『CLANNAD』アニメ日記 1

第1話『桜舞い散る坂道で』 2007/10/05放送

 『Kanon』最終回で制作発表されて以来心待ちにしていたTV版アニメ版『CLANNAD』がいよいよ始まりました。Key + 京都アニメーション作品としては『AIR』『Kanon』に続く3作目になる本作ですが,前2作の出来があまりにも素晴らしかったので,こりゃもう期待するなという方が無理ってもんです。

 冒頭のセピア色の世界(朋也視点)がとの出会いによりカラーになるというのは『宮ハルヒの憂鬱』のオープニングでも使われた手法ですね...だからといって二番煎じという印象は受けませんでしたが..
 そしてOP。これはすでに『CLANNAD INVITATION』でノンテロップ版を十数回は見ているのですが,それでも改めて番組の中で使われているのを見ると,思わず感動しちゃいます。まぁ確かにギャルゲーOPといわれてたら確かにそうなんですが(^^;),しかしヒロイン達を紹介するという意味ではあれは効果的な手法だと思うんですよね。

 コマーシャルを挟んでいよいよ本編開始...って,しょっぱなから春原クン大活躍じゃないですか。いやぁ,あの壮絶なまでのいぢられ様を見ると,春原クンはよほど京都アニメーションから愛されてるんだんぁ...と思いますね。
 そして,寮といえば最強の寮母さんである美佐枝さんも初回からきちんと登場されてます...つ〜か,中の人が填り過ぎです。どうせならラグビー部に対しては大きなやかんを振り回していただければ,完璧だったと...そ〜いや,あの猫も登場してましたが,さすがに2クールじゃそこまでのエピソードはやらないでしょうね。でも,ゲーム体験者は,あの猫を見るだけでとても切ない気持ちになっちゃうんですよね,これがまた。

 そして唐突に『別の世界』の話が挿入されるのですが,ゲーム未体験者にとって,この場面は大きな『?』でしょうね。もっとも,ゲーム体験者だって,明らかになるまであの世界は謎に満ちていたのですから,あまり大した問題じゃないのかもしれませんが...

 遅刻して登校した朋也に話しかけてきたのは藤林椋。「委員長みたいだ」って...ほんとの委員長ですから...(^^;)。そして「を泣かす悪い子はいねぇが〜」と登場したのが,双子の姉である藤林凶...じゃなくて,藤林杏...いやぁ,彼女が投げる辞書の凶器っぷりは動画で見ると凄味が増しますねぇ...あれが直撃したら...ガクガクブルブル(^^;)。

 昼休み,中庭であんパンを食べているを発見。牛乳を飲み終わった後のあの「ペコ」という音にまで京アニの拘りを感じてしまうのは私だけでしょうか?(^^;)。
 隣りに座った朋也に自分が身体が弱く長い間休んでいたためにダブってしまったことを告げる。彼女の健気で儚げな様子を見たら,朋也でなくたって何か手助けをしてやりたくなるのが人情ってもんです。まったく彼女のクラスメート達はどんだけ薄情な奴らなんでしょう!?

 校庭をバイクで走り回るいかにものベタな不良達の前に現れたのが,我らの智代さま。転校してきて間がないというのに,もうすでにすっかり人気者みたいですね。
 それにしても,智代さまの強さと格好良さときたら...ありゃもう人間の領域を超えてますね。
 そ〜いや,このとき春原が飲んでいたのは『どろり濃厚ピーチ味』でしたが,こういう細かいネタもいかにも京アニらしいですね。

 そんな智代さまに「あれはヤラセだろう」とあやをつけにいく春原theヘタレ。
 当然ながら伝説の少女智代春原theヘタレが相手になるわけもなく,あっという間もなく瞬殺です。
 まぁそれでも諦めないのが春原theヘタレなんですけれどね。

 放課後,意を決して演劇部の部室に行く。しかし,演劇部は部員減少のため春から休部になっていたのでした。そんなを励ます朋也。「どうして始めて会ったばかりの私に優しくしてくれるんですか」...って,そんなあなたを放っておける男がいたら,そりゃ男じゃありませんって,ちゃん。

