『杉澤恵麻 true end』終了。
ま〜姉こと恵麻さんは,実は仁よりも3歳しか年上じゃないんですよね。
亡き兄の未亡人であり,また仁に対する溺愛ぶりから,もっと年上のお姉さまというイメージがあったので,なんだか吃驚しちゃいました。
玲愛と由飛の花鳥姉妹のシナリオが12月24日まで表裏一体をなすかのように同時進行をするのと同じように,恵麻と里伽子のシナリオも12月24日までは同時進行で,24日にどちらを選択するかによって,ルートが別れていきます。
恵麻から見ると仁が一番好きなのは里伽子であり,逆に里伽子から見ると,仁が一番大切なのは恵麻なのです。しかし,恵麻の中には仁が一番好きなのは自分であって欲しいという気持ちがあり,また里伽子の中には仁が一番大切なのは自分であって欲しいという気持ちがあり,それがこの二人の関係を複雑なものとしています。だからといってお互いのことを疎んじたり憎んだりする気持ちは無く,逆に互いに相手の仁に対する気持ちもわかりすぎるほどわかっているんですよね。
たとえば,11/9に仁が一度は里伽子を誘っておきながら,明日が恵麻との定例会であることを思い出し撤回したことに怒った里伽子が,仁が去った後,授業中にもかかわらず机を蹴飛ばす場面とか,12/7,クリスマスケーキの試食を三人で行っているとき,仁の口の周りにクリームがついているの気が付いた里伽子を「しょうがないな...」と拭こうとして,「恵麻さんお願い」と恵麻にゆずりつつも,仁が恵麻の口の周りについたクリームを拭くのを見てなんとなく不機嫌になったりする場面からも,それらは伺えます。
そんな二人の関係をまったくわかっていないのが,仁本人だというのがねぇ...さすがギャル・ゲー主人公らしい朴念仁ぶりです(^^;)。
もっとも,仁にしてみれば,恵麻は自分自身の初恋の相手であったのに,兄と結婚して自分の元から離れてしまった人であり,里伽子は一度告白したのにすげなく断られてしまった失恋の相手でもあるので,それもまぁ仕方がないことなのかもしれませんけれどね。
そんな二人の関係が大きく揺れ動いたのが12/7。
クリスマースケーキの試食の後,里伽子と二人きりになった恵麻は
「どうして別れちゃったのかな? 仁くん,今でもリカちゃんのこと好きなのに」
「仁くんのためにも,また一緒に...ダメかな?」とたずねたのですが,
それに対して里伽子は
「仁さえよければ,他人の事情なんか,どうでもいいんですね?」
「そんなに仁が心配なら,恵麻さんが,慰めてあげればいいじゃない」と強く突っぱねます。
そして,去り際に落としていったのが
「もしかして,まだ愛してます?3年も前にいなくなった仁にそっくりな人を?」という爆弾。
実は恵麻の初恋の相手が仁であるということが高村の両親の話から明らかになったことを考えると,これはとてつもない爆弾なのかもしれません。
12/21,かつて里伽子と良く行っていた店(実は告白してふられた店でもある)に久しぶりで一緒に行った仁は,酔った勢いもあって,「今でも好きである」という本音を打ち明けてしまうのですが,里伽子からは「もう,会わない方がいいよね」と最後通牒を突きつけられてしまいます。
店を出ていった里伽子を追いかけ,
「24日は里伽子と一緒にいたい」
「来なければ,今度こそ本当にあきらめる。絶対にお前に迷惑をかけない,ただの友達になる」
「9時に駅前で待っている」「3時間待って日付が変わったら,帰る」と告げる仁。
翌12/22,「一人さん(仁の兄)の四回忌をやりなおしたい」と言う恵麻と,故人をしのぶダメ宴会。
そこで恵麻から「どっちが仁のことを大切にしているか」でケンカをしたことが,一人と付き合うようになったきっかけだという話を聞かされる。
結婚した3年前より,今の方が一人の事を愛していると話す恵麻だが,最後にぼそっとつぶやいた
「わたしにとっては,かなり...痛いとこ,突かれたんだけれどね」
という言葉は,12/7に里伽子から言われたことなのでしょうね。
そして,12/24閉店後,
「一人で祝杯をあげているけれど,もう一人くらいなら大丈夫」と言う恵麻に見送られ,里伽子に会うために駅に向かう仁。
待っても来ない里伽子をあきらめた仁が向かったのは恵麻の部屋。
「半年前,仁くんにしてもらったこと,返してあげる」
「心と,からだの両方で,返してあげる」
「また,姉ちゃんのところに,戻ってきてくれたのね」
「姉弟だと,しちゃいけないこと,したいのね?」
と言う恵麻のリードで初H。
このことでなんとなく罪悪感を感じる仁に対して,すっかりふっきってしまったのか,『仁くん大好き』モード全開の恵麻。
「もっと堂々としていなさい。わたしたちとってもいけないことしてるんだから」
って,それは堂々としていいことなのか?(^^;)
高村の実家(恵麻にしてみれば実の両親の元)に帰省しても,二時間もコタツの中でお互いを足で弄りあったり,「度胸試し」と言って高村父が寝ている横でキスをしてみたり,離れ(仁の部屋)で学生時代の制服を着てHをしたりと,やりたい放題です。
久しぶりにファミーユにやってきた里伽子に対して,
「もうリカちゃんが心配しなくても大丈夫よ」
「仁くんは私が立ち直らせる。わたしが側にいてあげる」
と,それまで見せたことの無いような敵愾心を見せるのも恋する女故でしょうか?
