青空 日記

いつか....。
ふと思ったことがある。
俺の胸の中で永遠に繰り返されるだろうこの物語は
実は俺達だけが見た幻ではないだろうか...。

安曇学園が閉鎖となったこの年,
俺達は移りゆく季節の中でお互いの大切さを確認しあった。
現実とも幻想とも言えないあの時間の中では,
それだけが自分を確認できる唯一の手段だった。

だが,他人は言う。
「そんなことは何もなかった。お前は幻を見たのだ」と。

それでいいのかもしれない。
夢であれ幻であれ,俺はこの事を忘れはしない。
彼女が俺を優しい笑顔で見つめてくれるなら,
俺は何よりもそれが一番大切だから。

(パッケージ裏解説より)

 『果てしなく青い,この空の下で。』はTopcatから2000年に発売されたゲームです。「シナリオが素晴らしい」とネット上で評判のゲームなので以前から興味があったのですが,これがなかなか見つからなかったんですよね(あってもやたら高かったりして(^^;)。それが先日,某店においてえねま的適正価格で落ちているのを発見したのでありがたく拾ってきたというわけです。
 これはそのリアルタイムなゲーム記であり,当然ながらネタばれ全開ですので,これからやってみようとする方はそのつもりで読んでくださいね(^^;)。
3月29日

 我が家の恋愛ゲーム専用機,Sony Vaio PCV-J12にインストール。Voice無しのためフルで520MBなのですが,最近のゲームと比べるとずいぶん軽く感じますよね。もっとも数年前まではこれくらいが普通だったんですが(^^;)。

 インストールは無事に終了。

 さて,それではさっそく初めてみますか。

 何やら謎を含んだオープニング。「ヤマノカミ」って?
 それにしても画像が悪いなぁ...まるで3倍速でダビングにダビングを重ねたヴィデオみたいだよ。でも,オープニング・テーマ曲は良いね。最近やったゲームの中では一番良いんじゃないかな?シンプルなインストなんだけれど,和風っぽいメロディーが実に心に染みます。

 主人公達が通う安曇学園の全生徒数は6人で,しかも男子は主人公の正士君だけ...う〜む素敵かも(^^;)。
 女の子5人の内,
正士君と同学年は,大人しくてちょっと天然が入っているような芳野天音(あまね)と,活動的でどうやら正士君に惚れているらしい穂村悠夏(ゆうか),そして誰にも心を開かず孤高を保っている八車文乃(ふみの)の3名。
 そして下級生は元気なネコ好き娘の
松倉藍(あい)と内気なメガネっ子の松倉明日菜(あすな)の双子の姉妹。
 ということはこの5人がヒロインってわけですね。

 主人公の正士君は作家である父親と二人暮らし(母親は東京で働いている)なのですが,この手のゲームにしては珍しく,父親もちゃんとストーリーに絡んできます。

 このゲームで特筆すべきはまず背景CGの美しさですね。山裾に囲まれた田舎(安曇という地名からいうと長野県をイメージしているのでしょうね)の風景が,日本の原風景として心の中にある懐かしさのツボを的確についてくるのです。
 BGMはどちらかといえば少な目で,BGMが流れず虫の声や鳥のさえずり等の効果音だけという場面も多いのですが,それ故にBGMの使われ方がとても効果的なんですよね。
 キャラクターCGですが,これはちょっとクセがありますね。所謂『萌え』系の絵柄ではなく,その手の絵柄が好きな人にとっては暗く地味に感じるかもしれません。私の場合はシナリオが良ければキャラCGにはあまり拘らないので別に構わないのですが....

 ゲームはまず英里子先生から「今年いっぱいで安曇学園が閉鎖される」ことを知らされる始業式から始まり,そして『春』『夏』『秋』とシナリオが進み,『冬』でエンディングを迎えるようになっているようです。

 というわけで,まずは『明日菜シナリオ』が終了しました。
 個人的に
明日菜ちゃんはあまり魅力を感じないキャラクターなんですが(結局最後まで印象は変わりませんでした(^^;),シナリオが面白いので,そのマイナス面がまったく気になりませんでしたね。
 彼女のシナリオは
文乃のシナリオと密接な関係があるようで,途中までは3人で行動することも多く,おそらく共通の場面も多いんでしょうね。

 穂村山の中にある井戸の謎(まるで『リング』に出てくる井戸のようです(^^;)を探ることから正士明日菜は不可思議で怪しい世界に巻き込まれていくのですが,この謎が謎を呼ぶシナリオが実に面白いんですよね。
 