 夜,何故か家に帰ろうとしない朋也が半ば無意識に向かったのはの家でもある『古河パン』。
 店に入った朋也母である早苗さんが「試食してください」と勧めたのが,オリジナル・パンであるところのせんべい入りパン。こりゃもう独創的というより,毒創的といったほうが良いかもしれません。
 正直に「失敗作」と告げた朋也を誰が責めることができましょうか...が,しかし,それは『古河パン』では絶対に言っては行けないことだったのです。めらめらと怒りに燃え上がる恐怖の大王,父の秋生さんに厳しく説教される朋也。しかし,彼がと同じ学校の生徒であることを知ると態度が一変。何故か朋也は古河家でいっしょに夕食を食べることになります。
 この古河家における一家団欒ぶりが幸せに満ちているように見えるだけに,朋也と父親の他人行儀な関係がとても寂しく見えるんですよね。
 思わず家を飛び出した朋也の足がが無意識に『古河パン』へと向かったのも,当然のことかもしれません。

 そして,公園で一人佇むの幻想的に目を奪われる朋也...というところで栄えある第1回は終了。

 はい,第1回は期待を裏切らない出来でした。もっとも,これは私がゲーム本編をやっているからなのかもしれませんけれどね。
 でも,原作を知らない人からだけでなく,原作ファンからもツマラナイと言われるアニメの方が多いのですから,少なくとも原作ファンを裏切らない京都アニメーションには素直に拍手を送りたいと思います。
 

第2話『最初の一歩』 2007/10/12放送

 Aパート冒頭の『別の世界』の作画がこれでもかってくらいに力入ってますね。ガラクタの一つ一つまで,あそこまできっちりと描かなくても良いのでは...と思っちゃうくらいに丁寧に描き込まれています。差し出された少女の手が傷だらけだというのもまた芸が細かいですね。
 とはいえ,やっぱりこの部分はゲーム本編やってない人にとっては『』なんだろうな...でも,ここに実は『Clannad』という物語の重要な部分が隠されているんですよね...まぁ,だからこそあそこまで丁寧に描かれているのでしょうが...

 日常パートのトップはおさんの轢き逃げから...と思ったら,良く良く見れば彼女の載っていた原付は朋也自身にではなく,ガードレールの柱にぶつかっていました。さすがにアニメで人身事故はギャグにならないと判断されたんでしょうね(^^;)。
 バイク通学を黙っているよう脅された(ネクタイ掴んで話す様はまるでどこぞの団長さんみたいです)朋也自の「おさん『バイ』発言」ネタは笑えます。それにしても,『らき☆すた』の後でこ藤林姉妹を見ると,柊姉妹と重なってしまうのが困りものです(^^;)。

 朝っぱらから智代さまにリヴェンジを挑む命知らずの春原君は,伝説の500overコンボのキックをくらってダスト・シュートの中へ。あれだけキックを繰り出しながらも絶対にパンツを見せないのもまた京アニ・クォリティー?(^^;)。

 そして,図書室でのことみとの初遭遇。いやぁどこから見ても立派な不思議少女っぷりです。でも,その噛み合わない会話が実はことみ朋也の過去に深く繋がっていることが後々わかるんですよね。ゲーム本編でそれを知ったときには切なくて仕方ありませんでしたよ。
 しかし,学年トップの天才少女の存在をこれまで知らなかったというのもまた不思議な話ですよね。まぁこれは
ことみがほとんどの時間を図書室で過ごしており,また,朋也も常時学校をさぼっているからなんでしょうが...(^^;)。

 初遭遇といえば,風子ともこの回が初遭遇です。空き教室で何やら星形のモノを一心不乱に掘っている謎の少女...そ〜いや,今回はまだその謎の物体(呪いのアイテムとも呼ばれている(^^;)が何であるか明らかになってませんでしたね。そのかわりトリップしちゃうシーンはありましたが......(^^;)。
 それにしても,アニメ版の
風子は滅茶苦茶可愛いなぁ...もっとも,ゲーム本編の彼女のシナリオはかなり泣けるシナリオなんですけれどね...

