『Kanon』最終回で制作発表されて以来心待ちにしていたTV版アニメ版『CLANNAD』がいよいよ始まりました。Key
+ 京都アニメーション作品としては『AIR』『Kanon』に続く3作目になる本作ですが,前2作の出来があまりにも素晴らしかったので,こりゃもう期待するなという方が無理ってもんです。
冒頭のセピア色の世界(朋也視点)が渚との出会いによりカラーになるというのは『椋宮ハルヒの憂鬱』のオープニングでも使われた手法ですね...だからといって二番煎じという印象は受けませんでしたが..
そしてOP。これはすでに『CLANNAD INVITATION』でノンテロップ版を十数回は見ているのですが,それでも改めて番組の中で使われているのを見ると,思わず感動しちゃいます。まぁ確かにギャルゲーOPといわれてたら確かにそうなんですが(^^;),しかしヒロイン達を紹介するという意味ではあれは効果的な手法だと思うんですよね。
コマーシャルを挟んでいよいよ本編開始...って,しょっぱなから春原クン大活躍じゃないですか。いやぁ,あの壮絶なまでのいぢられ様を見ると,春原クンはよほど京都アニメーションから愛されてるんだんぁ...と思いますね。
そして,寮といえば最強の寮母さんである美佐枝さんも初回からきちんと登場されてます...つ〜か,中の人が填り過ぎです。どうせならラグビー部に対しては大きなやかんを振り回していただければ,完璧だったと...そ〜いや,あの猫も登場してましたが,さすがに2クールじゃそこまでのエピソードはやらないでしょうね。でも,ゲーム体験者は,あの猫を見るだけでとても切ない気持ちになっちゃうんですよね,これがまた。
そして唐突に『別の世界』の話が挿入されるのですが,ゲーム未体験者にとって,この場面は大きな『?』でしょうね。もっとも,ゲーム体験者だって,明らかになるまであの世界は謎に満ちていたのですから,あまり大した問題じゃないのかもしれませんが...
遅刻して登校した朋也に話しかけてきたのは藤林椋。「委員長みたいだ」って...ほんとの委員長ですから...(^^;)。そして「椋を泣かす悪い子はいねぇが〜」と登場したのが,双子の姉である藤林凶...じゃなくて,藤林杏...いやぁ,彼女が投げる辞書の凶器っぷりは動画で見ると凄味が増しますねぇ...あれが直撃したら...ガクガクブルブル(^^;)。
昼休み,中庭であんパンを食べている渚を発見。牛乳を飲み終わった後のあの「ペコ」という音にまで京アニの拘りを感じてしまうのは私だけでしょうか?(^^;)。
隣りに座った朋也に自分が身体が弱く長い間休んでいたためにダブってしまったことを告げる渚。彼女の健気で儚げな様子を見たら,朋也でなくたって何か手助けをしてやりたくなるのが人情ってもんです。まったく彼女のクラスメート達はどんだけ薄情な奴らなんでしょう!?
校庭をバイクで走り回るいかにものベタな不良達の前に現れたのが,我らの智代さま。転校してきて間がないというのに,もうすでにすっかり人気者みたいですね。
それにしても,智代さまの強さと格好良さときたら...ありゃもう人間の領域を超えてますね。
そ〜いや,このとき春原が飲んでいたのは『どろり濃厚ピーチ味』でしたが,こういう細かいネタもいかにも京アニらしいですね。
そんな智代さまに「あれはヤラセだろう」とあやをつけにいく春原theヘタレ。
当然ながら伝説の少女智代に春原theヘタレが相手になるわけもなく,あっという間もなく瞬殺です。
まぁそれでも諦めないのが春原theヘタレなんですけれどね。
放課後,意を決して演劇部の部室に行く渚。しかし,演劇部は部員減少のため春から休部になっていたのでした。そんな渚を励ます朋也。「どうして始めて会ったばかりの私に優しくしてくれるんですか」...って,そんなあなたを放っておける男がいたら,そりゃ男じゃありませんって,渚ちゃん。
夜,何故か家に帰ろうとしない朋也が半ば無意識に向かったのは渚の家でもある『古河パン』。
店に入った朋也に渚母である早苗さんが「試食してください」と勧めたのが,オリジナル・パンであるところのせんべい入りパン。こりゃもう独創的というより,毒創的といったほうが良いかもしれません。
正直に「失敗作」と告げた朋也を誰が責めることができましょうか...が,しかし,それは『古河パン』では絶対に言っては行けないことだったのです。めらめらと怒りに燃え上がる恐怖の大王,渚父の秋生さんに厳しく説教される朋也。しかし,彼が渚と同じ学校の生徒であることを知ると態度が一変。何故か朋也は古河家でいっしょに夕食を食べることになります。
この古河家における一家団欒ぶりが幸せに満ちているように見えるだけに,朋也と父親の他人行儀な関係がとても寂しく見えるんですよね。
思わず家を飛び出した朋也の足がが無意識に『古河パン』へと向かったのも,当然のことかもしれません。
そして,公園で一人佇む渚の幻想的に目を奪われる朋也...というところで栄えある第1回は終了。
はい,第1回は期待を裏切らない出来でした。もっとも,これは私がゲーム本編をやっているからなのかもしれませんけれどね。
でも,原作を知らない人からだけでなく,原作ファンからもツマラナイと言われるアニメの方が多いのですから,少なくとも原作ファンを裏切らない京都アニメーションには素直に拍手を送りたいと思います。
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