てこぷり日記

突然異世界に飛ばされた主人公ミツル。
しかも,なぜかその姿は透明に!?
わけもわからないままに神様(時には魔物)と誤解され,
「王妃選抜試験」に巻き込まれるミツル。
彼は透明である点を活かして当然えっちなことに及んだりもするけれど,
お姫様たちと心を通い合わせるうちに楽しんでばかりもいられずに...
最後にはちょっぴりの切なさといっぱいの幸せをお約束する,
不思議なえっち系恋愛ストーリー!

【ケース裏解説文より】

 『てこいれぷりんせす!〜ボクが見えない君のために』は,2004年にPropellerから発売された18禁ゲームですが,これは2007年に廉価版としてリイシューされたものです。
 シナリオを『Lien〜終わらない君の唄〜』の荒川工氏が担当しているというのが,一番の購入理由なのですが,それじゃぁ何故2004年に発売されたときに買わなかったのかといえば......実は発売されてることを知らなかったのです...いやはや(^^;)。
 特典として原画担当のA-10氏が出版した『総合てこいれ情報誌/テコプリ』(全224P)のPDFデータが収録されています。
 毎度のことながら,これはほぼリアルタイムなゲーム記であり,当然ながらネタばれ全開ですので,これからやってみようとする方はそのつもりで読んでくださいね(^^;)。
5月26日

 学校では,女の子を好きになったことがないということで「柔道とかアマレスを普通の男の子とは違った目で眺める派」と思われ,またその可愛らしさからクラスの愛玩動物的存在である主人公ミツルが,自宅の風呂で「自分の蕾を弄って」いると,いつの間にか唐突に別の世界の大浴場に。
 しかも,自分の姿は透明で誰にも見えないという摩訶不思議。

 ミツルが,飛ばされた「変態メガネがワンピの似合うお下げの女の子を監禁してそうな天空の島」は,神王妃選定の儀式のために開かれた場所。
 神王妃候補のお姫様は,
 お掃除好きのお姫様,メルヴェール
 タカビーなお姫様,アルトワネット
 酔っぱらいで露出の多いお姫様,フランシェスカ
 幼い無口系姫様,エヴァンジェリン
 の4人。つまりこの4人のお姫さま達がこのゲームのヒロインってことなんでしょうね。
 その他も警護団長でミツルを『魔物』と追い回すソーニャさん27歳や,ケモノっ娘メイドさん等,この場所(空中庭園)には女性しかいません。
 男子禁制の空中庭園に男一人,しかも透明で姿が見えないときたら......う〜む,これはある意味男のロマンですね(^^;)。

 いつの間にか指にはまっていた指輪の力で,元の世界と異世界を行き来するミツル。
 というわけで,現在,序盤の7/3が終わったところですが,いやぁ,初っぱなから荒川工ワールド全開ですね。これでもかというくらいのネタの嵐と,くどいくらいな饒舌ぶりは好き嫌いが別れると思いますが,好きな人間にとってはこれが実に魅力的なんです。ちなみに上記の「」の中の言葉はゲーム中で実際に使われてるものです。

 また,濃ゆめの音楽ネタが多いのも荒川工ワールドの特徴のひとつでして,序盤だけでも
 「何なんだこの涙のラナウェイは」というストレイ・キャッツねたや
 「ぼ〜んとぅび〜,おーそーおーじ〜」というステッペン・ウルフねたが出ています。

 そして,この手のゲームでは滅多に登場しない主人公の父親がしばしば登場するのも,荒川工ワールドの特徴のひとつですが,『てこぷり』にもマッチョで主夫で隙あれば息子に手を出そうとする変態親父が登場してきます。そういえば,この父親の部屋にフライングVが置いてありましたが,『Lien〜終わらない君の唄〜』に出てくる父親もフライングVを背負ってましたっけ...

