鬼橋日誌(おにはしにっし)
鬼界事務所の構成員、鬼界と橋本が書く日誌です。
・2000年の鬼橋日誌は、こちらから
・2001年1月〜5月の日誌は、こちら
・2001.6.1〜10.21の日誌(中途半端な区切り方!)
・2001.10.22〜2002.3.30の日誌
8月31日(土よう日) 日直・橋本
「朝晩の涼しさに、ゆく夏を感じるわ〜。なんか、さびすぃわ〜。」
って言ったアホ!バカ!マヌケ!誰だよ!
・・・私だす。
いや〜、暑いっすね〜!真夏と変わらんですな、これじゃ。アハハ!
・・・すんません。
早いとこイッチャッテ欲しいです、夏なんて。
「淋しい」なんて、2度と言いません・・・。
前回公演の本番中用の『リポビタンゴールド』。
その残り1本が、ずーっと家の冷蔵庫に入っていた。
なぜ、1本残ってたか?
前回公演最終日、本番1時間前。
飲もうかな♪と、最後の‘リポくん’を冷蔵庫から出しているところに、
丁度、鬼界さんが通りかかった。
「そーゆーの、効かないんだってさ」
出たよ。
人のやることに、またナンクセかよ。
「え〜?!そうなんですくわぁ?!」
とウワベだけ驚いた振りしてみた私。
すると、
以外にも鬼界さんは真剣な顔で肯定した。
「Aha」。
貴様は、外人なのかよ。
鬼界さんの話によると・・・・・
『某製薬会社の栄養ドリンク剤○○のCM撮影現場でのこと。
現場に商品の○○が、箱入りで大量に置いてあった。
「スタッフ・キャストの皆さんで飲んでください」
と、クライアントが差し入れたものだ。
撮影終了後、クライアントが
「鬼界さん、余ったの持って帰って下さいよ」
と言ってくれた。
「ありがとうございます!
でも、こんなに飲んだら、効きすぎて大変なことになっちゃいませんかぁ?」
と冗談で言ったら、
「こーゆーものは、効きませんよ。気のもんですから。」
とクライアント、思わず本音が。
「ですよね〜!気のもんですよね〜!」
と鬼界さんが受けてれば、そのままナニゲに会話も終わったであろう。
「えっ?!効かないんですかっ?!!」
と‘マジ受け’したもんだから、
クライアント、大慌て。
「い、いや、化学的に有効な成分が入ってますからね、き、効きますよ、効きます!」
そそくさと立ち去った。』そうだ。
私が演劇始めた頃から、
なんか知らんが、まわりの演劇人みんな、本番中『リポビタンD』を飲んでた。
ほとんど、
“飲むと元気が出る、本番中のオマジナイ”化してた。
いまだに、その“オマジナイ”を続けている人は多い。
「こんなのは、気のもん、気のもん」
と自分達自身も言ってはいるが、
実際に製薬会社の人の口から、ソレ言われちゃうとね、ガックリきちゃうよね。
ということで、
その公演最終日、飲みはぐっちゃった・・・ってわけです。
が、
今日の午前中、飲みましたの。
だって、考えてみたら、
「気のもん」のどこが悪い?
栄養ドリンク剤は、“元気になるために飲む”ものでしょ?
「元気になる」は、いわゆる「気(精神的な分野)」に、より多く関与する言葉だよね?
「栄養ドリンクを飲んだら、元気になった気がする」
で、いいんじゃない?・・・ってことになるよね?
なので、
「栄養ドリンク剤は効く」とゆー結果に達し、
残暑に打ち勝つべく、今日を乗り切るため、私は飲んだのであります!
でも、待てよ。
「実際に、気のもんだった」と知ってしまった今でも、効くのだろうか・・・・・?
「いろんな、体に効くクスリがいっぱい入ってる」と信じていたからこそ、元気になったのでは・・・?
8月30日(金よう日) 日直・橋本
ここ何回かの定例ミーティング中の“おやつ”は、“おせんべい”が続いている。
いつも同じ“あられせんべい”。
おせんべい、好きだけど。
この時期、ノド渇くんだよねぇ、よけい。
ビール飲みたくなっちゃうんだよねぇ。
しかも、いつも同じヤツで飽きちゃうんだよねぇ。
でも、鬼界さんが買ってきちゃうんだよねぇ。
今まで、鬼界さんが“おやつ”を提供してくれるなんてことは、まず、なかった。
“おやつ”は、なんとなく誰かが、事務所に来がけに買って来る。
‘なんとなく’といっても、
こういうことは、‘だいたいの’順番が出来てくるものだ。
「今日は私が買って行く番だな。何にしようかな」
と、皆それぞれ趣向を凝らすので、
“おやつ”は結構楽しみなのだ。
「名物コロッケ(実家がコロッケ屋さんだそうで)」だったり、
「いろんなシュークリーム」だったり
(ただし、‘オヤジのシュークリーム’はいまだ誰も買ってきてくんない・・・)、
「カルメ焼き(近所でお祭りがあって露店が出てたそうだ)」だったり。
そんな中、鬼界さんだけは、
「僕は間食はしません。夕飯が食べられなくなっちゃいますからね。」
という理由で“おやつ提供”の順番には加わっていなかった。
(そう言いながら、
1番に手を出すのは、いつも鬼界さんだ。チッ。)
その鬼界さんが、どういう風の吹き回しで、毎度毎度おせんべいを?
そのワケは、そのおせんべいの‘商品名’にあった。
『ピロ鬼っ子』。
鬼界さんは、せんべい屋の広告を見て衝撃を受けたそうだ。
「ピロ鬼っ子!こ、これは、まさしく僕のことだ!」
(はぁ?)
「僕‘鬼界’だから、僕の子供の頃のイメージは、‘鬼っ子’って感じでしょ?
そんで僕‘ひろみ’だから、‘ピロくん’って呼ばれてたの。」
(いったい誰にさ?
キモい。)
この『ピロ鬼っ子』せんべいを他人とは思えんのだそうだ。
確かに、
ヘンな名前のせんべい。
『鬼っ子』は、せんべいの商品名として、なんとなく‘有りそう’だからヨシとして、
『ピロ』って?
『ピロ』ってなんぞや?
広告を切り取ってまで『ピロ鬼っ子』に愛情を示す鬼界さん。
当分、おやつはコレが続きそう・・・。
そして、
鬼界事務所のシンボル“鬼の子”は、
あらためて『ピロ』と名付けられてしまいました・・・。
8月29日(木よう日) 日直・鬼界
(またまたつづき?)
切り傷と擦り傷を大規模に混ぜたような、
こういう‘えぐれ傷’は、どんな薬を塗ればいいのだろう?
メンソレータム?
グチュグチュの傷口にメンソレを塗る?
考えただけで、痛そうだし、エグそう。
溶けた三色アイスみたいになるんでしょ?
適当な薬を思いつかないので、マキロンをシュッパーとかけている。
マキロンは消毒薬なんだけど、まっいいか・・・。
これがしみるんだぁ。
「さあ、マキロンの時間です」と大きく声に出して宣言し、
自分に心がまえをさせるのだが、
マキロンがかかった瞬間、「あぁぁー」と声を出してしまう。
2回、3回かけると、声のトーンが高くなっていく。
「あぁぁー、アァァー、あァアァ〜」
声だけ聞いてると、ハードな快楽にふけっているようだ。
痛いのをガマンして、ガーゼにもマキロンをたっぷりかけ、
傷口に貼り付ける。
ちょっと前に新聞で読んだんですよ。
アメリカの研究チームが発見したですって。
「そのまま傷口を放置するより、バンドエイドなどを貼った方が2倍早く治り、
さらに、バンドエイドを湿潤状態にした方が、より2倍早く治る」
この記事を読んだときは、
「湿潤状態って、なんだよ?訳がおかしいよ」と笑わせてもらったのですが、
今は‘湿潤状態’におすがりしています。
8月28日(水よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき?)
正確に言うと、
左腰骨と背骨の中間を中心に上下5cmづつ、えぐれている。
早い話が、パンツ(トランクス型)のゴムがまともに傷口に当たるのだ。
仕方ないので、パンツをうんとズリ下げてはいている。
なんか落ち着かない。
半ケツ状態でお尻の割れ目がモロ見え状態で、
割れ目に風がスーカスーカ流れる状態だ。
もちろん、ちゃんとズボンははいている。
なのに、下半身が丸出しで無防備な気分だ。落ち着かない。
ってことは、もしや、
「女の人って、すっごくエライのでは・・・?」と思った。
ロング丈のガードルや、暖かオバハンパンツをはく毎日が続いたあと、
勝負をするために、
セクシーパンティーをはいたりしたら、
朝から勝負の瞬間までずーっと、落ち着かないわけ?
ちょっとした下半身丸出し&無防備気分なの?
そんな苦労を乗り越えて、いざ勝負なわけ?
男には、そういうのないです。
いつもトランクスなのに勝負の日にビキニをはくヤツは、ただの変態です。
やっぱ、女の人ってエライのかなあ・・・?
よろしければ、体験談募集中!!です。
8月27日(火よう日) 日直・鬼界
お風呂そうじをしました。
カビキラーで壁の黒ずみを落とし、
バスマジックリンでバスタブをピカピカにしました。
世の中のためにはなりませんが、とてもいいことをした気分です。
洗い場にもバスマジックリンをドボドボかけて、
這いつくばってゴシゴシ磨きました。泡がブクブク、楽しいです。
「さあ、水で流そう」と立ち上がった瞬間、
ザクッ、ガリガリガリ
水道の蛇口でイヤというほど背中をこすり上げた。
「痛っ!」と叫んで背中を触ると、生暖かいものが流れてる。
チクショー!ムカつく!!
一生懸命、善いことをしてる俺がなんでこんな目に合うんだよ!
この世に神はいないのか?
俺がなんか悪いことしたか?罰しなきゃいけないヤツはもっと他にいるだろ!
クソックソックソッ!
せっかくいい気持ちで掃除してたのに・・・。もう風呂掃除なんか絶対やんない!!
8月26日(月よう日) 日直・鬼界
玄関を出るのが怖い。
玄関前に異常に大量の蚊がいるのだ。
玄関の近くには草も木もない。ドブ川もなければ沼もない。
なのに、蚊がブンブン飛んでいる。
窓からのぞくと、目がチカチカするくらい、いっぱい飛んでいる。
虫除けスプレーを皮膚じゅうに塗りたくり、息を止め、ドアを最小限に開きながら、
目にもとまらぬ速さでカギをかけ、ドアの前からダッシュで走り去っても、
3ヶ所は刺されている。
なんでウチの前ばかりにいるの?僕の血は美味しいの?それとも、蚊に好かれる性格?
帰ってきたときなんか、もっとヒドイ。
蚊にたかられないように、さりげなく腕、足、首を動かすのだが、
玄関に接近するにしたがって、
その動きが激しくなる。
首をブンブン振り回し、糸がからまったあやつり人形みたいにムチャクチャに腕を回転させ、
足は常に前後左右にキックを繰り出している。
ブードゥー教の呪いの儀式か、頭の悪いロッカーみたいだ。
近所でウワサになってるに違いない・・・。
それだけやっても、3ヶ所は刺されている。
ムヒが手放せない。
‘この夏、どれだけムヒを使ったか選手権’があれば、優勝できると思う。
8月25日(日よう日) 日直・鬼界
わが母校ヴィアトール学園から手紙が来た。
1952年8月、キリストの教えを基礎として、
平和な社会に貢献できる青少年の育成を目的に、
ヴィアトール学園が創立されました。
無事、創立50年を迎えることができたのも、
これひとえに神のご加護と感謝しております。
このたび《創立50周年記念事業》として、
「JCBヴィアトールカード」を発行することに致しました。
このカードは、皆様と学園と神の絆をよりいっそう緊密にするものです。
お誘い合わせの上、お申し込みいただければ幸いです。
これどう思います?
悪魔に魂を売ったとしか思えないんだけど。
いいの、こういうの?
神の名を使って商売してバチ当たんないの?
カードを申し込むと、JCBから学園にお金が流れ込むんでしょ?
そのお金で学園の宣教師は南蛮の金髪女を買いに行くんでしょ?
火縄銃や阿片の密貿易したりすんでしょ?
それはしない?しない。戦国時代じゃないんだから。
そもそも、この「JCBばてれんの陰謀カード」に申し込むバカがいるのだろうか?
8月24日(土よう日) 日直・鬼界
あるオバサマと小料理屋へ行った。
オバサマは「旬が終わっちゃうから、食べなくちゃ」と
‘谷中しょうが’を注文なさった。
「‘谷中しょうが’はあまり好きじゃないな」
と僕が言うと
「あら。鬼界さんは冷奴にのってる‘しょうが’は好きじゃない」
とおっしゃるので
「だって、‘谷中しょうが’と‘しょうが’は別モノじゃないですか」
と反論すると
「なに言ってんの。‘谷中しょうが’と‘しょうが’は同じものよ」
と笑ってらっしゃる。
えぇぇぇぇ!そうなんですかぁ?
ぜーんぜん知らなかった!
‘谷中しょうが’が育つと‘しょうが’になるんですって。
皆様、知ってた?
さらに驚愕の事実が明らかになった。
‘豆もやし’を暗いジメジメしたところではなく、お日様の下で育てると
‘枝豆’になり、それがもっと育つと
‘大豆’になる。
どっひゃー!
‘枝豆’って、‘枝豆’という名の豆じゃないの?
‘豆もやし’の豆って、つまり、‘大豆’なの?
‘もやし’と‘豆腐’って、親戚なの?
ぜーんぜん知らなかった!!知ってた?
「こういうことは知らないのね、鬼界さん。かわいい・・・うふ」
とオバサマに言われた・・・。
8月23日(金よう日) 日直・橋本
街角で出遭った‘ステキな言葉’といえば、
以前、こんなのもあった。
友人と鎌倉に遊びに行った折、
鶴岡八幡宮の境内を散策してたら、
ガイドに引率されて、20人ほどの団体がやって来た。
30代〜50代の、ヴィトンのバックとか持った、やたら化粧の濃い女の人が7,8人と、
あとは、
チェックのジャケットとか着た、中小企業の社長みたいなオヤジや、
商店会の役員やってる八百屋のオヤジみたいな人たちのグループ。
なんとなーく、いかがわしい雰囲気。
なんとなーく、カップルになってて、
それぞれが、さりげなーくイチャついている。
ガイドの、
「この桜の木は、樹齢900年でございまして、かの、源の頼朝が」
の一生懸命の説明も、誰も聞いちゃいない。
かわいそうなので、
私と友人が1番前で聞いてあげた。
本来ならば、
「なんだ、なんだ、こいつらは!おめぇらに聞かせるために説明してんじゃねーぞ!
とっとと、うせやがれ!」
と、邪険な目で睨まれるところだ。
しかし、そのガイドさんは、
自分が引率する人達から、朝からず〜っと無視されっぱなしだったのだろう、
聞き手ができて、よっぽど嬉しかったとみえる。
私達が、ガイドさんの説明に、いちいち感動したようにうなづいてあげると、
潤みがちの目で私達2人を見つめ、
より熱く鎌倉幕府を語リ続けた。
私が‘ステキな言葉’を聞いたのは、その時だった。
私の後ろにピッタリくっついてイチャついていた、
赤ら顔のオヤジと浮世絵みたいな化粧の40才くらいの女の人。
オヤジが浮世絵の耳元で、こう囁いた。
「アンタ『夜の蝶』だから・・・」
夜の蝶!
この言葉を、その時、私は初めて肉声で聞いたのだ!
昭和30年代製作の映画や小説で、見聞きしたことはある。
どうやら、1960年代によく使われた言葉らしい。
“水商売の女性全て”を言うのか、
“売れっ子ホステス”のことをいうのか、
とにかく、
「夜になると、チョウのように美しく着飾り、花から花へ(男から男へ)と華麗に跳び回る女」
っちゅうことだよね。
思いもかけない場所で、思いもかけない言葉が耳に飛び込んで来、
思わず振り返った私。
目の前にあった浮世絵オバサンの顔を見て、
「どこが蝶?」
と思ったが、そのあとも、2人の会話にはクギヅケ。
鎌倉幕府の話、聞いてる場合じゃない。
その団体は、
商店街にあるスナックのホステス達と、そこの常連で、
鎌倉1泊バスツアーに来たらしく、
オヤジ達は、その日の夜のために、
なんとか昼間のうちにホステスを口説いてカップルになろう、と奮闘中なのだ。
赤ら顔のオヤジは口説きに口説いて、とうとう、浮世絵との‘ランデブー’の約束を取り付け、
大はしゃぎで、こう言った。
「俺、メートル上がっちゃうなぁ!」
また出たよ!
『メートルを上げる』。
これまた、昭和30年代の流行り言葉!
「酒飲んで、勢いがよくなる」という意味。
すげぇ。
森繁久弥の映画『社長シリーズ』でしか、聞いたことない言葉!
このオヤジの口から飛び出す言葉は、死語の宝庫か?!
ホント、耳の保養になりました。
街角で、
ちょっと惹かれる言葉を耳にしたら、皆さんも教えてネ。
8月22日(木よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
年輩主婦4人連れは、
外を見ながら、こんな会話を始めた。
主婦A「ねぇ、あそこに見える、あの道路ッぱたの茶色い家、新築じゃない?
ずいぶん大きいじゃない?」
主婦B「あら、ホント!
日本家屋風のねぇ。あんな道路ッぱたにねぇ。でも、ずいぶん大きいわよねぇ。」
主婦C「あれ、最近建て直したのよ。
『万引き御殿』って言われてんのよ、あの家。」
「マンビキゴテン」。
聞きなれないゴテンだ。
美空ひばりの「ひばり御殿」、都はるみの「はるみ御殿」、千昌夫の「ほくろ御殿」
は知ってるけど、
「万引き御殿」は初耳だ。
情報通らしいCさんの話によると、
マンビキゴテンの奥さんは、万引きの常習者なのだそうだ。
つい先日も、
フレッシュマート中村で、キャベツとアンパンを万引きしようとして、捕まった。
お店の人が「奥さん、いい加減にしないと警察に突き出しますよ。」と怒ると、
「どうか堪忍して下さい。
息子はオマワリなんです。
こんなことがバレたら、息子はクビになるし、嫁も出て行っちゃいます。」
と泣きながら手を合わせて拝むんだそうだ。
息子が警察官というのは事実らしい。
これまで、あっちこっちのスーパーで、
食料品やら日用品やらを、こまごまチョットづつ万引きしては、たまに捕まったりもしていたが、
「息子がオマワリだったら、
今に母親の悪さに気付いて、何とかするだろう・・・」
と店の人は思うらしく、見逃してきたそうだ。
“経済的に余裕のある主婦の、ストレスやウツ病から、ついやってしまう万引き”では100%なく、
純粋に“生活費を切り詰める為の万引き”なんだそうだ。
なので、
「万引きでコツコツ小金を溜めて建てた家」。
だから、
『万引き御殿』。
このあたりでは、「万引き御殿の角を右に曲がって、」とかって、
道案内の際の、いい目印になってるそうだ。
なんにしろ『御殿』と呼ばれて、その万引きオバサンも本望なのか・・・?
「スープ・サラダ・主菜・デザート・コーヒー」の間も、
焼きたてパンを食べ続け、
計13個。
おなかいっぱい。
でも、パン、ちっちゃいからね・・・。
8月21日(水よう日) 日直・橋本
『ワタシの夏休み』
昨日の鬼界さんのように、
街角で‘ステキな言葉’に出遭うことは、度々有る。
家から車で5分程のところに、
数種のオリジナル焼きたてパンを出す“ベーカリーレストラン”が、
最近オープンしたというので、
母とランチを食べに行ってみた。
出掛けたのが、ランチタイムよりチョット遅めだったので、
案内された席の隣のテーブルでは、
母ぐらいの年齢の女性4人連れが、
既に、ランチコースのデザートも食べ終わり、
コーヒーのおかわりを重ね、お喋りに花を咲かせているところだった。
オーダーを終えると、早速、
「いかがですか?」と、
ミス・ベーカリー(随時、各テーブルをまわってパンを配るウエイトレス。
10数種あるパンは、どのコースでも、好みのを食べ放題。)が、
バスケットいっぱいの焼きたてパンを勧めに来たので、
とりあえず、5種類のパンを取って、
スープが運ばれてくる間、それをつまみにワインを飲んでいた。
(ちなみに、ママちゃんは運転がある為、飲めず。)
パン、バカうま。
「なんだよ、なんだよ、パンで腹いっぱいにさせようって魂胆なのかよ。
‘ブドウ酒とパンだけ’って、これじゃドイツの貧乏人じゃんかよなぁ。ガハハ」
と、きよみちゃん、ゴキゲン。
(昼間のお酒って、酔うよね?)
私がペロッと食べちゃったのを嗅ぎつけ、
またミス・ベーカリーが、いそいそパンを持って来やがった。
さっきとは違う種類のパンの焼きたてなので、
取らないわけにはいかない。
焼きたてを逃してなるものか。
(スープが来る前に、パン8個食ってる・・・。)
隣のテーブルの主婦連も、
そんな私に触発されたのか、
「お食事終わったんだけど、また頂いてもいいかしら〜?よく食べるでしょ〜?オホホ」と、
ミス・ベーカリーからパンを貰って食べ出した。
そんな、私と主婦連との‘パン食い競争’状態が、
改めて、彼女ら‘年輩主婦4人連れ’のお喋りを、
私に意識させることとなった。
私達の席も、オバサンたちの席も、
道路に面した窓際で、外がよく見える。(床から天井までガラス。ガラス張り。)
以下、
オバサンたちの、外を見ながらの会話。
(つづく)
8月20日(火よう日) 日直・鬼界
「口ん中がドログソになってんだよ!」
僕が電車の座席に座った途端、隣にいたオッサンが大声で話しかけてきた。
「異常者だ・・・」身の危険を感じた。
と思ったら、連れのオバハンに話していたのだった。
しっかし、ビックリしましたよ。
いきなり大声で「ドログソ」ですからね。
「ドログソ」って、一体な〜に?
なんとなくはわかるけど、生まれて初めて聞いた言葉ですよ。
そのオッサンは、ヨレヨレのスラックスにランニングを着て、
ポカリスエットの1.5リットルペットをガブガブ飲んでいる。
とにかく飲みに飲んでいる。
昨日はけっこう涼しかったのに、これでもかと飲んでいる。
だいじょうぶ・・・?
オッサンの話に耳を傾け、さらに驚いた。
何を食っても吐くのだそうだ。
2、3日前までは、そうめん、冷奴、とろろ、すいかなどの水っぽいものなら
食べられたが、今はそれさえ吐くそうだ。
胃というより、内臓が食物を受けつけなくなっている。
なのに、のどばかり渇き、ポカリをガブ飲みしている。
もちろん体重は激減した。
そして、血便が止まらないそうだ。
マジかよ!!
コレラ患者じゃないの?とにかく伝染病だよ、こいつ。
そんなヤツが平気で電車に乗ってていいの?
隔離しろよ、隔離!
僕は慌てて息を止め、そっと席を立ち、次の駅で走って降りた。
もし僕が発病したら、この日誌は重要な記録になるだろう。
8月19日(月よう日) 日直・鬼界
昨日の日誌を読んで一言。
T君。オマエはアホか?
なにしてんねん、スボケ!しっかりせえよ、ダボケ!!
思わず関西弁でののしりたくなります。
河口湖へ行く前に、奈津美さんの友達のカップルの間で、
「ねえ、奈津美とT君って、お似合いじゃない?」
「そうだよ!絶対いいよ!くっつけるしかないぜ!」
と盛り上がり、電話したはずだ。
「もしもし、T君。元気?
唐突なんだけど、奈津美ちゃんって、今カレシいないんだって。
T君は奈津美ちゃんのこと、どう思う?
・・・・え?イイ感じだって?でしょう〜。
実はさ、今度、奈津美ちゃんと河口湖に行くんだけど、一緒に行かない?
・・・・行く?よかった!じゃあ詳しいことはまた電話するねっ。」
当然、こういう風にして、
‘奈津美ちゃんゲット作戦’のお膳立てが伝えられた。
重要なのは、オマエは奈津美ちゃんを前から知ってることだ。
河口湖で初めて奈津美ちゃんに会い、
「うげっ!大キライなタイプだあ。」というパターンじゃないんだぞ。
あの奈津美ちゃんとセッティングしてもらって、オマエが乗ってきた。
なのに、あのザマはなんだ!
合コンや飲み会のゾーンディフェンスじゃねえんだ。マンツーマンディフェンスだ。
オマエが局面を切り開かないでどうすんだ!
ドリブルで強引な突破をはかるもよし、
スルーパスを出して決定的な得点の場面を演出するもよし、
方法はいくらでもあるだろ!
ましてや、皆で酒を飲んでるときにパンフレット見てるとはなんだ!!
オマエなんか、選手資格ハクダツ、永久追放だ!
多摩川のタマちゃんを探して溺死しろ!
どうせ、「だってぇ・・・」とかなんとか、オマエにも言い分があるんだろ。
聞いてやるよ。
公平中立で有名な鬼界くんだからな。
今年の夏、奈津美さん(おそらく仮名)と河口湖に行ったT君をご存知の方、
T君にお伝えください。
鬼界が連絡を待ってると。
8月18日(日よう日) 日直・橋本
一昨日の日誌の「皆さんは、どんな夏休みを?」の問いかけに、
早速、お答のメールを頂きました!
嬉しいなぁ・・・。
こういう時ですよね、「あぁ、読んでくれているのね・・・」を実感する時って。
奈津美さん、ありがとう!
載せてしまおう。
『〜ワタシの夏休み〜
奈津美(20とウン歳)
暑い日が続きますね。夏バテは大丈夫ですか?
河口湖に行ってきましたよ。
2対2で。
1組はチャンとしたカップルなんですけどね。
行く前から、友達が「T君なんて、どう?」と、私とくっつけようというのがミエミエ。
皆、スノボ仲間で、T君と私が会うのは今回が3度め。
ま、「もしかして気が合うかもしれないし」と思って、行ったわけですが・・・。
そんなことはなく・・・。
なんか、あちらは、意識しているのか、会話も特に弾まず。
私も、「この人のことをもっと知りたい」とも思えず・・・。
「照れやさんだから?」とも思い、
お酒入ったら話すだろうと、皆で部屋で飲んでたら、
ひとりでスノボウエアの新作のパンフレット見てるし。
「アホか、こいつ」と思いました。
これじゃ恋なんて生まれねーよーだ。
ありえない、この人とは。
もし、このまま何年も彼が出来なかったとして、
「この人でもつなぎとめときゃよかった」とか思っちゃったりするのかな・・・
と、一瞬あたまをかすめました。
いやいや、好きでもない人と付き合ったってしょうがない。
ふー。
というわけで、私の恋の路には何事も起こらないまま、今年の夏休みが終わりました。』
河口湖。
若者の集う場所のひとつですね、河口湖。
最近では、首都圏のカップルの‘日帰りドライブコース’でも人気ですよね、河口湖。
河口湖、河口湖。
‘2対2のダブルデート’のグレードアップしたヤツですね?
‘合コン’が進化したヤツ?
合コンは、2,3時間の飲み会の間だけ我慢すりゃいいけど、
(合コンしたことないけど・・・)
お泊りとなると、
ある程度、長い時間を一緒に過ごすわけだから、
「気に入るか、気に入らないか」で、その旅行は「天国か地獄か」みたいな?