明日菜を生け贄にすることによって文乃が呼び出そうとした『踊り子』とは一体何なのか?
 何故に
文乃の父斉臥と,本ゲーム最大の悪役堂島がそれを呼び出すことにあれほどまでに執着したのか?
 何故儀式が失敗した後,
斉臥堂島のみならず文乃まで姿を消してしまったのか?
 残った謎は山のようにありますが,これらはゲームを進める内にどんどんと明らかになっていくんでしょうね(謎のままだったら,ちょっと怒ってしまうかも(^^;)。

3月30日

 『雨音シナリオ
 幼なじみにしてメイドさんという,普通のギャルゲーならばこれぞ『萌え』!というキャラクターなんですが,両親が失踪したために働きながら一人暮らしをしているという『不幸キャラ』でもあるんですよね。
 そんな彼女があの堂島の元で働かなければならないというところからこのシナリオは始まります。

 --春--
 健足会では当然ながら
雨音といっしょに行動をとります。山頂ではギャルゲーお約束のひとつ『膝枕』があります。正士にとって雨音は自分が甘えられる唯一の女の子なんですね。下山途中にはこれもお約束のひとつおんぶイベントもあります。帰りの車の中で正士はあの井戸の夢を見るのですが,正士とあの井戸は何か因縁があるのかもしれませんね。

 --夏--
 
悠夏雨音と4人で海まで一泊二日の旅行に出かけます。白いワンピースの水着を着た雨音は見かけによらず水泳が得意なようですが,クラゲに刺されてしまうというアクシデントが発生。悠夏もまたクラゲに刺されてしまい,正士がお尻....つ〜かほとんどあそこに薬を塗ってあげるというイベント発生。見るなと言われても男の子だもんねぇ...(^^;)。民宿では混浴イベントも....。

 翌日,雨音と二人で灯台に行った正士は,そこで彼女から告白をされます。
 「いつか正士君と楽しく暮らせる為になら....何でも頑張れるって....」
 「正士君,私の事....守ってくれる?」
 なんとも切ない告白ですよね。
 切ないと言えば,
雨音正士が付き合うことを知った悠夏もまた切なくて....
 ショックを受けながらも二人の事を恨まない彼女はほんとに良い娘だよね。
 また「
堂島が両親の居場所を知っているから堂島の所で働くことをやめることができない。」。と雨音堂島の所で働く理由もこの旅行で明らかになります。

 --秋--
 
父親が東京に出かけたことを機に
正士堂島の家で働くことに....もちろん目的は雨音ためです。
 
正士が働くことを許す堂島。もちろんそれは何かの計略があるんでしょうね。
 自分のために
正士が傷つくことを何よりも恐れる雨音

 しかし,この頃から堂島雨音に対する性的悪戯はエスカレートしていくのです。
 どうもこの
堂島という男は自分でやるよりも人に無理矢理させるのを見て喜ぶ性癖があるみたいですね。

 穂村神社の火災。もちろんこれは堂島の仕業です。
 現場に駆けつけた
正士英里子から堂島の家に行ったからだと責められます。
 そして
明日菜も行方不明になっていることも知らされます。
 
堂島を村から追い出す決意を固める正士
 どこからか聞こえてきた「それは...魔ッ蔵の役目」とはどういう意味だろう?

 堂島の命令により雨音から口淫される正士雨音の口の中に射精したとたん,別人のような力を得て掘田をすら投げ飛ばしてしまう。そして金庫を開けた正士は自分の意志とは関係なくその中からビニールに入った鍵を取り出す。正士の中に入り込んだのものの正体は?そして,鍵の意味するものは?

 堂島邸に戻った正士雨音の前に斉臥が現れ,彼の案により正士雨音は無理矢理アナルセックスをさせられてしまいます。
 その姿を見ながら絵を描く
斉臥。しかし,何故堂島斉臥のことを先生と呼ぶのだろう?
 射精をした後,
正士はまた別の誰かになり,雨音を連れて堂島邸から逃げ出します。
 
正士の言葉を聞いて驚愕した堂島の言葉に出てきた「ヨシノ」とは「芳野」のことなのか?
 そして,
斉臥が言った「世忍」とは「ヨシノ」又は「芳野」と関係があるのだろうか?