 そ〜いえば,主人公にもボイスが付いているというのもまた,この手のゲームでは珍しいケースですね。
 

5月30日

 『アルトワネット・シナリオ』終了。

 「おーっほほほ...」の声も高らかなタカビー系お姫様...ということは,これは『ツンデレ』以外の何者でもないよな...とシナリオを進めてみたところ,予想通り,いやそれ以上に見事なツンデレぶりを見せてくれました。正直言ってA-10氏の描くキャラはあまり好みではないのですが,それでもシナリオが進むにつれて,段々とアルトワネットが可愛く見えてきたのは,それだけアルトワネットの魅力が上手く文章に表されていたってことなんでしょうね。

 メルヴェールに恋心を抱く百合な姫アルトワネットミツルの関係も最初の頃は良好なものとは言えませんでした。何しろ『第一の試練』のお披露目の日に彼女のドレスがバラバラになってしまうという嬉し恥ずかしイベントの原因を作ったのがミツルだったのですから,それもいたしかたのないこと。
 しかし,フランシェスカの仲立ちによって「そのイケてなさとムケてなさに免じて」ミツルを許すアルトワネット。そして二人はメルヴェールをめぐってライバルに...やがて,メルヴェール攻略のために共闘を組むようになります。
 それがどうして「どちらがメルヴェールと一緒にいるかを争って『先にイった者負け』勝負」をすることになるんでしょうか?...互いに恋愛経験が少ないというのに...いや,少ないからからこそなのかな?

 見かけによらず,実は料理が得意なアルトワネットですが,かつての年上の恋人(元侍女)から結婚するという手紙を受け取ったショックからか,『第一の試練』のお披露目である料理ショーで成績を落としてしまいます。
 実はその前にアルトワネットとの間にフラグが立つチャンスもあったのですが,ミツルはこの手のゲームの主人公だらしくへたれぶりを見せてくれます。

 自分のアルトワネットに対する本当の気持ちに気が付いたミツルは,アルトワネットに自分の気持ちを打ち明け,そして彼女の幸せ(メルヴェールとの恋の成就と神王妃になること)のために自分にできることをしようと決意します。
 だからといって,メルヴェールに「アルトワネットとえっちをしてくれるよう」頼みに行くなんて...そしてまたメルヴェールがそれを承諾するなんて...
 もっとも,フランシェスカに言わせれば,アルトワネットが女性を好きなのは,異性との恋愛を恐れているからだそうなんですが...

 さて,キャラ的に考えると,アルトワネットが責めでメルヴェールが受けだと思いますよね。ところが,実際はまったく逆で,メルヴェールが一方的にアルトワネットを責め立てます。もうすっかりメロメロであります状態のアルトワネット
 「アルトワネットさんのこと私から奪える?」というメルヴェールの問いに,「やってみる」と答え,アルトワネットと交わるミツル。
 最後には3人プレイに突入。そのまま疲れて眠ってしまいます。

 しかし,翌朝ミツルが目を覚ますと,ロープでぐるぐる巻きにされソーニャに魔法剣をつきつけられた状態に。
 アルトワネットの国では捧げた相手と永遠に結びつかねばならないという教えがある。つまり,アルトワネットは神王妃候補ではなくなってしまったということ。そして,メルヴェールもその原因を作ったということで,アルトワネットの国とメルヴェールの国の国家間の問題までに発展する恐れもあるという。
 しかし,自分が処罰されればそれらの問題も解決する可能性があると聞かされ,罰を受け入れるミツル

 もちろん,それを素直に受け入れるアルトワネットじゃありません。
 「神王よりも,あたくしが相応しいと思ったならば,それがあたくしの王子さまですわ」と,いかにも彼女らしい啖呵をきってくれます。

 隙をついてアルトワネットを連れて逃げ出すミツル
 何故か面白そうだからとついてきたメルヴェールを交えた3人が逃げ込んだのは,ミツルの世界とつながっている浴場。
 アルトワネットに別れのキスをして二人を送り出すメルヴェール
 そして,ミツルの世界に旅立つアルトワネットミツル

 これでHappy End

 かと思ったら,ちょっと辛目のエピローグが待ち受けていたのです。

 ミツルの世界に戻ってから1週間。
 屋根の上に座り「つまりませんわ」「なにもかもが退屈」とため息をつくアルトワネットは,ミツルとのHも「性は実践すべきものではないんのです。あれは子作りのための神聖な儀式」「快楽のために用いては下々の者と同等まで自分を引き下げてしまうのです」も拒んでいる状態。