なるほどねぇ・・・。
考えようによっては、「相手への“白黒”をつけ易い」ということにもなりますか。
実際、奈津美さんも、
即「つまんねーヤツ」と見極めることが出来たわけだし。
それにしても、
セッティングしてくれる人って、居るんだねぇ。
その、面倒見の良いお友達カップルに付き合ってもらって、
「お見合い1泊旅行」に再チャレンジして下さい。
冬休み、ガンバロー。
8月17日(土よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
「ボクの夏休み」
夏休みの楽しみは、なんといっても‘お昼寝’だ。
午後、家にいる時は必ず、お昼寝する。
一口にお昼寝と言っても、案外ムツカシイ。
まず、長時間のお昼寝は禁物らしい。
なぜかは知らない。
でも、NHKでそう言ってたので盲目的に信じている。
どこからが長時間なのか、それも知らない。
NHKの人は、あやふやに「長時間」と言っただけ。
だから、1時間を越えると長時間ということに決めさせてもらった。
目覚ましで起きるのも禁物らしい。
だから、ベッドでは寝られない。翌朝まで眠り込んでしまうから。
床に寝る。
となると、クーラーはつけられない。
冷気がどんどんたまり、風邪を引いてしまうから。
あらゆる窓を全開にする。
家のあちこちで指をなめ、風の向きを調べる。
いちばん風通しの良い場所でお昼寝する。
トイレの前だったり、玄関の靴が枕になることもある。
そして、最も大事なのが、イメージだ。
平日ならば、自動車のセールスマンを思い浮かべる。
ギラつく太陽に照らされながら、車を売り歩くが1台も売れない・・・
土日ならば、デパートの化粧品売り場の売り子を思い浮かべる。
冷え性になるほどの冷房の中、厚化粧をして化粧品を売るが、さっぱり売れない・・・
今この瞬間、世の中にはこんなにもツライ労働をしてる方がいるのに、
ボクはお昼寝するのだ。
あぁ、なんと甘美な幸福だろう。あぁ、このまま死んでもいい。
そう思いながら、ボクはお昼寝する。
8月16日(金よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
そもそも、
「世間は夏休みだというのに、
どこにも行かんと、毎日毎日、日誌にバカ話を書いてるのもなんだし、
見栄も張りたいし、
実際、‘1ヶ月、日誌を休める’というのも魅力だし。」
ということで、
【“鬼界と橋本は、それぞれ長期バカンス旅行の為、交替で1ヶ月づつ日誌をお休みします”企画】
が、11日のミーティングで持ち上がり、
そして、その企画案を実行に向けてツメていった過程を、
12日からダラダラと書いてきたわけです。
読み返してみて気がついたんですが、
【休み明けの‘ウソ旅行日誌’案】は、
アニメ『サザエさん』のカツオ君の【夏休みの‘ウソ絵日記’】と似ています。
「カツオ君は、
どこにも連れて行ってもらえない。
だから、きっと宿題の絵日記に毎日書くことがないに決まってる。
それに比べて
カオリちゃんや早川さんや中島君は、‘旅行ネタ’満載らしい。
カツオ君は、
“海に行った!山に行った!高原に行った!楽しかったボクの夏休み”
と題する、ウソの旅行絵日記を、
夏休み初日に書き上げた。
友達への見栄と、両親への当てつけと、宿題を早く片付けてラクしよう、という魂胆で・・・。」
というものです。
似てる・・・。
つーか、魂胆がまるで一致していますね、カツオ君と私達。
しかし、カツオ君、キミはエライなぁ。
1ヶ月分の“ウソの旅行日記”は、なかなか簡単には書けないぜ?
1日分を書いただけで、ネタ切れだぜ。
鬼界さんの「イタリア日誌」なんて、あれ、あのあと、どう続けるつもりなのかね?
ヒンソな知識。
どう見たって、ガケップチ。
「ウソだ」って、バレバレ。
泣きながら書いたんじゃない?
「羨ましがられる」どころか、同情を誘うね、ああなると。
私の
『イタリア旅行記 「旅情〜アランとの熱い夏〜」』を書き上げられないのは残念ですが、
そんなわけで【‘ウソ旅行日誌’案】は、企画倒れです。
って、なんだかんだ言って、‘お盆休み’はヤリ過ごせたぞ。
もう16日だもんね。
まだ夏休みの方もいらっしゃるでしょうが、
お仕事なさってる方も多いでしょうね。
私達と‘お仲間’の皆さん、いかがでした?
この5日間の日誌で、
少しは旅行気分に浸れました?
んなわけ、ないか。
皆さんは、どんな夏休みを?
って聞いても、答えてくんないんだよな・・・・・。
気を取り直して、
本当の、真実の、「ボクの夏休み」「ワタシの夏休み」を書きます、明日。
8月15日(木よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
ちっきしょー。
頭にきたぜ。
「どこにバカンスに行ったことにする?」の、企画段階で、
鬼界さんは、
「僕は‘軽井沢’!断然、軽井沢!
行ったことないけど、いや、行ったことないからこそ‘軽井沢に行った’ことにしたい!」
と、言ったくせに・・・。
照明のMさんが、
「‘軽井沢の別荘で、ひと夏を過ごした’っちゅう設定ね?いいんでな〜い?
ちょっと、出だしを言ってみてよ」
と言ったら、
鬼界さんは、目を閉じ、そしておもむろに語りだした。
「軽井沢へ行った。高原の空気は澄み渡っている。さすが信州だ。」
と、ここで鬼界さんは、ぱちっと目を開き、私たちに尋ねるでもなく、
「・・・あれ?信州?軽井沢って信州?
違うな?信州って長野県だよな?軽井沢は栃木県だもんなぁ、確か・・・。まさか群馬県?!
・・・なんだよ、なんだよ、北関東はよー、わっかんねぇーよ!!」
と、自問自答した挙句に、怒り出した。
「こ、こまかいことは、おいおい調べればいいよ・・・ね?」
とMさんは、鬼界さんをなだめ、そして私に聞いた。
「きよみちゃんは、どこに行ったことにすんの?」
「私は‘イタリア’!断然、イタリア!行ったことないけど!
イタリアの高級リゾートホテルに1ヶ月滞在して、毎日、ワイン三昧なの!」
「へぇ〜、いいじゃん、いいじゃん、ステキじゃ〜ん!」
皆から、やんやヤンヤの喝采&賛同を得、
「じゃ、きよみちゃんはイタリアに決定!
そんで、鬼界さんは軽井沢ね。
じゃ、
“行ってもいないのに、長期バカンス旅行記は書けるのか?”の実験として、
‘バカンス1日め’の日誌を書いてみて。」
ということになった。
そして、
いざ書いたのが、昨日の鬼界さんの日誌・・・というわけ。
読んでビックリ。
なんだよ、「ボンジョルノ!」って。
キサマも、イタリアかよ!
軽井沢はどーしたんだよ。
だいたいお酒が飲めない鬼界さんが、なんで‘ワイン三昧’してんだよ。
私の
『午後のお昼寝のあと、
ビーチへとつづく小道を、ゆっくりと歩いていく。
歩道にテーブルを置いたカフェでくつろぐ若いイタリアの男達が、
そんな私に熱い視線を投げかけ、声をかける。
「夕食を一緒にどう?」と・・・。』
は、どうなるの?!!
私もイタリアがいいよー。
軽井沢はヤだよー。
(つづく)
8月14日(水よう日) 日直・鬼界
(昨日のつづき)
ボンジョルノ!セニョール&セニョリータ!
今ボクは、ローマの‘ホテル シンデレラタイム’のロビーで日誌を書いてます。
ローマ駅西口の‘ローマ屋デパート’の隣にある最高級ホテルです。
イタリアに来て、早3週間。
ローマ人がお盆のバカンスに行ってしまった街はとても静かで、
毎日のんびり過ごしています。
ボクがどこにも出かけないで、
ホテルのテラスでワインを飲んでばかりいるので、
宿の女主人マルチェリーノは
「Oh!キカイアーノ(イタリアではこう呼ばれてます)は、また酒びたりかい!
今にお前さんの血はワインになっちまうよ!!」と笑います。
ボクも片言のイタリア語で
「日本でも川島なお美というバカが同じことを言ってるよ。
洋の東西を問わず、美女の思考回路は同じなんだね」と言ってあげると、
マルチェリーノは巨体に似合わず、大いに照れます。
明日は、サンマルコ寺院とシスティーナ礼拝堂を歩いて巡り、
ゴンドラに乗ってシチリア島へ行こうかと思ってます。
ローマ岬からローマつり橋を渡って徒歩で行ったほうが早いのですが、
マルチェリーノが
「ローマに来てゴンドラに乗らないのは、
日本に行って、腹切りしないようなもんだよ!!」と怒っているので、
ゴンドラに乗ってみます。
ではまた。チャオ!
8月13日(火よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
「思い切って、
鬼界と橋本、それぞれが、1ヶ月づつ夏休みを取ってはどうか?」
という夢のような提案が出された。
「1ヶ月間、橋本は日誌をお休みしま〜す」
ということになれば、
『豪華ヨーロッパ周遊の旅をするの』とか
『豪華客船で北欧の旅に出るの』とか
言えちゃうもんね!
ゴールデンウィーク中、留守電を
「ただいまイタリア旅行中のため、留守にしてます♪」
と大ウソこいたメッセージに変え、
外部との接触を断ち切り、ひとりズーッと家でビデオ見て過ごしたバカR子と、
同レベルに成り下がるのは、
ちょっと不本意だが、
まっ、いいか。
たとえ、
「1ヶ月間、橋本は日誌をお休みしま〜す」と公言せずに、
なにげに日誌をお休みし始めても、
「あら?橋本さん、日誌をずっと書いてないわ。
どこかへ長の御旅行かしら?」
と、読者の皆様はお思いになるに違いない。
ウシシ。
橋本が復帰したら、次は、鬼界さんの“夏休み”だ。
鬼界さんも「旅行に行く」っつー設定にしたいらしい。
『長期バカンス旅行の為、1ヶ月づつ交替で日誌をお休みしま〜す』だ!
しかし、ここで、
「ひとりが夏休みってる間、
もう一人が、毎日、日誌を書くの?もしかして?来る日も来る日も?」
という重大な問題が浮上した。
ゲロゲロ!
「‘何かを毎日し続けろ’と言うのは、私に‘死ね’と言うことですぜ」
と試しに言ってみたら、
「ほぼ1ヶ月続く‘稽古場日誌’は、毎回、オレ様だけが書いているんだぜ」
と鬼界さんが、
鬼の首を取ったように得意げに自慢タラしく意地悪く言った。
ちぇっ。
ちなみに、照明のMさんに
「どうでしょう?ピンチヒッターで書いて頂くとか?」と打診したら、
「1000円やったんだから、好きなだけ言わせてもらうぜ。暑い、暑い、暑い!」
(注:昨日の日誌を読むべし)
完璧、無視だ。ひっでぇ。
1ヶ月間、一人で日誌を書き続けるのかぁ・・・。
それも、大変だなぁ・・・。
次に、
「夏休み明けの日誌には、それぞれ、“ボクの夏休み”“ワタシの夏休み”と題して、
旅行記を書かないわけにはいかないぜ」
ということになった。
「鼻クソとかドクソとか、そんなクソネタにまで食いつく鬼界さんと橋本さんが、
豪華旅行に行ったのに、その旅行をネタにしないわけがない。
バカンス旅行なんて、ウソなんじゃない?」
と皆様に思われてはマズイからだ。
バレバレだ。
「バカンスに行ったのね。ステキ!」と思ってもらえなければ、
1ヶ月づつ夏休みを取る意味もなくなる。
書くしかない・・・。
えっ?「ホントに行けばいいんじゃない?」って?
豪華版長期バカンスに?
・・・行けるもんなら行きたい。
果たして、
“行ってもいないのに、長期バカンス旅行記は書けるのか?”
シュミレーションしてみることにした。
まずは、鬼界さんから。
(つづく)
8月12日(月よう日) 日直・橋本
おそらく、皆様、夏休みですね?
どこかへご旅行ですか?
行ってらっしゃい。お帰りをお待ちしてます。
って、確か、ゴールデンウィークの時も書いたっけね?
そこで、
昨日の「鬼界事務所 定例ミーティング」。
議題は、
「次回公演について」のはずだったが、
暑さで脳が溶けてる議長・鬼界さんを始め、
ヌケガラのような連中は、思考能力ゼロ。
事務所に到着する奴到着する奴、皆、
汗で髪の毛がペチャーとなって、沼上がりのカッパのようだ。キモい。
‘「暑い」と言ったら100円入れなくちゃいけない’と私自身に課したルールを、
皆にも課そう!と持参したゴジラの貯金箱を見せると、
照明のMさんは、
「1000円やるから、好きなだけ言わせろ」と1000円くれたので、
Mさんには好きなだけ言わせた。
ミーティング中のBGMは、
「今回はヒーリング系を」とお願いしてあったので、
音響のIさんは、
「ブラボーなモノを用意しました」と、早速かけてくれた。
が、
カッコウの鳴き声やら、せせらぎの音やらが、
いつになっても聞こえてこない。
無音。
???
Iさんいわく、
「朝顔の花が開く音、セミが孵化する音、打ち水が蒸発する音、
そんなのを集めてみました」
音収集の観点から言えば、スゴイ音なのかもしれないが、
いいよ、普通のにしてよ、普通のに。
波の音とか、風鈴とか、氷をかく音とかの。
無音状態の中、
無理矢理、セミの孵化音をイメージしてたら、
イヤでもセミの孵化姿が思い浮かび、
「よけい神経が疲れる」と全員一致でBGMは無しにした。
「次回公演」の“じ”の字も出ずに、
話題は、
「日誌を毎日更新してたら、“どこにもバカンスに行けない人たち”というのがバレバレだ」
ということに。
GWもお盆もどこにも行かんと、毎日毎日、
「ネコのオナラはエラ臭っ!」とか
「半分に切ったメロンを、スプーンで極限まで‘ホジクリ食い’したら、
奇跡的なほど皮が薄く残ったので、
頭にかぶってみたら、ジャストフィットして、まるで水泳帽のようだった。Yahooー!」
とか書いてるのもなんだし、
(つづく)
8月11日(日よう日) 日直・鬼界
FAXの調子がおかしい。うまく受信できない。
1ページ目は、スムーズに受信する。
どんなに細かい文字だろうと、写真だろうと、絵だろうと
とてもクリアだ。
が、2ページ目。
ちょっと大きい文字があると、そこで受信が終わってしまうのだ。
予定表の真ん中へんに、昼食と書いてあると、
そこまでしか受信されず、
2ページ目は半分のサイズの紙しか出てこない。
だから、
2ページ目の1行目に重要とでも書いてあろうもんなら、
2ページ目はおみくじのような細長サイズになってしまう。
送信者の方にもエラー表示が出るらしく、
みんなもう1度送ろうとしてくれる。
(もちろん僕が不在の時のことです。いたら電話して事情を話します)
ここに個人の性格が出る。
ある人は、1ページ目から再送信してくる。
でも、同じ2ページ目でエラーになる。
また1ページ目から送りなおそうとする。
やっぱり、2ページ目の途中までしか送れない。
なのに、また1ページ目から送ろうとし、同じとこでブツ切れる。
これを10回繰り返していた。
だから、
「はじめまして、オフィスワンの三宅と申します」というあいさつが
10回も送られてきてる。
「はじめまして」じゃなくなってるよ、すでに。
ある人は、4回目の再送信で、2ページ目から送ることに気付き、
また、
ある人は、当たり前のように、1ページ目は省いて再送信していた。
几帳面さとか柔軟性の問題かもしれない。
8月10日(土よう日) 日直・橋本
7日付け日誌に書いた「図書館で借りた本にマーキングするバカ」の、
‘別パターン’に、出会った。
今度の人は、
先日の‘低能アホ女子中学生’と比べるとエライ。
ボールペンなどでは書かず、
鉛筆で、うすーく消え入りそうな字で、書き込んでいる。
何を書き込んでいるかというと、
「漢字のフリガナ」。
図書館で借りた、この本には、
もともとのルビもあるにはあるが、
比較的少ない。
少ないくせして、
「これはルビ無しでも読めるだろ?」と思うような漢字にルビがあって、
「これには付けて欲しいよなぁ」と思うような漢字には付いてない。
出版社がどういう基準で「ルビを付けましょ」を決めるのか判らないが、
例えば、
「力む」に付けるんだったら、
「彼女ノ性慾點」の「點」(てん)に付けて欲しい。
‘昔の漢字’って、難しいもんね・・・。
で、この人の出番。
ルビの無い難しい漢字に、いちいち、フリガナをふっている。
鉛筆で、ごく小さく薄くフリガナをふっている。
(例;「鎬を削り」の「鎬」(しのぎ)、「睾丸は鮑が蠢くやうに」の「蠢く」(うごめく)などなどに)
自分の便宜上なのか、
それとも、親切心なのか。
図書館で本を借りる人同士の助け合い運動の一環か?
だとしたら、
「自分で調べないと自分のためになんないんです、こーゆーのは。
さっ、お調べなさい。」
と、昨日の日誌に書いた鬼界さんとはエライ違いだ、この人は。
ところで、気になることが1つ。
これも鉛筆でごく小さく薄くだが、本のページの余白に、
「shade」「cushion」「beef steak」などとメモってある。
どうやら、
文中の「シエード」「クション」「ビフテキ」の英語表記だ。
他にもいっぱい、文中のカタカナ名詞を英語に直して余白にメモってある。
これは何のため?
誰のため?
わっかんないなぁ・・・。
ちなみに、この本は「谷崎潤一郎全集 第17巻」です。
クソ暑い時に読む本じゃないね、これ・・・。
8月9日(金よう日) 日直・鬼界
うだるような暑さだ。
ん?「うだる」って、どういう意味?
わかります?
ガルルルゥ〜。これは‘うなる’。
サクラサク。これは‘うかる’。
「日ハム・ロッテ戦なのに、東京ドームが超満員だあ!」これは‘うまる’。
「うだる」って、なんだろ?
暑さを形容する言葉?(燃えるような暑さ。みたいな)
それとも、人間側を形容する言葉?(倒れそうな暑さ。みたいな)
くそっ。このクソ暑いのに、こんなことを疑問に思わなきゃよかったぜ。
仕方ないので、辞書で調べました。
な〜るほどね。納得、納得。わっかりましたぁ!
え?発表しませんよ。
自分で調べないと自分のためになんないんです、こーゆーのは。
さっ、お調べなさい。
愛のムチだな。
意地悪してるだけとも言えるけど・・・。
8月8日(木よう日) 日直・鬼界
犬は人間の何千倍も嗅覚が発達している。
なのに、なぜ、他のイヌのオシッコとかウンコを執ように嗅ぐの?
あんなに嗅がないと、臭いかどうかわからないの?
10メートル手前で「うっわ、くっさ〜、ここは避けて通ろう」と
気付くべきじゃない?
なんのために鼻がいいのか、わからない。
‘臭い’という言葉を知らないのかな?
「3丁目のラッシーのウンコだ。クンクン。うげっ、すごい匂いだ。
クンクン。だんだん気持ち悪くなってきた。クンクン。ゲロ吐きそうだ。
このヒドイ匂いを、どう表現したらいいんだろ?クンクン。
マズイ?苦い?目にしみる?鼻がもげる?
クンクン、なんかぴったりこないなあ・・クンクン、いい言葉がないかなあ?」
そんなことを一生懸命考えてるから、
ウンコに鼻がくっつきそうなのも気にならないのかなあ?
犬って、バカ?
8月7日(水よう日) 日直・橋本
『夜のお楽しみ』
(ベッドに横になってから電気を消すまでの、1,2時間の読書タイム)に、今、読んでるのは、
「心」。
例の。漱石の。
なんとなく「漱石を読み返そう」という気になり、
図書館で漱石全集を数冊ずつ順番に借り、
読みたい作品を‘抜き読み’していって、今、読んでるのが「心」。
それがスッゴイ読みづらいの。
印とかラインとかメモとか、いっぱい書いてあんの。
図書館で本を借りると、
読んだ人が、カギカッコ(「」)や、文の横にラインなんかを、
鉛筆でチョコチョコっと書いちゃってあるのにチョクチョク出会います。
あれは、どうやら、論文や感想文を書く為のチョットしたメモらしい。
気持ちは解かる。
感想文なんて、ほとんど“引用文”で字数をかせいでるもんね。
‘主人公の心情’とか‘悟ったこと’とか、
解説やら本編からの選りすぐりの“いかにも”な箇所を原稿用紙に書き写し、
最後に「そう思った主人公は、とてもエライと思います。」
なんて書けば、それなりに形になるもんね。
わかる、わかる。
でも、だったら、「本、買えよ!」です。
感想文を学校に提出してるような年齢の奴は、買って読め!です。
せめて、“感想文を書くために読む本”は買え!です。
マイブックだったら、線引っ張ろうが、色塗ろうが、切り取ろうが、自由に出来るんだから。
今私が読んでる、その、漱石全集の「心」は、スッゴイよ。
図書館で借りたものなのに、マイブックにしてるもんね。
おそらく、1人の女の子(多分、中学生)の仕業だろうけど、
ちょっと感想文に使えそうな文章は、もれなくラインマーカーで、ぬってある。
そして、彼女は、
しるしをつける段階で、一応それを5段階に分けている。
あとで、いざ原稿用紙に感想文を書く時の便宜を図って。
「これは、感想文に引用しないかもしれないけど、とりあえず」という箇所には、
黒ボールペンで、文の横にビービーッとラインを引いてある。
「これは、結構、大事かも」という箇所には、
赤ボールペンで、ライン。
「ありゃ?これは、もっと重要よ」という箇所には、
黄色のラインマーカーで。
「うそ!これ、もっと重要!」という箇所には、
ピンクのラインマーカー。
「ゲーッ!これ、絶対重要!」という箇所には、
黄色のラインマーカーの上からピンクのラインマーカーで、なんと紫色だ!
(・・・紫というよりも。
黒ずんじゃって、文字が読めねーよ・・・)
ちなみに、その“紫色の最重要箇所”が1番多く、
長いのは20行に渡っている。
彼女が思う「これが、この作品の核心よ!」の箇所には、
パンダちゃんの顔が描いてあった。
「バカだな、こいつ。
こんなとこが核心なのかよ!」
「なんで、ここを紫色にしないかなぁ!黒ボールペンにしてる場合じゃねーよ!」
「そうそう。いいとこ突いてるよ〜。」
と、いちいち、その女子中学生の感性を確かめながら、
「心」を読んでいる私って、なーに?
だから、ホント、読みづらいの。
集中できないの、本の内容に。
漱石の「心」は、推薦図書の筆頭だろうから、こんな目にも多く会うのだろうけど、
比較的キレイに読まれてる全集を、ここまで汚すとは、
この子も、いい根性しているなぁ。
それにしても、
どんな感想文になったのだろう。
引用文だけで30枚はいくよ。
先生に、
「あなた、まんまじゃないの、これじゃ・・・」って、言われるよ。
8月6日(火よう日) 日直・鬼界
7/26の鬼橋日誌で紹介した、衣料品店のチラシが
またまた入っていた。
今だから安い!!得得バーゲン!
カシミヤセーター 9800円の品、2800円!
(ハイネック、タートルネックあり)
丸首セーター 6900円の品、1300円!
ダウンジャケット 28000円の品、9800円!
100%ウールハイソックス 5足750円!
よぉーくわかりました、あんたの店が安いのは。
が、しかし、
最高気温36度の日に、誰がセーターを買う?
カシミヤセーター、丸首セーター、ダウンジャケット
と、文字を見てるだけで暑苦しいのに
チラシには、ご丁寧に写真まで載っているのだ。
昔のビニ本のモデルのような、
あるいは、
西日暮里のコンビニでバイトしてるような、おねえさんが
南極越冬隊みたいに冬物を着こんで
引きつった笑顔でポーズをつけているのだ。
暑っ!見てるだけで夏バテしそう・・・。
このチラシの効果はどれくらいあるのだろうか?客は来てるの?
本来の僕なら、早速、調査に出かけるのだが、
暑さにやられて、そんな元気はありません・・・
8月5日(月よう日) 日直・橋本
暑気払いに、今、「夏休みの自由研究」に取り組んでいる。
テーマは、「美男子比べ」。
映画で。
猛暑と闘う自分へのエールでもある。
『“アノ人たちのカッチョイイお顔を、思う存分、見ていいよ”週間』
とも言える。
「彼ら4人の主演映画の中で、私が選んだそれぞれのベスト1と2を、
私の観たい順番で、好きなだけ、好きなように観てよし!許す!」
なのだ。
ただし条件がある。
●なるたけ若い頃の、「かっこいいよなぁ・・・」とホレボレする“美男子時代”の映画に限る。
●私好みの‘かっこいいのお顔’のアップが、より多い映画を選ぶこと。
映画の出来・不出来は、どうでも良いとはいわないが、二の次。
うっひゃぁー!(鬼界さんのマネ)
楽しそうでしょ〜?!
こんなミーハーな見方していいのかな〜♪
ゾクゾクするようなカックいい顔を、
巻き戻しちゃあ見、巻き戻しちゃあ見してもいいのだ!許す!
思えば、
ココまでの道のりは、長かった。
彼らだって、名作ばかりに出演しているわけではない。
クソつまんない作品にだって平気で出ている。
4人のうちの1人、マストロヤンニに関して言えば、
私が作った「マストロヤンニ作品リスト」を見ると、
56作品のうち、
最低評価である“ブタちゃんマーク(「もう2度と観ねーぞ!」マーク)”が、4つもある。
そんな苦難も乗り越え見続けてきた。
だから、このへんで初心に帰り、
「あっ、この顔、かっこいい。」と、
純粋に、思う存分、“顔”を堪能することにしたのだ。
いざ、“なるたけ若い頃のハンサムぶり”だけで作品を選ぼうとすると、
案外、選択肢は少ない。
結構、すぐ、年取っちゃうのね・・・。
でも、楽しいなぁ。
複数回ずつ観てる作品だけど、なんだかとっても幸せな気分。
残り、あと3本で終わっちゃうんだけどね。
皆さんも映画大好きだと思いますが、
「ナントカ特集!」みたいな見方することありません?
〜きよみの「ハンサム特集セレクション」〜
アラン・ドロン・・・『太陽がいっぱい』
『若者のすべて』
ゲーリー・クーパー・・・『モロッコ』
『平原児』
マルチェロ・マストロヤンニ・・・『白夜』
『汚れなき抱擁』
三船敏郎・・・『銀嶺の果て』
『酔いどれ天使』
8月4日(日よう日) 日直・鬼界
「お中元をたくさんもらったから、そっちへ送ります」
と、母から宅急便が届いた。
段ボールに小袋がぎっしり詰まっている。
アサリの佃煮、ハマグリの佃煮、ジャコの佃煮、イナゴの佃煮、
アユの佃煮、サワラの佃煮、ニシンの佃煮、
フキの佃煮、キャベツの佃煮、カボチャの佃煮、セロリの佃煮、
シイタケの佃煮、マツタケの佃煮、シメジの佃煮
牛肉の佃煮、豚トロの佃煮、鳥軟骨の佃煮
うっひゃぁー!佃煮オンパレードだぁ!!
佃煮屋は、なんでもかんでも佃煮にして、いい気になってるんだろうけど、
佃煮って、結局ぜんぶ同じ味じゃん。
濃〜い醤油でこってり煮た味。
佃煮ばっかり、こんなに食えないよー。
そもそも、マツタケが手に入ったんだったら、
佃煮なんかにしないで、そのまま食おうよ。
焼いてもいいし、土瓶蒸しでもおいしいのに、
なんでわざわざ佃煮にしてシイタケとの区別をなくしちゃうわけ?
カボチャを佃煮にして誰かが喜んだか?
豚トロを佃煮にして意味あるわけ?
いろんな佃煮の小袋に難癖をつけるうち、気付いた。
佃煮の王様、コンブの佃煮がない!
母が突然、宅急便を送ってきた理由がわかりました。
僕の母はコンブの佃煮が大好きなくせに、
他の佃煮はキライなんです。
お中元でいろんな方から頂いた‘佃煮セット’からコンブの佃煮だけを抜き取り、
残りの佃煮をひとまとめにして、
僕に送りつけたんです。
珍味を我が子に味わわせようという母の愛なのか、それとも
不用品を処分する手っ取り早い方法なのか。
どちらにせよ、こんなに佃煮くえないよー。
8月3日(土よう日) 日直・鬼界
多くの人と同様に、僕も雷を見ていた。
ピカッと稲妻が走るたびに、「アッ」と声を出してしまう。
目の前で何度も何度もピカッと光って、来るぞ来るぞとわかっているのに
やっぱり「アッ」と叫んでしまう。
それくらい迫力あるんだな、雷って。
雷を見たことのないアフリカの土人がここにいたら、
即死してたな。
びっくりしすぎてショック死。
などと考えてたら、どんどん涼しくなっていく。
一気に10度くらい気温が下がった。
すっげえアタマにきた!ムカついた!お腹立ちだ!
やりゃあできんじゃねえか!
夏だから暑いのはしょうがないって、ガマンにガマンしてたんだ。
それが雷をゴロゴロって鳴らせば涼しくなれんじゃん。
裏切られた気分だ。
「遺伝だから仕方ないのよ・・・」と、どんどん太っていく彼女が
ある日、「ダイエっちゃった」と榎本加奈子くらいに痩せた。
オレはスリムなのが好きって前から言ってんじゃん。
でも、「仕方ないの」って言うからガマンしてた、オレのガマンはどうなんの?
やりゃあできんじゃん。
だったら、もっと早くやれよ。
そんな感じです。
ね?裏切られた気分でしょ?
とにかく今日も涼しくなってほしい。
8月2日(金よう日) 日直・鬼界
とても暑いので、とてもノドが乾く。
口の中がカラカラだ。
こんな時に歯を磨くと最悪だ。
歯磨き粉がアメーバのようになるのだ。
いつもは爽やかさをかもし出すクリアクリーンでさえ、
ネチョネチョのとろろ芋アメーバに変身し、
石田ゆり子や中山忍(クリアクリーン歴代CMタレント)も
得意のウソ笑顔ができないに違いない。
話がそれてしまった・・・
口の中がカラカラなので、オレンジジュースをゴクゴク飲む。
「くぅ〜、たまらん。幸せだあ!!」
と思うのは、ジュースが口の中にある間だけだ。
ゴクッと食道へジュースを送り込んだ瞬間、
すでに、口の中はカラカラで、ノドは乾ききっている。
なぜ?
たった今、ガブガブ飲んだじゃん。
なのに、お口とノドはカラッカラ。
仕方ないので、ジュースを再び飲む。
でも、飲んでも飲んでもノドがヒィーヒィー乾いている。
が、ここで問題なのは、すでにお腹はガボガボなのだ。
ちょっと動くと、ボチャンボチャンと音がするくらい、
胃はオレンジジュースで目一杯満タンだ。
それでも、脳は「もっとジュースが欲しいっ!」と要求している。
どういうこと?
