Airの問題点

 問題点といっても、これは私が感じたものではなく、ゲーム系のHPや掲示板で良く目にしたものです。

1「Air」編の結末が悲劇的なのが納得できない。許せない

 これが案外多いんですよね、不思議なことに。普通に読解力のある人ならば、あれ以外の結末はありえないと思うはずなんですがねぇ...そりゃ、悲しい結末よりはハッピー・エンドの方が良いのはわかるけれど、中途半端な『奇跡』なんかを起こしてハッピー・エンドなんかにしたら、『Air』はとてつもなくつまらない作品になっちゃいます。SSでハッピー・エンドにした作品をみかけますが、これが例外なくとてつもなくつまらないんですよね。。それに先にも書いたけれど、『Air』の結末は決して悲劇的なものだけではなく、未来に向けての希望すらあるのに、どうしてそれがわからないのかなぁ?と思っちゃうわけです。

2 長い、くどい

 はい、確かに長いです。そりゃ仕方がありません、何しろ3部作なんですから。私自身、初回は正直言って長くくどく感じることがありましたが、すべてやり終えてみると、実はその長くくどく感じられたところに伏線があったことに気がついたのです。そのため、2回目にやったときには少しも長く感じませんでしたね。それにしても、長くて嫌になったって言ってる人は、よっぽど忍耐力に欠ける人なんだなぁ...と思っちゃいます。

3 演出がくどい、やりすぎ

 これに関しては趣味の問題としか言いようがありませんね。確かに人によってはラストのシーンなんか演出過多と思う人がいるかかもしれません。私はちっともそうは思いませんでしたけれどね。
 中には演出過多で笑ってしまったという人もいるみたいですが、そういう人は感受性がゆがんでしまった不幸な人なんだなぁ...と思わざるをえません。

4 佳乃編、美凪編は観鈴編の刺身のツマ状態である

 確かに『Air』の中にあって『佳乃編』が前座的な立場にあるのは間違いのないことです。別の言い方をすれば、『佳乃編』は一般的な美少女ゲーム・ファンのための(ハッピー・エンドの)サービス・ストーリーなんですね。しかしながら、これだって『Air』以外のゲームだったら、メイン・ストーリーになるくらいのグレードがあるのです。
 次に
『美凪編』ですが、これこそ『DREAM編』のメイン・ストーリーであって、決して『観鈴編』の刺身のツマなんかではありません。確かに美凪は佳乃とともに『Air編』にはほとんど登場しませんが、美凪(佳乃も)のストーリーは『DREAM編』において完結してしまっているのだから、仕方がないでしょう。

5 最後に出てくる少年少女が謎だ

 そんなのはどうだっていいんですよね(^^;。これにこだわりすぎて『Air』を楽しめないようでは本末転倒というものです。これは、ゲームをやった人それぞれが各自で想像すれば良いのです。なのにどうして人の意見を聞きたがったり、自分のそれと違うとムキになって否定したりするのかなぁ?

6 途中から主人公が傍観者となるため感情移入がしにくい

 通常この手のゲームの場合、主人公は髪の毛等で顔が見えないようになっています。というのは主人公=プレイヤーという図式があるからなんですね。ところが、『Air』では主人公がはっきりと顔を出しています。つまり、これは主人公=プレイヤーではないという意思表示をしているわけです。このごく単純なことに気が付かないと、主人公=プレイヤーという柵から離れられず、結果として上記のような不満を持ってしまうわけです。

7 ゲーム性に乏しい

 これはまさにそのとおりです。ゲームとしては、はっきり言って失敗作です。しかしながら、『Air』はもはやゲームじゃないんですね。
 小説でもない、マンガでもない、映画でもTVでもない、ゲームという形をとった『
絵とストーリーと音楽の総合エンターテイメント』といった方がぴったりくるような気がします。

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