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ハッピー・トゥゲザー
Happy Together
タートルズ
Turtles

1967年
全米1位,全英12位
日(AJP20)4位
 この曲はタイトルに「ハッピー」という言葉があるにも拘わらず,出だしのメロディーがなんだか悲しげに聞こえるんですよね(^^;)。もっとも,そのマイナーなメロディーが日本人好みでもあるのですが....。ところで,この曲,ドラムが実に格好いいって知ってますか?最初の内はあまりにも単純なパターンなのであまり気付かないのですが,途中何気なく2拍3連をキメたりする等,高等テクニックの持ち主なんです。
 実は,タートルズは私の大好きな3大ミュージシャン(バンド)のうち2つと深い関係があるのです。というのも,ボーカルのハワード・ケイランマーク・ヴォルマン,そしてベーシストのジム・ポンスは後にフランク・ザッパマザースに加入しており,またジム・ポンスの前のベーシストであるチップ・ダグラスは後にモンキーズのプロデューサーとなっているのです。
 そういえば,上記の3人が加入していた頃のフランク・ザッパ&マザースも「ハッピー・トゥゲザー」をカヴァーしてますが,これがまたカッコイイんですよ。
 作者はGary Bonner & Alan Gordon,収録アルバムとしては,Rhinoから出ている『20 Greatest Hits』があります。 BACK


Hana
河内屋菊水丸
Kawatiya Kikusuimaru

1991年
全米*位,全英*位
 一世を風靡した『カーキン音頭』が収録されているアルバム『Happy』に収録されているこの曲は,もちろん喜納昌吉が作ったあの『花』です。アジアのPOPの才人ディック・リーの手による洗練されたバック・サウンドとソフト・ロックも真っ青の「ダバダバ」コーラスに菊水丸のコブシの効いた濁声が重なるという,どう考えてもミスマッチなアレンジなのですが,これが実になんとも味があるんです。初めて聴いたときには感動のあまり涙が出そうになってしまいましたよ,いやほんとに。
 元ちとせの歌声が評価される今だからこそ,菊水丸の歌うこのヴァージョンを一人でも多くの人に聴いていただきたいものです。本当に世界に通じる日本の曲って,実はこういう曲なのではないでしょうか。
 作者は喜納昌吉,プロデュースはディック・リー,収録アルバムは『Happy』です。 BACK

ハンドバッグと外出着
Handbags And Gladrags
ロッド・スチュワート
Rod Stewart

1970年
全米*位,全英*位
 元マンフレッド・マンのマイケル・ダボが作ったこの曲は決して派手さはないものの,クリス・ファーロウやチェイスといった実力派のミュージシャン達がとりあげている名曲ですが,その中でも一番素晴らしいのは,ロッド・スチュワートのヴァージョンですね。彼の初ソロ・アルバムに収録されているこのヴァージョンはシングル盤として日本でも発売されましたが,当時はまったくヒットせず,ほとんど話題にもなりませんでした。しかし,1993年に発売されたアンプラグド・アルバムでも歌われたことによって,バラードの名曲として再認識されたのです。ロッドのしわがれた歌声といかにもイギリスらしい叙情的なメロディーが実に良く合っているんですよね。個人的にはロッドの曲の中で一番好きな曲でもあります。
 作者はMIchael D'abo,収録アルバムは『Unplugged』です。 BACK

ハート
Heart
ロックパイル
Rockpile

1980年
全米*位,全英*位
 イギリスのPOP&Rock'n'Rollの大御所であるNick LoweDave Edmundsの双頭バンドRockpile唯一のアルバム『Seconds Of Pleasure』は小粋でイカしたR&Rで満ちあふれた名盤ですが,その中でも一番POPな魅力を放っているのがこの『Heart』という曲です。モータウン系のシンプルだけれど心がウキウキしちゃうような軽快なリズムに,明るくてそれでいてちょっぴり切ないメロディー特にサビの部分は胸キュンものです(^_^)という,まさに1950年代及び60年代のPOP Musicのエッセンスを凝縮したような曲なのです。もちろんRockpileの小粋でセンスの良い演奏が曲の魅力をさらに高めていることは言うまでもありません。
 作者はNick Lowe & Rockpile,収録アルバムは『Seconds Of Pleasure』です。 BACK