胃と脳は仲が悪いの?
これ以上ガブガブ飲むと、胃が破裂しまっせ。
でも、ガブガブ飲むと快感なんだよなあ。
明らかに矛盾している・・・。
秋が来るまで、この難問と戦わなければならない。
8月1日(木よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
最後の“とうもろこし御飯”が運ばれて来た時は、
もう、ホント、店員の前で、笑ってしまった。
ちゃんちゃら可笑しくて。
御飯と味噌汁だけは、1人分ずつ、個別に盛られて来たのだが、
それが、直径10センチにも満たない、
子供用の茶碗よりも小さい、
ママゴトに使う‘オモチャの茶碗’サイズなのだ。
仏さまにあげるごはんって、こんな茶碗によそわなかったっけ?
ふざけろよ。
今まで出てきた料理の量の少なさを、
最後、メシだけ量を多くしてツジツマ合わせんじゃないの?
という予想(期待?)さえも、 裏切られた。
‘ほんの一口’の量。マジで。
びっくり。
信じられない。
アタマきた。
なにが京都産のみず菜だよ。なにが茨城県産のとうもろこしだよ。
こんな少量じゃ、味もわかんないよ。
「土作りからこだわった食材を使った四季折々の旬の料理」
ってうたってるんだから、ちゃんと『料理』を出せよ。
こんな、
野菜を切って、チョットだけよそって、
チャチャッとドレッシングをかけただけのモノなんて『料理』じゃない。
同じ“少量ずつ”でも、
「こだわった食材」を「こだわりの料理」に仕上げているアソコの懐石料理を見習えよ!
(・・・お値段はン倍だけどサ。)
と、ドンドン腹が立ってきた。
これまた鼻クソみたいな、デザートのきなこアイスを食べながら。
あぁ、食い足りねー!
ロバじゃねーんだからさ、肉食わせろよ、肉!
ガマン大会かよ!
気取ってんじゃねーよ!
スポーツマンは、闘争心がなくなるから肉を食べなきゃダメなんだ!
こんなふうに、
肉食動物の凶暴性丸出しになったきよみちゃん・・・。
皆さん、思いませんか?
「この人ったら、結局のところ量の少なさにイライラしてストレス溜めて・・・。
“健康に気をつかう方々の為のレストラン”に行く意味なーいじゃん!」って。
さらに、
「こんなヤツには、質より量!
ガンガン食わせときゃ、満足するのさ」って。
でしょー?!
だから、行きましたよ、この店出たその足で、T子と2人、
いざ、焼肉屋へ!!
最後、石焼ビビンバと冷麺でしめましたよ。
おなかいっぱいになりました。
「私、夏バテかも。
だるくて、だるくて。
でも、不思議と夏ヤセはしないの。
夏バテで体重減る人って、羨ましいなぁ。」
「やっぱりー?!私もぉ!」
あの時の、映画館での彼女達の会話。
私とT子も、あなた達とまるで同類でした。
確かにバテては、いるんです。
でも、ヤセないのは・・・・・、
こんなに食べてるからなのサー。
7月31日(水よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
一昨日、友人のT子と、
新宿の伊勢丹会館にある“四季の旬采料理”の店で、夕食を食べた。
『ヘルシー志向の強い、健康に気をつかう方々の為の、
自然のままの‘こだわりの野菜’料理』
が、ウリらしい。
「ご自由にお取り下さい」のミニパンフレットには、
『‘食べたい物を好きな時、好きなだけ手に入れられる飽食の現代’
に立ち向かってるお店』
と、えらそーに書いてある。
自然食ブームに加え、低カロリーな野菜料理ということでなのか、
圧倒的に女性客が多い。
男性客もチラホラ居たが、皆、カップルの片割れだ。
相手の女性に喜んでもらおうと、ココを選んだのか?
私とT子は、ナントナクその店に入ったのだが、
コース(5000円)を注文し、
ビールを飲みながら最初のオードブルが来るのを待つうちに、
「野菜料理だったら、お腹いっぱい食べても太らないぞ!」と、
いつしか、食い意地はピークに。
食う気、マンマン!!
そんなもくろみは、見事に打ち砕かれた。
2人分を一皿に盛ってきて、テーブルでお客がそれぞれ勝手に取り分けて食べる方式。
その‘2人分’という量が、ビックリするほど少ない!
最初のオードブルが運ばれて来て、
「こちら、お2人分になっております。」と言われた時は、
思わず「うそ!」と言ってしまったほどだ。
“みず菜のサラダ”なんて、
小鳥のエサかと思っちゃったよ。
どうりで、「コースは2名様よりお伺いします」なはずだ。
1人分の量じゃ、料理人も客も笑っちゃうよ、バカバカしいほど少なくて。
アハハ。
それでも「次こそは、次こそは」と、はかない期待を抱き続けたが、
T子と奪い合うように5品を平らげたところで、
あっという間に、「最後の、ご飯とお味噌汁をお持ちします。」になってしまった。
「まだ、なんにも食べてませんけど。」と、ノドまで出かかった。
日本で初めて懐石料理を食べた時、
ぜ〜んぶ食べ終わって一言、
「いつになったら、お料理、出てくるの?」
と言ったイタリア人が居たそうだ。
私は、それを聞いて、
「このブタ野郎!」と思ったものだが、
アントーニオさん、あなたの気持ちが、今の私には痛いほど解かります。
(つづく)
7月30日(火よう日) 日直・橋本
先日、映画館で、私の後ろに座った女の子2人連れ。
映画館近くのマクドナルドで買い込んできたらしい、
ハンバーガーとポテトとシェイクを口にしながら、こんな会話をしていた。
「私、夏バテかも。
だるくて、だるくて。
でも、不思議と夏ヤセはしないの。
夏バテで体重減る人って、羨ましいなぁ。」
「やっぱりー?!私もぉ!」
なーに言ってんだよ、
バリューセットのドリンクじゃ物足りず、シェイクまで追加購入してる人が。
それにしても、ポテト臭い。
でも、本編が始まってから、なんか食われるよりマシだ。
ガサゴソ片付ける音がしたので、ホッとした。
のも、つかの間。
予告編が始まる直前、2人が席を立った。
ロビーの売店で、ポップコーンを買ってきた。
ポップコーン臭い。
食いだした。
すごいスピードで食っている。
‘ポップコーンをつまんでは食う’スピードが、異常に速い。
‘2人で1カップ’にしたから、おのずと、交互に、争うように食べることになるのだろう。
‘ポップコーン争奪食い’が一段落着いたらしく、
彼女らは、カバンからペットボトルのお茶を取り出し、ゴクゴク。
そのボトルをカバンに戻すのと入れ替えに、
それぞれがカバンからチョコレート菓子を出し、交換し合ってつまみ始めた。
それをヒザの上に置き、それもつまみつつ、ポップコーンもつまみ、お茶を飲む。
そうこうするうちに、また異臭が。
コンブだ。
今度は、キオスクかどっかで買った都コンブを食い始めたようだ。
ピクニックかよ。
キミ達のおヒザの上は、今、どんな状態なの?
と気になり、本編が始まる前に、トイレに行きがてら見てみた。
それぞれのカバン・リュックのポケットや、
肘置き、座席の下などが、
システマチックな飲食物置き場と化していた。
私が見た時、丁度、1人がカバンから、また何かを取り出した。
アルミホイルで包んだ、それはナーニ?
オニギリの形に見えたんだけど?
・・・恐るべき食欲。
夏ヤセするわけがない。
さらに。
「ヤセないのは、こんなに食べてるからなのサー」と、
自分達はこれっぽっちも思ってない!
ってことが、恐ろしい・・・。
(つづく)
7月29日(月よう日) 日直・鬼界
「実はね、わたくし、演劇講座に通い始めたのよ」
昨日、知り合いの女性から聞かされ、驚いた。
なにせ、彼女は73歳なのだ。
区が主催する講座だそうで、
今年の4月から週2回、演技の勉強をしていらっしゃる。
「最初は何もわからないので、ハイ、ハイって、一生懸命聞いてたんだけど、
近ごろ、なんだか先生のおっしゃることが古臭い気がするの。
あらっ。こんなお婆ちゃんが‘古臭い’なんて、おかしいわね。オホホ」
こんなお年なのに、ユーモアのセンスもある。
「先日、先生が出てらっしゃる劇を見に行かせていただいたの。
そしたら、驚いたわあ。
先生ったら、とてもお下手なの。
素人のわたくしが見ても、出演者の中で一番劣ってらっしゃるのよ。」
こんなお年なのに、気をつかうなんてことがない。
思ったことはズバズバおっしゃる。すごい!
「それなら、その講座をもうやめるのですか」と尋ねると、
「いいえ。やめる気持ちなんて、これっぽっちもありません。
若い方とご一緒なんですもの。」
受講生は全部で25人いるのだが、
そのうち22人が20代なのだそうだ。
「でもね、残念なことに、22人いらっしゃる若人のうち、16人は女性なの。」
いくつになっても、‘女’なんですね。いいなあ。
「若い人と接して驚くことも多いでしょう?」とお聞きすると、
「そうなの!この前、更衣室でお着替えをしていると、
奈々さんがわたくしのおっぱいを、
あらっ!日誌にお書きになるつもりね!
鬼界さんったら、ひどいわ!
わたくし、これ以上は申しませんっ!」
くっそぉ、これからだったのに・・・ちぇっ
なにはともあれ、お勉強がんばってください。
7月28日(日よう日) 日直・鬼界
最近、ちょっと悲しいのは、
藤井南美さんがフツーの人になってしまったことだ。
いきなりマニアックな入りをしました。
藤井南美さんというのは、NHK7時のニュースで
気象情報を担当している、おねえさんです。
初めて見たとき、この人はロボットじゃないか?と思った。
アメダスの写真をバックに画面右隅に登場し、
「雲の動きを見てみましょう」とフレームアウトするのだが、
その移動の仕方が人間離れしている。
人間が一歩横に動く時、
頭の位置が微妙に上下し、スピードも一定ではない。
(ウソだと思う人は鏡の前で実験しましょう。)
なのに、藤井さんはベルトコンベアーに乗ってるみたいに動く。
というか、足に車輪がついていてスイッチオンで始動するんだと思った。
さらに、ヘアースタイルが独特だ。
ヘドロの沼から這い上がったみたいに、
髪の毛が頭皮にベッタリ張り付いてる。
ポタリポタリと汁が垂れそうなくらい、ウェッティーな感じがする。
ムースをボトル一本つけても、ああはならないぞ。
その上、服も独特だ。
択捉島のイトーヨーカ堂でも売ってなさそうな、
高いんだろうけど、世界一ダサい服を
毎日毎日、とっかえひっかえ着ていた。
なのに、明るい。
自分がフツーとは違うことに気がついてない強みだ。
顔はホームベースの形で、胸は完璧にまっ平らだが、
ちょっぴり可愛かったりする。
僕は密かに藤井さんを応援していた。
が、その藤井さんがフツーになってしまったのだ・・・
人間らしい移動の仕方をマスターし、
髪の毛を切り、眉を剃り、
季節に合った適切な服装をするようになってしまった。
誰かがアドバイスしたに違いない。
ったく、余計なことすんなよ!
藤井さんじゃなくなったじゃないかよ。
パンダを黒く塗ってしまったら、ただの太ったクマなんだよ。
7月27日(土よう日) 日直・橋本
水曜日の“レディースデー(女性は1000円で映画を観られる)”の日、
新宿に「少林サッカー」の初回を観に行ったんです。
「少林サッカー」は、そろそろ終わりだろうから、きっとすいてるし、
さらに、初回だとすいてるし。
初回に限り、指定席も開放され、どこに座ってもいいんです。
そうなると、
真ん中の観やすい場所に位置する指定席スペースに座りたくなるのが人情です。
男性数人を含む、数少ない客全員が、
あの白いカバーのかかった指定席ブロックに納まりました。
指定席コーナー、混み混み。
残りの客席、ガランチョ。
後方の扉の所に立って、そんな場内を見渡してみる。
ガラ〜ンとした広い客席の真ん中だけに、人がチュチュっと集まっている。
いつもは小劇場で公演してる鬼界事務所が、
大劇場で公演したら、
毎日、客席はこんな感じなのかしら?
と思うと、
肩寄せ合うように真ん中にチュチュっと座っている人達の後頭部が、
なんだか、とってもいとおしく思えてきた。
そういえば。
ずっ〜と前の話。
普段、狭〜い稽古場で稽古してた私達。
いつも公演を行なう劇場の舞台も狭いから、まぁ、それで良かった。
しかし、ある時の公演は違った。
劇場の舞台がやたら広く、本番前日の初・舞台稽古でビビリまくり。
皆、そんな広〜い舞台は、生まれて初めて。
いつもの稽古場と勝手が違いすぎ。
“舞台の端から端まで使おう!”どころか、
皆で寄り添うように、舞台の真ん中辺だけでチュチュっとお芝居しちゃって。
悲しいかな、稽古場サイズが身にしみ込んじゃってたのねぇ。
「広い舞台なんだから、広く使わなくちゃダメだぞ!」
と、本番直前に皆にカツを入れた座長本人が、
本番中、1番、ちっこく舞台を使ってたもんね。
演技スペース、誰よりも狭いでやんの。
あの人は、生まれながらの貧乏性らしい。
旅行に行って広い部屋に泊まっても、
部屋の半分くらいのスペースは使いこなせないそうだ。
話が大きくソレました。
そんな、安全地帯化した映画館の指定席ブロックに、私も座ったわけですが、
後ろの席の女の子2人が、
長くなるので次回にします。
7月26日(金よう日) 日直・鬼界
“夏・なつ・ナツ 夏本番 激安祭り”
という衣料品店のチラシがポストに入っていた。
婦人用カラーTシャツ(綿100) 118円
紳士用ブリーフ(白・M・L) 48円
確かに安い。
「綿100%」と書かずに「綿100」と書くあたりにプロ精神を感じるし、
「白・M・L」と、色とサイズを同列に書くあたりが大胆だ。
婦人用オシャレ水着 特価980円
このお値段じゃ、どんな水着で、どうオシャレなのか、想像するだけでも恐ろしい・・・
婦人肌着
らくらくブラジャー 290円
ひもなしブラジャー 280円
若向きブラジャー 590円
並べて書かれると、若向きブラジャーがものすごい高級品に思える。590円なのに・・・。
オバサンのデカパイブラじゃ売れないもんね。
レースを使ってデザインを凝ったりしなきゃね。
やっぱ若向きはどうしたって高くなるわね。
と思いきや
若向きショーツ6枚組み 250円
なんじゃこりゃぁ!!
紳士用ブリーフより安いじゃねえかよ!
しかも、割り切れないし。1枚いくらなんだよ?
こんなのはいてる‘若’の人いるの・・・?
売ってるってことは、買う人がいるわけで、買ったら、はくよな・・・
コワイコワイ・・・
いちばん興味をひいたのは
紳士 アダルト半ズボン 2600円
婦人用品は、「若向き」や「中年向き」って書いてあるんですよ。
紳士は、なぜアダルト?「アダルト向き」ではなく、「アダルト」ですよ。
そして、他のものと比べると法外に高額だと思いません?
なにか秘密があるに違いない。
7月25日(木よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
昨日水曜日は、‘レディースデー’で、1000円で映画が観られる。
『少林サッカー』の初回上映(午前11時半〜)を観に、新宿へ行くことに。
「暑い、暑い」とボ〜っとしてたら、いけないんだもんね。
『少林サッカー』なら、アタマ使わないし、すいてるし。
予報では「昼過ぎから、大雨&カミナリ」になるらしい。
夏バテ気味の身体にカツを入れるには、もってこいの刺激だ。
あきらかに‘暴風雨’を意識したスタイル。
手に持つ物は、骨が丈夫で、大きな、男物の傘1本のみ。
(ちなみにこの傘は、1ヶ月ほど前、電車の中で拾った。)
映画館内は、
ヒラヒラのスカートやら、フリフリのブラウスやら、白いサンダルやら、
夏のおしゃれを楽しむ女性客、多し。
レディースデーだもんね。
映画のあと、遅めのランチ食べて、バーゲン中のデパートで買い物とかするんだろうな。
この人たち、昼から台風が来るの知らないんだ。
暴風雨だよ。
カミナリだよ。
キレイな格好がドロドロになっちゃうよ?
しかも、傘を持ってる人は、皆無だ。
小さなバッグには、折りたたみ傘も入らないはずだ。
どうするんだろうなぁ・・・。
映画が終わり、 ロビーで、
ズボンのポケットに突っ込んであった薄手のカッパを着込み、外に出た。
エラ晴れ。
カンカン照り。
めまいがするほど晴れてるよ?
暴風雨は、どーしたの?!
暑っ。
耐え切れず、雨傘をさして歩いた。
なんで、1人新宿の街を、こんなクサレ小僧みたいな格好して、男物の雨傘をさして歩いてるのか?
ちきしょー。
4チャンの気象予報士の○○○、あいつのせいだ。
で、あれよ、今日は、
「日中は雨の心配はない」ってアイツが言うから、傘持ってかなかったら、降られてビチョビチョよ。
でも、ちゃーんと大きな(折りたたみじゃない)傘持ってる人、結構、居たのよ。
不思議だなー。
ハズレがちな天気予報なんか無視して、みんな、自分の“カン”で生活してんのかなぁ。
その方が、結局は、当たるのかなぁ。
とにかく、
ムカつくので、4チャンは、もう見ない。
7月24日(水よう日) 日直・橋本
こんなメールを頂きました。
【ビデオ延滞の話、面白かったです。
『ライフ・イズ・ビューティフル』か
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』か、
どっちかだ。
この両作品を『どちらにしろつまらない作品』とブッタ切った鬼界さんが、
その日に何を返却していたのかシゴク気になります!
何を借りていらっしゃったのですか? フフフ。】
メールをお送り下さったYさん。
私は、ショックで立ち直れなくなりました。
【ビデオ延滞の話、面白かったです。】
の、あなた様のお言葉に、私は大喜びしました。
でも、まったくのヌカ喜びさ。
【〜とブッタ切った鬼界さんが、〜】って・・・。
Yさんったら。
ビデオ延滞の話を書いたのは、私、橋本であります。
日付の横の「日直・橋本」は、お目にとまらなかったのね・・・。
と、ガックリしてたら、
「Yさんからの追加メールもある」とのこと。
も、もしや!
救われた思いで、その、Yさんからの追加メールにすがりつく。
【追伸:
日記をよくよく読んだらば、
『どん底』を借りに行って〜
という一文がありました。
なるほど了解しました。
素晴らしい。】
しょんぼり・・・。
しかし。
私は、ハタと気がついた!
「これは私が悪いのだ。自業自得だ。「日直・橋本」を見落としたYさんのせいではないのだ。」
ということに!!
なぜならば。
気が付けば、私は、もうかれこれ5日も日誌を書いておらず。
なーぜ?
クソ暑さに負けていたから。
この5日間、カゲロウのように生きてきました。
でも、鬼橋日誌は更新されていた。
なーぜ?
鬼界さんが書いていたから。
思うに、
Yさんは、ここ数日の日誌をまとめてお読みになった。
しかも、昨日の23日のから、22日の、21日の・・・というようにさかのぼって。
すると、
「日直・鬼界」「日直・鬼界」「日直・鬼界」「日直・鬼界」「日直・鬼界」と続くもんだから、
問題の“18日の日誌”も、てっきり「日直・鬼界」だとYさんは思い込んでしまった。
と、このように、私は気がついたのです!
さもなくば、
ムチだ、ムチ、愛のムチだ、Yさんの。
暑さに負けてちゃ、いけないんだ!
「苦しいよぉ」「暑いよぉ」と言ったところで、涼しくはならないんだ!
これから「暑い」と言ったら、1回言うごとに100円をゴジラの貯金箱に入れるぞ!
そうだ、そしたら、秋にはコガネ持ちだ!
元気が出てきたところで、今から新宿へ「少林サッカー」を観に行ってきます!
7月23日(火よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
「鬼界様、日誌を読んでまいりました」で始まる、彼女のメールは
丁寧きわまるものだった。
そもそも、「読んでまいりました」というのは、
‘どっかへ行って、HPを見せてもらって、日誌を読んだ’という意味だと思うのだが、
彼女はもちろんパソコンを持っているから、どっかへ行く必要なんかない・・・
どういうことだろう?やはり、謎の多い女性だ。
結論から言うと、一昨日の日誌は不適切でした。
彼女の事務所にチャクイのモデルさんが15人しかいないのは事実だが、
プロとして生き残っているのが15人なのだそうだ。
彼女の事務所は業界最大手で、
(と言っても、絵のモデルの事務所は日本に3つしかないそうだ)
毎日毎日、何十人単位でチャクイモデル希望者が
面接に訪れる。
北は北海道から、南は沖縄まで、全国からやって来る。
「わたすぅ、むぅらで一番のべっぴんさ、いわれてましてぇ、
絵ェのモデルさ、何べんもぉ、やってまっす。やとってけろ。」
と、八戸から上京してきた人もいれば、
「うちなぁ、モデルやりたいねん。鉄工所の事務員、やめてきてん。
必死こいて頑張るさかい、たのんまっさ。」
と、大阪から夜行バスで来る人もいるそうだ。
もちろん、グラビアのモデルをやってる人や、‘ミス○○’といった、
正真正銘の美人も大勢やって来る。
が、面接に受かる人が、その中の1割弱。
仕事にありつける人が、また、その中の1割弱。
さらに、そのほとんどが‘一発屋’に終わるそうだ。
(たまたま、最初は仕事がきたが、それっきり・・・という人が‘一発屋’です)
結局、
プロのチャクイモデルとして生き残る人は、2年に1人現れるかどうか
という世界なのだ。
すっげえ!!
プロ野球でスター選手が出現する確率より低いぞぉー。
こういう実状を知らないから、気軽に面接に来るらしい。
(でも、八戸の田舎もんがチャクイモデルの存在をどうやって知ったんだろう?
僕なんか、ぜーんぜん知らなかったっす・・・)
「チャクイの世界は競争が激しすぎるんです・・・」
という彼女の言葉が胸を打つ。
こうして、「・新しいチャクイさんは、どうやって発掘するのですか?」という
僕の疑問のひとつは解消された。
が、大きな問題が残っている。
僕はメールを送った。
「別れ際の言葉が気になって仕方ありません。
“実は、私、”の後は何を言おうとしたのですか?」
返事が来た。
「ひ・み・つ。
アイスホッケーを観戦する時にお話しますね。
その代わり、ひとつお教えします。
いまどき、ベレー帽をかぶってる画家なんていません。」
いないのか・・・ちょっとガッカリ。
というわけで、つづきはやっぱり晩秋です。
7月22日(月よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
その写真には、かわいいイヌを抱いた笑顔の彼女が写っている。
が、問題はその周りだ。
異様に殺風景なグレーの壁と、異様に黒いクーラーが写っている。
(黒色のクーラーじゃないんです。なぜか異様に黒くなったクーラーなんです・・)
「こ、これはどこで撮ったのですか?」
「私の部屋です」
「この壁は?」
「コンクリート」
えっーーー!!打ちっぱなしの部屋に住んでんのぉー?
デルモのヤーヘーって、こんななのぉ?NOデーハー?
(訳:モデルの部屋って、こんななのぉ?派手じゃないの?)
驚きを隠せない僕の顔を見て、
「実は、私、」
と彼女が重大な事実を述べようとしたその瞬間、
「そろそろお店を閉めますので」と
会話が打ち切られてしまった・・・。
彼女は一体なにを言おうとしたのか?
「実は、私、アンドロイドなんです」?
「実は、私、男なんです」?
「実は、私、水素なんです」?
気になるぅーーー!
そして、もっといっぱい質問があったのに。
・絵のモデルをやってジッとしてるときは何を考えてるのですか?
・絵のモデルって、どういうお給料なのですか?
完成した絵画の値段の何パーセントとかの歩合?それとも、月給制?
・今まで着た衣裳で一番奇妙な服はなんですか?
・新しいチャクイさんは、どうやって発掘するのですか?
センター街でスカウトしてたりすんの?
・画家って、本当にベレー帽をかぶってるのですか?
数々の謎をはらみ、次回へつづく!
ただし、その女性と次に会うのがアイスホッケー観戦なので、
(なんでアイスホッケー?)
つづきは今年の晩秋になります。あしからず。
緊急告知!
この女性からメールをいただきました!
つづきは、晩秋ではなく、明日です。
そして、謎が解き明かされる・・・
7月21日(日よう日) 日直・鬼界
ある集会で会った女性が言った。
「職業がら、肩の肉を落とすとドレス負けするんです」
よく意味がわからなかった。
「肩の肉を落とす」とは、‘サイフを落とす’の‘落とす’ってこと?何かの比喩?
「ドレス負け」とは、‘ピアスで金属負けする’の‘負け’ってこと?
そんな「職業がら」って、どんな職業?
?だらけだ。思い切って、仕事を聞いてみた。
「私、絵のモデルなんです」
初めて知りました、「絵のモデル」という職業が存在することを。
「でも、チャクイなんです。ヌーじゃないんです」
その女性の発言は謎に満ちている。
チャクイってなに?ヌーってなに?
チャクイは、着衣で、服を着たままのモデルさんのことで
ヌーは、ヌードになるモデルさんのことだそうだ。
彼女の所属する、絵のモデル事務所には、
ヌーさんは400人以上いるのだが、チャクイさんはたったの15人しかいない。
そして、日本中探してもチャクイモデルは30人くらいだそうだ。
つまり、日本で描かれる絵画のモデルを、
30人くらいのチャクイさんが独占しているのだ。
狭い業界だから、展覧会を見に行くと
「吉田画伯は、今回、よっちゃんを使ったのね」とか
「澤田画伯は、あゆが好みなのね」とか、
裏事情が丸わかりなのだそうだ。
ぜんぜん知りませんでした、絵の世界がそういうふうになってるなんて。
ベレー帽をかぶったオッサンが、
「キミはまさに天使そのものだ。僕の絵のモデルになってくれたまえ」
と、セーラー服の女子高生を口説いてモデルにするんだとばかり思ってました・・・。
やがて、おもむろに、チャクイの彼女が写真を取り出した。 (つづく)
7月20日(土よう日) 日直・鬼界
ったく、なんだよ、この暑さ。
日本はインドになってしまったの?
7月19日(金よう日) 日直・鬼界
数日前のことになるが、
台風7号のニュースを見ていると
「一人暮らしの老人を中心に、3戸4名が公民館に自主避難しています」
などと、各地で自主非難が盛んに行なわれていることを伝えていた。
自主非難?
「逃げなきゃダメですよー」って言われてもいないのに、
勝手に公民館にやって来てるわけでしょ?
いいの?そんなことして?
だから、ちょっと試してみました、自主避難。
翌朝には台風が上陸するといわれていた15日の夜のことです。
地図で調べると、最寄の公共施設は
‘地域区民センター’と‘社会教育館’だった。
まず、‘地域区民センター’へ行ってみたが、真っ暗け。
人っ子一人いない。
グルっと一周してみたが、全て施錠されていて、
セコムのシールが玄関に張ってある。
ヘタに開けようとすると、捕まってしまう。
ちっ、役に立ちゃあしないぜ。
‘社会教育館’に行くと、ちゃんと守衛さんがいらっしゃった!
が、いざ事態に直面すると、さすがの僕も
「自主避難に来ました」と言い出す勇気が出ず、
しばらくあたりをウロウロしていた。
バカなことはやめて帰ろうかなと思ったのだが、
「そうだ!自分をイスラエルに潜入しているルポライターと思えばいいんだ!」
と無理やり自分を励まし、声をかけた。
「あ、あの、お伺いしたいのですが、自主避難というのはこちらでできたりしますでしょうか・・・?」
「あ?」
「台風が接近してる場合など、自分の家が危険なため、よく公民館とかに
避難してることがありますよね。そういうのはここでも実施できるんでしょうか?」
最高に丁寧に質問してる僕に、
頭のハゲあがった守衛は、こう言った。
「明日の朝、係の人が来るから、明日の朝、来てくれるかな」
そして、ピシャッと窓を閉めた。
完全に異常者扱いだ・・・。
それはないんじゃないか?
確かに、まだ雨は降ってないし、風も吹いてなかったよ。
でもさ、こっちだって羞恥心と理性を捨ててやってんだよ。
もうちょっと誠実な対応してくれてもいいじゃねえかよ!
日本の公務員(守衛は公務員?)は、腐敗しきっている!!
あるいは、最高に丁寧に質問したのが、異常者と思われた原因か・・・。
7月18日(木よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
80000円で200円のおつり。
ということは、79800円だ。
延滞料79800円!
一体、あのオバサンの息子は、ビデオを何日延滞したのか?
ビデオ屋から家に帰る道々、チャリンコを走らせながら計算してみた。
「6年」になった。
そんなバカな。
考えてみれば、私は、暗算が出来るようなタマではない。
家に着くなり、計算機で計算した。
結果、息子は、
「旧作を1本380円で借り、266日延滞した」ことになった。
(半額デーだと1本190円だが、
半額デーを狙ってくるような人は、延滞なんかするとは思えないので。)
なぜ、9ヶ月も返さなかったのか?