 放課後,が中庭に一人座って竹箒をくるくると回しているシーンがありますが,これなんかが学校の中でいかに独りぼっちな存在であるかを,実に良く現してますよね。それから,公園で自分が朋也にクラスにとけ込めないでいることを告げるシーンで,あえて二人を遠景にして,手前に他の子供達と遊ばずに一人寂しそうに佇む少女を持ってきたり...いやほんと,このあたりの表現って,京アニは上手いですよねぇ。

 とはいえ,現段階では,ゲーム未体験でアニメだけ見た人からは,『作画の良い萌えアニメ』にしか思われていないかもしれません。まだまだ顔見せ段階なのでそれも仕方がないかもしれませんが,だからといってこの段階で視聴を止めることだけはしてほしくないですね。
 『クラナド』の本当の凄さは後半にあるのですから...
 

第3話『涙のあとにもう一度』 2007/10/19放送

 アヴァンは『別の世界』。今回初めて少女の声を聴くことが出来ましたが,これって観鈴の中の人ではないですか。

 今回は伊吹公子芳野祐介,ボタン,そしてヒロインから降格になった(^^;)宮沢有紀寧が初登場。春原の妹芽衣もその存在だけは春原の会話から明らかになったし,これで重要キャラは大体揃ったのかな?柊クンは...尺から考えるとやっぱり出番無しだろうなぁ...(^^;)。

 今回は前回までと比べて朋也が一緒にいるシーンが多かったような気がしますが,そのきっかけとなったシーン,2階(?)の窓に朋也の姿を見つけたが,一度下を向いて自分を鼓舞する言葉を口にすると(あれは何て言ってたんでしょう...食べ物の名前であることは間違いないのですが),にっこり笑って朋也に向けて手を振るというあのシーンは,見ていてなんだか涙が出そうになってしまいましたよ。
 それにしても,「泣きたくなったら俺の所に来い」だなんて,そりゃ完全に告白の言葉ですよ,
朋也クン。

 そんな良いシーンを一挙にほのぼのギャグムードに変えてしまったのが風子です。服の上からとはいえ,男性の身体をまさぐるなんて,女の子のやることではないですよ(^^;)。握手にハイタッチと,前回と同じ事を繰り返してしまう風子の可愛らしさときたら...いやもうクチャクチャ可愛いです。いやぁ,ほんと和みます。

 ギャグといえば,春原君は今回もしっかりとギャグ要員としての責務を果たしていました。
 
朋也との「100年後の世界」ネタで立派なオバカぶりを見せ,前回同様,智代さまからは連続コンボで蹴りまくられ,そして今回はさんからもきつい跳び蹴りをくらわされてしまいます。あのおさんの跳び蹴りには芸術的な美しさすら感じてしまいましたね。それでもしっかりと見るところは見ているあたりは,さすがだてに春原やってませんね。

 それにしても,春原からパ*ツの色を指摘されると,ちらっと朋也を見て頬を赤らめてしまうあたり,さんの微妙な女心を上手く表現していますよね。それでも,その後しっかり春原を天に届くまで蹴り上げ,ボタンの名前を聞いて「美味そうな名前だな」と口走る朋也に「何て言った?」と笑顔で凄むのがまたさんらしくてGoodです。
 

第4話『仲間をさがそう』 2007/10/26放送

 生徒会からポスター等による部員集めを禁じられたため,RPG序盤の如く仲間集めに奔走する朋也
 とりあえずは
春原のアイデアから,委員長であるに相談することになるのですが,「告白したい人がいるから」と呼び出されたのに,出てきたのが女の子じゃ,でなくとも吃驚ですよね。しかもの台詞がまた誤解されるようなものばかりで...いやもう,これ何て百合アニメ?春原なんか激しく妄想モードに突入して朋也から張り倒されてるし...
 それが実は部員集めだというオチに屋上のドアごと盛大にずっこける
さん。その後男二人に正座をさせ,足を組んで椅子に座り,説教モードに入るおさんですが,その位置からだと男二人からスカートの中が見えちゃってるんじゃないでしょうか?(^^;)。
 から部として成り立つためには部員3人と顧問の教師一人が必要だと教わることができますが,藤林姉妹も部員にはなってくれず,男二人もに協力する気はあっても部員になる気は無く,結局話は振り出しに....