 しかし,父親を交えて3人でお酒を飲んだとき(父親は早々にダウン),酔い始めたアルトワネットはようやく本音を口にします。
 「ロマン溢れる逃避行だと思っていたのに,辿り着いた先は小さな物置のような風呂場」
 「あたくしの王子様,さぞや素敵な方と思ってましたら,つるん,として,まるん,としてちみっちゃくて.....まるで王子様ではなくて,玉子様ですわ」
 うわ,これは痛い(^^;)。
 しかも,メルヴェールとのキスが忘れられず,それ故にミツルとキスをすることが怖いとは...
 つまり,ミツルとセックスをしてメルヴェールと比べてしまうことを恐れてるってことで....メルヴェール...恐ろしい娘(^^;)。

 というわけで,その夜はメルヴェールとの行為)を忘れさせるべく,一晩中励みに励むミツル君。

 そのかいもあってか,翌日にはすっかり,以前の「おーっほほほ」状態が復活したアルトワネット
 その料理の腕前に,自信喪失となる父。,

 夕方,ドレスではなくこちらの世界の服に着替えたアルトワネットと一緒にお買い物。
 その帰り道
 「これまでの自分は姫という役割を演じていただけで,姫という役割を外したあとにはなにも残らない」
 と心の内を話すアルトワネットに,
 「アルトワネットという女の子が残れば何もいらない」と答えるミツル。
 その言葉を聞いて,元の世界との唯一の繋がりである指輪を川に投げ捨て
 「王子さまじゃなくてもいいの。だってあたくしもただのアルトワネットですもの」
 と微笑むアルトワネット。

 いやぁ,実になんとも良いエンディングではないですか!

 しかし,このシナリオだけでは『神』のことも『神王妃』のこともまだわからないままなんですよね。
 おそらくこれらの謎は他のヒロインのシナリオをやっていくうちにわかってくるのでしょうが...
 ここでちょっと気になるのがミツルの変態父絡みのいくつかの事例です。
 司祭の話に出てくる「二つの世界が一つになるときに咲く花」と元の世界で父親が話していた鉢植えの花と関係とか,ミツルの夢に出てきた神王が父親だったり(ただし神王妃はミツルだけれど(^^;),普段はどうしようもない変態なのに,時として王のような風格を見せたりと.....何か気になりますよね。

 それにしても,いかにも荒川工ワールドって感じのネタが多くて良いです。
 『仲良くけんかしな』『でーね,でねにゃーご,せね,せね,せね,わん!』(トム&ジェリーの昔の主題歌ネタ)
 「好きとか嫌いとか最初に言い始めたのは誰」(ときメモねた)
 『吹けよ風呼べよ嵐』(音楽ネタ(ピンク・フロイドの曲名)
 といったパロディーねたもあれば,
 「割礼して待て」
 「ここはぼくの顔を勃てて」
 といった言葉遊びネタもあって,いやぁ笑わせてくれます。
 

6月3日

 『エヴァンジェリン・シナリオ』終了。

 正直言って,エヴァンジェリンのシナリオにはあまり期待してませんでした。見た目もまるで某『F*te』のブルマっ娘みたいだし,無口キャラというのも良くあるパターンだしね。
 が,しかし,いや〜,こんなに良いシナリオだったとは.....良い意味で期待を裏切ってくれましたよ。
 もう最後の方なんか泣けましたね。

 最初の頃はある意味典型的な無口キャラぶりのため,お付きの騎士であるソーニャさんの空回りっぷりの方がキャラ的に楽しめていたんですが,クマのマペット(赤カブト君と青カブト君という命名はいかがなものかと(^^;)に対して少し本音をもらすようになってから,彼女の寂しさに気が付き,まるでミツルとシンクロするかのように,彼女のことが気になってきてしまいました。
 このあたりはシナリオの上手さを感じますね....もっとも私が乗せられやすいだけなのかもしれませんが...(^^;)。

 それにしても,『第一の試練』のお披露目の衣装は......まぁ確かにインパクトだけはありますね。つ〜か,あのお笑い芸人しか着ないような白鳥のチュチュがどうして,あのファンタジーな世界にあったのか,そちらの方が不思議です。

 ところで,4人のヒロインの中で魔法を使えるのはエヴァだけのようですが,これはやっぱり魔女っ子は少女じゃなければならないというスタッフの意向なんでしょうか?ってことはクラスのマスコットキャラだったミツルはお付きのマスコットキャラ?