 堂島邸を逃げ出した二人が正士の家に辿り着くと,そこに堂島堀田が現れる。
 その窮地を助けたのは
正士の父宗介だった。

 --冬--
 
秋のあの日以来,ショックのためか口がきけなくなってしまった
雨音。そんな彼女の元へ正士は毎日通っています。
 堂島邸の金庫の中にあった鍵は
雨音の家にあった金庫の鍵。
 金庫を開けると,そこには古文書と帳簿と遺書が....どうやらこの帳簿が
堂島の悪事を証明するものらしい。
 そして,遺書には「『芳野』は『世忍』(世を忍んで生け贄を捧げる役割)のことであり,ヤマノカミに生け贄を捧げない年には多くの死者が出るため,
雨音の父母は小さい女の子をさらってきては生け贄としてヤマノカミに捧げてきた。そしてそのことで堂島と斉臥に脅されていた」等書かれていた。

 その夜,雨音の希望で二人きりの食事をし,雨音はそのまま正士の家に泊まることに。
 「かならず正士の元に帰る」と告げる
雨音
 そして結ばれる二人。
 しかし,
正士が寝た後,雨音は一人帳簿を持って堂島の元へ向かってしまう。
 夜中それに気付いた
正士が堂島邸へ向かうと,血まみれのメイド服姿で雪降る中に一人立つ雨音(これは『明日菜シナリオ』において正士が井戸の中に見た姿ですね)。
 
雨音を背負ったまま吹雪の中を逃げる正士。そういえばこの日は月食の日だったんですね。
 穂村山を登ると,夢の中で見たあの井戸の前に出てしまう。
 
堂島達に追いつめられた二人は,堂島の口から雨音の両親はすでに殺されていることを知らされます。しかも死体はこの井戸の中に捨てたらしい。
 
堂島にピストルで撃たれて倒れる正士雨音
 そこに
文乃が現れる。
 「間に合った」とは一体何が間に合ったのだろう?
 
 気が付くとそこは
正士の家。
 
雨音もいて,しかも話せるようになっている。
 しかし,昨夜のことはまったく何も覚えていない様子。
 ニュースによると
堂島達は野犬に殺されたことになっている。
 しかし,誰が井戸から二人を家まで運んだのだろう?
 そしてピストルで撃たれたはずなのに何故二人とも無傷なのだろう?

 安曇学園最後の日,揃ったのは英里子先生,正士明日菜雨音の4人だけ。
 
雨音正士の家で一緒に暮らすことになるのですが,しかし,家の中ではメイド服でいてほしいだなんて...とんでもない親父だな宗介父は(^^;)。

 というわけで『雨音シナリオ』終了です。
 さすがにジャケットに描かれているメイン・ヒロインの一人だけあって,前回の『明日菜シナリオ』以上に良くできたシナリオだと思います。
 それだけに,このシナリオを見てしまうと,他のシナリオ(『明日菜シナリオ』)での壊れてしまった
雨音の姿を見るのがとても辛くなりそうですね。

 ところで,このゲームの『春』『夏』『秋』『冬』って,ちゃんと『起』『承』『転』『結』になっているんですね。
 また,前回の『明日菜シナリオ』における謎がこの『雨音シナリオ』で少しは分かった点もあるのですが,それとは別にまたいくつもの新たな謎が出てきました。こうなると続きをすぐにやりたくなってしまいますね。いやほんと上手く出来たゲームですよ。

4月1日

悠夏シナリオ
 幼馴染みにしてケンカ友達でかつ巫女さんでもあるという,これまた他のゲームなら間違いなく『萌え』なキャラの女の子です。初めから
正士に対して好意を示しながらもすぐに暴力をふるってしまうという困った娘さんなんですが,どうも私の場合こういう娘に弱いんですよね(^^;)。

 --春--
 穂村山への登山では
悠夏と3人で登山ルートを離れ地蔵川へ。
 春なのに水浴び?....と思ったら温泉のためか水は温かいらしい。
 それにしても,朝わざわざ
正士の家まで行って着替えの下着を取ってくるとは...用意周到なんてもんじゃないですね(^^;)
 3人で楽しく水遊び。
 
ちゃんにナニを見せるイベントあり。しかも触ってもらっちゃうなんて....(^^;)
 昼食の後,お約束の
悠夏の膝枕イベントもあります。

 --夏--
 海へ一泊旅行。このシナリオでは
雨音は参加できず,悠夏,藍と3人で行くことになります。
 この旅行では
正士が駅弁を買いに降りて列車に乗り遅れたり,乗った電車が鈍行で着いたのが遅くて水泳ができなかったりと,アクシデント続きです。
 その代わり,民宿での混浴イベントでは,何故か二人から身体を洗われてしまいます。しかも前まで...で,挙げ句の果てには出しちゃうとはねぇ...(^^;)
 そして
正士が眠っているといつのまにか両手に花状態に。
 だからといって,二人一緒にやれたらと考えちゃうとは...鬼畜な
正士君です(^^;)。