 そこで朋也が訪れたのは智代の元。「女の子らしいドレスが着られる」という朋也の言葉に,一瞬興味をもったかのように思えた智代ですが,「生徒会に立候補するから」と断られてしまいます。しかし,春原との件があるというのに,まず一番に智代に声をかけるとは...う〜む,それだけ朋也は学校に友達がいないってことなのかもしれませんね(^^;)。

 次に朋也が訪れたのは,図書室の住人ことみの元。読書に夢中でいくら声をかけても反応がなかったのに,『ことみちゃん』という言葉に反応することみちゃん。しかし,朋也の勧誘に対して,「一緒に本を読む?」「お弁当食べる?」とまったく会話が噛み合いません。それにしても,朋也の方を向くのに立ち上がることなく膝をパタパタさせて位置を変える様が実になんとも太ももがまぶしくて...いや,可愛らしくて...素晴らしきかな,京アニ・クォリティ!

 「1年生か2年生だったら入ってくれるかも」というの言葉を受けて,1年生である(と思われる)風子へ向かう朋也。木彫りのアイテム(そ〜いや,これの正体はまだ明らかになってませんね)を作らなければならないから無理だと断る風子ですが,自分が何故ここにいるのかわからない等謎の言葉も口にします。
 ここでの会話で
風子が1年生の時にお世話になった伊吹先生の妹だと判明するのですが,しかし,伊吹先生の妹は交通事故のためにベッドで眠ったままの状態だという....それではここにいる風子は....

 さて,その風子との再会ですが,朋也春原と歩いているときに風子から「そこの変な人」と呼び止められたところから始まります。風子曰く朋也は「十年に一人いるかいないかの変な人」で,春原は「髪の毛の色が変な人」ということですが,それでも風子に言われるがままについていく朋也って....実はお人好し?
 それでも,トリップしてしまう
風子の鼻の穴に飲み物のストローを差し入れてしまう悪戯を平気でやってしまう人でもあるんですよね......つ〜か,風子は警戒感無さ過ぎです(^^;)
 「素敵なプレゼントをしたのだからお姉ちゃんの結婚式に出て欲しい」と言う
風子は,変な娘にしか思えませんが,実はこの後に切なく哀しい話が待っているんですよね。私がゲーム本編でまず最初に泣かされたのがこの風子のシナリオだったんですよね。

 ところで,智代 vs 春原の戦いですが,今回も引き続いてありました。
 まずは「おっぱい貸してくれ」攻撃,お次は「男子トイレで連れション」攻撃。
 いずれも
智代の蹴りで春原が宙を舞うといういつも通りの結果に終わりますが,自分が男ではないかと思われていたことに激しくショックを受ける智代。実はこの攻撃が一番効いていたのかもしれません。
 とりあえず
智代が女であることに納得した春原ですが,このくらいのことでリヴェンジをあきらめる男じゃありません。というわけで,今度は色仕掛けで智代を落とそうとするのですが,朋也の言葉通りにヒンズー・スクワットをしたり,ボーリングのフォームで「俺に食事を作ってくれ」と言ったり......いやもう死ぬほど笑わせてくれました。結局は実力行為におよんでいつもどおり智代の蹴りで宙を舞う春原ですが,今回は朋也のコンボもつながって,春原の顔にモザイクが入るよう惨状に...実はこれはゲーム本編でもあるのですが,私はなかなかコンボがつながらなくて,このイベントは見ることができませんでした。

 どうやら,この進行だと,まずは風子のシナリオを最初にやってくれるみたいです。彼女のシナリオは朋也との恋愛抜きにしても十分に成り立つので,どのように泣かせてくれるのか楽しみですね。
 

第5話『彫刻のある風景』 2007/11/02放送

 いよいよ本格的に『風子編』に入りましたね。
 原作でもも深く関わってくるし,また朋也との恋愛抜きでも十分に成り立つストーリーなので,最初にこの話を持ってくるのは良い選択だと思います。まぁ,単に私自身が原作ゲームで一番最初にやったシナリオだということもあるんですけれどね...