 『第2の試練』であるお料理大会では,共に料理のスキルに劣るメルヴェールと一緒に厨房で料理の練習をするエヴァ......しかし,この手のマンガやゲームにおいて,料理のスキルに欠ける人が料理をして起きるものといえば,爆発炎上か毒料理が定番ですが,このシナリオでは爆発炎上でした。
 火災から自分を助け出したミツルに対しても頑ななエヴァと思わず口喧嘩をしてしまうミツル

 しかし,エヴァは他人に謝ることができないのではなく,謝る言葉そのものを知らなかったのです。
 ミツルから謝り方を教わり,そしてミツルの前では魔法が上手くいくこともあって,「わらわにはミツルがおらぬと駄目なのじゃ」とデレ期に入るエヴァ
 もちろんそんなミツルを,あのソーニャさんが黙ってみているはずもなく,「異世界の男に遅れをとるようでは,私は何のためにここにいるのかわかりませぬ」とミツルに決闘を申し込みます。
 決闘では立会人であるはずのエヴァミツルに魔法で力を貸し,結果ミツルソーニャさんに勝利します...が,決め技がくすぐりってのがなんとも...
 ミツルエヴァを託し,死のうとするソーニャさんを「ならばわらわも死ぬ」と止めるエヴァ

 『第2の試練』のためにエヴァに「きのこと豚肉と野菜の紙包み焼き」を教えるミツル。試食の場で,エヴァが国王にとっては11番目の子どもであり,父親である国王とはほとんど話したこともなく,それ故「神王妃になれば父親から認めてもらえる」と思っていることが明らかになります。なるほど,だからエヴァは他の王妃達よりも神王妃に対する執着心が強いのですね。
 それにしても,
エヴァが作る試作料理をすべて食べてしまうソーニャさんは偉大です(^^;)。
 そして,料理の訓練の後,エヴァの自室でキス&ペッティング。

 『第2の試練』本番では誤って紙を焼いてしまったため,教わったとおりの料理はできなかったにもかかわらず,自分なりに考えて2位の座を射止めるエヴァ

 『第3の試練』初日,ミツルに雪を降らせる魔法を見せた後に突然倒れてしまうエヴァ
 その後ソーニャさんから聞かされたエヴァの身の上話はかなりショッキングなものでした。
 11番目のこどもとして生まれたエヴァは,城の中では誰からも相手にされず,彼女が話す相手はソーニャさんとぬいぐるみだけ。
 そして,『新王によって世界が変わる』という予言を信じ,自分の権威が地に堕ちることを恐れた国王によって,エヴァは神王を暗殺するための道具とされたのです。神王をこの庭園もろとも吹き飛ばすための呪詛術式が埋め込まれているというエヴァ。しかも,それは自国の女官カリアッハベーラがエヴァの体内に埋め込まれた魔法石を爆発されることによって発生するという...なんという人間爆弾...これってテロ?

 しかし,エヴァはそんな自分の運命を知っていたようで(もしかしたらソーニャさんが話しているのを聞かれた?),「神王は選定の儀式が始まってからずっとここにいた」とミツルを魔法で攻撃するカリアッハベーラを攻撃魔法で倒したエヴァは,自分の限界を感じるとミツルを気絶させて姿を消してしまいます。
 エヴァが向かったのは聖堂の下にある隠れ大聖堂。フランシェスカによると,そこが一番魔法耐性の強いところらしい。
 追いついたミツルに別れの言葉を告げ,ひとり隠れ大聖堂に入っていくエヴァ
 一度は死を覚悟したものの,「しぬのいや!怖いよ!」と泣くエヴァの姿は実に切ないものがあります。
 隠れ大聖堂の扉を開けるためにはエヴァが唱えたパスワードを唱えれば良いと言うフランシェスカ...って,どうしてそんなシークレットまで知ってるデスか?
 パスワードの「ミツル」で扉は開くが,身体中から魔力を放出して誰も近寄れない状態のエヴァ
「僕が行く」と痛みをこらえて助けに行くミツル
 指輪がはじけるとともに姿を消す二人。
 司祭から二人が魔法のない向こうの世界に行ったことを告げられ
 「あのお二人が幸せならば,このソーニャ何ものぞみません」と笑みを浮かべるソーニャ
 自国の陰謀を司祭に打ち明けたソーニャは,二人が戻ってきたときに北の国に戻ってこれるようにと,自らが王になる決意をします。