推測してみる。
旧作なので7泊8日借りれる。
借りた日の3日後に観た。
返しに行かなきゃだが、今日じゃなくても、まだ大丈夫だ。
と思ってたら、すっかりビデオ返却のことを忘れてしまった。
「あっ!」と気付いた時には、、返却日を既に1週間も過ぎていた。
「ゲッ!バックレようっと。連絡先は携帯の番号にしたから、電話に出なきゃいいんだもんね」
まさか、ビデオ屋も、わざわざ家まで徴収には来るまい。
それから9ヶ月ほど経ったある日、
お母さんが、豚小屋のようにちらかった息子の部屋を、耐え切れず、掃除することに。
「俺の部屋、そーじとか、すんなよな」と、
息子に言われちゃいるが、してしまえばこっちのものだ。
息子の留守中、掃除しがてら、アレコレ見物。
レンタルビデオ発見。
パッケージにはさんであったレシートも発見。
そこには9ヶ月前の日付が。
おそろしくなったお母さんは、叱ったところでバックレを決め込む息子に代わり、
ビデオ屋に電話連絡した上で、慌ててビデオを返却しに来た。
っつーようなことかしら?
「お母さん」って、真面目だからねぇ。
そういう不正はほっとけないんだねぇ。
私だったら、そのビデオ、捨てちゃうな。
証拠隠滅。
ところで。
息子は、一体、なんのビデオを借りたのか?
オバサンが店を去った直後、私は『どん底』を持ってカウンターへ。
返却されたてで、まだ棚に戻してないビデオがカウンター上に数本。
置いてある位置から察すると、
息子が266日延滞したビデオは、
『ライフ・イズ・ビューティフル』か『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』か、どっちかだ。
‘感動もの’か‘アクションもの’か。
どっちにしても、つまんない映画を借りたもんだにゃー。
7月17日(水よう日) 日直・橋本
ビデオ屋に、映画『どん底』を借りに行ったら、
私はそこで、まさに『どん底』を見てしまった・・・。
(ナンチャッテ。)
出入り口横のカウンターで、
店員とお客が、何やら、暗〜い雰囲気で話していた。
お客は、
ちょっと地味めの、痩せて小柄な、いかにも「お母さん」という感じのオバサン。
「何を話してんだろ?」と気になった私は、
カウンターの真ん前にある棚、「アニメコーナー」で、
『クレヨンしんちゃん』のビデオを選んでるふうを装いながら、
聞き耳を立てた。
どうやら、
オバサンは、息子が借りたビデオの延滞料を払いに来たようだ。
「全然、知らなかったわ。
なんで、こんなになるまで返さなかったのかしら。
ほんとに、やんなっちゃうわねぇ・・・。」
と、言い訳するような、それでいて憤りを隠せないような声の調子のオバサンに、
店員は「そうですねぇ。」と、
なんだか申し訳なさそうに相づちを打っている。
「うちの息子みたいなの、やっぱり、他にも居るの?」
「ええ、いらっしゃいますよ、やっぱり。たまにですけど。」
「あ、そう・・・。やっぱり、返さないで・・・。でも、こんなにはならないんでしょ?」
「まぁ・・・、でも、いらっしゃいますよ、たまに。」
「ほんとぉ・・・?」
財布を手にしながらも、あきらめ切れず、なかなかお金を払う踏ん切りのつかないオバサンも、
どうしたって払わなければいけない状況の中、
とうとう覚悟を決めたのか、
「仕方ないわねぇ・・・。じゃ、これ・・・。」
と言って、お財布からお金を出して店員に支払った様子。
店員は、金額を確かめたらしい間(ま)をとった後、
オバサンの沈んだ声のトーンに合わせ、やはり声低に
「じゃ、8万円お預かりします。2百円のおつりですね。」
は、はちまんえん?!
ビデオ屋で耳にするとは思えない、その金額。
「うちの息子みたいなの、やっぱり、他にも居るの?」って、
居ねーよ、そんなヤツ。
延滞料で8万払う人なんて、ホント、居るの?!
居たんだけどね。
(つづく)
7月16日(火よう日) 日直・橋本
「メガネをかけてバドミントンをするのは不可能だ。
汗でメガネが曇ってまっちろけになるし、ズリ落ちてくるし。
なんかいい方法なーい?」
と掲示板で訴えたら、
早速、メールを頂いた。
『スポーツしたいけど目が悪い・・・よくある悩みです。
私も、ひどい乱視で眼鏡なしではものが二重三重に見えます。
野球などしようものなら、どんなピッチャーの球も全て魔球のようです。
ゴルフでも、打った瞬間にボールが消えて無くなります。
そんな私がスポーツする時のために購入したのが、
添付した写真の「アイメトリックス」です。
この眼鏡は、顔の幅、両目の距離、目と耳の距離、鼻の高さ、頬の出方など
様々なサイズを測ってオーダーメイドで作ります。
だからフィット感がとてもいい
そして、フレームが特殊樹脂製なのでとにかく軽い!
その上、鼻パッドはシリコン製で、全くずれません。
有名人では、ヤクルトの古田捕手、プロゴルファーの中島常幸などが
愛用なさっているようです。
って、私は眼鏡屋の回し者?
とにかく自分で使ってみて良いのでお勧めします。
フレームの色も豊富で、パステルカラーも沢山揃っているから女の子でも
似合う色があると思います。
ちなみに、私はイワキ(池袋パルコ)で購入しました。』
あなたは、イワキの宣伝部の方ですね?
絶対、そーだ。
それ以外に考えられない。
でも!!
それでも、私は嬉しいです。
「眼鏡屋さんも丹念に掲示板を読んで下さってるんだ」と思うと。
ありがとうございますっ。
耳に掛ける部分が、グィ〜ンと曲がってますね?
これが、より一層の‘ずり落ち防止’と見た!
なるほどね〜。
良さげ、良さげ!
この「アイメトリックス」を買えば、
“メガネクリンビューを吹きつけ、
ゴムひもでメガネを頭にくくりつけ、ハンカチを鼻パッドにあてがう”
という、
もはや「スポーツする姿はカッコイイ」とは遠くかけ離れた、
そんなブザマな姿ともお別れできるのねっ!
ところで・・・。
お値段は・・・。
やっぱ、エラ高で・・・?
・・・イワキに電話して聞くだけ聞いてみます。
7月15日(月よう日) 日直・鬼界
(昨日のつづき)
スタジアムに着いた。
まずは弁当を買おうと、売店へ行った。
メニューがずらっと書いてある中に、赤い字で‘レッズ弁当’とある。
やっぱ、これでしょ。
僕 「レッズ弁当ください」
売り場のおねえさん 「売り切れでーす」
僕 「ちぇっ。じゃあ、お好み弁当ください」
ねえさん 「売り切れでーす」
僕 「おにぎり弁当は?」
ねえさん 「売り切れでーす」
僕 「弁当はなにがあるの?」
ねえさん 「あるのは飲みものだけでーす」
不毛な会話に疲れ、喫煙所に行った。
通路の隅に白線が引いてあり
『喫煙所』
と大きく書いてある。
が、灰皿は置いてない。
どうすんだろ?とタバコを吸ってる人を見てると、
みんな、吸殻の処理を気にし、どことなく落ち着かないようだ。
足でタバコを踏み消したあと、吸殻を拾い、
キョロキョロ見回してから、そっと壁際に落としていく。
壁際はハトのふんみたいに吸殻がたまっている。
どうせ後で掃除することになるんだから、工事現場みたいな大きな缶でも置けばいいのに。
ちょっと不思議。
そして、ハーフタイム。
男子トイレには用を足そうと数十メートルの列ができてるのに、女子トイレには列がない!
通常では見られない光景だ。
女子トイレに長蛇の列の場合、
必ずオバサンが「ああ、もうガマンできなくて」などと大声で独り言を言いながら
男子トイレに駆け込んでくるが、
逆のことをしたら、即、捕まってしまうだろう。
「ある種の性差別だな」とオシッコを我慢しながら考えていた。
そして、試合終了。
駅へ向かう。あの浦和美園駅が数万人の人であふれかえっている。
よかったね、浦和美園駅。
あら?肝心のサッカーのことをなんも書いてないぞ・・・。
ま、いいか、生まれて初めてのサッカー観戦はとても楽しかったから。
7月14日(日よう日) 日直・鬼界
サッカーを見に行った。
何を隠そう、生まれて初めての生サッカーだ。
地下鉄南北線に乗った。
南北線というのは、線路に沿ってホームのはしにガラスの壁がある。
飛び込み自殺防止だ。
電車のドアと同じ間隔でガラスの壁にもドアがあり、
電車に乗る時には、ホームのドアと電車のドアと
2つのドアをくぐりぬけるのだ。
ちょっと近未来的。
駅もピカピカ新しいので、余計に近未来的。
そんな近未来の風景の中、
近未来っぽくない赤い人たちがいる。
浦和レッズのサポーターだ。
PTAの役員みたいなお父さんが7、8人のガキを一人で引率している。
お父さん含め全員が真っ赤な服を着ている。
ガキは当然のように車内を走り回っている。
引率のお父さんがかわいそう・・・。
かと思うと、若い女の子の2人連れもレッズのユニフォームを着て、真っ赤。
かと思うと、真っ赤な男と浴衣姿のカップルもいる。
おいおい、サッカーに浴衣かよ。・・・・ま、いいか。
みんなレッズを応援に行くのだ。
いやがうえにもサッカー気分が盛り上がる中、浦和美園駅についた。
W杯用に造っただけあって、真新しい巨大な駅だ。
気分いいぞぉ!よっしゃー、サッカーだぁ!!が、
外を見てビックリした。
周りには、な〜んもないのだ。
道がある、畑がある、用水路がある、畑がある、木がある、畑がある、家が7軒ある、以上。
他には何もない。
すごいっすよ、浦和美園駅。
スタジアムと反対側に出てみた。
畑が広がるなか、レンガ色に舗装された遊歩道が駅前を横切っている。
はるか左からはるか右まで、見渡す限り生物はいない。
通行人も、散歩する人も、駅に来る人も、イヌもネコもいない。
なんのための遊歩道?
10分くらい立っていた。誰も通らない。
もう10分待ってみた。誰も通らない。
遊歩道の真ん中で立ちションしてみた。誰も通らない。遊歩道が濡れただけ。
このオシッコは誰にも見られないまま、蒸発してしまうのかと思うと
空しくなった・・・。
すごいっすよ、浦和美園駅。
そして、いよいよ、スタジアムへ。 (つづく)
7月13日(土よう日) 日直・鬼界
お屋敷の横を通ったら、ネコが庭に駆け込んだ。
そこは世田谷の住宅街で、かなり立派だが相当古いお屋敷で、
庭も荒れてはいるが、とても広い。
生垣の間から覗くと、すぐそこで三毛猫がジッとこちらを見つめている。
「おいで、おいで」と優しく呼んでも、ジッと見つめるだけ。
愛想のないネコだ。
毛並みの悪さといい、どうやらノラネコのようだ。
自転車に乗ったオバサンがやってきた。
色黒の太った体をムームーで包み、ハワイの原住民みたいだ。
顔も原住民みたいで、ちょっとコワい。
僕のことをギロっとにらみつけ、
自転車のカゴからキャットフードを取り出した。
そして、生垣の間からネコに声をかけた。
「さぁ、おいで、ごはんよぉ〜、おいでぇ、おいでぇ〜」
きっもちわるー!!
白雪姫をだます魔女のような声、人魚姫をだます魔女のような声、
あれが正真正銘の‘猫なで声’だ。
いくらネコでもだまされまい。
と、思いきや、ニャ〜ニャ〜とよっついていくじゃないか!
畜生の悲しさだ・・・
原住民オバサンは、キャットフードを発泡スチロールのトレイにあけ
生垣の中に押し込んだ。
ネコはガツガツ食っている。
原住民はネコをなでようとするのだが、うまくいかない。
すると、原住民は生垣の枝を折り始めた。
バキバキ、ボキボキ、
人んちなのに、しかも大層なお屋敷なのにお構いなしだ。
思う存分ネコをなでた原住民は、
「またねぇ〜」と気色悪い声を出して去って行った。
キャットフードの空き缶は、なんの躊躇もなく道端に捨てて行った。
どういう神経してんだろうね、こういうオバサンは。
自分は心の温かい優しい人と思ってんだよね、きっと。
7月12日(金よう日) 日直・鬼界
ちょっとイカしたネコの話を書こうと思ったのだが、
断念・・・
だって、暑さにやられて頭まわんないんだもん。
冷房はガンガンかけてます。設定温度16度。めぜせアラスカ!です。
が、外へ出なくちゃならない用事がちょこちょこあります。
これがよくないようです。
暑いところと涼しいところを行ったり来たりしてると、
暑いところでブルっと震えたり、
涼しいところでジワァとイヤな汗が流れたりします。
自律神経がおかしくなってんの?マズい症状?
身体もダルいです。頭も働きません。
僕の嫌いな季節です。
実際、以前より太陽光線がキツくなったと思いません?
前はこんなじゃなかったよね?
焼こうとして、直射日光ガンガン浴びてたけど、
こんなに痛くなかったです。それどころか、
‘ウルトラサンバーン’というコパトーンを塗ってました。
キャッチコピーが
「曇った日でもクロンボみたいに焼ける!」
(ひっでえ・・・)
文字通り、焼いてました。単なるヤケド。今思うと、ただの自殺行為。
やってたでしょ、あなたも?若かったんだね・・・・。
でも、今の太陽光線のほうが強くて痛い気がします。
そう思いません?
気のせい?
7月11日(木よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
バカ15歳の“想い出ノートより”を続けます。
『めをつけていたきよみと、とうとう中学3年で同じクラスに!
いろいろな超Hなおはなしをする時のきよみは輝いてましたネェ。
なにかにつけて「ケのはなし、わきがのはなし、ウンコのはなし、○○○のはなし」。
きよみにBFができたら教えてネ。
本当に教えてヨ!
ところで、その彼はどんなカオをしてるかなア?
結婚式は必ずよんでヨ、やくそくサ。
2人でエベレストでも行ったら?
エベレストといえば、石原さんの胸・・・スゴイね。半分ほしいヨ。
山中さんはドーナッツ。
私たちは悪いことばかり言ってマスネ。
修学旅行のオフロタイムでは、石原さんと山中さんを胸のことでイジメたよネ。
大堀さんの○○○をからかって泣かせたよネ。
人生長いヨ、これからもいろんなことあるヨ。
けど、やっぱし一生に一度はやらなきゃつまらないヨ。
やったらTelするネ。』
(「志のぶより」から抜粋)
語尾をカタカナにするのは、やっぱり流行だったようだ。
「山中さんはドーナッツ」って、なんだろ?
まったく覚えてない。
しかし・・・。
悲しくなるなぁ・・・。
私は、15の頃から「ウンコの話」してたのか・・・。
「胸」とか「BF」とかって・・・。
なんだかなぁ。
成長してないなぁ、私・・・。情けねー。
7月10日(水よう日) 日直・橋本
「万が一、思春期の頃を懐かしがりたくなったりしたら、
その時の手助けとして、
ナンカ、日記のようなものでも書いときゃよかったか?」
と書いた一昨日の日誌を読んだR子(8歳の時からの親友)からメールがきた。
「中学卒業の時の“想い出ノート”があるじゃん。
まさか捨ててないよねー?」
げっ。
慌てて、押入れのガラクタ箱の中を探した。
あった、あった。
中学卒業時の“想い出ノート”。
仲の良かった子達同士、それぞれが、自分に宛てた‘想い出話’などを、
思い思いに好き勝手に書いてもらうよう、交換し合ったノート。
「きよみへ」と大きく書かれた表紙。
パラパラめくると、
仲の良かった友人達の、私に宛てた‘想い出話&別れの言葉’が、
10数ページずつ、ノートの最初のページから最後のページまでビッシリ書かれたあった。
読んじゃった、今。
書いてもらった当時、少なくとも1回は読んだはずなんだけど、まったく覚えてなかった。
おっかしいの。笑っちゃった。
バカだねー、15歳って。
低能なのは、私の友人達だ(った)から?
‘夢’と同じで、面白がるのは当事者だけなのは重々承知だが、
チョット紹介してみていーい?
『きよみとは、小学校3,4年の時も同じクラスだったネ。
クラスで1番モテてた池田美幸を、きよみと私で、いつもイジメてたネ。
特にきよみが。
きよみと私は、いつもにこにこしてて明るい子だったネ。
お互い気持ち悪かったけど。
なにもY君だけが男じゃないよネ。
高校へ行ったら、お互い、さがそうじゃないか。
「右や左の男様、どうぞ、私のBFになってネ」
きよみ、やりそうネ。こじきのまね、似合うと思うよ。
町で会ったら声かけてネ!
ふりむいてあげるから。
しょうがないもんネ!!』
( 「美枝子より」から抜粋)
人のこと上げたり下げたり、こんな調子で、12ページ程。
こいつ、実は私のこと嫌ってたんじゃないか?
なんか、悪意を感じるなー。
冗談になってない気がする。
Y君って誰だよ。
私の好きだったのはN君だって知ってたはずだ。
いやがらせか?
「ね」を「ネ」にするのは、こいつの‘マイ・ブーム’なのか?
「BF」は、どうやら流行ってたらしい。全員、「BF」と書いていた。
(つづく)
7月9日(火よう日) 日直・鬼界
七夕の伝説に関してメールをいただきました。
毎日ハタばかり織っていた織姫の事を心配した父親が、
牛の世話をしていた真面目な青年・ひこ星を婿に迎えて2人を結婚をさせました。
でも結婚した2人は毎日遊んで牛の世話もハタも織らなくなったため
織姫の父親が怒って2人を川の西と東に離ればなれにしました。
織姫の父親が
「真面目に仕事をしたら1年に1回、7月7日に会っても良い」
と2人に伝えたので2人は以前よりも真面目に働くようになりました。
7月7日に雨が降るとカササギが2人を運んでくれるのです。
ということだそうです。
ひでえ親父だ!
ハタばかり織ってた、ちょっと内向的な若い娘と
ウシばかり追ってた、クソ真面目な若い男が結婚したんでしょ。
2人とも初めてだったわけだ。だったら、
「世の中には、こんな快楽があったのか!気持ちいいなぁ〜」って、
毎日毎日やりたおしても、仕方ないじゃん。
ハタで縛って‘ハタプレイ’とか、ウシをまじえて‘ウシプレイ’とか、
ガンガンやりますよ。
それを、怒って、離ればなれにするなんて、ひどすぎる!!人非人だ!
2人も2人だよ。
「真面目に仕事したら年に1回会わせてやる」と言われて、
まんまとその言葉に乗ってどうすんだよ。
「・・わかりました。これからは真面目に働きます」
と口では言っといて、遊びに行けよ。
1年のうち364日はフリーの状態だろ?
天の川の西でも東でも、渋谷とか池袋みたいなとこはあるだろ。
ナンパしようとか、されようとか思わないわけ?
ちっとは努力しろよ。
そして、最悪なのはカササギだ。
雨が降っても運んでやれるんだったら、毎日会わせてやれよ。
性格悪すぎ。
7月8日(月よう日) 日直・橋本
昨日は七夕。
どうしたって思い出してしまう1年前の『七夕★愛の告白大作戦』。
またまた‘大作戦決行日誌’を読み返してしまった。
もう何度目だ?
愛読書状態。
仕方ない。
小学2年の時に好きだった細田君を皮切りに、
現在まで、延べ11人に恋をしてきたが(今、ざっと数えてみた。)、
生まれてこのかた日記をつけたことのない私は、
当時‘どんなふうに’その子を好きだったのか、
‘どれほど’切な〜い思いをしてたのか、
どれもこれも思い出したくても思い出せない。
「あぁ、思春期の頃・・・・」かなんか言って、
日記とか読み返したりして。
懐かしがったりして。
そんなことしてみたくなったりして。
ナンカ書いときゃよかったな、こんなことなら・・・ちぇ。
とか、思ったりして。
(そんなことなーい?)
ましてや、ちょうど1年前の七夕の日のことだもんねー。
読んじゃうよねー。
で、懐かしくなって(もうか?早っ。)
例のY美を誘い、恋の足跡をたどりに。
太郎(今や呼びつけ。)と飲んだ某居酒屋へ、夜、Y美と飲みに行くことに。
視線の持って行き場所に困り、
「太郎の横顔→ミョウガの天ぷら→股間→W君→虚空→Y美→太郎の横顔→ミョウガ・・・」
を繰り返し、気が狂いそうになったあの居酒屋へ・・・。
驚きました。
入り口に「貸店舗」の張り紙。
つぶれてました、そのお店。
もうか?!早っ!
無情。あぁ無常。
仕方なく、他所で飲んだ。
そして、その後あの時のカラオケルームへ。
当然、陽水の『新しいラプソディ』を。
エラへた!!・・・おっかしいな、1年前はあんなにウマク唄えたのにな。
無情。あぁ無常。
そして。
太郎は、もう居ない。
春、転勤で東京から居なくなってしまった。
無情。無常。むっじょーーう!
『七夕』・・・それは悲しい伝説の日。
7月7日(日よう日) 日直・鬼界
七夕だ。
織姫さまと彦星が年に1度だけ会える、とてもロマンチックな日だ。
ということは覚えているのだが、
なんで2人は天の川をへだて離ればなれになってしまったんだっけ?
愛し合う2人が宮殿の裏でこっそり乳繰り合っていると、神様に見つかってしまいました。
「ひ、彦星、な、なんで、おまえなんかが織姫さまと・・・・チキショーっ!
チビでデブのおまえが、ナイスバディを独り占め?ムカつくーっ!絶対許さんっっ!!
ええい、そんなヤツらは年に1回しかできないようにしてやるっ!
一生、年に1回だ!!」
と神様はとても激怒なさいました。だっけ?
それとも、
昔々、2人が川辺で逢引きをしていたら、
突然、大洪水が発生しました。
自分勝手な彦星は織姫さまを助けるどころか、
織さまを突き飛ばし、自分だけ岸辺に這い上がりました。
濁流に飲み込まれた織さまは命からがら、反対の岸辺に流れ着きましたが、
すっげえ頭にきた、ねちっこい性格の織さまは
毎日毎日朝から晩まで彦星をののしり続けました。
その言葉があまりにうるさいので、
困った神様は年に1度だけ直接会って修羅場を繰り広げることをお許しになりました。だっけ?
確か、悲しい伝説だったような気がするんだけど・・・
思い出せないなぁ・・
7月6日(土よう日) 日直・鬼界
というわけで、アクエリアスを廃棄処分したので、
冷蔵庫の中は納豆だけになった。
そうです、僕は納豆が大好きなのだ!
「関西の人なのに、食べられるんですかぁ?」とよく驚かれる。
たしかに、僕の高校時代は、スーパーに納豆なんて置いてなかったし、
僕の母親は
「モスラの幼虫じゃあるまいし、あんな糸が出るものなんぞ食ったら死ぬよ」
と言い切っていた。
が、しかし、僕は大好きだ。
稽古中も必ず稽古場に持参して、休憩時間に「ストレート納豆」
(タレもカラシもいれず、純粋に納豆だけを練り、納豆だけを食う。ご飯もなしよ。)
を楽しんでいたし、
本番中も、京樽の‘うなぎちらし’に納豆をちらして食っていた。
でも、冷蔵庫を開けると、納豆だけがズラ〜っと並んでる光景は
ちょっと悲しい・・・
よし、明日は卵と牛乳を買ってきて、納豆オムレツを作ろっと。
僕の作る納豆オムレツは、すっげえうまいんだから。
あなたに食べさせてあげたいなぁ〜♪
7月5日(金よう日) 日直・鬼界
昨日はムシ暑かった。
こんな日は、あつ〜いお風呂に入り、
汗をジュージューかいて
パンツ一丁でアクエリアスをイッキ飲みするに限る。
ゴクゴクゴクッ、さらにゴクゴクゴクッ
あー、幸せだぁ。ビール飲めなくても、アクエリアスがあるさ。
すっげえ健康的!
高校生みたい
いや、今の高校生はビール飲むだろうから、
小学生みたいっ!!オレってカワユイじゃん!!
が、待てよ。
このアクエリアス、いつ買ったの?
本番中に買った覚えはないぞ・・・・
慌ててカレンダーを見た。
が、カレンダーはすでに7月になっていて役に立ちゃあしない。
メモに6月のカレンダーを作った。
稽古最終日が24日だろ、そんな時には買ってないぞ・・・
八百長審判の準々決勝・韓国スペイン戦が、たしか22日、
その時にもこのアクエリアス飲んだぞ・・・
げっ!そういえば
日本トルコ戦の日にも僕はこのアクエリアスを飲みました・・・
あれは、6月18日だ・・・
あっ!!思い出したっ!!
日本ロシア戦を見るときに買ったんだ。
「ロシアでも『今日はシックスナインの日だぜ、ハラショー』
って言ったりするのかな?」なんて考えながら買った・・。
それっていつ?
もちろん、6月9日だ・・・
25日前のアクエリアスを僕は飲んだんです。
どおりで、なんか、ポカリみたいな味がすると思ったんだ・・・
今日は朝からお腹がゆるいです。
アクエリアスにあたったのかなぁ・・・
あんまりいないぞ、アクエリアスにあたる人なんて・・・。
7月4日(木よう日) 日直・橋本
こんなアンケートもありました。
公演後、事務所宛てに
「時間が足りなくなって、家で続きを書きました。」と、
アンケート用紙に可愛らしい便箋2枚を追加して送って下さった感想のお手紙です。
『とっても楽しくて面白くて、最高でした!
実は、
まりりんさんが登場した途端、
私は、自分でも想像もしなかった思いで頭が一杯になったんです。
それは、
「この人は、電車の連結箇所でウンチをしようとした人なんだ!」という思いです。
なぜだか自分でもわからないんですが、
まりりんさんの顔を見た瞬間、そう思っちゃったんです。
1度そう思っちゃうと、
どんどん、あのまりりんさんのウンチの日誌のことを思い出してしまい、
まじめなことを言えば言うほど、おかしくて笑いそうになりました。
途中、まりりんさんが縛られてジッとしている時は、
ゆっくり、自分の‘下痢で辛かった時のこと’を想い出してました。
高3の時、朝、コーラックを2粒飲んで学校へ。
午後、北風吹きつける校庭での避難訓練。
あまりのお腹の痛さに声も出ず、ただひたすらトイレめがけて走る、走る。
先生が「よーし、いいぞ、柳川!!・・・あっ、おい、おまえ、どこに行くんだー?!!」
あとで、先生に怒られました。
縛られてニヤニヤしているまりりんさんを見ながら、私もニヤニヤしてました。
次回も楽しみにしてます!』
香奈さん、
素敵なお手紙ありがとう。
あんなにビューティフルなナリで登場しても、ダメなんかい?
そうですか・・・。
日誌にヘタなことは書けませんね?
気をつけなければいけないにゃー。
7月3日(水よう日) 日直・橋本
こんなアンケートもありました。
『今回のセットが、とてもステキでした。
また土曜日に来ます。
私のオジの奥さんは、旧姓が「御手洗(みたらい)」です。
10億円もらえるのかなー。
お葬式の時、御手洗さんちから花をいただいて、
←とあって、まるでトイレの案内みたいでした。』
なるほどね〜。
お葬式に参列した方々は、
「よりによって、こんな苗字じゃなくてもねぇ」と思ったでしょうねぇ、どうしたって・・・。
お便所だもんねぇ。
例えば、
町の住居表示(道路ッぱたとかに立ってる、ブリキ版のやつ。あるよね?)では、どうなんだろう。
公衆トイレと間違う人いるんじゃないかなー。
7月2日(火よう日) 日直・橋本
皆様、ありがとうございました。
無事、幕を下ろすことができました。
(昨日の鬼界さんのとおんなじ出だしだ。)
土曜日の昼の回。
いよいよ、あと5分くらいでお芝居も終わる・・・という時。
場面で言えば、
「ミタライにだまされていたことを知り、
3人の詐欺師たちがガックリ肩を落として去る」ところ。
舞台からも判ったのだが、
1人のお客様が、入口の扉を開けススッと客席にお座りになった。
ゲッ。あと5分で終わりだよ。
今から観てどーすんの。
と、正直思いました。
終演後、
楽屋で「5分前に入ってきたお客さんが居たよね」と皆で話していると、
受付嬢のK子ちゃんが、
「そのかた、アンケートを書いて下さいましたよ」と、
そのアンケートを見せてくれた。
『「洗練」・・・この表現がピッタリだ。
余分な要素を洗い流し、良い部分を練りこみ、味わいを深くする・・・・・。
鬼界事務所といえばコレ!といえるような代表作になる可能性を秘めている。』
起承転結の“結”のケツだけ観て、
ここまで読み取ってしまうとは・・・。
恐るべし。
思わずお名前欄に目がいった。
「利○川 雅○」
ゲッ。私の知り合いだ。
某レストランの料理長だ。
‘シェフ利○川’だ。
で、合点が行った。
さすが料理長だ。
シェフ利○川は、小松菜とほうれん草を匂いだけで見分けるし、
バンホーテンココアと森永ココアを見ただけで言い当てる。
砂糖とサッカリンだって一目瞭然だ。
ケツの5分を観ただけで「洗練」を見て取れるのだ。
恐るべし。
もし最初から観ていたら、
私達が劇中で食べたボルシチにサワークリームを入れていなかったことを、
彼は、匂いで嗅ぎつけてしまったに違いない。
あぶねぇ、あぶねぇ。
6/30・7/1合併号 日直・鬼界
皆様、ありがとうございました。
無事、幕を下ろすことができました。が、しかし!