 風子のことを確かめに伊吹先生の家を訪ねる朋也。そ〜いや,伊吹先生の名前は公子だけれど『きみこ』じゃなくて『こうこ』って読むんですよね。
 公子さんから朋也の事をボーイフレンド?と言われて慌てふためくの可愛いらしさときたら......その後の朋也にガールフレンドがいないと知ったときのほっとしたような嬉しいような表情がまた良いんですよ。
 前作の『Kanon』の時も感じましたが,京都アニメーションはヒロインを魅力的に見せるのが実に上手いですね。原作より魅力UPしてるキャラも多いし....これって,制作スタッフがそれだけ彼女達に愛情を注いでいるが故なんでしょうね。

 しかし,公子さんからは「妹は病院のベッドで眠ったまま」との答えが.....しかし,「自分が結婚の話をしたのは妹だけ」という話も......いよいよ謎が深まってまいりました。
 ともあれ,このまま風子を学校に置いておけないので,古河家のお世話になることに......もちろん,二つ返事で了承する古河夫妻。

 翌朝,朋也が古河家を訪ねると,何故か家族総出で彫り物作業をしている古河家の人々。
 このときになって風子が作っている物体の正体が『ヒトデ』であることがわかるのですが.......これには原作やってない人はさぞや吃驚したと思います。もっとも,何故かには最初からわかっていたようですが......
 風子のことを『ふうちゃん』と呼び,「演劇部の再建よりも今は風子の手伝いをしたい」というは,本当に風子の姉のようです。

 朋也の協力を得て学校で呪いのアイテム...いや,木彫りのヒトデを配る風子
 不思議そうな顔をしながらも素直に受け取り,なおかつ励ましてくれる有紀寧さん。まぁ確かに許容量の大きさは確かに果てしないものがあるのですが,アニメではそこまでやるんでしょうか?
 藤林姉妹も素直に受け取ってくれるのですが,その正体がヒトデだと知ったときのさんの複雑そうな表情は......いや,あれが不通の反応なんだと思うぞ。
 それにしても,朋也はおさんに対してだけは『ゲイ』だの『ゴリラだの酷いことを平気で言えるんですね。これはある意味それだけ二人の関係が気のおけないものだと言えるのでしょうが,その分さんからの反撃も容赦ないわけでして,今回も朋也『空飛ぶヒトデ』の直撃を喰らってしまいます。
 しかし,風子と入学時同級生だったという三井という少女からは「3年生は忙しいから」と受け取りを拒否されてしまうのですが......え,するってぇと,風子朋也と同学年ということで......ええっ?

 「(高校の)授業を受けたことがない」という風子のために『特別授業』を企画する朋也
 理由も聞かずにそれに参加してくれる春原藤林姉妹は本当に良い子達です。
 それじゃぁ先生は誰が......と思っていると,そこに登場したのは
早苗さん。やけに先生ぶりが板についていますが,それには理由があるのですよ。
 それにしても,この場面での
風子の笑顔はやばい。本編ゲームを知っていると涙が出そうになっちゃいますよ。
 そ〜いや,
風子達が授業をやっている時,外にいたのは幸村先生でしたね。

 さて,前回まで毎回智代の蹴りをいただいていた春原ですが,今回は智代の登場が無かったため,蹴りをいただかずにすみました......が,そのかわり,美佐枝さんから腕ひしぎ逆十字の関節技をの洗礼を受けてしまいます。結局そういう運命にあるキャラなんですねぇ....

 キャラといえば,このアニメではすっかりイジラれキャラが定着しつつあるですが,今回も朋也に頼まれてトリップから戻ってきた風子に「私は岡崎です。女になりました」「たまに取れるんです」「取りあえず」と言って,朋也の『話している相手をすり替える』マスターのお手伝いをするはめに。
 ほんと,彼女は断るってことをできない人なんですね。まぁそういうキャラ設定であるが故に,本編よりも数十%魅力がUPしていることは間違いないのですが...
 

