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フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
Fly Me To The Moon
クリス・モンテス
Chris montez

1966年
全米*位,全英*位
 この曲は1963年にジョー・ハーネルのヴァージョンがヒットして以来数多くのシンガー達がレコーディングをしている名曲ですが(オタクな人達にとっては「エヴァンゲリオン」のエンディング・テーマとしての印象の方が強いかも^^;),私は1966年に発売されたクリス・モンテスのA&M移籍第一弾アルバムに収録されているこのヴァージョンが一番好きですね。いかにもA&Mらしいセンスの良いボサノバ・サウンド(プロデューサーはハーブ・アルパートとトニー・リピューマ)と,クリス・モンテスの中性的な歌声による極上のPOPが私のPOP心を惹きつけてやみません。
 作者はBart Howard,収録アルバムは『The More I See You〜Call Me』です。 BACK

フラワーズ・ネヴァー・クライ
Flowers Never Cry
ミスティック・アストロロジック・クリスタル・バンド
Mystic Astrologic Crystal Band

1967年
全米*位,全英*位
 サイケリック&フラワー・ムーヴメントの落とし子のようなバンド(このやたら長いバンド名もビートルズの『サージェント・ペパーズ...』の影響大ですね)が1967年にリリースしたアルバムのタイトル・ナンバーであるこの曲は,サイケというよりも,ストリングスのピチカートによるイントロから「パパパ〜」コーラスの繰り返しによるラストまで,見事なまでに良くできたソフト・ロック・ナンバーと言った方が正しいでしょう。デイヴィー・ジョーンズモンキーズで歌っていても少しも違和感がないかもしれませんね。
 それにしても,POPでSweetなメロディーといい洗練されたアレンジといい,まったく無名のバンドまでがこれほどまでに完成度の高い曲を作りだしていたとは....1967年というのは本当にマジカルな年だったんですね。
 作者はメンバーにしてリーダーのSteve Hoffman,収録アルバムは『Flowers Never Cry』(このアルバムもサイケ及びソフト・ロック・ファンに絶対のお勧めです)。 BACK

秋はひとりぼっち
Forever Autumn
ヴィグラス&オズボーン
Vigrass & Osborne

1972年
全米*位,全英*位
(AJP20)1位
 1970年代頃までは日本だけの大ヒット曲というものがしばしば生まれていましたが,この曲もまた日本だけの大ヒット曲のひとつです。何しろアメリカはおろか本国イギリスでもまったくヒットしなかったのに,日本では堂々の1位となっているのですから(もっともMLのシングル評の評価も低く日本でも売れるとは思っていなかったようですが(^^;)。
 
落ち葉が舞い落ちるようなギターのアルペジオとストリングスから始まるこの曲は,いかにも日本人好みのメランコリーなメロディーで,まさに「秋はひとりぼっち」という邦題がぴったりのムードを持っています。実際日本でヒットした(1位になった)のは秋まっさかりの11月ですしね。
 ちなみに,メンバーの一人
ポール・ヴィグラスはエジソン・ライトハウスの『恋はハプニング』のヴォーカリストとしても知られています。
 なお,この曲は1978年にムーディ・ブルースの
ジャスティン・ヘイワードがカヴァーし(アレンジはあまり変わっていません),全英5位の大ヒットとなっています。
 
作者はVigrass & Osborne,収録アルバムは『Queues』(未聴),その他1970年代のコンピ盤(『The Difenitive 70's Lost Single Collection』等)にも収録されています。Youtube BACK

フーリン・アラウンド
Foolin' Around
クリス・モンテス
Chris montez

1967年
全米*位,全英*位
 1967年にリリースされた同名アルバムのオープニング・ナンバー。シングルにもなりましたが,これがTop100にも入らない有様....が,しかし,ツマラナイ曲であるかといえばとんでもありません。どうしてこれがヒットしなかったのか理解に苦しむくらいにPOPな魅力に溢れた名曲なのです。
 甘くて透明感のあるクリス・モンテスのヴォーカルとジャージーだけれどちょっぴり切ないメロディーの相性はピッタリで,これぞまさにA&M POPの王道という魅力に満ちあふれています。また,シンプルだけれどセンスの良いアレンジも,さすがニック・デ・カロって感じですね。個人的には半音ずつ下がるベース・ラインというのがツボなんですよねぇ。
 作者はKeller / Blume,収録アルバムは『Foolin' Around』です。Youtube BACK

ファニー・ファニー
Funny Funny
スイート
Sweet

1971年
全米*位,全英13位
(AJP20)*位
 1970年代に人気の高かったイギリス出身のPopなHard Rock バンド,スイートがまだPOPバンドだった頃のヒット曲で,いかにもChinn & Chapmanこの曲のプロデューサであり作曲者でもある)らしいシンプルで覚えやすいメロディーをもったPOPナンバーです。たとえばこの曲をアメリカのアニメ・バンド,アーチーズが歌っても少しも違和感がないでしょうね。つまり,それだけ普遍的なPOPナンバーであるということです。
 Hard Rock バンドとなった後の代表的なヒット曲であり,また自作曲でもある『Fox On The Run』や『Action』といったナンバーも良い曲であることは間違いありませんが,しかし,この曲のような初期のバブルガム感覚のPOPナンバーもまた捨てがたい魅力があるんですよね。
 作者はChinn & Chapman,収録アルバムは『Funny How Sweet Co-Co Can Be』その他初期の曲も収録されているベスト盤なら収録されているはずです。Youtube BACK


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