仁が毎晩煙草を吸っていたのは,ヘビースモーカーであった一人の身代わりとなるために自分自身に煙草の臭いをつけのが目的だったんですね。
それももう必要がないと煙草を止める仁ですが,その時の玲愛との会話が良いんです。
このシナリオに限らず,特定のヒロインのルートに入っても,他のヒロイン達との関わりがこのような形できちんと継続しているのが,『パルフェ』の魅力のひとつですね。
恵麻が里伽子と会うのを嫌がるため,外の喫茶店で里伽子と会う仁。
仁と恵麻が結ばれたことを知った里伽子が
「子どもの頃からの夢...かなったね?色々と回り道したけれど,辿り着いたね」
「祝福するから」と笑顔を浮かべながらもボロボロと涙をこぼす様子は,とても切ないものがあります。
しかし,
「半年前から決まってたの」
「あのとき仁は恵麻さんを選んだの」とはどういう意味なのだろう?
しかし,翌日,仁が里伽子と会って泣かせていたという話を耳にした恵麻はそのまま帰ってしまい,兄の位牌を持ったまま行方不明になってしまいます。
3日以内に恵麻を連れ戻せとかすりから厳命された仁が,恵麻の部屋で得た情報を元に向かったのが,ペンション「ファミーユ」。そこは恵麻が一人からプロポーズされた場所。
会いに着た仁に 仁くんをとられてと思って酷いことを沢山言った。でも,リカちゃんは最後まで何も言わなかった。」と,里伽子とケンカをしたことを話す恵麻。
そして,胸の内に仕舞っていたお互いの罪を打ち明ける二人。
半年前(ファミーユが燃えて精神的にまいっていたとき)恵麻は仁だとわかっていて,甘えて抱きついて一緒に寝てもらった。
ということですが,恵麻からすれば,このとき1週間自分が仁を独占していたことが,仁と里伽子の間に亀裂を生じさせた原因であり,逆に里伽子からすれば,仁が1週間恵麻につきっきりだったことが, 「半年前から決まってたの」「あのとき仁は恵麻さんを選んだの」ということになるわけですね。
「家族になろうよ」
「俺達二人が家族になることを,みんなに認めてもらおうよ」
と決意を新たにする二人。
「仁くんをわたしにください」
「リカちゃんの気持ち,今も変わってないこと知ってるから」
「だから,リカちゃんが笑顔で許してくれるまで待つ」
と里伽子に対して土下座をする恵麻。
それに対して
「今は祝福なんてできないけれど,いつかきっと笑ってみせるよ」と答える里伽子。
それから2年後,ファミーユの制服を着る里伽子の姿が...
それはファミーユ本店開店の記念すべき日。
「また3人で始めさせてくれて,ありがと」
「おめでとう,二人とも」と笑顔で祝福する里伽子。
が,しかし,ここから里伽子の反撃が始まります。
「誰があんたたちの結婚を認めるって? 誰が仁のことを諦めるって?」
と里伽子が宣戦布告したところで End。
これは由飛エンドと通じるものがありますが,こういう終わり方は,その後の展開を想像するとても楽しそうで,好きですねぇ...
しかし,里伽子にこんな茶目っ気があったとは...
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