第6話『姉と妹の創立者祭』 2007/11/09放送

 いよいよ『風子シナリオ』が佳境に入ってきました。

 が,なんですか,この『ヒトデ祭』ぶりは!
 早苗さんはすべてのパンをヒトデ形で作っちゃうし,
 『風子ファン・クラブ』が結成されて創立者祭でヒトデ・グッズを売っちゃうし...
 実は,風子が周囲に与える影響力って大きかったんですね。
 さすがは,『FINAL HITODE TSUKAI FUKO』です(^^;)。

 その一方で朋也は,『鼻からジュースを飲ませる』『別な場所に置いてくる』の2つの困難なミッションを見事に極め,着実に『風子マスター』の地位を固めつつあります。
 『別な場所に置いてくる』での,原作ゲームにはない藤林姉妹風子のメイドさん姿には眼福眼服。これはハルヒ絡みのネタなんでしょうが,ほんと,京アニのサービス精神には頭が下がります。
 ところで,創立者祭に眠っている風子を背負って登校するときの朋也の右手の位置がとても気になるんですが...(^^;)。

 朋也の間もかなり縮まってきたようで,二人が並んでいる姿もかなり自然な感じになってきました。
 だからでしょうか,から「私たちって,なんだか,ふうちゃんのお父さんとお母さんみたいです」という,まるで長年連れ添ったカップルのような台詞が...もっとも,その後「忘れてください」と真っ赤になっちゃうんですけれどね。その後のもじもじと恥ずかし気な二人の様子がなんだかとても初々しくて...
 朋也から創立者祭に誘われた公子さんの「妹の分まで見て回って,病院で話してあげたい」という言葉は切ないけれど,それに対するの反応が......アニメのヒロインから「ぎっど,よろごんでぐでばず」なんて某だいじゃえもんのような言葉が出てくるとは思いませんでした(^^;)。でもまぁそれがらしいのもまた事実なんですが......しかし,朋也のあのフォローはレディに対して失礼だと思うぞ(^^;)。

 創立者祭では,久しぶりにキレのある蹴りで春原を窓の外に蹴り出した智代風子からヒトデを受け取り,そして前回は受け取ってくれなかった三井さんも「テスト前でなければお姉さんの結婚式に行けるかもしれません」とヒトデを受け取ってくれました。
 熊の着ぐるみを着ているのに,蹴りだけで智代とわかってしまうとは,実は朋也は『智代マスター』でもあったんだな。それにしても,「ありがたくいただこう」とヒトデを受け取る智代の漢らしさは,とても下級生とは思えませんね。
 そして,約束通り創立者祭に来てくれた公子。いよいよ風子との感動の対面か...と思ったら,何故か公子さんにだけは風子の姿が見えないのです。
 一番会って話をしたい人からは姿が見えず,声も聞こえない......いやぁ,この状況は辛すぎます。しかし,風子にはそれがわかっていたようですね。

 ところで,春原がナンパをしていた女の子って,『智代アフター』に出てくる河南子だったんですね(しかも中の人まで同じらしい)。他にも『春原vs風子』の彫刻対決で風子が作ったのが『Kanon』の名雪のお気に入りであるケロピーだったり,風子の夢の中で朋也が『イヤッホー!岡崎サイコー!!』と叫んだり,今回もKeyファン向けの(つ〜か,Keyファンでなければわからない)ネタが随所に見られました。
 そして,これは某所で指摘されていたんですが,『イヤッホー!岡崎サイコー!!』の元祖である『AIR』の国崎往人もモブ・キャラとして登場していたんですね。実際に確かめて見たら,確かにあの姿は国崎往人以外の何者でもありません。それにしても,良く気が付いたものだと感心しちゃいます。
 