 気が付くと自分家の風呂に二人で入っていた二人。しかもそれを父親に見つかってしまいます。
 二人とも入院することになるが,命に別状なし。
 保険証や身分証はミツル父が手配したといいますが...いったいどこから?(^^;)
 出院したらやってみたいことがいっぱいのエヴァ
 「わたし,ミツルのそばにいていい?」
 「ぼくこそエヴァのそばにいていいかい?」
 「あたりまえ」
 とキスをする二人。

 これも良いエンディングでした。

 そしてエピローグ。
 入院しているエヴァのためにミツルが持っていったお土産は,指輪と共にあちらの世界に置いてきたはずのくまのマペット。それは風呂場に落ちていたとミツル父が持ってきたものですが...なんか怪しいよね。
 まぁ,それはともあれ,ぼろぼろになった2匹のマペットをミツルが修繕して持っていったといわけです。
 しかし,病院のベッドでペッティングとは...困った二人です(^^;)。

 退院し,ミツルの家にやってきたエヴァを,「君は私の娘だ。遠慮はしてくれなくていい。かしこまったり怖がったりすることはないからね。」「おかえりなさい,エヴァさん」と暖かく迎え入れるミツル父。
 それを聞いて「ただいま,お父さん」と涙をこぼしながら笑顔を浮かべるエヴァ
 いやぁ,良い場面です。思わずじ〜んときちゃったじゃないですか!
 ミツル父って,こんな風に時々とても格好いいんですよねぇ...

 ミツルが風呂に入っていると,エヴァがスクール水着姿でミツルの背中を洗いにくる。
 これは当然ミツル父の趣味でしょう(^^;)。
 そのまま一緒にお風呂。
 そしてここでやっと初H。
 二人はミツルの部屋で生活することに。
 「好きだよ,エヴァ」
 「ミツル,だいすき」
 というこのうえもない甘甘な台詞でエヴァ・シナリオ終了。

 女官カリアッハベーラの「神王は選定の儀式が始まってからずっとここにいた」という台詞は,やはりミツルが神王ということなんでしょうね。
 それにしても,ミツル母はこのシナリオでも登場しなかったけれど,何だか気になりますねぇ...
 

6月16日

 『フランシェスカ・シナリオ』終了。

 普段は酔っぱらいでぐ〜たらでHな王女様のフランシェスカですが,その半面,今までやった2つのシナリオの中でも彼女がミツルと神王の謎に気が付いている様子が見られたので,実は理知的な人なのではないかと思っていたら,実際そのとおりでした。まぁ,普段自堕落な人が実はそれは仮の姿で,内面は理知的な人である...ってのはある意味良く有るパターンではあるんですけれどね(^^;)。

 このシナリオでも彼女はミツルの指輪が自分達の世界とミツルの世界を結ぶアイテムであること,またミツルの登場によって神王妃選定が始まったことと,そしてミツルの王女達に対する気持ちによってロウソクの炎の勢いが変わるということから,ミツルと神王妃選定の間には因果関係があることにも気が付いていました。もっとも,知りすぎたが故に後に神官達から追われることになってしまうのですが....

 さて,ヒロイン中もっともフェロモン出しまくりのフランシェスカさんですから,ミツルの存在が皆に知れわたる前日の7/5にはミツルを捕獲&補食してしまいます。実は,彼女は透明人間であるミツルの存在を自己の能力『千里眼』によって最初から知っていたんですね。もっとも,そのときはお口の恋人だけで,ミツルフランチェスカさんから筆おろしされるのは7/9になってからなんですが...
 その後のHの回数もフランチェスカさんがダントツのトップですし(といってもヒロインは4人しかいませんが(^^;),しかも,お付きメイドであるデネブセネカも交えての3P,4Pは当たり前というくんずほぐれつまで展開されてしまうという...H度では間違いなくこのゲーム中No.1でしょうね。
 しかも,わんこ娘だと思っていたセネカが女装美少年(しかも獣系でメイド)だったとは...いやぁ,こいつぁ吃驚です。それ以上に彼女(彼?)としっかりとやることやってしまったミツル君にはもっと吃驚です...いやぁ,選択したのは私なんですが...(^^;)。