千秋楽はトラブル多発なのでした。
まず音響。
開場中に客席に流れているBG曲が
お芝居が始まる最初の曲に変わり、いよいよ開演という時、
プツッ!
その曲が途切れてしまったのです。
暗転し始める前だったので、
気付かなかったお客さんもいらっしゃったでしょうが、
あと数秒遅く、その曲が途切れていたら、
無音の暗黒状態になっていたのです・・・
電気系統のトラブルでした。
そして照明。
宮本さんが僕を詐欺の手口でだます中盤、
突然、暗くなりだしたのです。
「照明さんがツマミを間違って下げちゃったのね、ったく。」と思ってたら
どんどん暗くなっていくのです。
宇宙戦艦ヤマトが全機関を停止するときみたいに
「シュ〜ゥ〜ン」という効果音が入りそうな感じで真っ暗になったのです。
宮本さんが「お宅の電気、大丈夫ですか?」とアドリブを入れてる間に、
明るくなり、無事お芝居を続けることができました。
電気系統のトラブルでした。
電気系統のトラブル?
よくあるんですよね、こういうこと。
駅前劇場は雑居ビルの中に入ってるので、
他のテナントが大量に電気を消費するとトラブっちゃうんです。
たとえば、エレベーターが動いてる時に、美容院が10台以上のドライヤーを一斉に使い、
5軒あるブティックがたまたま同時に掃除機をかけるやいなや、
ネイルショップのねえちゃんがテレビをつけた瞬間、
地下のカラオケが満室になってしまったら、
電気系統のトラブルが発生するのです。
ねっ?よくありそうでしょ?
そんなトラブルを乗り越え、千秋楽の舞台を終え、
舞台装置の撤去など後片付けを終え、
打ち上げを終え、
(ファジーネーブルをガブ飲みしてベロベロさっ!)
夜明けのロイヤルホストでケーキを食い終え、
いい気分だったので、雨の中で少し歌い踊り、
今にいたるわけでございます。
ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。
ご来場くださらなかったあなた、次回はいらしてね。
6月29日(土よう日) 日直・鬼界
今日は、昼・夜2回公演。
2回やると、すっげえ疲れるんですよ、マジで。
それは駅前劇場だからなのです。
ご覧になった方はおわかりでしょうが、
あの劇場は天井がものすごく低い。
手を伸ばせば、ライトに手が届きます。
このライトが魔物なんです。
とにかく熱い、むちゃくちゃ熱い、死ぬほど熱い、僕のハートほど熱い。
電気ストーブの10000倍くらい
と言ってわかりにくければ、溶鉱炉くらい熱いんです。
想像してみてください。
あなたの頭上数十センチのところで溶鉱炉がゴォーゴォー燃えているんです。
しかも、100個くらい燃えてるんです。
あつっ!!
でしょ?
「なんであんなにバカみたいに汗かくんだろ?」と思われたかもしれませんが、
そーゆー理由なんです。
その大汗地獄を今日は2回やったわけです。
疲れもしますわ、これじゃあ。
だから、終わったあとのビールが美味いっ!!
と、みんなは言います。僕はビール飲めないからわかんないけど・・・。
6月28日(金よう日) 日直・鬼界
今日で3日目。
僕が倒れるシーンで、アクシデントです。
床にスンナリ倒れるはずが、イスの足に後頭部を直撃したのです。
ガツッ!
かなりの音がして、お客さんが「あっ」とか「キャッ」とか声を出すくらいでした。
頭がジンジンして、かなり痛い・・・
本番中は大丈夫だけど、
終了した途端、意識不明になって救急車で運ばれるんじゃないだろうか・・・
あるいは、帰りの電車の中で植物人間になってしまうかも・・・
ああ、今日の夕食に納豆つければよかった・・(迷った末にやめたのです)
借りてるビデオの延滞料が、ものすごい額になっちゃう・・・
走馬灯のように、いろんな思いが頭を駆け巡ります・・・
お願いします、とにかく、今日の本番を無事終了させてください!
神や仏やアラーやトルシエにそんな悲壮な祈りまでしました。が、
舞台が終わる頃には、頭を打ったことなんか、すーっかり忘れてました。
そんなもんなんですよ、僕って男は。アハ。
でもね、倒れてる時はホントにビビってたんですよ。
6月27日(木よう日) 日直・鬼界
劇場でオシッコをしていた時だ。
気がつくと、妙なメロディーを口ずさんでいた。
「てぃ〜らーらら〜」
(音楽を文字で書くのはムツカシイなあ・・・)
まったく無意識に歌っていた。全然、知らない歌だ。いったい何の曲だろう?
不思議に思いながら、ロビーに行くと
コーヒーを飲んでいた蒲田さんが同じメロディーを口ずさんでいる。
「てぃ〜らーらら〜」
え?
ウォーミングアップをしている橋本も同じ曲を鼻歌で歌っている。
楽屋の宮本さんも歌っている。
受付嬢のK子ちゃんも、Sちゃんも、スタッフのAさんまでが歌っている。
俺たち、どうなってしまったの・・・・?
皆さん、下北沢に行ったら、街頭放送に耳を傾けてください。
お店の宣伝をした後に、やけに大きい音で
「てぃ〜らーらら〜」が繰り返し挿入されます。
すでに3日間、下北沢にいる僕たちは
無意識のうちに脳の奥深く、このメロディーがインプットされていたのです・・・。
♪てぃ〜らーらら〜
6月26日(水よう日) 日直・鬼界
いよいよ初日です。
って言っても、今はまだ25日深夜(正確には26日早朝だあ)なんで、
今日の公演が終わってから、今日の日誌は書きますね。
ウソばっかり書いてたら怒られるもんね・・・。
わーい本番だあー!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして、初日の舞台を終え、書いています。
びっくりしましたぜ!!
本番20分前になって、突然、宮本さんが猛烈な腹痛になったのです。
トイレと楽屋を行ったり来たり、1000往復。
宮本さんが青くなってます。
「と、とりあえず舞台に出ちゃえば、なんとかなるかも・・・・。
舞台裏で出番を待つのは無理だ。
待ってる間に、トイレに行きたくなるから・・・」
だから、急きょ、お芝居の冒頭部分を変更!
本当は宮本さんが訪ねて来るシーンから始まるのですが、
すでに室内にいるという設定に変更。
しかも、本番3分前に変更!
こんな経験、初めてです。
いやあ、びっくりしましたね。
と、軽く書いてますが、ホントにホントに大変だったんですぜ。
初日をご覧になった皆様、
舞台裏ではこのようなハプニングが勃発していたのです。
6月25日(火よう日) 日直・鬼界
終日、劇場にて公演準備。
お昼ごはんを食べている時、突然、
有森也美さんがマネージャーと一緒に怒鳴りこんで来た。
「鬼橋日誌とやらを読んだわよ。
なんであんたなんかにあんなこと書かれなきゃなんないの!
私のサイン会に来たのは805人よ!800人じゃないわっ!!
いい加減にしてよねっ!!!!」
すごく怒っていらっしゃる。
土下座して謝ってると、
中田と稲本(いわゆるヒデとイナ)が激励に来てくれた。
「久しぶりだね、鬼界さん。元気?」
と言いながらも、2人はサッカーボールをリフティングしっぱなしだ。
さすがプロ!うまいなぁ・・・
なんてことが本当に起こるかどうか、わかりません。
この日誌は、24日の深夜に書いているからです。
だって、25日は午前9時から午後10時まで、
劇場でバタバタ準備に追われていて、日誌を書く暇がないんですもん。
あなたがこれを読んでる今この瞬間、
僕たちは汗だくで走り回っていることでしょう。
『だまされてボルシチ』は、明日から始まります。
ご来場お待ちしております。
予約なしに当日ふらっと劇場へお越しになっても大歓迎だあ。
有森さんには来てほしくないけど、中田と稲本が来たら嬉しいな・・・。
6月24日(月よう日) 日直・鬼界
稽古最終日です。
いよいよ公演が近づいてまいりました。が、
チケットの売れ行きが・・・・・。
サッカーには4万とか5万のお客さんが集まります。
いいなぁ・・・・。
悲しいくらいガラガラで、ぜーんぜんお客さんの入っていない
オリックス対日本ハムのプロ野球の試合でも
3000人くらいのお客さんが来ています。
いいなぁ・・・。
有森也美の‘ヘアなし写真集’出版記念サイン会には、
徹夜を含め800人が集まりました。
(有森也美ですよ、あの有森ですよ、あんな有森に800人?マジかよ!
って、有森さんをそこまで悪く言う理由は別にないんですけどね・・・)
とにかく、いいなぁ・・・。
羨ましがってても、仕方ないんですが、
サッカーの影響は予想以上に大きかったっす。大苦戦しています。
これをお読みの皆々様、
あなたのご来場をお待ちしております。
ほんとに、ほんとに、よろしくお願いします。
6月23日(日よう日) 日直・鬼界
稽古場近くの飲み屋が定食をやってるので4人で食べに行った。
「肉豆腐」「メンチカツ」「鮭バター焼き」「あら煮」
「にしん塩焼き」「まぐろ納豆」「さばみそ」「あじ刺身」
この中から2品選んで880円!もちろん、ご飯・味噌汁・お新香つき。安い!!
4人が違う組み合わせにして
全品、味見することができた。全部美味い!
何人かで食べに行く利点はこれだ。
すると、女子大生風の4人組が入ってきた。
「ここの定食は組み合わせ自由で、どれ食べても美味しいのよ。」
1人が常連らしく、他の3人にいろいろ説明している。
「トモコはどれとどれにする?」とか「いろいろ食べたいね」などと
さんざん話し合った末、ようやく注文した。
「鮭バター焼きとあじ刺身の定食くださーい」
「私も」
「私も」
「私も」
バカじゃねえのか、お前ら。
同じもの注文して、どうすんだよ。
飲み屋のオヤジさんも「同じものでいいの・・・?」とあきれていた。
そりゃ、あきれるよ・・・。
6月22日(土よう日) 日直・鬼界
スタッフが全員集合した。
午後、ひとしきり稽古をし、
夜、衣裳をつけて‘通し稽古’をすることになった。
注)通し稽古とは、何があろうと途中で止めたりせず、
最初から最後まで続けてやってみる、本番同様の稽古のこと。
異変に気付いたのは、夕食を食べ終わった頃だ。
暑い・・・。
稽古をして上昇した室温に、大勢いるスタッフの体温が加わって
いつもより、かなり暑い。
クーラーはつけている。が、
クーラーさんが冷やしてくれるより僕らの発する熱のほうが大きくて、涼しくならないのだ。
おまけに、‘通し稽古’では、音が気になるので、クーラーは止めてしまう。
大丈夫だろうか・・・と心配をしながら、‘通し稽古’を開始した。
始めた途端、後悔した。
みんながみんな、汗をダラダラかき出した。
見てるスタッフはパタパタあおげるから、まだいい。
地獄なのは、僕たち出演者だ。
あっという間に、衣裳はビッショリ濡れてしまい、道頓堀に飛び込んだみたいになった。
でも、通し稽古は止められない。
やるしかないのだ!
しかたないので、やりましたよ・・・。
100万リットルくらい汗をかいて、ようやく通し稽古をやり終えた。
熱帯雨林でも公演を行なえる自信がついた。
でも、熱帯雨林で公演を行なうことは一生ないと思う・・・。
6月21日(金よう日) 日直・鬼界
宮本さんと橋本の会話。
宮「『オーロラのかなたに』って映画、よかったよなあ」
橋「私もあの映画、大好きっ!感動しましたよー!」
宮「えらいね、きよみちゃん。『オーロラのかなたに』見てんだ。」
橋「見てますよ。砂漠に行くやつでしょ。」
宮「違うよ。オーロラだよ。砂漠にオーロラは出ないだろ。」
橋「あれっ?違いましたっけ?消防署の話しでしょ?」
宮「そうだよ、それだよ。」
橋「消防署員が宇宙と交信して」
宮「全然違う。まったく違う。完璧違う。きよみちゃん、ほんとに見たの?」
橋「見ましたよぉ。最後にオードリー・ヘップバーンが出てきますよね?」
宮「・・・・・出てこない。そもそもヘップバーンは死んでるよ。すごく昔に。」
橋「えっ!!そうなんですかぁーーー!!!」
宮「・・・・・・・」
すいません宮本さん。橋本と会話すると、しばしば迷宮入りしてしまうんです・・・。
6月20日(木よう日) 日直・鬼界
稽古場に来て、蒲田さんが言った。
「今日、電車の中で、昔やってた劇団のメンバーにバッタリ会ったんだよ。
すっげえ久しぶりでびっくりしたよ。
俺がハタチのとき、あいつは18。結構かわいかったんだよな・・・・」
かわいかったんだよな?しかも、語尾に‘・・・・’付き?じゃあ今は?
「え?・・・・だからさあ、国仲涼子に似てる・・似てたんだぜ。かわいいだろ?」
似てた?じゃあ今は?
「つまり・・・なんて言うのかな、スラッとしてたんだよな。ピチピチって感じでさ。」
スラッとしてた?じゃあ今は?
「・・・・・・・。とにかく会ったんだよ!それでいいじゃねえかっ!!」
蒲田さんはあくまで彼女のことを良く言ってるのに、
彼女が今は、どういう状態なのか、とてもよくわかります。
日本語は偉大だ。
6月19日(水よう日) 日直・鬼界
稽古場の3軒先のビルを6月の初めから取り壊している。
赤や黄や紫のド派手なダブダブ作業ズボンをはいた肉体労働の方達が
作業しながら、大声で話している。
話題は、たいてい前日のサッカーのことだ。
「イナは強くなった。イングランドで苦労したからな。」
「モリシには点を取らせてやりたかったんだ」
「ヒデが決めると、試合がしまるよな」
イナ?モリシ?ヒデ?
皆さん、年季の入ったサッカーファン?それとも、選手のお友だち?
そんな風にはぜ〜んぜん見えないが、
選手はすべてあだ名で呼び、大いに盛り上がっている。
なんだか今の日本を象徴してるみたい・・・。
そして、今日、当然、トルコ戦の話題で持ちきりかと思いきや
「あんなヤツは死刑だよ」
話題は一気に鈴木宗男のことになっていた。トルコのトの字も出やしない。
「ビミビショクしてっから、あんな悪人顔になるんだよ」
え?・・・・ビミビショクって、美味美食?
四文字熟語を日常会話で使いこなす人々だったの・・・?
侮りがたし!インテリの肉体労働の方たち!!
6月18日(火よう日) 日直・鬼界
稽古では、しばしばセリフの変更がある。
おとといの日誌で書いたようなカットもあるが、追加もある。
追加のセリフを考えてる時の宮本さんはカッコいい。
演出席に座り込んで考えたりしない。
セリフを追加される俳優のすぐそばに立って考える。
お芝居の流れを肌で感じ、セリフをつむぎ出すのだ。
その時の宮本さんの顔がカッコいい。
目が鋭くなり、唇は言葉を選んでいる。
脳細胞がフル活動している、ゴォーッという音が聞こえそうなくらいだ。
そして突然、「アハッ、クククッ」と笑い出す。
面白いセリフを思いついたのだ。
残念ながら、この素晴らしい光景は稽古場でしか見られません。
ホント残念だなあ、見なきゃ一生の損なのになあ、見るべし見るべし!なのになあ・・・
と、無理を承知であおってみたりして。ウフ。
6月17日(月よう日) 日直・鬼界
最近1週間の橋本の夕食を発表します。
10日(月) セブンイレブンのミニ幕の内、小松菜と油揚げのおひたし
11日(火) セブンイレブンのミニ幕の内、小松菜と油揚げのおひたし
12日(水) セブンイレブンのミニ幕の内、小松菜と油揚げのおひたし
13日(木) セブンイレブンのミニ幕の内、小松菜と油揚げのおひたし
14日(金) 稽古休み(たまたま日本戦あり)
15日(土) セブンイレブンのミニ幕の内、小松菜と油揚げのおひたし
16日(日) セブンイレブンのミニ幕の内、小松菜と油揚げのおひたし
なぜ、そこまで・・?ミニ幕の内はそんなにうまいのか?
恐るべし橋本きよみ・・・
昨日の日誌の蒲田さんとは違う意味で、恐るべしだ。
6月16日(日よう日) 日直・鬼界
稽古では、しばしばセリフの変更がある。
宮本「18ページの蒲田さんのセリフの3行目から18行目までカットしてください」
蒲田「わかりましたぁ」
で、やってみる。
宮本「やっぱり、12行目だけは残してください」
蒲田「了解」
で、やってみる。
宮本「意味がわかりにくくなっちゃうんで、
12行目のセリフを3行目の前にくっつけて、8行目と11行目を19行目の後に入れてください」
蒲田「はーい」
で、やってみる。
この間、蒲田さんは台本に変更箇所を書き込むどころか、
台本を見ようともしない。
なのに、複雑に変更されたセリフをいとも簡単に完璧にしゃべるのだ。
す、すごい・・・
恐るべし蒲田哲!
しまった、蒲田さんをまた誉めちゃった。
もちろん、誉めちゃいけないってことはないんですけどね・・・
6月15日(土よう日) 日直・鬼界
ちょっとマズいことになってきました。
サッカーのことです。
「日本が優勝だあー」とハチ公前で騒いでる人や
道頓堀に飛び込んでる人はほっといて、
冷静に考えてみましょう。
これから書くことが間違っていたら、「ブーッ!」って言ってください。
ふつーにいったら、日本は予選リーグで敗退し、
「残念だったねえ」で終わるはずでした。
もし、幸運にも一次リーグを突破しても
当然、2位通過だったので、
決勝トーナメントの1試合目でブラジルに惨敗し、
「残念だったねえ」で終わるはずでした。
万が一にも、予選を1位で通過して、その後、勝ち進んでも
準々決勝でアルゼンチンに完敗し、
「残念だったねえ」で終わるはずでした。
どんなに遅くとも、日本の試合は22日には終わってるはずでした。
どう?「ブーッ!」って言いました?言ってないでしょ?
なのに、なのに、
ヘタしたら、26日の準決勝にまで日本は残るかもしれない・・・
サッカー史上最高の幸運に恵まれてるです。
マズイっす。
そうでなくても、初日26日のチケットの売れ行きはとっても悪いというのに・・・
もしも、超IF、万が一、日本が準決勝まで勝ち上がってしまったら
あなたの良心・人柄・人間性が試されるのです。
サッカーを見るか、素晴らしい演劇を見るか、さあ、どっちだっ!
って言ったら、当然サッカー見るよな・・・マズいよ、マジで・・・
6月14日(金よう日) 日直・鬼界
新聞の折込広告を持ち寄って、みんなで見るのが、
稽古前の日課になっている。
住宅、車、エステの広告は完璧無視、即ゴミ箱行き。
もっと身近なものにしか興味がない。
「うっわ!アサヒ本生が91円だ!!」と宮本さんが叫ぶと
「え?どこの店?」と橋本が尋ねる。
「マインマートだよ」と宮本さんが答えると
「そっかぁ、マインマートは頑張ってんなあ」と蒲田さんが感心し、
「これからはマインマートを応援しようっ!」とみんなで誓い合う。
そしてまた、宮本さんが「すっげ!‘かに道楽’はタラバ会席が半額だっ」と叫び
「よしっ!これからは‘かに道楽’に一目置こう」とみんなで誓い合う。
今度は蒲田さんが・・・・(以下同)
買うわけじゃないんです。そんなこたあしません。
折り込み広告をピュアな気持ちで満喫するんです。
折り込み広告をこれはど熱心に見てる人々は他にいないだろうが、
折り込み広告がこれほど無意味な人々も他にはいない。
6月13日(木よう日) 日直・鬼界
蒲田さんは、‘仕事人’だと思う。
と言っても、法で裁けない悪人をこらしめるわけではなく、
俳優としての‘仕事人’だ。
例えで説明しよう。
粘土でトラを作るとすると、蒲田さんは
まず、四つ足動物を造形する。
ネコやキリンやクマではないが、
トラかピューマかチーターか、どれだろう?というくらいに作る。
そして、チーターかもしれなかった足に粘土を加え、トラの足にする。
ピューマのようにも見えた模様をヘラを使って、トラの模様にする。
知らないうちに色まで塗っている。ついでにヒゲまでつけている。
こうして、今にも吼えそうなトラを作り上げる。
(わかりにくい例えかな・・・?)
的確な仕事ぶりは、まさに‘仕事人’。頼りになる。
「鬼橋日誌を読むと、俺はバカみたいじゃねえか。なんとかしろよ。」
と、蒲田さんに脅されたのでヨイショしてみました・・・
なんてことは決してありませんから。念のため。
6月12日(水よう日) 日直・鬼界
宮本さんと蒲田さんは缶コーヒーの探求に熱中している。
稽古場の近くに巨大な自販機があって、
BOSSとFIREの全種類を売ってるのだが、
彼らは連日、飲み比べ実験をしているのだ。
「‘HGシャープ’は‘香ばしレギュラー’と同レベルかな?」とか
「‘深煎りコクダブル’と‘深煎りビター’は、どちらが深い?」とか
素人にはさっぱり理解できない会話をかわしている
かと思えば
「BOSS BLACK GOLDって、黒なの?金なの?」と
ベタな会話もしている。
そして、今日、重大な会話を聞いてしまった。
「缶コーヒーは、結局、缶コーヒーだな」
「缶コーヒーだからね」
確かに・・・。
6月11日(火よう日) 日直・鬼界
宮本さんは何を考えてるのか、わからない。
壁に貼ってある舞台装置のスケッチを見つめ
「うーん・・・オルガンとミシンの位置は逆がいいかな・・・・」
と、演出プランを検討していたので、
邪魔しないようにみんなで静かにしていた。
すると、宮本さんが「よしっ!」と何かを決断し
振り向きざまに言った。
「明日はタワーレコードに寄ってこよっと」
お芝居のことをお考えだったのでは・・・・・?
夕食中、ラジオから談志師匠の話題が流れると、
宮本さんは即、談志の物真似を始め、
それが田中邦衛の物真似へと発展した。
次は誰の真似だろう?と思ってたら
「きよみちゃん、割烹着はやめて、エプロンにしよう」
と、突然、お芝居の話になった。
宮本さんと話してると、嵐に翻弄される小船のような気がする。
6月10日〔月よう日) 日直・鬼界
蒲田さんがオーディションのため、遅刻するというので
橋本と僕のシーンを稽古していた。
すると、突然、ドアが開き、アル・パチーノが入ってきた。
と、思ったくらい、蒲田さんはカッコよかった。
髪をビシッとセットし、イタリア製のスーツを着こなしている。
「アル・パチーノが来たのかと思いましたよ」と言うと
「鬼界さん、病院行ったほうがいいよ」と答えながらも
蒲田さんはムハハハと笑い、嬉しそうだ。
稽古が終わり、そのまま稽古場で飲んだ。
バカ話をしていると、急に蒲田さんがスーツに着がえ始めた。
「どうしたんですか?」と尋ねると
「12時15分の電車に乗らなくちゃ帰れないんだ」
時計を見ると、11時15分。
ジャスト1時間前にお着がえ?
・・・意外に几帳面だ。アル・パチーノとは違うかも・・・。
「けさ、うちのマンションにジジイが車で突っ込んだんだよ」と宮本さんが話し出した。
宮本さんの話芸は超一流だ。
全員が大爆笑。
「で、そのジジイは救急隊員と警官に真剣に説教したってこと?ウヒャヒャヒャ」と
蒲田さんは大笑いしながら、おもむろにスーツを脱ぎだした。
「あらっ?蒲田さん、どうしたの?」と尋ねると、
「12時13分になったから。駅まで3分はかかるでしょ。」
涙流しながら笑ってたのに、いつの間に時計見てたの?
しかも、分刻みで?
・・・・すげえ几帳面?そのうえ、場に流されやすい・・?
アル・パチーノと全然違う・・・・たぶん。
6月9日〔日よう日) 日直・鬼界
昨日の稽古でのこと。
「蒲田さんが追っかけてくるから、きよみちゃんは
ソファとテーブルの間を走って逃げてね」
と、演出の宮本さんが指示を出した。
橋本「わっかりましたー」
宮本「じゃあ、いきましょう。よーい、はい」
蒲田さんが追いかけてくる。橋本が走り出した。
ガチャーン!!
橋本がテーブルに激突し、右ひざを思いっきりぶつけた。
「きよみちゃ〜ん、ちゃんと目をあけて走ろうね」
と、宮本さんは笑っている。
「じゃあ、もう一度。よーい、はい」
橋本が走り出した。
ボコッ!ガチャーン!!
ソファにけつまずき、その勢いで橋本がテーブルに右ひざから突っ込んだ。
宮本「き、きよみちゃん、き、気をつけてね。じゃあ、もう1回。よーい、はい」
橋本が走り出した。
無事、ソファとテーブルの間を通過!
ガチャーン!!!
橋本は真正面のステレオに激突した。ご丁寧に、右ひざから激突した。
宮本「・・・・・・・」
すいません、宮本さん。
橋本って、ふつーの人には考えられないことをしでかす女優なんです・・。
6月8日(土よう日) 日直・鬼界
気分一新のため稽古スタイルを根本的に変革しようと、
出演者4人で会議を行なった。
大激論の末、ようやく決定した。
「稽古場でタバコを吸ってもオッケーです」
大激論の結果がこれかいっ!
と言われそうだが、僕達にとっては大問題だ。
禁煙が無意味なことにやっと全員が気付いたが、(5/27の日誌参照)
一度決めたことを「やめよう」って、なかなか言い出せないじゃないですか。
だから、ずーっと禁煙のままだったんです・・・。
早速、みんなでスパスパ、タバコを吸いだした。
やっぱ、これだよ。
タバコのためにいちいち外に出るなんて、やってらんないよ。
すっかり気分一新だーい。
「よっしゃー、稽古を始めよう!」と立ち上がった。すると、
モヤ〜ン
煙が部屋に充満しているのだ。
濃霧注意報のえりも岬みたいだ。(行ったことないけど・・・)
とにかく稽古を始めた。
が、すっごいケムたいんです。
蒲田さんはセリフを一言発するたびに「ゴホゴホ」むせかえるし、
橋本はポロポロ涙をこぼしながらギャグのセリフを言っている。
宮本さんは濡れタオルを鼻に当て床に這いつくばっている。
まるで火災現場から逃げ出す人のようだ。
2時間後、稽古場は再び禁煙になった・・・
相変わらず、なんだかカワイイ僕たちです。
6月7日(金よう日) 日直・鬼界
‘公演情報’のページでお知らせしたとおり、
演出家が変更になりました。
はっきり言って、大事件です。
波風立てたくはありません。
が、「いいものを作りたい」「おもしろいものをお客さんにお見せしたい」
という鬼界浩巳事務所の理念を貫くための決断です。
期待して見にいらしてください。
昨日の日誌が稽古場日誌になってなかった理由がわかりましたね?
6月6日(木よう日) 日直・橋本
私が、サッカーファン?
違うな。
でも、サッカー、好き。
実は、こうみえて、私、小学校の時、サッカー少女団に入ってました。
兄貴のマネしてサッカーを始めたのはいいけれど、
やってみると、全然おもしろくないの。
あっち行ったりこっち行ったりするボールと共に、
20人のチビッコが、団子状で走り回ってるだけ。
疲れる、疲れる。
走ってばっかで、ヘタしたら1度もボールを触れなかったりするんだもんね。
なんだかバカらしくなって、
「ゴールキーパーをやりたいです。」と、申し出た。
キーパーだったら、アホみたいにボール追っかけなくても、ボールのほうから来てくれるもんね。
それを取りゃいいんでしょ。
ラクチン、ラクチン。
「よーし、橋本、やってみろ!」と先生。
いざ、キーパーに!
ぜーんぜん、ボール来ねーの・・・。
団子状で移動する仲間たちを、遠くでポツネンと見てるだけ。
なんか、仲間はずれにされてるイジメラレっ子みたいな心境。
あまりの孤独感に泣きそうになってる私を哀れに思ったのか、
先生が、シュート練習に切り替えた。
PK合戦、PK合戦!
あっちゃこっちゃ転がってくるボールを拾いに行くという感じで、
「サッカーやってる!」という実感のないまま、4発目。
顔面直撃。
私の。
鼻血ブーッ。
保健室へ運ばれた。
保健室のベッドに横たわり、校庭で練習を続けるみんなの声を聞きながら、
私は思ったんです。
「なんだ、この、サッカーって。すっごい、つまんない!」って。
で、やめました。
で、悟りました。
サッカーはやるものじゃなく、観るものなのね・・・と。
私、テレビでサッカーの試合観るとき、キーパーのことが気になって気になって。
相手チームのゴール前ばっかでゲームが展開されてる時、
キーパーって、やっぱり、少しは孤独感を感じてるのかしら?