ハロー・イッツ・ミー
Hello It's Me
トッド・ラングレン
Todd Rundgren

1973年
全米5位,全英*位
日(AJP20)35位
 POP職人トッド・ラングレンにとって最大のヒットであるこの曲は,元々1960年代後期に彼が在籍していたバンドNAZZのアルバム『NAZZ』に収録されていた曲です。ヒットしたのはソロになってから発売されたアルバム『Somthing/Anything』に収録されている方のヴァージョンなのですが,実はこれが私が初めて聴いたトッドの曲でして,ラジオから流れてきたこの曲を聴いたとき,そのあまりにも無敵なPOPさに魅了され,すぐさま当時来日記念盤として発売されていたシングル盤を購入してしまいました。それまでML誌等でトッドの名前は見たことがありましたが,何となくムヅカシイ人という印象が強く,まさかこんな素晴らしいPOPナンバーを作る人だとは思いもよらなかったんですよね。つまり,この曲は私がPOP職人トッド・ラングレンに開眼するきっかけとなった曲でもあるわけです。
 作者はTodd Rundgren,収録アルバムは『Somthing/Anything』です。 BACK

夜明けのヒッチハイク
Hitchin' A Ride
ヴァニティ・フェア
Vanity Fair

1970年
全米5位,全英16位
日(AJP20)2位
 ほのぼのとした笛(リコーダー?)によるイントロが印象的な,このPOPナンバーは,イギリスの4人組POPバンド,ヴァニティ・フェアが放ったヒット曲で,当時日本でも『悲しき鉄道員』や『男の世界』といった曲とともに良くラジオから流れていたものです。軽快なリズムとシンプルでわかりやすいメロディーがこの曲の魅力なんですが,Tony Burrowsに通じるTrever BriceのPOPなヴォーカルがまたこの曲の魅力を高めているんですよね。
 ちなみに,この曲の作者のミッチ・マレーは,ジェリー&ペースメーカーズでお馴染みの『How Do You Do It』の作者でもあります。
 作者はMurray-Callander,収録アルバムは『The Sun-The Wind-And Other Thing』です。もちろんBest盤なら必ず収録されているはずです。 BACK

ホリデイズ 
Holidays
ブレインプール
Brainpool

1995年
全米*位,全英*位
 『Holiday』といえば,ビージーズやマドンナの曲が有名ですが,ここで取り上げたのはスウェーデンのPop Rock Bandブレインプールの曲です。もっとも正確には複数形なんですけれどね(^^;)。
 メロコア風のテンポの良いサウンドに甘酸っぱいメロディーが乗っかった,これぞPOP!という名曲なのですが,まさか1990年代にこんな純度の高いPOP Musicが出てくるとは思いもよりませんでした。ヴォーカルが典型的な少年ヴォイスというのがまたえねま的に高得点なんですよね。
 パワー・ポップが好きで胸がキュンとなるような切ないメロディーの曲がお好きな方に絶対の自信を持ってお薦めできる逸品ですが,ただ,残念なことに,この曲が収録されているアルバム『Painkiller』(名盤!)は現在廃盤になっているようです。ぜひとも再発売して欲しいものですね。
 作者はメンバーのKask&Birde。 BACK

きみの家
Home To You
マーク=アーモンド
Mark=Almond

1973年
全米*位,全英*位
 イギリスのコンテンポラリー・ミュージック・バンドの4枚目のアルバムのラストを飾るこの曲は,ジョン・マークの決して上手いとはいえないけれど味のあるヴォーカルも胸に迫るものがあるけれど,それ以上にニッキー・ホプキンスのピアノが素晴らしいんですよね。特に歌が終わった後のピアノ・ソロは聴いていて涙が出そうになってしまいます。これは決して大袈裟ではなく,実際に途中電話の呼び出しの効果音が流れるあたりで涙がこぼれたことも一度や二度ではありません。これは間違いなくニッキー・ホプキンスのベスト・プレイのひとつだと思いますね。
 もちろん,
曲そのものも素晴らしく,そのメロディーの美しさは特筆すべきものがあります。伴奏はピアノだけなのですが,この曲においてはそれだけで十分なのです。つまりそれだけメロディーが素晴らしいってことなんですね。いや〜,これほどしみじみと胸に迫る曲ってそうは無いですよ。
 
作者はJon Mark,収録アルバムは『'73』です。 BACK


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