 アルトワネットエヴァンジェリンにそれぞれ隠された過去があったように,フランシェスカにもやはり隠された過去がありました。フランシェスカがどんな手を使ってでも神王妃になりたいと拘る理由。それは神王妃となって父親である国王に復讐するため。フランシェスカは,目の前で暴漢達に母親を殺され,そして自らも暴漢達によって輪姦されたという悲惨な過去があるのですが,それは自らの悪事を千里眼により暴かれることを恐れた父親である国王の命令によるものだったのです。しかも,実際に国王の悪事を暴こうとしたのはフランシェスカであり,母親はその身代わりとなって殺されてしまったのです。
 
フランシェスカが酒と男に溺れる自堕落な生活を送るようになったのはそれ以来であり,そしてそれは国王の目を欺くための手段でもあったのですが,フランシェスカにも千里眼の力があるとわかってしまった現在となっては,もしフランシェスカが神王妃となれなかったとしたら,その未来に待つものは死のみ。

 しかし,神王妃選定の儀式や聖堂の地下の大扉について調べていたフランシェスカは,司祭等によってその命を狙われてしまいます。それにしても,神王妃選定の儀式や聖堂の地下の大扉の秘密って,命を狙われるほどの秘密だったのでしょうか?ミツルと神王妃選定の儀式との間には何かしらの関係があることは明らかになったのですが,結局神王の秘密にしてはわからないままでした。

 司祭達に追い詰められ,絶体絶命となったとき,フランシェスカは「あたしについてくる?」と笑顔を浮かべ,ミツルの指輪の宝石を壊します。そして,青い光りに包まれた4人(フランシェスカミツルセネカデネブ)が着いた場所とは...そう,懐かしきミツル家の風呂場でした。
 突然目の前に現れた4人の姿を見て,「願いがかなった!」と喜んでしまう
ミツル父って...やっぱり大物なのかもしれません(^^;)。

 エピローグでは,あまりにも色々なHをしてしまったが故に,自分はフランシェスカのことを本当に好きなのか,それともただHをしたいだけではないのか?」と悩むミツルに,フランシェスカは「ほかの子なんかと比べられなくしてあげる」と,実際に忘れられないHを体験させてくれます。しかし,この4人はこれから先もこの関係を続けていくのでしょうか?それはそれで羨ましい話ではありますが...(^^;)。

 しかし,今回もミツル母は姿を見せませんでしたね。もしかしたら,このまま一度も姿を見せないで終わるのでしょうか?あのミツル父が決して叶わないミツル母の存在が気になって仕方がありません。

 さて,今回もまた色んなネタがありましたね。
 「切って切ってkILL LILLミチル」
 ソーニャさんのくしゃみの「へーちょ」
 「脳内虫...日野○出志先生が書きそうなネタだなぁ」
 「瞬間最大スネ夫度数」
 「転がってくる丸い石に追いかけられる学者?」
 「当たり前にゃ!このさいクラッカーもつけとくにゃ!全国の前田さんにはセネカから謝っておくにゃ!」
 「物陰からどこぞのお姉さんのように様子を見てる」
 等々...
 特に最後の二つはかなり年齢層が高くないとわからないネタだと思うぞ(ちなみに前者は『てなもんや三度笠』ネタ,後者は『巨人の星』ネタ)。

 その他にも
 「さよなら童貞,ありがとう清童。そしてもうすぐ会えるね,(たぶん一時的に)一皮剥けた僕。」
 「血の気が豪快に引き潮となり,心の大陸棚が野ざらしにされる感覚的表現」
 等々,荒川工テイストに溢れる言葉で楽しませてくれました。
 

7月15日

 『メルヴェール・シナリオ』終了。

 本作のメイン・ヒロインであるメルヴェールのシナリオです。
 基本的には他の3人と同じような流れなのですが,『第一の試練』の『ファッション・ショー』も『第2の試練』の『料理対決』も,このシナリオではミツルの言動がきっかけとなっています。つまり,ミツルの存在と『神王妃選定』がそれだけリンクしているというわけですね。
 メルヴェールがお姫さまらしくない衣装を着ていたのは,庭園に着いてすぐに持ってきた荷物(衣装を含めて盗まれたからであり(犯人はもうわかってますが),そして,『第一の試練』でメルヴェール衣装の端切れを縫い合わせたドレスを着ていたのは,見つかった衣装がすべてネズミに喰われてボロボロになっていたからであり,そして,その衣装を縫ったのは(このシナリオでは)ミツルが持ってきた携帯型ミシン(メルヴェール命名『ミッシィ』)だったのです。
 