ところで。
これって、稽古場日誌じゃないね?
6月5日(水よう日) 日直・鬼界
演劇に集中するために、サッカーの話題は禁止にした。
が、サッカー小僧の蒲田さんは、どうしても我慢できないらしい。
稽古場の隅っこに橋本を呼んで
コソコソ話をしている。
僕がそばに行くと
「昨日のサッ・・・サッチャー首相はスゴかったよなあ」
などと子供みたいなごまかし方をする。
あなたはおバカ?サッチャーはもう、首相じゃねえよ。
お客さんが来なくなるかも・・・と心配するよりも、
出演者を心配しなきゃならないです。
注)全然そうは見えないが、なぜか、橋本もサッカーファンらしい。
レッドカードとイエローカードの区別もつかないが、サッカーファンらしい・・・
「カズはベンチにいるの?」などと平気で言うが、サッカーファンらしい・・・
ま、いろんなファンがいますからね・・・
6月4日(火よう日) 日直・鬼界
わーい、わーい、今日は稽古が休みだあ。
断っておきますが、
サッカーの日本戦だから休みなわけじゃありません!
サッカー?興味なしっ!
大の大人がボールを蹴り合ってるだけじゃないですか。
人間には手があるんだ。
ゴールにボールを入れたいんだったら、手で運べばいいじゃん。
演劇、演劇、心は演劇一色なり。
ちなみに次の休みは9日(日)と14日(金)です。
え?どちらも日本代表の試合の日だって?
も、もちろん偶然ですよ。
ていうか、鬼界事務所の稽古休みの日に
日本代表がわざと試合をぶつけてきたんですね、きっと。
6月3日〔月よう日) 日直・鬼界
夕食に橋本がコンビニの弁当を買ってきた。
稽古場の電子レンジでチンしようとすると、
レンジはうんともスンともいわない。壊れているのだ。
ガックリする橋本を尻目に、
蒲田さんと宮本さんは出前を注文した。
「やっぱ、食事はアツアツを食わなきゃね」
「冷えたコンビニの弁当ほどマズイものはないよな」
などと、遠まわしに橋本をいたぶっている。
そして、龍々軒から出前が届いた。
「いっただきまーす」と声を揃えて食べ始めた。その途端、
「マっズー!!」
声を揃えてはしを置いた。
東京二十三区でトップクラスのマズさだそうだ。
ガックリする蒲田宮本コンビを尻目に
橋本は鼻歌交じりで冷たーいコンビニ弁当を食べていた。
6月2日〔日よう日) 日直・鬼界
稽古場に行くと、かすかに牛丼の匂いがしている。
「誰か牛丼食べた?」と尋ねてみたが、誰も食べてない。
ヘンだな?と思ってると
宮本さんが「・・・この稽古場、たまに出るんだって」と言い出した。
げっ、牛丼好きの幽霊・・・
ちょっとビビりながら稽古を開始した。
宮本さんと僕のシーンだ。
長ゼリを言いながら、宮本さんが僕に詰め寄ってくる。
と、だんだん、わかってきました。
宮本さんの息に混じっているのは、紛れもない牛丼の香りだあ。
みんなが来る前に稽古場で牛丼を食ったんですって。
ったく、宮本さんはホントにイタズラが好きだ。
6月1日(土よう日) 日直・鬼界
稽古中に、演出家の堤さんが言った。
「紅茶を飲むシーンで、マグカップの代わりに湯のみを使いたいなぁ」
そんなこと突然言われても、
すぐに用意できるわけないじゃんかよ・・・と思っていると、
宮本さんが
「たしか、あったと思いますよ」と
稽古場の棚をゴソゴソやって、湯のみを取り出した。
そっか、宮本さんはいつもこの稽古場を使ってるから
よく知ってるんだ。
堤さんが次々に、
「ここに電話を置こう」「ポットが必要だ」
と、小道具をひらめいても、
そのたびに宮本さんが
「あったはずです」「あります、あります」と
棚をゴソゴソやって、電話やポットを取り出すのだ。
驚いたのは、「乳母車があるといいんだけど・・・」と堤さんが言うと
宮本さんがあっさり乳母車を取り出したときだ。
なんで、乳母車まであるの?
ドラえもんのポケットみたいな稽古場だ。
5月31日〔金よう日) 日直・鬼界
若手俳優の石橋くんが見学に来た。
まじめな青年で一生懸命、見ている。
稽古が終わったあと、稽古場でコーヒーを飲みながら雑談した。
石橋くんは、とても感激して、「とても勉強になりましたっ」を連発しながら、
一生懸命、感想を語ってくれる。座は盛り上がった。
しばらくして、石橋くんが立ち上がろうとしたとき
蒲田さんが「石橋くんはさあ、」と話しかけた。
「あっ、ごめん。トイレ?行っていいよ」と蒲田さんが言っても
「いえ、大丈夫っす」と座りなおし、
熱心に蒲田さんとお話をしている。
しばらくして、石橋くんが再び立ち上がりかけると
橋本が「オシッコしてこっと」とトイレに行ってしまった。
トイレは男女共用のが1つだけだ。
石橋くんはまじめな青年だ。
女性のあとにすぐ入るなんて失礼なことは絶対出来ない・・・。
ついに石橋くんがモゾモゾし始めた。
我慢しきれなくなった石橋くんが立ち上がる瞬間を見計らって
僕が「ちょっとトイレ」と先に行く。
僕が戻ってくるなり、宮本さんが「オレもオシッコ」とトイレに立つ。
石橋くんの顔が青ざめてきた。
モゾモゾが激しくなり、立ったり座ったりしながら
「スーハー、スーハー」と気を紛らわそうと深呼吸している。
僕達は笑いをこらえるのに必死だ。
宮本さんは全然帰ってこない。
限界に達した石橋くんが
「み、みやもとさーは、ま、まだお手洗なんでちょーか?」と
バタバタ足踏みをしながら尋ねてきた。口もうまく回らないようだ。
蒲田さんがまじめな顔になって
「なんかあったんじゃねえか?石橋くん、ちょっと見てきてよ」と言うと
「わっかりましたー」と石橋くんは走っていった。
それを待っていたかのように
宮本さんが裏口から戻ってきた。
石橋くんの声が聞こえる。
「み、宮本さん。大丈夫ですか?どうされたんですか?」
どんなに大声で呼びかけても、ドアをガンガン、ノックしても、
当然、応答はない。
とうとう石橋くんはトイレのドアの前で土下座を始めた。
「宮本さん、いじめるのはもうヤメにしてくらさい。
ホントにホントにマズイんです。オシッコたれそうなんです。
お願いします。お願いします」
石橋くんは泣きそうだ。
「なにしてんの?トイレあいてるよ」
と宮本さんが笑いながら声をかけると、
振り向いた石橋くんは、驚愕と安堵が混じった複雑な表情で
「勘弁してくださいよー」と叫びながら、トイレに駆け込んだ。
まじめな青年をいじめるほど楽しいことはない。
5月30日(木よう日) 日直・鬼界
午前6時、「グヮグヮあっは〜ン」という、おかしな鳴き声で僕は目を覚ました。
「うっせえなー」と窓を開けると、
カラスが僕んちのベランダで交尾をしていた。
僕が見ていることもおかまいなし、
オスが「ガ、ガ、ガガ」と攻め立てると
メスが「グヮグヮ〜ン〜ん〜、グヮあっは〜ん、あっあ〜ん」と色っぽい声で鳴くのだ。
ふと目を上げると、電線に1羽のカラスが止まり、こっちをじっと見ている。
僕と目が合うと、一声「カァ」と鳴いた。
えっ?3羽のカラス?ま、まさか・・・・
昨日、この日誌にカラスのことを書いたから?
カラスはインターネットまで見てるの?
蒲田さんにこの話をすると、
「やっぱりな・・・カラスって頭いいんだよ・・・
オレんちで夜明けまで鳴いたあと、そっちへ行ったんだ・・コワい、コワい・・」と言っていた。
カラスのことは2度と書きません。
5月29日〔水よう日) 日直・鬼界
いつもは元気な蒲田さんが、妙にビクビクしている。
「ねえ、蒲田さん」と声をかけると、
「えっ!な、なんだよ・・お、おどかすなよ・・・・・」と何かを怖がっているようだ。
どうしたの?と尋ねると、
「じ、実はさ・・」と語り始めた。
蒲田さんの近所の松の木にカラスが巣を作った。
あまりにうるさかったので、
先週、区役所に電話して、巣を撤去してもらったのだそうだ。
おとといの真夜中、
蒲田さんはカラスの鳴き声で起こされた。
「うっせえなー」と窓を開けると、
ベランダに3羽のカラスが並び、蒲田さんに向かってグヮーグヮーと鳴いているのだ。
驚いた蒲田さんはすぐにベッドにもぐりこんだが、
3羽のカラスは、その場所を動こうとせず、夜明けまで鳴き続けた。
そして、昨晩も午前3時になると、蒲田さんちのベランダに3羽のカラスがやって来て
夜明けまで鳴き続けたのだそうだ・・・・
「カラスって、頭いいだろ。オレが区役所にチクったのを知ってんだよ・・・」
た、確かに、ちょっと怖い・・・・
5月28日(火よう日) 日直・鬼界
「おはようございます」と稽古場に入ってくるなり、
演出家の堤さんが「うっ」と顔をしかめた。
「どうしたんですか?」と尋ねても、「いや別に・・」とあやふやな答えだ。
稽古を始めると、どんどん堤さんの顔が青ざめていく。
「ああっ」と何かを払いのけるように顔の前で手を振ったりしている。
どうしたんだろ・・・?
悪魔に襲われる幻覚でも見てるの?げ、コワっ・・・
そして、あぶら汗をジュージューかきながら、
しばらくは必死に何かを耐えていたが、突然
「もうダメだ・・・今日の稽古はこれで終了っ!」と言い放った。
な、なに?
おそるおそる理由を尋ねると、
「にんにく臭くって、死にそうです」と言い残し、堤さんは走り去った。
そういえば、前の日、
蒲田さんのおみやげの「青森名物 超臭っ!にんにくせんべい」を
出演者だけでガツガツ食ったっけ。
僕達はにんにくに汚染され、ものすごい悪臭を発してたわけね。さすが「超臭っ!」
堤さんにもおすそ分けすればよかった。
そうすれば、同じ汚染仲間でうまくやれたんだ・・・。
5月27日(月よう日) 日直・鬼界
いつもは、六本木で1週間、お台場で3日、日暮里で5日というように
稽古場が転々としていたのだが、
今回は、ずーっと同じスタジオを借りることができた。
地下のため、少々、空気がこもりやすい。
稽古初日のことだ。
休憩中にタバコを吸いながら橋本が、
「タバコを吸わない人のために、稽古場は禁煙にしたほうがいいんじゃないかな?」
と言い出した。
宮本さんも蒲田さんも
「そうだな。タバコを吸わない人にはツラいよな。」
「世界的な傾向だもんな。」と賛成し、稽古場禁煙になった。
それ以来、休憩になると
階段を上って、地上へ出て、外履きにはきかえて、中庭の喫煙所へ向かう。
めんどくさいけど、これが思いやりというものだ。
が、僕は昨日ふと気付いた。
あれ?全員、タバコを吸いに来てんじゃない・・・?
考えてみると、作家、演出家、出演者、スタッフ、全員がタバコを吸うのだ。
タバコを吸わない人はいないのだ・・・
なんのための稽古場禁煙?
ま、いいか。
みんな、他人のためにいいことをしてる気になってるから、
真実は告げないでおこう。
5月26日〔日よう日) 日直・鬼界
宮本勝行って、こんな人 その2
宮本さんはお酒が強い。めちゃくちゃ強い。
飲んでも飲んでも全然酔わない。その秘訣を尋ねた。
「つまみを食べながら飲む。これがいいんだよ。
それに、オレは好き嫌いがないからなんでも食えるんだ。」
と宮本さんが語っていると、‘サザエの刺身’が運ばれてきた。
橋本が
「みやもっさんにぃ、いっちばんおいしい、サっザエのキモをあげちゃうっっ〜」と
叫ぶと
(注:橋本は常にベロベロに酔っ払ってるわけではありません。
紹介するエピソードのときに、たまたまベロベロなだけです。ホントっすよ。)
「ごめんね、きよみちゃん。オレは二枚貝は好きなんだけど、巻貝はダメなんだ。」
は?好き嫌いがなかったのでは?しかも、貝の形が基準ですか・・・?
あ、そっか!唯一のダメなものが巻貝なんだ。
と納得したのもつかの間、
‘山芋のから揚げ’が運ばれてくると
「なんじゃこりゃ?はんぺんか?はんぺんか?まずっ!」と食べないし、
‘オニオンスライス’が運ばれてくると
「まじかよっ!たまねぎなんか食ったら、死んじゃうよ」と食べないし、
‘イカの塩辛’が運ばれてくると、一口は食べたが
「甘すぎ。」と言ったきり、あとは食べない。
ま、お酒がおいしく飲めれば、つまみなんていらないもんね・・・。
5月25日(土よう日) 日直・鬼界
宮本勝行って、こんな人 その1
宮本さんの現在の一番の楽しみは、‘あさがお’だそうだ。
「あさがおって、種をまくと、バカみたいに、すぐに芽を出しフタバになる」んだそうで、
おもしろくなって調子にのって、種をまいてたら
ベランダがジャングルみたいにあさがおだらけになったそうだ。
そこで、宮本さんは、いいことを思いついたそうだ。
あさがおの種を持って散歩に行き、そこらじゅうにあさがおの種をまくのだそうだ。
公園、歩道、人んちの庭、ところかまわず、まき散らす。
4,5日たって、見に行くと
バカみたいに、必ずフタバになってるのだそうだ。
ちょっとした犯罪者気分なのだそうだ。
無差別爆弾を送りつけているみたい。
でも、「あら、お庭にあさがおが咲いたわ」と喜ばれるところが善意の犯罪者なのだそうだ。
かなり複雑な楽しみだ・・・。
あなたの庭にあさがおが芽を出したら、
それは宮本さんのしわざです。
5月24日〔金よう日) 日直・鬼界
蒲田哲って、こんな人 その2
蒲田さんは、深ーい演技理論を構築している。
酔うたびに、その一部を披露してくれる。
ある飲み会での発言。
「演技ってのは、結局、真似なんだよ。
これまでの人生で見た映画や演劇の中の、誰かの演技が
無意識にインプットされていて、それが出てくるだけなんだ。
言っちゃえば、オリジナルの演技なんてないってことよ。」
また、ある飲み会では、
「俳優なら、オリジナルの演技を生み出さなきゃ。
真似なんて、最低の俳優だ。」
別の飲み会では、
「俳優なんてもんは、何も生み出せないんだよ。
相手役から気持ちをもらうだけさ。」
こうやって断片的に書くと、支離滅裂な、主体性の無い、
付き合う男によってファッションが変わる軽い女みたいです。
が、
蒲田さんの中では、その断片が見事に構築され、つじつまが合っているのです!
えっ?蒲田さんの理論がぜんぜんわかんないって?
そりゃそうでしょ、蒲田さんと15年付き合ってる僕でさえ、
ぜーんぜんわからないんですから・・・。
それくらい、深ーい深ーい演技理論なんです。
5月23日(木よう日) 日直・鬼界
ぼつぼつ稽古場日誌を始めようと思いますが、
その前に出演者の紹介です。
蒲田哲って、こんな人 その1
蒲田さんは熱烈なサッカー好きだ。
ある日、稽古場に来るなり
「聞いてくれよ。日本代表が初戦のベルギーに勝つ方法を思いついたぜ」と言い出した。
「技術、体力、精神的にどう考えても
日本はベルギーに勝つことはできない。
ってことは、残るは、心理作戦だ。
日本のディフェンダーたちにベルギー人がヘナヘナってなるベルギー語を覚えさせるんだ」
ヘナヘナってなるベルギー語って?
「たとえば、関西人にとっての‘おめこぼし’さ。
‘お目こぼし’って、‘見逃す’って意味の尊敬語だろ。
けどよ、高2んとき、初めて‘おめこぼし’って言葉を聞いたとき、
てっきり‘オメコ干し’だと思って、オレは、ヘナヘナってなったんだよ。
関西人だったら、誰でもそう思うだろ?
ヤスコが、現国の時間に、大声で‘おめこぼし’って言ったんだぜ。
想像しちゃったさ。
ヤスコがよぉ、『あら、今日はいい天気ね。おめこぼしでもしようかしら』って
物干し台でガバッと股ひらいてアソコを干してんだぜ。あのヤスコが、だぜ。
それ以来、‘おめこぼし’って言葉を聞くと、オレはヘナヘナってなるんだよ。
だからさぁ、それに匹敵するベルギー語を
ベルギー選手が攻撃してきたときに、耳元で囁いてやるんだよ。
絶対、ヘナヘナってなってパスミスとかするぜ。」
こんなことを真剣に語る蒲田さんは、とてもカワイイ。
で、ヤスコって、誰なんだよ?
5月22日(水よう日) 日直・橋本
(昨日の鬼界さんの日誌を読んで)
まずい。
宮本さんに、そんな失礼をしてしまったとは・・・。
そら恐ろしい。
しかし・・・。
まったく記憶がない。
確かに、宮本さんのおケツを見るたび、
「そう・・・。私は宮本さんにオナラをひっかけられた女・・・。」
と悲しくなる私だが、
まさか、そんな、“夢の中での話”で、
宮本さんご本人に苦情を申し立ててしまったとは・・・。
あー、まただ。
また、酒で失敗だ。
こうなったら、バックレるしかない。
そんな失態の事実を知ってしまった今だが、
「記憶に無い」を貫き通そう。
実は、あと1つ、心配が・・・。
演出の堤さんが、おつまみを注文の際、壁に貼ってあるメニューを見て
「‘エノポン’って、なんだろう?」と仰った。
メニューの張り紙にも、
「さぁ何でしょう?見てのお楽しみ!」と、楽しげに書き添えてある。
堤さんは、益々興味をお持ちになり「なんだろ?なんだろ?」。
店の思うツボだ。いいカモだ。
「エノキのポン酢に決まってんじゃんかよ。」
とは、口が裂けても言えない。
人数を考えて、堤さん、エノポンを3つご注文。
「とりあえず1つでいいんじゃないすか?」
とも、死んでも言えない。
エノポンが運ばれて来た。
茶色の汁がダブダブにかかったエノキのホイル焼きふうだ。
堤さんは、
「どんな味かな?」と、興味津々。
一同、一斉に食す。
マズマズっ!(すっごくマズイという意味)
クソマズっ!
でも、誰も
「誰だよ。どうすんだよ。こんなもの3つも頼みやがって。」とは、金貰っても言えない。
「寄せ鍋のエノキを、取り皿のポン酢に入れっぱなしにして、味がしみ込み過ぎちゃった・・・って感じ?」
という感想で、うやむやに終わらせた。
が、しかし!
私の心配というのは、ソレなのだ。
ベロンベロンになって、わけがわからなくなってから、
「ひょっとして、私、堤さんに言っちゃったんでは・・・?」という心配なのだ。
皆、一口づつしか食べず、最後まで手付かずで残っていたエノポンを見て、
「しょっぱくて、誰も食えねーよ。」
って・・・。酔った勢いで・・・。
キャー。
言ってないよなぁ、まさか・・・。
・・・バックレようっと。
5月21日(火よう日) 日直・鬼界
みんなで飲みに行った。
橋本がどんどん日本酒を飲んでいる。
これは、“思い切って何かを言いたい”しるしだ。
そして、ろれつが回らなくなりだした頃、
いきなり宮本さんに言った。
「みやもっさんはねぇ、あっしに、おならをひっかけたんすよー」
18日の日誌に書いた、‘オナラの夢’だ。
これが、思い切って言いたかったことだったのか・・・。
そんなに日本酒をガブ飲みしなくても言えそうなものだが。
橋本なりの恥じらいや照れなのか?
まっ、言えてよかったじゃん。
と、終われば問題なかったのだが、
10分後、橋本が再び
「みやもっさんあー、あっしにぃ、おなあをひっかけったんっすぅ」
と言い出したのだ。
恥じらいや照れじゃなかったんだ。
なんと、おならをひっかけられたことを怒っているのだ!
だって、自分が勝手に見た夢じゃん。
という理屈は通じない。
正真正銘の酔っ払いですから。
結局、断続的に5回ばかり、「みやもっさんあー」と橋本は言い続け、
そのたびに、宮本さんは「ごめんね、ごめんね」と謝っていた。
気が済んだのか、その後、橋本は、トイレにこもってしまいました。
マグロ食わなくたって、吐いてんじゃねえかよ。
5月20日(月よう日) 日直・鬼界
「ハガキ、ちょうだいね」と言ってくだされば、
“だまボル”のハガキをもれなく差し上げます。
と、橋本が掲示板で告知したが、
実を言うと、事務所関係者全員、
そんなことを申し出る人はいないだろうと思っていた。
だって、確かにデザインはかわいいけど、
鼻もかめないしお尻もふけないし、限りなく使い道の少ないハガキですぜ。
なのに、橋本はあくまでも強気だった。
「私は欲しいもーん。だから、みんなも欲しいんだもーん。」
「・・・・・。」一同が沈黙していると、
橋本が怒りの宣言をした。
「ハガキ希望者が10人を越えなかったら、
1週間毎日毎日、大キライなマグロの刺身を食べる!」
勢いだけで、こういうこと言っちゃうんだよな、橋本って・・・。
これまでの人生で何度も同じ失敗をしてるのに、走り出したら止まらない。
予想に反して、ハガキ希望者は結構いらっしゃった。
なんと、昼前に8名に達した。
お好み焼きの準備をしながら、橋本は有頂天だった。
が、そこから全然伸びないのだ。
午後5時50分、電話が鳴った。
ハガキ希望だ!が、これを加えても9名にしかならない・・・
予約ノートを覗き込んだ橋本が叫んだ。
「3名様のご予約だ!だったら、3名様ともハガキが欲しいはずだ!!」
え?お客様はそんなことは一言もおっしゃってませんでしたけど・・・。
橋本は必死だ。
「マグロを食べると、必ずゲロを吐いちゃう」と常々言ってるくらいマグロ嫌いなのだから。
有無を言わせず、封筒にハガキを3枚入れ、
ビチャビチャになるくらい厳重に糊付けした・・・・。
まっ、いっか。1週間毎日毎日、ゲロ吐かれてもな・・・。
稽古場、臭くなるし。
とにもかくにも、ハガキを希望してくださった皆様、
ありがとうございました。
で、何にお使いなのでしょう?
5月19日(日よう日) 日直・鬼界
事務所に行くと、橋本がニコニコして待っていた。
前回の先行予約のとき、大幅に遅刻したので
昨日の日誌に書いたように心を入れ替え早めに来たのだ。いい心がけだ。
と、感心したのもつかの間、
「今日は私は電話に出ません。その代わり、シェフに徹しますっ!」と
ご宣言なされた。
みんなの昼食とおやつを作ってくれるらしい。
「だ、大丈夫・・・?」と誰もが思い、「いつものように出前を取ろうよ」と誰もが言いたかったが、
誰も口にはできない・・・
走り出したら止まらない。それが橋本なのだ。
橋本は持参したホットプレート、ミニまな板、ミニ包丁、ボウルなどの
調理器具を並べると、
「お好み焼きコーナー」と書かれた紙を張り出した。
どうやら、ホテルのパーティーのバイキング風にしたいらしい。
準備を終えると、「じゃあ、買出しに行って来まーす」といなくなった。
・・・・一番忙しい時間帯にいないの?これじゃあ、遅刻したのと同じだよ。
もう12時になるというのに、橋本は帰ってこない。
みんなお腹ペコペコだ。
やっと1時過ぎ、大量の食材を買い込んで帰ってきた。
「初めて行くスーパーって楽しいね。試飲とかもいっぱいやってたし。」
本人はスッゴク楽しそうだ。
でも、これから準備始めるんでしょ?いつ食べられるの?
僕達が昼食にありついたのは、3時前だった。
順番に「お好み焼きコーナー」と書かれた紙の前に並び、
橋本の焼くお好み焼きを紙皿によそってもらうのだ。
ホームレスの配給に似ている・・・
が、驚いたことに、お好み焼きが意外と美味い。
山芋をすりおろしたりして、本格的なのだ。やるじゃん、橋本!
と、ここまではよかったのだが、
みんなが食べ終わるやいなや、「ホットケーキコーナー」という紙に張り替え、
いそいそとホットケーキを焼き始めた。
げっ、つづけざまにホットケーキを食うの?
「だって、おやつは3時に食べなきゃ、意味ないじゃん。」
それはそうだけど・・・よりによってホットケーキ・・なんかお好み焼きと似てるし・・・
「美味い、美味い」とお好み焼きをたらふく食ったのを全員が後悔した。
そんな思いをよそに、シェフ橋本は鼻歌交じりでホットケーキを焼いている。
走り出したら止まらない。やっぱり橋本だ・・・。
小麦粉でお腹パンパンになりました。
お好み焼きと連続して焼いたために、ホットケーキは微妙にソース味でした。
電話口でゲップをお聞かせしてしまったお客様(複数)、
こういう事情です。本当に本当に申し訳ありませんでした。
(おまけの橋本)
たくさんのお電話、本当にありがとうございました。
皆様への感謝を込めて、わたくし、一生懸命“お好み”を焼かせていただきました。
事務所の面々に美味しいものを食べてもらい、
「先行御予約」業務に励んで貰いたいっ!という、わたくしの計画。
名づけて『縁の下の力持ち』計画。
大成功です!
お腹パムパムです。
もう、しばらくはお好み焼きは食いたくねーです。
ではっ!
本当にありがとうございました!
5月18日(土よう日) 日直・橋本
明日は、いよいよ6月公演の先行予約の日だ。
どうやら私には、先行予約の日が近づくと、怖い夢を見る癖があるようだ。
前回公演の先行予約日の直前には、
『舞台に登場したとたん、
お客席からおザブ・カバン・ミカンの皮・あんパンなどを一斉に投げつけられる』
という、世にも悲しい夢を見た。
そして、今朝見た夢・・・
『今回の公演「だまされてボルシチ」の出演者の一人である宮本勝行さんと私は、
神田川沿いの四畳半一間のアパートで、公演に向けて合宿稽古していた。
なぜか、私の女子高生時代の友人4人も一緒に泊り込んで。
その日の朝食時、たくわん2切れをおかずにメシをかっ食らう私達のテーブルに、
ジャージ姿で口にバラをくわえた宮本さんが、踊りながら近づいて来た。
隣り合って座る私と信子ちゃんの間に入り込み、
「キミ、いい感じ!」と、信子ちゃんにバラを差し出した。
私には、「キミには、これさっ。」と言って、
オナラをプーッとひっかけた。』
・・・悲しすぎる。
「先行予約の電話受付開始時刻に、遅刻は許されないぞ!」
というプレッシャーも、関係しているのかも。
前々回の時は、
先行予約日当日の朝4時まで自宅で独り電話応対練習。
寝たら起きられないので、手の甲に針を刺して睡魔と闘い、
見事、開始時刻15秒前に到着。
前回の時は、
先行予約日当日の午前2時まで
「町内会主催 夜のキノコ狩り」に同行したのに加え、
朝9時からの「町内会主催 秋の大運動会」のリレーのアンカーを務め、
さらに「ちびっこハロウィーン行列」「シルバー歩け歩け大会」(いずれも町内会主催)
などの行事で、事務所に到着したのは、午後3時・・・。
この時すっごい怒られたのがトラウマになって、
怖〜い夢を見せているのかも・・・だ。
例の“難しい漢字のお名前”に備えての“漢和辞典眺め”は、
早い時間から始めて、
おフトンに入る時間を、なるたけ早くしよっと!
皆様。
明日10時からの先行予約、
お電話を心よりお待ちしております。
よろしくお願いします。
5月17日(金よう日) 日直・鬼界
公演案内のDMを出すと、毎回必ず大量に戻ってくる。
ほとんどが‘転居先不明’
その中で、妙な張り紙付きで返送されてきたのが1通あった。
「この郵便物は、受取人に配達しましたが、
相当期間ポストに放置されており、
転居先不明と判明しましたので、お返しいたします。郵便局」
どういうこと?
このDM出したのは、1週間前だぜ。それが相当期間?
不審に思い、開封してみると、
なんと、2年前に発送した公演案内だったのだ!
おととしの夏から、ポストに放置されていたの?すっげえー。タイムカプセルみたい。
でもよく考えると、2年間分の郵便物がそのポストには放置されてたってこと?
ドラム缶みたいな巨大ポストなのかよ?
あるいは、花見客でにぎわう公園のゴミ箱みたいに、
ポストの周りにうず高く郵便物の山ができてたのだろうか?
そのゴミ箱状態を、郵便屋さんは2年間、見て見ぬ振りをしてきたの?
