡航することをお勧めします。

   観光ビザでの渡航

 犬の訓練法を教えているところに住み込んで数カ月滞在したいと思っていますが、どんなビザを申請すればいいでしょうか。
 この場合は観光ビザ(B−2)を申請することになります。観光ビザのための必要書類のほかに、サポート書類として申請理由を綴った手紙、アメリカ側受け入れ先の訓練士の手紙などを添付して申請します。
 申請理由を綴った手紙では、勉強(study)という言葉よりも、学ぶ(learn)という言葉をつかるのが望ましいでしょう。

 いままで観光ビザを申請して取得できた人の例を紹介してください。
A 犬の訓練法を教えてくれるところで長期滞在する、盆栽を教えてくれる先生のところでホームステイする、孫の子守にいく、アート関係の奨学金がとれてニューヨークにいく、病気の友人の治療にいく……といった人たちが申請に成功しています。
 皆さんそれぞれ申請理由を裏付ける書類をつけて努力されています。
 I−20(入学許可証)を発行してもらえない個人の先生や機関のもとで勉強(learn)したければ、先生や機関を紹介した新聞や雑誌の記事などを参考資料として添付するといいでしょう。申請理由は英語で書きますが、その際は  study  という言葉は使わないで、あくまで learn という言葉を使うべきでしょう。
 また、会社の上司や学校の恩師など周囲の人に書いてもらう推薦状も効力を発揮するでしょう。
 
 いままで観光ビザを申請して却下された人の例を紹介してください。
 病気治療で申請した人が「アメリカ側の医者の受け入れの書類がない」という理由で、従姉妹の子供の子守にいくと申請した人が「子守をするなら就労許可が必要だ」という理由で却下されました。ただ単に長期滞在したいという理由で申請した人が却下されたのはいうまでもありません。

 5年間有効の観光ビザが発給されました。これは5年間滞在できるということですか。
 ビザの有効期限と入国時に認められる滞在期間は違うものです。ビザは入国時にみせる通行手形で、5年間何度でも使用できますが、滞在期間は入国時に入国審査官が決めるものです。滞在期間はI-94に記入されますので、ビザとセットにして大切に保管しましょう。

 観光ビザを取得できました。入国時に注意することはありますか。
 観光ビザは日本のアメリカ大使館・領事館が発給したものです。最終的に入国の審査をくだすのは各空港のイミグレーションに配属されている入国審査官です。ときには観光ビザをキャンセルして入国を認めない係官もいますので、注意が必要です。

 観光ビザの申請が却下されたらどうなりますか。
 パスポートにその旨の記載がされ、その後はノービザ渡航ができなくなります。入国審査官がパスポートの記載マークに気がつかなくて入国できることもありますが、それは幸福な例外として考えたほうがいいでしょう。
 以降は短期間の観光旅行で渡航する場合でも、観光ビザを申請しなくてはなりません。その場合は「かつてビザの申請が却下された」ということが観光ビザ申請する理由となります。申請するには日本に必ず戻ってくるという証明書(在学証明書、在職証明書など)の提出が必要です。

 観光ビザで渡航して現地で学生へと滞在資格を変更しました。このたび日本に一時帰国しますが、アメリカに再入国する際、ビザはどうなりますか。
 アメリカで学生へと滞在資格を変更した場合、学校へ通っている限りそのまま合法的に滞在できますが、いちど国外に出してしまうと、再入国のために学生ビザを取得しなければなりません。
 アメリカ大使館・領事館で学生ビザを申請する際には、申請理由を綴ったエッセイを提出しますが、そのエッセイの内容が明暗をわける鍵となるでしょう。観光ビザで渡航して現地で学生ビザに滞在資格を変更した理由、勉強したい理由、帰国後の人生設計などを、アメリカ領事に納得してもらうような説得力のあるエッセイに仕上げる必要があるでしょう。また、周囲の人に頼んで推薦状を書いてもらうのも良策でしょう。
 アメリカ現地で滞在資格を変更した人に対する審査は厳しくなることが予想されるので、不安材料が多い人の場合は、一時帰国をあきらめたほうがいいでしょう。


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