第7話『星形の気持ち』 2007/11/16放送

 『CLANNAD』のゲーム本編は『泣き』と『笑い』のバランスが見事な作品でしたが,このTVアニメ版『CLANNAD』も同様に...いや,動きがあるから,より以上に『泣き』と『笑い』のバランスが見事であるといえるかもしれません。

 特に今回の,前半は風子の姿が見えない公子が語る風子の話でほろっとさせたかと思うと(「もし,あの子が学校に通っているとしたら,岡崎さんと渚ちゃんはあの子のお友達になってくれますか?」って台詞はあまりにも切なすぎます),中盤は怒濤のギャグの連続で息つく暇もなく笑わされ,いやぁ,腹が痛てぇ...と油断してたところに,公子さんから「医者から風子は目を覚ますことがないだろうと言われた」という衝撃の告白を,そして春原からは「風子が周りの者から忘れ去られようとしている」という衝撃の事実を知らされるという,この流れは実に素晴らしい。

 今回,主要キャラで風子から木彫りのヒトデを受け取ったのは,ことみとボタンの二人(^^;)。
 何も見ることなく詳細にヒトデについての知識を語ることによって,風子からいたく尊敬されてしまうことみですが,どこをどう見れば風子が「いじめっこ」に見えるんでしょう?とはいえ,この二人の絡みって,ゲーム本編ではありませんでしたよね。
 なかったとえば,風子とボタンもゲーム本編では出会ってなかったと思います。しかし,ボタンにまで「姉の結婚式に出てくれますか?」とヒトデを渡す風子て......しかも「了承ですか,ありがとうございます」と会話まで成り立っているみたいだし......さすがは小動物同士....(^^;)。いや,ボタンは今は小さいけれど小動物じゃないよな。

 ギャグ・パートでは,風子の早口言葉が最高でした。朋也の「東京特許許可局」の早口言葉に対する「途中名古屋になってました」というツッコミもさることながら,最初から最後まで徹頭徹尾カミまくっている風子の早口言葉がおかしいやら可愛いやら...
 それにしても,何時の間に風子は『風子親衛隊』を手なずけていたんでしょう?風子の聞こえない指笛を聞きつけて「風子ちゃんを守れ!」と集まる『風子親衛隊』の皆様(しかも増殖してるし)に連行されていった春原のその後が気になります......って,何事もなく復活してくるのが春原クォリティなのですが...

 その春原ですが,今回は智代の蹴りをもらわなかった代わりに,風子から激しいヒトデ・アタックをくらってしまいます。しかし,その春原の犠牲によって朋也は見事に『風子マスター』の地位を手にすることができたのです......ところで,『風子マスター』って何?(^^;)
 そ〜いや,春原って,第1回から今回まで必ず誰かしらの攻撃を受けているんですよね。何て哀しき皆勤賞。

 『vs』といえば,今回は『風子(ヒトデ)vs渚(だんご大家族)』,という珍しい対決を見ることができました。こっちの方が可愛いと互いに譲らなかったのに,結局は両方とも一番可愛いという決着に落ち着くのがいかにも二人らしいというか...

 こういう多種多様のネタが繰りひろげられている中にあっても,シナリオの方はきちんと進行しているってのは凄いことだと思います。
 結婚を決意した公子の「学校で式を挙げたい」という望みを叶えるため,元の担任であった雪村先生にそれを相談する朋也。それを聞いて,天然なのかそれとも狙っているのかわからないボケを見せながらも(「(伊吹先生は)並はずれて胸毛の濃い人じゃった」には盛大に吹きました雪村先生は,校長と教頭にかけあってくれると約束をしてくれます。
 これで後は風子が目を覚ませばHappy Endとすべてが良い方向に進んでいると思われた矢先に,公子から「風子の容態が変わり,医者からもう目を覚ますことはないだろうと言われた」という厳しい事実を突きつけられた朋也。この後の公園でのシーンが実に秀逸でした。遠目からもとぼとぼと歩いている様子がわかる二人。そして,ベンチの前に辿り着くなり,がっくりと膝をつき泣き始め朋也に手をさしのべようとしながらもすれすら叶わず崩れ落ちるようにして号泣すると,それを見ながらも何も出来ず涙を流す朋也。いやもう,この演出は上手過ぎです。