どういうことなんだろう?謎だ・・・
5月16日(木よう日) 日直・鬼界
先週の日曜の午後、ウンコをしていたら電話が鳴った。
お尻も拭かないで飛び出したが、
受話器を取る前に切れてしまった。
土日のこういう電話は、ものすごーく気になる。
電話アンケートだったかも・・・?と思ってしまうのだ。
テレビ局や新聞社は、土日を利用して
無作為に選んだ、全国の20歳以上の男女を対象に
やたらと電話アンケートを行なっている。
が、僕も、僕の家族も友達も誰一人として、そんな電話がかかってきたことがない。
ってことは、そろそろ僕のところにかかってくるはずだ。
だから、なるべく土日は外出せず電話のそばにいるようにしたのに、
ウンコしてる間にかかってくるなんて・・・
なんの電話だったんだろう・・・気になる・・・
昨日、NHKのニュースを見てたら、
「先週の土日、全国の20歳以上の1800人の男女を対象に
電話アンケートを行ないました」だって!!
やっぱりだ!あの電話はNHKだったに違いない!!
アナウンサーは、こうも言ってた
「有効回答率は、69.99%でした」
僕が電話に出ていたら、70.00%になったのにぃ〜!!くっそー
5月15日(水よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
アソコをナデナデしているY美を眺めていたら、
また‘例のこと’が、ふと頭をかすめた。
‘例のこと’とは、
最近、本で読んだ或る一説。
『“○○ちゃんが、自分にとって親友かどうかを見極める方法”。
第三者に「あなたと○○ちゃんって、似てるわね」って言われ、
スッゴク嬉しく思った場合は、本物の友情。
逆に、スッゴクいや〜な気持ちになった場合は、ウソ物の友情。』なんだって。
もし、誰かに
「Y美ときよみ、似てるよねぇ。」と言われたら・・・。
“顔”が?
喜ぶ。スッゴイ喜ぶ。
「いや、中身が。」
○▼×□△■◎×●。
さぁ、皆さんも“親友”だと思い込んでいる身近な友人を、
「コイツと似てるって言われたら・・・」
という目で、改めて見てみましょう。
5月14日(火よう日) 日直・橋本
昨夜、ヤボ用でY美んちにお泊りした私。
今朝、「一緒に出る」と言うY美と駅までの道を歩いていたら、
ちょっとしたお寺があった。
午前中の陽に映える、境内の新緑の爽やかさに誘われ、
「一発、拝んでいくか。」と、なった。
境内の真ん中に、大きな‘壺’のような‘瓶(かめ)’のようなものが置いてある。
“そこに線香を突っ立てて、その煙を身体にかけ(なすりつけ)なさい”ということらしい。
例の、浅草の『浅草寺(せんそうじ)』でやるアレだ。
“病気平癒祈願”。
弱いところ・痛いところ・丈夫でありたいところ・強くなって欲しいところ、
身体の、そんな部分に、線香の煙をかけると良くなる(治る)・・・っていうアレ。
Y美と私、早速、お線香を購入。
2本50円。
2本買って分けっこ。(「2本づつ買えよ!」でしょ?)
1本づつ線香を持って、神妙に、火をつけ大壺の灰に突っとす。
自分の線香の煙を取られてはたまらんので、
お互いの線香同士を、離れた場所に突っとす。
普通なら、1人につき2本の線香を、1人1本にしたもんだから、
線香の煙は、やたら、か細い。
っていうか、出てないも同然。
その、死にそうな煙を必死で捕まえる。早く身体になすりつけねば。
身体の中で弱いところ?良くなってほしいところ?
どこでしょ?
う〜ん・・・。(すっごい考えてる)
頭だな、やっぱ。肌も弱いな。
脳天とお顔を、煙をつかんでる(はずの)右手でナデナデした。
ヘッヘ、これで良くなるぞ〜。
無事、祈願終了。
Y美を見る。
死にかけの煙を両手で別々に捕まえては、全身にバンバン叩きつけている。
土俵入りした相撲取りが気合を入れてるみたいだ。
文字通り“頭のてっぺんから足の先まで”。
25円でここまで拝むヤツ居るかよ。
線香売ってる坊主も呆れて見てるよ。
恥ずかしいからやめて。
私の心の声に全く気付かないY美は、
「も1回、ここ、やっとこ。」
と、かわるがわる両手で煙をつかんでは、アソコを何度もなでていた・・・。
なんなの、この人。
ソコ、病気?
意図がイマイチわかんなーい。
でも、今のY美の弱点なんだろうねぇ、きっと、ソコが・・・。
お大事に。
5月13日(月よう日) 日直・鬼界
木村という友達がいる。
家族構成は、木村と奥さんと一人娘のなぎさちゃん。
年賀状と暑中見舞いをやり取りする仲で、
他の親バカと同じく、なぎさちゃんの写真入りポストカードが送られてくる。
突然の変化があったのは、去年の年賀状だ。
なぎさちゃんの後に、‘佳乃’という名前が書かれている。
次女が生まれたの?聞いてないけど・・・。
しかも、名前が‘木村佳乃’だ。とても気になる。
が、写真は、晴れ着のなぎさちゃんが笑ってるだけ。いつもと変わりない。
去年の暑中見舞いにも、
‘佳乃’の名前があるが、写真にうつってるのは水着姿のなぎさちゃんだけ。
木村佳乃は、なぜ写真に登場しないの?
人には見せられない、世にもおぞましい姿をしているのだろうか・・・
そして、今年の年賀状。
‘佳乃’の名前はなかった。現れたときと同じく、突然消えた。
??????
そして、昨日やっと謎が解けました。
‘佳乃’は、一昨年同居を始めた木村のお母さんでした。
自分だけの年賀状を作ったから、今年は名前がなかったのでした。
もっとドラマティックな展開を予想してたのに、
ちょっとガッカリ・・・。
5月12日(日よう日) 日直・鬼界
鬼界、怒ってます!後編
張り出された合格者番号を2人で見に行くと、
二郎さんの番号がない!
ビビアンの番号はある・・・・
二郎さんは呆然と立ちつくし、ビビアンはオロオロしている。
突然、二郎さんが人垣をかき分け歩き出した。
追いかけるビビアンが声をかけるが、二郎さんは答えない。
ビビアンが腕をつかんでも、気付きもしない・・
ビビアンを置き去りにして、二郎さんはどんどん遠ざかっていく。
ビビアンはかける言葉がない・・・
ビビアンの目に涙があふれ、
カメラの後ろにいるスタッフに泣きながら聞くのだ。
「どうすればいい、どうすればいい、どうすればいい・・・・・」
ドキュメンタリーのルール違反だ。スタッフが眼前のドラマに巻き込まれてはいけない。
が、そんな決めごとを吹き飛ばすビビアンの心情。痛々しい。
番組は一気に盛り上がり、僕は泣きそうになる。
ブチッ
画面が真っ青になった。
まただ!またNHKにやられた!!放送時間を勝手に変えやがった!!!
Gコード予約した俺がバカだった!!!!
すぐNHKに電話した。
「あいにく、再放送の予定は一切ございません」バカ丁寧な応対がムカつく。
インターネットで検索した。
ヒット!!僕と同じ目に合った人が5人も「録画した方、お貸しください」と告知している。
早速、メールだ。
「ビデオを入手されましたら是非こちらへもお貸しください」という内容を
ものすごく丁寧に礼儀正しく、かつユーモアを交えて、送った。
返答なし。
「しつこいようですが、どうなりましたでしょうか?」とまたまた低姿勢でお伺いしてみた。
返答なし。
5人もいるのに全員無視?
あの番組を見損ねた仲間じゃないか、返事くらいくれたってバチは当たんねえだろ!
こっちは一生懸命、お願いしてんじゃねえかよ!
鬼界、怒ってます!
ねっ?これはちょっと怒っちゃうでしょ?2日かけて、これが書きたかったのです。
・・・怒りません?
5月11日(土よう日) 日直・鬼界
鬼界、怒ってます!前編
『夢を追って〜北京映画学院〜』というドキュメンタリーを見た。
北京映画学院とは、中国の国立の俳優養成学校で、
卒業すれば、たいていの人がスターになれるという夢のような、超難関校だ。
田舎からはるばる上京した若いカップルの入学試験の様子を追ったドキュメンタリーなのだ。
まず、そのカップルを紹介しよう。
男は坂上二郎に似ている。ただし、17歳。でも、二郎さんそっくり。そして、ロン毛。
中国一のブ男かもしれない。けれど、すごい自信家だ。
映画に対する情熱や知識は、もちろん、自分の演技力にも絶対の自信を持っている。
そして、女の子は、二郎さんの彼女で、ビビアン・スーにちょっと似ている。
なんで、こんな可愛い子が二郎さんの彼女なんだよ!ちょっとムカつく。
ビビアンは、たいして映画に興味もないのだが、
「彼が受験するから私も行く」程度の気持ちでやって来ている。
試験は5次試験まである。
まず、1次試験。
カメラの前で簡単な自己紹介をする。これだけ。
カメラ写りの悪い人を除外するのだ。
ビビアンの1次試験。
「田舎から出てきましたっ、エヘッ。」って感じで、ぎこちないけど初々しい。
二郎さんの1次試験。
目が泳ぎ、ロボットみたいに歩いてる。異常にあがってるのだ。
カメラの前で大きく息を吸い込んだ。そして、第一声、
超音波みたいな、素っ頓狂な高音を発した。場内爆笑。まるでコントだ・・・
結果、2人とも無事通過。
二郎さんは落ち着きを取り戻し、2次、3次を楽々、通過。
ビビアンもなんとか3次までクリア。
ここで2人のコメントが入る。
二郎さん「早く映画に出演したい」
早くも合格後の夢を語っている。試験の感想を聞かれたのに・・・。
ビビアン「なんだかよくわかんない・・・なんで私が4次試験に残ってるのか・・」
正直な気持ちだろう。
が、ビビアンのコメントに対して二郎さんが反論する。
「いつも言ってるだろ。そんな弱気でどうするんだ。夢は自分の手で掴むんだ。」
「そうね。ごめんなさい。」素直に謝るビビアンが可愛い。
ルックスは不釣合いだが、2人はいい関係だ。
そして、4次試験。
‘細い橋の上で嫌いな人と鉢合わせしました。’という設定から即興で演技するのだ。
かなり難問だ。が、さすが二郎さん。
細い橋の上から落っこちそうになりながら、つかみ合いのケンカをする。
なかなか上手い。
そして、ビビアン。いきなり口論。自分の彼氏を奪った相手と遭遇したらしい。
動きは全くないが、なかなかおもしろい。
そして、結果発表・・・ (鬼界、怒ってます!後編へつづく)
ん?なんも怒ってないじゃん・・・秘密は明日、解き明かされる
5月10日(金よう日) 日直・鬼界
通販の折り込み広告が入っていた。
「セント・アンドリュース チノパン 3本組み 8800円」
「ロレンツォ・バレンチノ サマーブーツ 3足セット 6500円」
「ペンダント付きソフトスーツ 2着で8980円」などなど
とにかく安い!
聞いたこともないブランドだが、めっちゃ安い!!お買い得だ!
すっげえなあ、こういうのを買って節約するんだろうなあ。
一番隅っこには、こんなのも載っている。
「新おとなのセクシー福袋
おひとりでも、カップルでも楽しめる最新グッズの数々。
3万円相当の商品をセットにした超お買い得、1万円。
さらにスゴイ!
デラックスで過激な2万円コースをご用意。
お店には入りにくい方に大好評です」
高い!紹介されてる商品、全21品の中でダントツに高い!!
そっか、節約したお金をこれにつぎ込むんだ。
なるほど・・・
何が入ってるんだろ?興味あるなあ。
5月9日(木よう日) 日直・鬼界
近所にブティックがある。
酒屋の隣のちっちゃい店で、正面が全面ガラス張りで、
年がら年中、「SELE」の札がつけてあり、
ちょっとしたワンピースが8900円で売ってるような、
「こんな店がやっていけんの?」と思っちゃうけど、なぜかどこの商店街にも必ずある、
ごく普通のブティックだ。
が、普通でないのは、その店の女主人が叶姉妹の姉に似てるのだ。
セクシーかつゴージャス
とも言えるが、
化粧の濃い場末のホステスにも見える。
まあ、微妙なとこですね。
本人は自信満々で、気温が1度上昇すると、肌をどんどん露出する。
この前の真夏のような日には、
スケスケのブラウスで、胸のボタンをこれでもかとはずし、
谷間はおろか、パープルのブラがチラチラ見えるのだ。
うっわー、見たいような見たくないような・・・
ついつい、怖いもの見たさでその店の前を通ってしまう。
肉体だけじゃなく、叶姉妹(姉)は知性にも自信を持っている。
必ず手書きで英語の張り紙がしてある。
伊勢エビのヒゲみたいに、いろんなところがクルンと丸まってる、
筆記体と活字が混じったような字があるでしょ?
あれで書いてるんです。
少し前までは「Spring has come!」と書いてあった。
「春が来た」?当たり前じゃんかよ。
でも、「SPRING SALE」と書くよりは、シャレてるかもしれない。
今は、「May12、It’s Mather’Day.」と書いてある。
「母の日セール」と書くよりはカッコいいかもしれないが、
スペル間違ってんだよね。
Matherじゃなくて、Motherなんだよね。
場末の叶姉妹だけに、とても哀しい。
5月8日(水よう日) 日直・鬼界
ついに来ました!廃品回収車!!
「ご不用になりました、ビデオ、リモコン式くろよんカラーテレビを
無料にて回収いたします」
この声が聞こえるや、僕は家から飛び出した。
「今度来たら聞こう」と僕はこの日が来るのをずっと待っていたのだ。
車はかなり向こうの路地を行き過ぎようとしている。
大きく手を振りながら、僕はダッシュした。
「すいませーん」と声をかけると
前歯が抜け、その隙間にタバコを差し込んだ、斜視のジイサンが
運転席から顔を出した。
「いらっしゃいませ」と愛想良く笑ってるのだが、
斜視のせいでどこを見てるのかわからない。ちょっと不気味だ・・・。
「くろよんカラーテレビって、なんですか?」と僕が尋ねると
ジイサンが説明してくれた。
「くろよん」の「くろ」とは、黒いフレームのテレビのことで、
黒いテレビが登場したのは、1988年なのだそうだ。
(そういえば、昔は赤いテレビや銀色のテレビばっかりだった)
「よん」は、14インチ〜24インチの標準的に使われてるテレビの大きさを表す。
つまり、「くろよん」とは、88年以降に製造の比較的新しい、家庭用テレビのことなのだ。
ついに疑問解消!!
丁寧なご説明ありがとう、斜視のジイサン!!
言われてみりゃあ、なるほどと思うけど、
言われなきゃ、絶対わからないぞ。
5月7日(火よう日) 日直・橋本
Yさん(女性)から、こんなメールを頂きました。
『お芝居のお稽古で忙しいですか?
私は、子供の頃から何度か露出狂さんに遭遇してます。
一番記憶に古いのは小学校の時で・・・5年生ぐらいかな。
友達と歩いてたら、後ろから自転車に乗ったおじさんが私の横に来て、
「お嬢ちゃん、おじさん、これが取れなくなっちゃったんだけど」
と言いながら自転車を停めたので、
おじさんの手元を見ると、
“夜の暴れん棒”がビンに入ってたのでした。
「大変だー!」と思った私は、
「おじさん!そこに泌尿器科があるよ!!」
と教えてあげたら、
「ありがとう。行ってみるよ。」
と行ってしまいました。
家に帰った私は、近所のおばさんと立ち話をしていた母親に報告。
「おじさんがファンタのビンに入れてたから、泌尿器科を教えてあげたよ」
“とっさに泌尿器科を教えるなんて、機転が利く〜”と得意げだった私に、
母とおばさんは、
「ファンタのビンには入らないでしょ。牛乳瓶じゃなかった?」
と言ったのでした。
では、お稽古ガンバってくださいねー。』
Yさん。
ファンタのビンには入らないでしょ。牛乳瓶じゃなかった?
そして、あれですかね、
“暴れん棒入りのビン(ビン入りの暴れん棒と言うべき?)”は、
サドルにのっけてたんですかね?
ブラブラさせてたんですかね?
どっちにしろ漕ぎづらそうです。
ニュースで、
「“口の狭いポリ容器に首から上を突っ込んで、抜けなくなって、息も絶え絶えの野良犬”を、
近所の人々が見るに見かねて救助」
というのを見たことがあります。
「なんで、あんなチッコイとこに、頭突っ込もうとするかなぁ〜、もう!」
と悲しくなりました。
なんで、ファンタのビンに入れようとするかなぁ〜、もう。
今、思い出しました。
なんかのビンに指を突っ込んで抜けなくなり、
「ヤバイ、血が止まって指が腐る!」と、私、ビビッたことがありました。
・・・おじさん、体張って露出狂やってたんだねぇ。
Yさん。
素敵な激励のメール、ありがとう。
5月6日(月よう日) 日直・鬼界
こんなメールをいただきました。
先日、掲示板で告発された事件の当事者が送ってくださったのですが、
内容が内容だけに、本人の名誉を考慮し
‘92○さん’としておきたいと思います。
僕の乗った車両に1組のカップルらしき奴らがいたんですヨ。
そいつらの真後ろに僕が立つ格好で電車に乗っていたんですが、なんだかおかしい?
カップルらしき奴らの男の方はハゲてて油ぎった中年男、で、女の方は20歳位のOLみたいな子で
男の方が女の子に後ろから抱き付いている形なんです。
最初は”あ〜、歳の差カップルなんだな。”と思っていたんですが、
女の子の方は男の方を見ようとしないんですよ。
それどころか、一生懸命、逃げようとしてるみたいなんですよ。
で、次の駅につく手前で、男がすうっと手をはなしたと思ったら、僕の後ろに回りこんできて、
それと同時にドアが開き、
突然女の子が振り向いて僕の事を思いっきりひっぱたいて、走っていっちゃいました。
呆然とする僕を尻目に、抱きついていた中年男も平然と駅に降りていきました。
これはヒドい!かわいそすぎる!あんまりだ!!
920さ、いえ、‘92○さん’のことじゃないですよ、もちろん。
痴漢の被害にあった、「20歳位のOLみたいな子」のことです!
ここに登場する痴漢は、女の子がどの程度で反撃に出るかを、ちゃんと計算して痴漢してます。
あきらかにプロです。
日夜、腕を磨いているに違いありません。自宅で毎晩、素振りしたりしてるんです、きっと。
どんな分野にも達人がいるんだ・・・
と感心しちゃいますが、
その情熱は他の分野に向けるべきです。
5月5日(日よう日) 日直・鬼界
友達とカラオケに行った。
『夜霧よ今夜もありがとう』を唄うと、81点だった。
生まれて初めての高得点。胸がドキドキするほど嬉しい。
こんな僕でも一生懸命唄えば、報われるのだ。
次に友達が唄い、得点がでた。
644点。
1000点満点だった・・・・・
5月4日(土よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
こんな麗らかな春の日、しかもゴールデンウィーク、
どっこにも行かず、橋本さんは、毎日毎日「昨日のつづき、昨日のつづき」って、
一体、何について書いているのでしょう?
とスッカリお忘れになっている、あ・な・た。
連休ボケですね?
ここで今一度、しっかり頭に叩き込みましょう。。
はっきり言って、私も、ボケてきました。
もう、あと少しで終わりよ!
お互い頑張りましょう!
『「うちの子が通う‘あかね幼稚園’の“親子で楽しむ演劇会”の催しで、
まさか、鬼界事務所が‘劇’をやってくれたりできないわよねぇ?」
と、知り合いから持ちかけられ、
鬼界さんと橋本が知恵を振り絞って、‘劇’の企画を練っている』プロセスを、
こうして日々書いとるんです、はい。
コントはヤメだ。
コケたらコワイ。
お笑い一切無しの大シリアスもので、子供を泣かせよう。
映画『ロード・オブ・ザ・リング』3部作の1本めが、現在公開中だ。
上映時間は約3時間半。
予定されているあと2本を合わせると、トータル10時間以上ということになる。
そんなに長くちゃ、幼稚園児には無理だ。観れない。
そこで。
鬼界さんが、原作である長編小説『指輪物語』を、
3時間ほどで上演できるシナリオに書き下ろす。
『20世紀最高の冒険小説短縮版 園児も泣いた!全編3時間バージョン』だ。
これはスゴイぞ。
映画よりもスゴイ。
‘劇’なんだから。
壮大なファンタジーが、目の前で繰り広げられるのだ。
園児も父兄も釘付けになること、うけあいだ。
キャストは、例によって鬼界さんと橋本の2人だけだ。
1人何役もこなさねばなるまい。
鬼界さんが、書き下ろしたシナリオを持ってきた。
表紙は、『あかね幼稚園お楽しみ会用 ロード・オブ・ザ・リング完全台本』。
早速、読ませてもらった。
まず、ナレーション部分が30分。
お芝居部分が5分入って、
また、ナレーション30分。
お芝居部分3分を挟み、
さらにナレーション。
またナレーション。ず〜っとナレーション。終わりまでナレーション。
なんじゃこりゃ。
すっげ、つまんなそー。
だーめだよ、これじゃ。
本読んでんのと同じだよ。
こうして、私達のネタは尽きた・・・。
『とっとこハム太郎』をやるにも、
一体アレは何?なんの動物?・・・
「諸事情で、お受けできかねますです。すみません・・・。」
と、丁重にお断りすることにした。
すっげ、頭使った気がする。
5月3日(金よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
「いまどきの幼稚園児を笑かすには、普通の劇じゃダメだ。」
と、ぼんは言った。
もとい、鬼界さんは言った。
・・・別に、笑わさなくてもいいのでは?
「ダメだ。なにがなんでも、子供に大ウケしなければダメだ。
飽きられたら、マズイ。
あからさまに「つまんな〜い」とか「バカみた〜い」とか「もう見たくな〜い」とか言われたら、
俺は、ショックで6月公演の本番まで立ち直れないかもしれない。」
一言一句たがわず、私と同意見だ!
そうか、笑わさなくてはダメなのか。
早速、
鬼界事務所版『キリスト様が生まれるぞ!』の台本を書いた。
〜寸劇『イエスのためならエンヤコ〜ラ』〜
登場人物
キリストの母‘マリア’・・・・・鬼界浩巳
〃 父‘ヨセフ’・・・・・橋本きよみ
マリアとヨセフはドサ廻りの旅芸人だった。
あちこちの村で人々に寸劇を見せては、どうにか、わずかな食いぶちを手にしていた。
キリストが生まれたら、口が1つ増える。
もっと稼がにゃいけない。
コントの新ネタを作り練習に励むマリアとヨセフ。
コントは、
『マリアが演ずる‘村娘ダリア’は、「ミス・ベツレヘム コンテスト」に出場。
その「ミスコン」会場での、ヨセフが演ずる‘審査委員ニセフ’との掛け合い場面。』
という設定。
ニセフ 早速、実技試験にうつります。
ここは遊園地です。
あなたは、彼氏に「飲み物を買って来て」と頼まれましたが、あいにく売り切れ。
あなたは彼氏のところに走って戻り、
そしてセリフ。「ごめん、コーラ売り切れだって。代わりにアイスコーヒー買って来た」。
では、1番ダリアさん、お願いします。私を彼氏だと思ってやって下さい。
緊張せずにいきましょう。
ダリア (高飛車に)私が緊張?
ニセフ 失礼いたしました。よーい、はい。
ダリア (ナンバで走り、甲高い声)ごめん、
ニセフ (メガホンではたく)緊張しすぎ!もっとラクに。ちょっと走ってみて。
ダリア (ナンバで走る)
ニセフ (はたく)手と足が一緒だよ。手と足は交互に出す!
ダリア (ヘンな走り方)
ニセフ (はたく)かたいよ。もっとふつーに走れないかな。
ダリア (何とかふつーに走る)
ニセフ そうそう。で、セリフ。
ダリア (甲高く)ごめん、
ニセフ (はたく)緊張しないで!
ダリア (棒読み)ごめん、コーラ売り切れだって。
ニセフ (はたく)あんたはロボットなのかな?もっと、感情こめて!
ダリア (気持ち込めすぎ)ごめーーーん、コーラ売り切れだってーーーー。
ニセフ (思いっきりはたく)この世の終わりかよ!
2人 ありがとうございましたぁー。
・・・。
コントコントし過ぎてない?
笑ってくれればいいけど、
コントがウケなかったら、それこそ地獄だよ?
やっぱ、シリアスもののほうが、安全のような気がする・・・。
(つづく)
5月2日(木よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
“アホぼん”浩巳クン、バカまるだし。
親の恥。
「では、子供達の劇をお楽しみください」パチパチパチ(拍手)・・・・で、
いざ、子供達が各自ロウソクを手に持って舞台(に見立てた)スペースに入場する際、
ぼん、早くも失態を演ずる。
あまりの緊張なのか、脳足りんなのか、自分の顔のデカさにまだ気付いてなかったのか、
ロウソクと自分の顔との距離をつかめなかったぼんは、
ロウソクを吹き消そうとして、髪の毛を燃やしやがった。
煙は立ち昇ったが、幸い、炎は出なかったし、
当のぼんは気付いてないようなので、劇は続行。
両親も、「我が子のせいで劇が台無しになるのは忍びない。
死んでもいいから劇は続けて欲しい」と、牧師先生にお願いしたとかしないとか。
もともと
“居ても居なくてもどっちでもいい役立たず”の役のぼんは、
セリフも1つしかない。
舞台上で、何をしてればいいのかわからず、
ただズボッとバカ面で立ってるだけ。
せめて、
マリア役の郁ちゃんの尻でも追っかけて、オロオロする・・・
というような芝居でもすりゃぁ、まだカッコつくのに。
(・・・「セリフを言っていない時、どう舞台上に居るか」「セリフが無い時の、‘居かた’」。
これで、俳優の真価が問われるのだ・・・?)
ぼんは、これから来る自分の唯一のセリフ箇所のことで頭がいっぱい。
何度も心の中で繰り返す。
「そうさせていただきます」「そうさせていただきます」「そうさせていただきます」
関西弁は禁止だ。でも、ボクは一発で言えたんだ。大丈夫、大丈夫。
自分に一生懸命言い聞かせる。
ドキドキドキドキ、ドキドキドキ、ドキドキドキドキ・・・・・
いよいよ、
‘百姓役’の田沼クンが、‘ヨセフ役’のぼんに言った。
「ここしかねぇだで、ここで寝てくんろ。」
来たーーー!ぼんの番だーーーーーっ!!
ぼんが言ったーーーーーーーっ!!!
「そうさしてもらいまっさ」
・・・・・・・・シ〜〜〜ン(静寂)。
あきんどか、おまえは。
あーあ、言っちゃったよ。
ぼんが急にオシッコがしたくなり、地団太を踏みながら泣き始め、
シスター高峰にお便所に連れて行かれてるうちに、
劇は無事終わった。
めでたし、めでたし。
って、この劇、おもしろいの?
意味、わかんないし。
「この劇は大ウケだった。
しかし、今回は奇をてらって、
俺がマリア様をやろう。」
確かに、今の子供達は、ゲテモノでウケるけど・・・・・。
(つづく)
5月1日(水よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
『キリスト様が生まれるぞ!』のあらすじ。
郁ちゃん演ずる‘臨月のマリア’と、ぼん演ずる‘夫のヨセフ’は、
何が目的なのか、国中をウロウロしていた。
宿屋がいっぱいの夜、
一宿一飯を、ある一軒の農家に求めた。
田沼クン演ずる‘百姓’は、庭の馬小屋に二人を連れて行き、
「ここしかねぇだで、ここで寝てくんろ。」と言った。
(田沼クンは、ぼんと同じ宇治に住む‘茶園管理人’のせがれ。百姓役にピッタンコだ。)
ヨセフは、
「そうさせていただきます。」と答えた。
(ぼんの、唯一のセリフだった。)
星を見て、素晴らしい“神の子”が生誕することを知った‘三賢者’は、
馬小屋にやって来て、マリアとヨセフに
「素晴らしい御子が生まれるぞ!」と言いました。
めでたし、めでたし。
ぼん始め京都のガキどもにとって、
稽古中の一番の苦労は「劇のセリフは関西弁はダメ!」ということだった。
ぼんは牧師先生に、
「なんで関西弁つこたらあかんの?」と尋ねた。
牧師先生は、
「キリストはんが生まれたんは、大阪ちゃうからな。」と説明した。
ぼんは楽勝だった。
セリフは「そうさせていただきます。」だけ。
お茶の子さいさい。一発で言えた。
(ホントかなぁ?前回の鬼界事務所公演で、鬼界さん、たまたまこれと同じセリフがあって、
本番中「そうたてていただ、いただきます。」って言ってたけど。)
‘三賢者’役の一人である中沢クンは、いくら練習しても、
「では、参りましょう。」と言えず、
「ほな、参りまひょ。」となってしまう。
中沢クンは、“山の幼稚園”園児の中で、たった一人のキリスト教信者で、
シスター高峰にエラク可愛がられていた。
青江三奈似のシスター高峰に恋心を抱いていたぼんは、
密かに中沢クンに嫉妬していた。
なので、
中沢クンが間違って「ほな、」と言うたびに、ぼんは、鬼の首を取ったように
「中沢クンがまちがえましたー!」
「‘ほな’って、言いましたー!」
「また言いましたー!」
といちいち手を上げて発表しては、
牧師先生に「鬼界クン、人のことはええから。」と注意された。
クリスマス会当日。
5歳のクソガキらが一生懸命お稽古した劇を台無しにしたのは、
やっぱり、ぼんだった。
(つづく)
4月30日(火よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
『かさ地蔵』は、「イケルかも」という話になった。
「お地蔵様たちに、良いおこないをしたド貧乏お爺さんが、
そのお礼にと地蔵様たちがエッサエッサ運んできた小判やらお米やらで、
死ぬまで幸せに暮らしましたとさ、おしまい」
って話だ。
登場人物は、お爺さんとお婆さんと地蔵様たち。
お婆さんは、この際、排除しても全然OKだ。
地蔵様らとお爺さんだけに絞った方が、話がわかりやすい。
地蔵って何体あったんだっけ?