 翌日は海水浴イベント。
 今回はクラゲに刺されることはありません。
 その代わり,二人で泳ぎに行った小島の海中で
悠夏からキスをされてしまう。
 「ねぇ,私,正士のこと大好きなの」
 「他の人と浮気しないで私だけの正士になって!」
 と
悠夏からされるのですが,彼女は以前からここで正士君に打ち明けるつもりだったそうです。
 普段の漢っぷりな言動から想像できない乙女っぷりですね(^^;)。
 そして,そのままペッティングまでGo!。
 もう一歩というところで
ちゃんの邪魔が入ってしまいました(^^;)。

 駅で皆と別れ(ここでもちょっとしたイベントがあるのですが),父宗介とクルマで帰る途中,穂村神社を襲いに行く集団と出会います。
 そして,一人穂村陣社に行った
正士はチンピラに襲われて神社の石段から転げ落ちて怪我をします。しかし,普通なら大けがをするところ,軽症ですんだのは何故なのだろう?何かから助けられたような気もするのだが....。

 夏祭りの夜,何故かにペッティングする悠夏の姿を見てしまう正士君。
 そりゃ吃驚でしょう(^^;)。
 以前,好奇心でやって以来
ちゃんがクセになってしまったらしいのですが...う〜む(^^;)。
 祭りも終わろうかというとき,
堂島が登場。
 いやぁ,あの陰険ぶりがなんとも素敵です(^^;)。
 何もできない自分自身のふがいなさに,ただ立ちつくすだけの
正士

 というところで,今日は終了です。怒濤の『秋』以後はまた次回に....

4月4日

 --秋--
 連日の堂島達の嫌がらせに疲れ果てた様子の悠夏
 そんなときが家出をしてしまう。
 猫屋敷にいた
は「元々はここが自分の家でだったのに松倉の家に閉じこめられたのだ」と話す。そして「自分はではない」とも。
 「魔ッ蔵に閉じこめられていた」とはどういう意味なんだろう?

 翌朝,正士が穂村神社に行くと誰もいない。英里子先生の話によると二人で堂島の家に行ったらしい。
 
英里子先生と一緒に堂島の家に行くと,そこには穂村父娘の姿が。
 
穂村父正士の二人は堂島の手下からタコ殴りの暴行を受け,その後,堂島の命令によって正士英里子先生からフェラされちゃいます。
 どうも
堂島君はこ〜ゆ〜パターンが好きみたいですね(^^;)。

 は精神科の病院へ,そして雨音も精神的に危うくなっているらしい。
 この状況をなんとか打破したいと思った
正士悠夏と二人で文乃の家へ。
 いきなり「
堂島を殺したいの?」とストレートな文乃ちゃん(^^;)。
 彼女から「堂島をやっつけるためには破瓜の血と精子が混ざった物が必要」と言われます。
 その帰り,穂村神社が火災に(もちろん
堂島の仕業ですね)。
 助けに来た
正士に対して穂村父は「自分は『炎家』の跡継ぎである」と告げます。
 すると,いつの間にか
正士は洞窟の中に。どうやら悪夢の中らしいが,はたしてこの悪夢の意味するものは?
 目が覚めるとそこは病院のベッド。どうやら気を失ったところを
悠夏に助けられたようです。
 そしてなんと病室で初H。そりゃぁまずいでしょう(^^;)。ほら,翌日看護婦さんから注意されちゃったじゃないですか(^^;)。

 翌日,文乃に連れられて悠夏正士の3人で洞窟へ....それは夢でみたあの洞窟のようです。
 洞窟の中はまるでロールプレイング・ゲームのようで,ヒントを見つけながら進むことに。
 そして最後のquestを抜けると古い神社の中に。そこはヤマノカミの神社らしい。
 ああ,ここは『
明日菜シナリオ』で明日菜が生け贄になりかけた神社ですね。

 --冬--
 
悠夏正士の二人で穂村父の見舞いに町の病院へ通う日々が続く。
 
文乃と一緒にいる明日菜の様子がどことなくおかしい。

 堂島の手により拉致されてしまった悠夏正士
 ベッドに縛られた
悠夏を鞭打つ堂島
 今回はSMプレイですか?
堂島君(^^;)。
 しかも
英里子先生まで現れて大変なことに。
 そこを何者かが襲い,
正士達3人を除いた全員(もちろん堂島も)を殺してしまう。
 
文乃はその正体を知っているようだが....
 そして,
悠夏はその襲ったものが神社の絵馬に描かれていた狛猫だという。

 なんだかSMプレイに目覚めちゃったらしい悠夏ちゃん....こいつぁ大変です(^^;)。

 安曇学園最後の日に集まったのは正士英里子先生の他は雨音悠夏明日菜の3名だけ。

 悠夏正士は将来結婚するしか道は残されてないみたいですね(^^;)。
 まぁ二人それで幸せそうだからいいんですが....絶対に
正士は尻に敷かれるんだろうなぁ(^^;)。

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