 しかも,その後で春原から,風子が周りの生徒達から忘れられてきているという事実を知らされるのです。春原いつになく真剣な表情であるだけに,その事態の深刻さが良く伝わってきます。

 さて,いよいよ次回で『風子シナリオ』はファイナルを迎えるのでしょうか?
 ゲーム本編で私の涙腺を崩壊させたあのシーンはやってくれるのでしょうか?
 つ〜か,次回予告の早苗さんの台詞だけで,もう涙腺が緩んでいる私がここにいます。
 

第8話『黄昏に消える風』 2007/11/23放送

 「俺さ,そいつのこと嫌いじゃなかった。そんな気がするよ
 ゲーム本編で「まさか,春原如きに泣かされる日が来ようとは......」と,しみじみ思った『春原が一瞬だけ風子を思い出す』シーンですが,アニメでもやっぱり泣かされてしまいました。
 普段の春原春原なだけに,このシーンがとても切なく胸を打つんですよね。

 姉,公子の結婚式の日取りが今週の日曜日に決まったというにの,日に日に人々の記憶から忘れられ,そしてその存在が目に映らなくなっていく風子
 一般の生徒からだけでなく,
 三井さんから
 藤林姉妹から
 そして,春原からも忘れられてしまいます。
 智代はその場では思い出したものの,あの場を離れたらすぐに忘れてしまったに違いありません。
 しかし,彼(彼女)等は,すべてを忘れてしまったわけではなく「何か大切なことを忘れている」という喪失感は感じているんですよね。

 この人々の記憶から消えてしまうという設定は,keyのスタッフが1998年に制作したゲーム『ONE』でも使われている,いわばkeyのお家芸的な設定です。ちなみに『ONE』では主人公が周囲の人達の記憶からどんどん消えていき,終いにはそのシナリオのヒロイン以外の者の記憶から完全に忘れ去られ,そして主人公はこちらの世界から消えてしまいます。
 それまで自分を認知してくれていた人達から認知されなくなってしまうというのは,自分の存在そのものを否定されてしまうということであり,これはとてつもなく恐ろしいことだと思います。風子はその恐怖と戦っているんですよね。だからこそ,風子にとっては朋也,そして古河ファミリーとの触れ合いが何物にもかけがたいものだったのではないでしょうか。「最悪です」「天敵です」と言いながらも,風子朋也とのじゃれ合いを楽しんでいたに違い有りません。

 しかし,ついには秋生の記憶からも風子の存在は消え,そして早苗さんもかろうじて記憶は残っていても,すでに風子の姿が見えなくなってしまっていたのです。
 姿の見えない風子に対して「ずっとこのうちにいてもいいんですからね」「私も,秋生さんも,渚も,風ちゃんのこと家族だと思っています」と泣きながら話しかける早苗さんにの姿を見てまた涙....

 とまぁ,Key+京アニの本領発揮の『泣き』の場面が多かった今回ですが,しっかりと『笑い』も忘れていないのがさすがというか....
 カッターを踏んで悶絶する秋生の頭を「しっかりして!」と激しく揺さぶる早苗さんとか,
 「プチ最悪です」と行った後,朋也の策略で「己が最悪です」と言わされてしまう風子とか,
 風子から「ウミウシより好きです」と言われて『ヒトデ』と『ウミウシ』の間に挟まれている自分を思い浮かべて頭を抱える朋也とか...つ〜か,あのヒラヒラ衣装は......(^^;)。あ,もしかしたら,あれって『Kanon』で北川が着ていたダンス大会用衣装なのかもしれないな....。

 そういえば,今回は早苗さんと風子が一緒にお風呂に入っているというサービス・シーンがありましたが,あの風呂に浮かんでいた黄色いアヒルの玩具って,『kanon』や『フルメタルパニックふもっふ』でも登場していましたよね。

 それにしても,なんですか,あの予告は!
 「ありがとうございました。風子楽しかったです」って...
 予告で泣かせてどうしようっていうんですか!
 

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