2002/10/16
Eventually / Paul Westberg  1995

 Nirvana等にも影響を与えたアメリカのパンク・バンド,ReplacementsのメンバーであったPaul Westerbergの2枚目のソロ・アルバムです。といっても,このアルバムのサウンドはパンクではなく,1960年代〜1970年代のPOPの良質なエッセンスがふんだんに使われたPOP Rockサウンドです。メロディーも良い曲ばかりなのに,どうしてこれが売れなかったのか不思議でなりませんね。いわゆるニッチ・ポップがお好きな方にもお薦めの1枚ですね。 BACK

2002/10/25
Angel Clare / Art Garfunkel  1973

 『青春の旅路』『友に捧げる讃歌』『ひとりぼっちのメリー』っといったヒット曲が収録されたアート・ガーファンクルの初ソロ・アルバムです。『天使の歌声』という邦題がまさにぴったりのサウンドであり,サイモンとガーファンクルのサウンドの持つ繊細で清冽なイメージは,実はアート・ガーファンクルが生み出した部分が大きかったのだな,ということが素直に理解できるアルバムです。ソングライターもバック・ミュージシャンも超一流所が参加しているのですが,一番の魅力はなんといってもアートの歌声そのものなのです。 BACK

2002/10/29
Party At The Palace / V.A.  2002

 エリザベス女王即位50周年を記念してバッキンガム宮殿の庭園で行われたLiveを収録したDVDです。これって,日本でいえば,皇居内の庭園でLiveをやるようなものですよね...う〜む,これもお国柄の違いってやつなんでしょうか?収録時間は約3時間とたっぷりなんですが,半分以上は正直言って,どうでもよいような人達です。しかし,Brian Wilsonの完璧なLiveと,ミュージカル「We Will Rock You」のメンバーが参加してあのオペラ・パートまで生で歌われたQueenの「Bohemian Rhapsody」を視ることができただけでも,このDVDを買った価値があると言っても過言ではありません。そして,不似合いNo.1はなんといってもOzzy Osboaneですが,あのウケ方を見るからに,これは皇太子達のリクエストだったのかもしれませんね。 BACK

2002/10/31
No Sleep 'til Famous / Merrymakers  1995

 『北極圏のクラゲ』と呼ばれるスウェーデン出身のバンドの1stアルバムです。が,どうしてこんなに素敵なPOPバンドを今まで知らなかったのだろう?と不明を恥じるえねまです。何しろ1曲目から最後まで全13曲すべてメロディー良し,アレンジ良しとPOPな魅力に輝く曲ばかりなのですから....。5曲目の『Monument Of Me』は聞き覚えのある曲なので,当時日本でもヒットしたんでしょうね。あ〜,その時に知っていれば(:_;)。特にBadfingerを彷彿とさせる『Smiling In the Sky』は昇天ものです! BACK

2002/11/04
Anniversary Waltz / Status Quo

 イギリスの国民的バンドStatus Quoのデビュー25周年(当時はバンド名は違ったけれど(^^;)を記念して行われたLIVEを収録したDVDです。もっとも,収録されている映像は25周年記念のLiveだけではなく,時折1970年代の映像も織り込まれており,これがまたファンにとっては嬉しい限りです。しかし,1970年代から服装だけはちっとも変わらないんですね,このお二人は....いやもう頑固ジジイって感じが良いです(^_^)。肝心のサウンドの方ですが,これが悪いはずがありません。聴いていて自然に身体が動いてしまう実に気持ちの良いR&Rサウンドが全開です。また,彼等の魅力の一つに隠し味的に使われるTRAD風味というものがあるのですが,このLiveではそのTRADな面が前面に出てきているようですね。もはや私にとってStatus Quoとはハード・ブギー・バンドではなく,トラッド・ロック・バンドなのです。 BACK

2002/11/13
We Are Only In It For The Money / Frank Zappa 1968

 Frank Zappaが1968年に出したこのアルバムは,ごらんの通り,ジャケットがBeatlesの『サージェント・ペッパーズ....』のパロディーとなっています(実際は諸事情のため内ジャケとして使われたのですが(^^;)。サウンドの方は一部の曲を除いては3分に満たないPOPなものであり,これを聴けば,ZAPPAは難解だといういわれ無き誤解が解かれることは間違いなしです。とはいえ,歌詞の方は当時のフラワー・ムーヴメントを徹底的に揶揄したもの(「Flower Punk」(^^;)等一筋縄でいかないものばかりですけれどね....。サイケデリック・ロックとしても楽しめてしまう1枚です。 BACK

2002/11/26
In Concert - The Best Of Jimmy Cliff / Jimmy Cliff 1976

 『Best』というタイトルにふさわしくJimmy Cliffの代表的な曲が満載のLive Albumです。Bob Marleyと比べるとカリスマ性に欠けるためか,今ひとつ日本での評価が低い彼ですが,このLive盤にも収録されている『Many Rivers To Cross』『The Harder They Come』といった曲が,日本にレゲエという存在を知らしめた代表的な曲であることは間違いありません。この2曲を含め,このLive Albumに収録されているのは,レゲエとしてだけではなく純粋にPOP Musicとしても楽しめる曲ばかりです BACK