『第2の試練』の『料理対決』でメルヴェールが作ったカレーのような料理も,(このシナリオでは)ミツルが持ってきたカレー・ルゥーを使って作った,本当のカレーでした。

 他のシナリオでも,掃除が好きだったり等お姫様らしくない振る舞いの目立つメルヴェールですが,このシナリオにおいて,彼女が前国王の妾の子であり,つい1年ほど前までは自分が王族の血を引いていることすら知らなかったことがわかります(それも,現在の国王一族の中に神王妃選定の対象となる者が他にいなかったから)。しかも,彼女を育てた祖母の仕事である占い師は,メルヴェールの国ではもっとも蔑まれる職業であり,占いの仕事がないときにはよその家の手伝いをして金を稼いでいたのです。だから彼女は掃除等が得意なんですね。

 そんな自分の手助けをしてくれるミツルに対して『お礼』と称してHなこと(本番のHは最後の最後までありませんが)をしてくれるメルヴェールですが,ミツルからの「メルヴェールのことが好きだから」という告白に対して,「困ります〜,神さま〜」「私は助けてくれる神様にお礼していただけですもの〜」とごめんなさいをしてしまいます。
 そして,「ミツルがメルヴェールを拉致ってどこかへ連れ去ろうとしているらしい」という理由でソーニャミツルを捕まえようとしていることを知ったメルヴェールは,「遊びの時間はもう終わったんですよ」とミツルを拒絶します。
 それでも諦めきれずに,自分のことをどう思っているのか訊ねるミツル
 「私があなたのことをどう思っていたって,神王妃になってしまえば関係ない」
 「なれなくたって故郷に帰らなければならないのだから同じ事」
 と涙を流すメルヴェール

 このシナリオでは,(パンツ泥棒であるにもかかわらず(^^;)アルトワネットが実に漢らしい面を見せてくれるんですよね。「メルヴェールが何を望んでいるかわからない」というヘタレなミツルに怒りの平手打ちをくらわせるあたりは実にカッコイイです。
 それだけでなく,メルヴェールの元へ向かおうとするミツルから警備兵達を引き離すために,浴室で一芝居すらうってくれるんですよね。

 中庭の東屋で出会った二人は,そのまま野外で初H。
 Hが終わった二人の前にソーニャが現れ,ミツルを捕まえようとするが,司祭はそのような命令を出したおぼえはないと言う。黒幕はエヴァンジェリン編に出てくるあの人なんでしょうね(^^;)

 「一緒に行こっか,メルヴェール」
 「ちっちゃな王さまが言うんじゃしょうがないですね」
 と,指輪の力でミツルの世界にジャンプするミツルメルヴェール

 プロローグでは,他の3人とは異なり,メルヴェールミツルと同じ学校に通っています。
 しかも,ミツルのことを「みーくん」と呼ぶデレぶり。
 ミツル父とは毎日のように料理バトルを繰り広げています。

 Hシーンはこちらの世界の服(これは学校の制服?)を着たままの着衣Hから3連続であります。

 最後は,二人で一緒に手を繋いで登校する場面で
 「ここは,私が子どもになって,帰ることが出来る場所」「見つけました,私の故郷」
 「おかえり,メルヴェール」
 という二人の台詞でエンディングを迎えます。

 う〜む,悪くはないシナリオだったんですが,ヒロイン4人のシナリオが終わってもミツルと神王の関連が明らかにならないままってのはど〜なんでしょう?
 まぁこれまでのシナリオを総合すれば,ミツルが新しい神王で,ミツル父が元神王。そして,神王妃選定はミツルの相手を見つけるために行われたものである...ということくらいはわかるのですが,それじゃぁ,何のために?となるとこれが全然わからないんですよね...
 どうもこのあたりが物足りないなぁ...と思っていたら,実は『メルヴェール・シナリオ』には『Ture End』があるらしいのです。なるほど,ここで謎が明らかになるってわけですね。
 これは楽しみです。

 -今回のネタ-
 『庖丁人なに平に出てきたブラックカレー』
 カレーと聞いてから『カレル・チャペック』『カレン・カーペンター』と誤魔化すメルヴェール。
 「スティーヴン・タ○ラー氏の娘さんは,ほんとお父さんに似なくて良かったことよなあ。特に下唇」
 『慰安ソープの話』
 「処女にはショ・ジオマ・クーっていうのがあるらしい」
 「『王として』か...800本を超す本塁打を打った選手の気持ちをどうすれば」