2002/11/28
Matching Mole / Matching Mole 1972

 ソフト・マシーンを脱退したRobert Wyattが,David Sinclair,Bill MacCormick等と結成したバンドの!stアルバムであり,いわゆるカンタベリー系の音楽を語る上で決して欠かすことのできない1枚です。レコードでいうB面のジャズ色の強いフリーなナンバーも悪くはないのですが,個人的にはA面の1曲目から3曲目にかけてのRobert Wyattのヴォイスをメインとした浮遊感のあるナンバーの方が好きですね。特に1曲目の『O Calorine』は不朽の名作であると言っても過言ではありません。また,ジャケットがなんともキュートで,これはLPサイズで持っていたいものです。 BACK

2002/12/01
Storytellers / Doors 2002

 アメリカの音楽専門チャンネルVH1の番組『Storytellers』にドアーズが出演した時の映像を収録したものです。もちろん1960年代の映像ではなく,2002年にこの番組のために再結成したときのものです。肝心のヴォーカルはドアーズのトリビュート・アルバムにも参加したScott Weiland,Scott Stappといったドアーズの子ども達のような新しい世代のミュージシャンが担当していますが,決して違和感は無く,逆にドアーズの音楽が今でも現役としての魅力があることを再確認させられるものとなっています。個人的にはTravis Meeksが歌った『The End』が一番良かったですね。まさか弱冠21歳の若者がこの難曲をこれほどまでに歌いこなせるとは思いませんでした。それにしても,ドアーズの3人が演奏するサウンドは30年経っても,変わることなくドアーズなんだなぁ....と思ったのですが,これって凄いことですよね。 BACK

2002/12/06 
801 Live / 801 1976

 Roxy MusicPhil ManzaneraEno(このときはすでに脱退していましたが)が中心となったプロジェクト,801のLive Albumです。演奏されているのはPhil ManzaneraとEnoのそれぞれのソロ・アルバムの曲が中心ですが,Beatlesの『T.N.K (Tomorrow Never Knows)』,Kinksの『You Really Got Me』といったカヴァー曲も演奏しています。カヴァー曲ではベースのイントロもカッコイイ『T.N.K 』,オリジナルではPhil Manzaneraのギターが美しい『Diamond Head』(ベンチャーズでお馴染みのあの曲とは同名異曲です)が個人的なお気に入りです。それにしても,最近の哲学者のような容姿のBrian Enoしか知らない人が,このアルバムでEnoが歌っているのを聴いたら,あまりのイメージの違いにびっくりしちゃうんじゃないでしょうか?(^^;) BACK

2002/12/15
We've Only Just Begun / Roger Nichols & Paul Williams  2001

 これは20世紀を代表するソングライター・チームのひとつであるRoger Nichols & Paul Williamsが1970年に自らの曲をレコード会社に売り込むために録音した所謂デモ曲を集めた盤です。このアルバムにおいて,ヴォーカルはPaul Williams本人が担当し,Roger Nicholsはピアノ等を演奏しています。デモ曲ということもあり,アレンジはさほど凝っていませんが(というか完成度は低いです(^^;),しかしそれ故にかえってメロディーの良さがダイレクトに伝わってきますね。ちなみにPaul Williamsが歌う『Drifter』はこのアルバムにしか入っていないそうです。しっかし,本当に良い曲ばかりだよなぁ! BACK

2002/12/22
Where The Pyramid Meets The Eye - A Tribute To Rocky Erickson / V.A.  1990

 1960年代に13th Floor Elevatorという伝説的なサイケデリック・ロック・バンドで活躍したテキサス出身のロック・ミュージシャン,Rocky Ericksonのトリビュート・アルバムです。日本での知名度は非常に低いですが,アメリカ,イギリスではカルト的な人気のあるミュージシャンであり,それはこのアルバムの参加ミュージシャンの豪華さ(R.E.M., Primal Scream, Julian Cope, etc....)が物語ってますね。中にはZZ TOPのように一見このトリビュート・アルバムとは無関係に思えるバンドもいますが,実は彼等はZZ TOP以前のバンドで「99th Floor」なんて曲を発表する等,1960年代には多大な影響を受けているらしいいのです。つまり,それだけ幅広い年代の人々に影響を与えている(与え続けている)ミュージシャンであるということですね BACK

2002/12/28
The Best Of The Bobby Fuller Four / Bobby Fuller Four 1990

 1966年に『I Fought The Law』(オリジナルはCrickets)のヒットを放ったアメリカはエル・パソ出身のバンド,Bobby Fuller Fourのベスト盤です。代表曲『I Fought The Law』のようなBuddy Hollyタイプのロックン・ロール・ナンバーだけではなく,フォーク・ロック的な曲があったり,モータウン風の曲があったりと思った以上に幅広い音楽性を持ったバンドであり,特にリーダーであり作曲も行っているBobby Fullerには並々ならぬ才能を感じます。しかし,残念なことに『I Fought The Law』がヒットした直後,彼は急死をしてしまいました。もし生きて活動を続けていたら,間違いなく音楽史に名を残すバンドになったであろうことを考えると,とても残念な話ですよね。 BACK