 そ〜いえば,今回もミツル母は登場しませんでしたが,ミツル父の話によると,彼女は『童顔・眼鏡』の属性を持っているそうです。
 

7月24日

 『メルヴェール・シナリオ(Ture End)』終了。

 こちらのシナリオではメルヴェールが神王妃として選ばれ,最後の儀式が神聖堂で行われます。
 司祭曰く,神聖堂の鏡に次代の神王の姿が写しだされるというのですが,そこに現れたのは誰あろうミツルの姿でした。
 そう,ミツルこそが新神王であり,あのミツル父が先代神王だったのです。
 ミツルは新神王であるミツル父と『もう一つの世界』つまりミツル達の世界の女性であるさっちゃんことミツル母との間に生まれた,いわば二つの世界の血を受け継いだハーフというわけです。
 それでは,何故新神王であるミツル父がミツル達の世界で暮らしていたのかといえば,あまりにもミツル父がだだをこねるがあまり,司祭から「そんなに好きならそっちの世界で暮らしやんせ」と言われたからだそうで...いやはや困った新神王です。
 だからといって,ミツル父が何も考えていなかったわけではありません。
 ミツルが召喚されたのも,「両世界をまたぐ形で生まれた和子は,もしかしたら架け橋となるかもしれない」と考えたミツル父と司祭のなせるわざであり,そして,『神王妃選定の儀式』そのものも,ミツルをこの世界に成り立たせるためのものだったのです。
 『神王妃選定の儀式』によって,ミツルという魂あるものがこの世で認められ,それにより世界は一つの流れを得ることになる。つまり,二つに別れていた世界を一つにしてしまおうってわけで,こりゃぁなかなかに壮大な計画です。
 司祭さま曰くミツル父は『神王史上最もスチャラカな神王』ということですが,単なるスチャラカ神王ってわけではなかったんですね。もっとも,スチャラカさでは司祭さまも負けてないと思うのですが...
 ついでに言えば,司祭さまの素顔も拝見したかったですね。

 ところで,『神王妃選定の儀式』に参加した四人の王女様達ですが,
 メルヴェールは神の声を聞く力
 アルトワネットは神の言葉を記す力
 フランシェスカは神の先々の姿を見る力
 エヴァンジェリンは神に言葉を伝える力
 と,それぞれ神に対する固有の能力を持っているということで,結局メルヴェール以外の3王女達も新神王であるミツルに使えることになります。

 はい,これで見事にハーレム・エンドの出来上がりです。
 何しろミツルは神王なのですから,どんなハーレムであろうと無問題なのです。

 神王妃と契ることで神王に即位することになる。
 というわけで,即位前の透明な姿になれるうちに他の姫君達に悪戯をしようと不埒な考えを起こしたミツル君ですが,ソーニャさんに夜這いの現行犯として捕まり,四人の王女様+ソーニャさんから嬉し恥ずかしの折檻を受けてしまいます。
 その流れからメルヴェールとも契りを結び,目出度く神王になったミツルですが,その後の1対4プレイですっかりグロッキー状態に...
 そこに前神王の「息子よ,やられてしまうとは情けない...」(^^;)という声が...
 ここから神王の力を受け継いだミツルの逆襲が始まります。
 フランシェスカアルトワネットを同時攻撃し撃破
 それからメルヴェールもバックから撃破。
 つづいてエヴァンジェリンソーニャも撃破。
 いやぁ〜,神王の力は偉大です(^^;)。

 夜はハーレム状態だが昼間は慣れぬ公務に追われる日々を送るミツル
 しかし,いつも側には四人の王女様+ソーニャさんがいるのだから,多い日でも安心です。

 それにしても,住み込みのコックになっているとは,前神王な何を考えているんでしょう?
 つ〜か,さっちゃんはどうしたんですか?
 そ〜いや,結局最後までさっちゃんことミツル母は一度も姿を現しませんでしたね。
 あの前神王と落とした伝説の女性の姿を見られなかったのはつくづく残念でなりません。

 これで全部終わりかと思ったら,なんとソーニャさんのルートもあるみたいです。
 

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