6体?7体?
まっ、いいや、いくつでも。
例の『白雪姫の7人のこびと方式』で、
等身大の書き割りの地蔵を7,8個、棒かなんかでくっつけてつなげ、
鬼界さんが持って歩いて、一緒くたに“地蔵様たち”にすればいい。
私は、善行を施すお爺さんの役。
いいんじゃな〜い?
が、鬼界さんが反論した。
「僕が地蔵っていうのは、反対だ。
っていうよりも、お爺さん役は男がやるべきだ。
橋本がおじいさんをやったら、なんで女の人が男なの?と、子供達が混乱する。
橋本が地蔵をやれ。」
地蔵なんか、やるもんか。
セリフは、いっこも無い。地蔵は喋れないから。
で、最後、重い米俵を背負って、両足揃えてドッカドッカ歩かなければならない。
グレーに塗ったハゲカツラかぶって。
つまんなーい。
『かさ地蔵』、却下。
自分達の子供時代には、どんな劇をやったか想い出してみることにした。
まずは鬼界さんのを聞く。
鬼界さんは、‘京都のコテコテの仏教徒’ヅラしてるくせに、キリスト教系の幼稚園出だそうだ。
教会が経営する幼稚園“山の幼稚園”。
(京都って、よくお寺が幼稚園経営してるけど、
牧師までごうつくばりときた。)
キリスト教徒でもなんでもなくても、入園可。
鬼界さんちも、奇をてらったのか、三男坊の‘浩巳ぼん’だけ試しに入園させた。
(‘ぼん’は‘ぼっちゃん’の意。
詳しくは、9/17〜10/20の連載『ぼんの青春』参照。)
5歳のクリスマス会。
劇の題名は、『キリスト様が生まれるぞ!』。
ぼんは、キリストの父・ヨセフ役をあてがわれた。
(老けてたからだな、おそらく。オデコが。)
マリア役は、幼稚園一カワイコちゃんの郁ちゃん。
ぼん、大喜び。
でも、待てよ。
キリストの母である聖母マリアは、“処女懐胎”。
夫ヨセフと婚約中、処女の身でイエスを身ごもり出産だよね。
なんだよ、ぼん、ただの‘役立たず’の役じゃん。
居ても居なくてもどうでもいい役のぼんは、
案の定、居ても居なくてもいいような貧相な演技力だった。
(つづく)
4月29日(月よう日) 日直・橋本
知り合いから、こんな依頼があった。
「うちの子が通う‘あかね幼稚園’のお楽しみ会で、
まさか、鬼界事務所が‘劇’をやってくれたりできないわよねぇ?」
前回の“親子お楽しみ会”で、ダンスサークルの人たちを招いて、
リズムダンス教室をやったら大盛況だったらしく、
今度は、
「親子で楽しむ演劇会を催そう!」という企画が持ち上がったのだそうだ。
私は、子供が苦手なので「ダメです。」と即答したかったが、
知り合いなのでムゲに断ることも出来ず、
「ちょっと幹部と相談してみます。」と返事した。
定例ミーティングで、6月公演『だまされてボルシチ』に関する打ち合わせをしたあと、
鬼界事務所幹部である鬼界さんと私は、
『あかね幼稚園 お楽しみ劇』について検討した。
スタッフ・キャストは、鬼界さんと私の総勢2名だ。
1人がそれぞれ複数役を受け持ったとして、
果たして、2名で出来る“劇”が有るのか?
しかも、子供向けの。
なにがなんでも、子供に大ウケしなければダメだ。
飽きられたら、マズイ。
あからさまに「つまんな〜い」とか「バカみた〜い」とか「もう見たくな〜い」とか言われたら、
ショックで、6月公演の本番まで立ち直れないかもしれないもん・・・。
一体、何をやろう。
ディズニーはどうだろう?夢がいっぱいだ。
検討してみる。
・白雪姫・・・登場人物、多すぎ。
こびと6人分を等身大の書き割りにして、それを棒でつなげ、
鬼界さんが持ち歩いて、“7人のこびと”をこなしたとしても、
まだまだ足りない。
・シンデレラ・・・“ネズミを馬に・トカゲを御者に・かぼちゃを馬車に”変えるところで、
絶対「ウソつきー!魔法じゃないじゃ〜ん、ダッセー!」と、
子供らにヤジられるに決まっている。
・ピーターパン・・・空が飛べなきゃ、お話になんない。
新宿コマのとあまりにも差がつきすぎ。
・美女と野獣・・・クソガキに純愛がわかるもんか。
・ワンワン物語・・・次から次へと、犬に事件が起こりすぎ。
そんで、最後、どうやって終わるんだっけ?
こうしてみると、なかなか無いもんだ。
・都会のネズミと田舎のネズミ・・・説教くさすぎて、鬼界事務所のコンセプトに合わない。
・かさ地蔵・・・登場するのは、地蔵とおじいさん。
ん?これはイケルかもしれないぞ!
(つづく)
4月28日(日よう日) 日直・鬼界
めでたく、HP開設2周年を迎えることができました。
皆様、本当にありがとうございます。
あなた様あっての僕たちです。
というわけで、本日、鬼界浩巳事務所は完全休業です。
公演準備でけっこう忙しいのですが、
“各種記念日は休むべし”というのが事務所の掟だから仕方ありません。
稽古中であろうと、一斉事務作業日であろうと、欠席が認められます。
「彼女と付き合い始めて3ヶ月記念日なので、休んでいいですか?」
もちろんオッケーです。
「子猫が生まれたので、休んでいいですか?」
オフコース、ユー アー ホリデー!
鬼界浩巳事務所は、そーゆーところです。
「ちなみに去年の今日は何を書いたんだろう?」と見返してみると、
同じようなことを書いてました・・・・
ガックリ・・・・
1年たっても、全く成長しない自分がここにいる・・・
4月27日(土よう日) 日直・橋本
月曜日の日誌に、
「“誰と一緒に食べたか”が、料理をおいしくさせる1つの要素・・・だそうだ。」
と書いたが、
それについて、もう少し
同性・異性にかかわらず、
自分が「この人、好き!」と思ってる人と食事すると、料理は美味しくなるそうだが、
加えて、
相手も「あんたが、好き!」と思ってくれてると、もっともっと美味しくなるんだそうな。
ということは、
言い換えれば、
「料理が美味しかったのは、一緒に食べた人が、私を好きだからなのね?」
ということになる。
さらに言い換えれば、
「私を好きかどうか試すには、まず、その人と一緒に食事してみる。
バカうまっ!と感じたら、相思相愛だ!」
ということになる。
アホな論理と思うなかれ。
実際、実験方法もあるらしい。
世にいわれている『ミルクプリン法』だ。
「私のことを1番愛してるのはだーれ?」
試してみよう『ミルクプリン法』。
方法は簡単。
市販のミルクプリン(プリンでも可)を買ってきて、食べさせてもらう。
市販のプリンなので、誰と一緒に食べても同じ味がする・・・と思いきや、
食べさせてもらう人によって、甘さが違うらしい。
人間は、
相手の愛情を感じ取ると、食べ物の味を甘く感じるものだそうだ。
(だから、愛のささやきを‘甘い言葉’と言ったりして。)
最も甘〜く美味し〜く感じられたミルクプリンを食べさせてくれた人こそ、
愛情ある人ということになる。
即、交際開始だ!
と、こういうことらしい。
・・・・・。
やってくれるかな?ミルクプリンを「はい、あ〜ん♪」って?
ダメだったら、
「ちょっと、いいですか?ここでミルクプリン食べても?あ、気にしないでくださいね」
と、その人にピッタリ寄り添い自分でプリン食べても、
実験結果は出るのかな?
ゴールデンウィーク初日。
私は、ミルクプリンが無性に食べたくなったので、
今からコンビニに買いに行って1人で食べます。
海外や贅沢国内旅行にお出かけの皆さん、行ってらっしゃい。
お気をつけてね。
お帰りをお待ちしてます。
4月26日(金よう日) 日直・鬼界
BBフォンのサービスが始まった。
なんと、日本全国どこへ電話しても、3分7.5円。
オマケに、アメリカへ電話しても、3分7.5円なんだそうだ。
なんじゃそりゃ!
NTTを使ってる僕はバカみたいじゃないか!
即、加入しよう!!
と、飛びつきたくなる。
が、飛びついて損する場合が多いから困るのだ。
ISDNが登場したとき
「インターネットを使うなら、ISDNにしなきゃダメですよ。
普通の電話回線だと、死にかけのカメみたいに遅くてイライラするでしょ。」
と宣伝していた。
その言葉を信じて、ISDNに飛びついてみたら、今ではどうよ?
「ADSLはISDNの100倍以上速いんですよ。
ISDNなんか、死んだカメと同じ。不要ですね。」
と、ISDNを使ってるとバカみたいに言われる。
結局、ISDNを解約してADSLに加入する羽目になる。
これが、次から次へとモノを買わせるカラクリだ。
僕のような素人は、まんまとこの罠にはまってしまう。
なのに、業界の人はぜ〜んぶわかってんでしょ。
「何年かたったら、ADSLが主流になるけど、
それまでは素人をだましてISDNを売りつけちゃえ。」
ちぇっ、損するのはいつも僕たち一般人だ。
だから、BBフォンにも飛びつかないんだ・・・っと。ガマンするもんね・・・・
4月25日(木よう日) 日直・鬼界
「本日、ビデオレンタル オール100円!」のチラシが
ポストに入っていたので、行ってみた。
開店時間の5分過ぎだというのに、店内はすでに超満員、
みんな血眼になってビデオを探している。
その中で、すでにカゴいっぱいにビデオを入れてる達人が2人いた。
一人は子供を連れた若い主婦だ。
「A.I.」「ラッシュアワー2」などに加え、「陰陽師」や「GO」まで借りている。
新作だったら、邦画洋画なんでもOKなのね。
ん?でも、待てよ。新作は1泊2日だよ。
どうすんの?
早送りで見ても、かなり大変な作業だ。
見る気なんかないんだ。だったら、なんのために借りるのだろう・・・
そして、もう一人の達人は80歳くらいのおじいさんだ。
カゴの中には「男はつらいよ」シリーズが入っている。
「ワシら年寄りには、最近の活動写真は、よーわからん。
やっぱ、映画は寅さんじゃ。ボケ防止のためにも、笑いが一番じゃ。」
そんな気持ちなのだろう。エライね、おじいちゃん。
が、よく見ると、
寅さんのビデオを目隠しとして外側に並べているが、
カゴの中にはチョコレート色のビデオが何本も入っているじゃないか!
チョコレート色のビデオ、すなわちアダルトだ!!
なんてこった。
ただのエロジジイだ。
しかも、AVを大量に借りるために、100円デーの開店時間きっかりにやって来るとは、
几帳面でケチなエロジジイだ。
おい、じいさん、あんたは一生ボケないよ。
4月24日(水よう日) 日直・鬼界
近所のampmに新しいバイトが入った。
「4月に上京したばっかりです。花の東京にちょっとビクビク。
お台場とジブリ美術館に行ってみたいです。」
って感じの、
デビュー前のZONEみたいな、
素朴、純朴、素直、男を知らない、笑顔のかわいい、いい子だ。
今までは、5軒先のセブンイレブンのほうがはやっていたのだが、
彼女のおかげで逆転した。
態度の悪い、ボサボサの茶髪のにいちゃんよりも
笑顔で「ありがとうございましたっ」って言ってくれるあの子のほうがいいもん。
と、ちょっぴり気分をよくしていたのだが、ある晩
僕は見てしまった。
あの子が男ともつれ合って歩いてるのを。
男はスーツだ。会社帰りにあの子と飲んできたのだ。
そして、これからあの子の部屋でしけこもうとしているのだ。
ガーン・・・・
別にね、あの子をどうこうしようと思ってたわけじゃないし、
あの子に男がいて、やることをさんざんやってても、あの子の自由だし、
あの子が素朴純朴を演じてたわけじゃないと思うし、
そもそも勝手なイメージを作り上げたのは僕なわけなんだけど、
なんか、ちょっとね、
胸の中を冷たい風が吹き抜けるんだよね・・・・
あーあ・・・今夜はセブンイレブンに行こうっと・・・
4月23日(火よう日) 日直・鬼界
最近また、ウィルスメールが増えてきた。
ウィルス対策ソフト「ウィルスバスター」が連日、大活躍だ。
「ウィルスバスター」は、メールに潜むウィルスを発見し駆除してくれるのだ。
と、説明書には書いてあるのに、
「ウィルスバスター」はウィルスを1回も駆除したことがない。
ウィルス入りメールが来ると、
『ウィルスを発見しました!!』
と表示してくれるのは嬉しいだが、そのあとに必ず
『ウィルスバスターはウィルス駆除に失敗しました。
自力で対応することをお勧めします。』
と書かれているのだ。
なんだか無責任すぎない?
「刃物を持ったキチガイが玄関に来てるよ。一応知らせとくね。俺は手助けしないけど。」
と警備員に言われてるようなもんだ。
利用者を怖がらせて、どうすんの?
初めてこの表示を見たときはパニックになったが、
結局、ウィルス入りメールを削除すれば解決するのだ。だったら、
『ウィルスを発見しました。メールを削除してください。』
と表示すればいいんじゃないの?
4月22日(月よう日) 日直・橋本
昨日の日誌を書いていて、
実は、ふと思った事がある。
本格ロシア料理を食べに、
今回行った新宿のレストランと、前回行った浅草のレストラン。
同じ“本場ロシア料理”なので、ついつい比較。
満足度は、大きく差をつけて<浅草の店>だ。
味のことだけで言えば、差はあるにしても“大きく”とまではいかないと思うのだけど、
レストランを出る時の、
「あ〜、おいしかった♪」度が、全然違った。
な〜ぜ?
なんかの本に、こんなことが書いてあったっけ。
「あるフランス料理のシェフによると、
‘料理そのものの味は、人が感じる味全体の三割しか占めていない。
あとの七割は料理以外のもの。
私達は、料理以外のものを食べて‘おいしい’とか‘まずい’と言ってることになる。
じゃ、その七割って、いったい何?
それは環境(雰囲気)だ。
・誰と一緒に食べたか
・レストランのインテリアはどうか
・接客態度はどうか
・レストランの場所はいい所か
・自分の周りの客(客層)はどうか
などなどが、料理そのものの味を最終的に決定づける。’」
そんで、思い当たった。
<新宿の店>、テーブルがエラクちっちゃい。
いろんなもの(おしぼり・各種カトラリー・デカンタ・グラス・取り皿など)を上手く置いて、
料理の皿が一品乗るのがやっと。
きっちきち。
3人以上の客の場合は、その小さな2人がけテーブルを、2個、3個とくっつけて、
テーブル作りする方式らしい。
テーブルとテーブルの間隔は20cm。
きっつきつ。
くっつけたり、離したりしやすいけど。
時間が早かったせいか、お客は私達2人だけ。
ガランチョ。
そんな店内で、なぜに、
きっつきつに並んでる小さな2人がけテーブルの1つに、きっちきちにモノ乗せて、
ちんまりと食事しなければならないのか?
混んでるのなら仕方ない。
混み始めたら、1つ返しましょう。
だから、しばらく、もう1つテーブルくっつけて頂戴な。
スッゴイいっぱいオーダーしてるんだから。
お店側は、毎日のことなんだから混む時間帯は大体わかってるはず。
この店にとって、今は、どう見てもすいてる時間でしょう、
1時間経っても、私達以外のお客入って来ないんだから。
そこそこの値段の料理を出すレストランにしては、
あまりの気遣いのなさ。
「テーブル、もう1つくっつけてもいいですか?」と言う気も起きない。
私達が、デザートとコーヒーになった時、やっとお客が。
そのOL2人組が案内されたテーブルは、私たちの隣のテーブル。
OLさんたちも怪訝な顔してたけど、
「お店の算段だから・・・」と思ったのか、従順に座った。
Y美と私と彼女達、ピッタリくっついて、まるで4人組。
なんでさ?
あとぜ〜んぶあいてんじゃん!
わっかんないよなー。
フロアが、雑談ばっかりしてて全然気の遣えないバイトくんばっかりじゃ、
味が良くても、お客さん来なくなっちゃうよ。
4月21日(日よう日) 日直・橋本
グルメ本に載っていた‘本格ロシア料理の老舗レストラン’に行ってみた。
ボルシチのホンモノを食べに。
1年位前かなぁ、
これもやっぱり本で紹介されていた、‘浅草のロシア料理の名店’と言われる店で
“ロシア料理三昧”を楽しんだけど、
その時は、ボルシチを注文しなかったのだ。
食い意地張ってる私と友人は、
「ボルシチったって、スープでしょ?
汁ものでお腹膨らますより、一品でも多く食おうぜ」
ということで、
「ホントのボルシチ、ちょっと食べてみたい・・・」
という好奇心をねじふせ、
<スープ、前菜、サラダ>部門をすっとばし、
“メイン料理食い尽くし”を遂行したのだ。
その店、美味かったですよ〜。
今回はボルシチがお目当て。
一番に注文。
「一品でも多く食べたい」方式で、
連れのY美は、別のスープをオーダーし半分ずっこすることに。
前菜部門からも、ちゃ〜んと何品か。
メニューには、
サリャンカ・ミヤースナヤ・・・オリーブ、ピクルスの燻製肉とトマト風味スープ
マリノーブナヤ・ルイバ・・・白身魚のマリネ、冷たいトマトソース仕立て
など、人名もどきの料理名が並ぶ。
「ここに、マトリョーシカ・ミハイル・イワノブビッチが入ってもわからないね。」とY美。
誰なんだよ、それは。
ちなみに、
ボルシチ・・・赤かぶと肉野菜の旨みたっぷりのスープ
とあった。
(Y美はバカなので、
「ボルシチって、ボルトエフスキー・シチューとかの省略形かと思ってた。」らしい。
「えっ、うそっ?!ロシアってソ連だったの?!」とも。)
前回の浅草のお店と、今回のお店を照らし合わせると、
どうやら、ロシアの代表的料理というか名物は、
【ボルシチ】【つぼ焼き】【キャベツロール】【ビーフストロガノフ】【ピロシキ】
ということが判明。
ボルシチは、酸味のある、キレイな赤色をしたスープ。
酸味はトマトの酸味。
ポトフやシチューのようにゴロゴロと大きな野菜は入っていず、
特徴は、煮込まれた‘キャベツとレッド・ビート(赤かぶ)’の旨みだそうだ。
スープの端に、サワークリームが大さじ一杯ほど添えてあり、
「それを溶かしながらどうぞ」と言われた。
ボルシチ、美味しかったよ。
前回行った、浅草のお店のボルシチも食べとけばよかったなぁ。
自家製パイでフタをしてある“きのこと帆立のつぼ焼きクリーム煮”
(パイをちぎってソースをつけながら食べる)が、ホント、美味かったんです。
それにしても。
つくづく思いました。
自己流であろうが、
ボルシチ、家で作っちゃう人、スゴイね!
4月20日(土よう日) 日直・鬼界
JR新宿駅の東口を出て、まっすぐ行った突き当りに
数ヶ月前、突然、コワい人が出現した。
パンチパーマの泉谷しげるがストライプのスーツを着て立っている、
そんな情景を想像してもらえばいいだろう。
いつ行っても、必ずいる。必ずそこに立ってキョロキョロしている。
何をしてるのか、わからない。でも必ずいる。ちょっと不気味だ。
しばらくすると、泉谷はイスを設置するようになった。
釣堀で使う折りたたみ式のイスだ。
そのイスに必ず、大股開きで座り、必ず、キョロキョロしている。
しばらくすると、泉谷の隣に若い衆が立つようになった。
泉谷がイスに座り、若い衆が直立不動で立っている。
そして、ふたりでキョロキョロしている。
さらに最近は、安岡力也みたいなコワいデブも参加するようになった。
一体なにをしてらっしゃるの?
ご存知の方、お教えください。
(それを知ったが為に、僕に危害が及ぶような極秘情報はいりません)
先日、通りがかったときは、泉谷も若い衆もデブもいなくて、
イスのそばに黒い皮のアタッシュケースがポツンと置かれていた。
・・・麻薬か現金50億円か人間の手首が入ってるに違いない。
情報お待ちしております。
4月19日(金よう日) 日直・鬼界
春の交通安全運動が終わった。
水野美紀や氷川きよしが各地の警察の一日署長を務めるなか、
‘ジャビット’くんが一日警察署長になった。
読売巨人軍のマスコットの‘ジャビット’くんだ。
そういうのありなわけ?人間でなくてもいいの?
だったら、‘大阪のくいだおれ人形’でも一日署長になれるのだろうか?
‘ジャビット’くんは、しゃべれない。
なのに、「交通の指導、取り締まりを頑張って下さい」と署員に訓示したそうだ。
ジャビットの付き添いのおねえさんが
「ジャビット署長のお言葉です。」と代わりに読み上げ、
その隣でジャビットくんはうなづきながら飛んだり跳ねたりしてたらしい。
いつも東京ドームで飛んだり跳ねたりしてるから、
そんな動きしかできないそうだ。
イベントとはいえ、僕がそこの署員だったら、ちょっと悲しいな・・・。
4月18日(木よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
やり過ごしてもやり過ごしても、
次から次へと襲ってくる下痢の発作は、その度にヒドクなっていった。
トバクチまで押し寄せたウンコ水は、
外界に出られないと知るやいなや、
一度、身体の中を逆流し、
「よ〜し、今度こそ!みんなで力を合わせて、おケツをケツカイ(決壊)しよう!」と、
肛門の内側から何度も何度もブチ当たっている。
ヤツラは本気だ。
マズイ。
お尻に力を入れたり脱力したり、だましだまし4駅ほどクリアしてきたが、
そろそろ限界を感じた。
次の駅で途中下車して、トイレに行こう。
そう決心した、その時!
電車が急にスピードを落とした。
前の駅を発車して間もないのだ、次の駅にもう着いたということは有り得ない。
ど、どうしたの?
不安に駆られ人と人の間から盗み見た車窓の景色は、異常にゆっくりとしか流れていない。
電車は、今にも停まるかと思われた。
と、とまるの?停まらないでぇ・・・!
停まった。
車内アナウンスが流れる。
「駅で線路に人が侵入したという連絡が入りました。安全が確認されるまで停車いたします。」
うそ!いやっ!
・・・・・・・・・・(静寂)。
そう、非常停車中の電車内ってエラク静かなのね。
座席でオジサンが新聞をめくる音がやたら響く。
この静けさの中、
「私は、ウンコが出そうです」と叫んだら、少しはラクになるかしら?
白血病であと3年の命になってもいいから、今、今を助けて欲しいの。
怒涛の発作に「ア〜・・・」と、思わず声がもれた。
挙動不審の私を、“この子、もしや痴漢されてるのでは?!”と勘違いしたOLが、
「あなた、こっちへ!」と、私の腕を引いた。
なんてことするんだ、あなたは。
最低限の呼吸のみ許し、
精神・肉体の全エネルギーをひとっところに集中させている私の努力がわからないのか。
OLの接触によって私の緊張の糸が切れた瞬間、
限界がきた。
私は、人を掻き分け、車両と車両の連結箇所に急いだ。
あの、扉と扉に挟まれた、あそこでするしかない!
友達に貸してあげる洋服を入れてきた大きめのしっかりしたビニール袋もある!
ポケットティッシュも持ってる!
今日はスカートだから、なんとか上手く出来るかもしれない!
必死で向かった。
「なんだ、なんだ」と、不審がりつつ大迷惑そうな周りの人々。
どいてぇ〜。今、世の中で1番不幸なのは私なんですぅ〜。
連結部分まであと約2メートルというところまで来た時、
車内アナウンスが再び流れた。
「安全が確認されましたので発車いたします。」
動き出した。
「う、うごいた・・・うごいた・・・!」
助かったんだ、駅のトイレに行けるんだ!と思うと、
よし、まだ我慢出来るぞ!という気力さえ湧いてきた。
“もう走れない・・・”と諦めかけた人でも、
ゴールを目にすれば、最後の力を振り絞って走れるのだ。
私は吊革を握り締め、最後の力を振り絞って我慢した。
ゴールは近いぞ・・・!
『今まで生きてきて、つらかったこと』の3本の指に入る出来事です。
ナニカを我慢して電車に乗るのは危険です。
電車は何が起こるかわからないから。
あと、
電車を停めるような行為はしないで欲しいね。
4月17日(水よう日) 日直・橋本
電車内でゲロを我慢する(掲示板より)のもツライけど、
電車内でウンコを我慢するのもツライ。
忘れもしない、大学3年の冬の或る朝。
その日も、私は下痢ピーだった。
幼少の頃から、すぐお腹をこわす体質。
チョットやソットの下痢は当たり前。
「‘バナナみたいな’といった‘形作られた’まともなウンコは、したことない。」
と言っても過言ではない。
「スゴイのをした時は、なにか、大仕事を終えたような達成感」
と報告する友人を、羨ましく思ったことも度々だ。
下痢ピーは、
そんな充実感を与えてくれないくせに、
「あっ、出ちゃう、出ちゃう」という切迫感は、バナナウンコの比ではない。
固体は、
「今は、ダメ。もう少し待って!」という、こちらのお願いを受け入れてくれる許容量があるが、
液体は、
容赦なく「待てない、待てない」と、何度でも防波堤に打ち寄せてくる。
非情だ。
この、何度となくやってくる“ゴロゴロ〜と腸が唸り、「あ〜っ、出るぅ」”の一連を、
私は『発作』と呼んでいる。
その、大学3年の冬の、或る朝は、
発作がまだ何度も来るのは判っていたのに、
やむを得ず家を出て学校に向かったのが、大きな失敗だった。
なまじ、下痢慣れしている私は、
「発作は、やり過ごせる。いざとなったら、途中下車して駅のトイレに行けばいい。」
と、心のどこかで楽観視してしまったのだ。
(実際、
停車駅2つごとにトイレに走り、
学校に到着した時点で見事に下痢を終わらせた経験もあったし。
ヘトヘトになったけど。)
家から最寄り駅に着き、まずは、そこのトイレへ。
発作と発作の間が短いので、電車に乗る直前まで乗車を迷ったが、強行した。
電車は、大混み。
朝のラッシュのピークだ。
下痢の時は、座わるとチョットはラクだし、発作もやり過ごしやすくなるのだが、
どうみても座れる可能性は無い。
仕方なく、人と人との間に、もまれるようにして立っていた。
電車の揺れに負けぬよう、踏ん張って立ってたのも悪かったとみえる。
腸に力が入って、ヤツラ(水化したウンコ)の流れの勢いを促したらしい。
発作と発作の間は、一層短くなり、勢力も増大してしまった。
そして、事態は更に悪い方へと・・・。
(つづく)
4月16日(火よう日) 日直・鬼界
昨日の日誌に対して、こんなメールをいただきました。
『鬼界さ〜ん☆
モヤシ買ったんですねー
エライなー、エライなー、ウフ☆ またに〜☆☆』
えーっ!違いますよー
僕は文化人類学的見地から日本人論を述べたんですぅー。
確かに、毎週火曜日は西友で‘イカの塩辛(はちみつ入り)’が100円で、
9のつく日はニュークイックで特売やってることも知ってます。
でも僕は純粋に学問的な話をしたわけで・・・
そりゃあね、ヴィド・フランスで30ポイントためると
200円割引券がもらえたり、
ジョナサンのSDカード割引が6月30日までだってこともチェックしてます。
しかし、僕はね、あくまでも国際的比較文化論を書いたんですよ。
いつものオバサンがいなくて、茶髪のバイトのねえちゃんがレジをやったから
八百屋で5円も損してしまってムカツいたので、
昨日の日誌を書いたわけじゃないですっ!!
誤解しちゃあ、こまるなあ。
ぜーんぜん所帯じみてなんてないですよー。
4月15日(月よう日) 日直・鬼界
たとえば、いつもは1袋35円で売ってるモヤシが
特売で30円だったとする。
モヤシ1袋とキャベツやらトマトやらを買って、1055円払った。
が、レジのねえちゃんのミスでモヤシが35円になっている。
本当だったら、1050円なのだ!5円、損した!
こんな場合、日本人は文句を言いにくい。
「モヤシは30円です。5円多く払ってるから、5円返してください。」
いい大人が「5円」「5円」を連呼するのは恥ずかしい。
「たった5円のことだから、まっ、いいか」となってしまう。
悪いのは向こうなのに、なんだかカッコ悪くて言いづらい。
1055円のはずが、5501円払ったのなら堂々と文句を言える。
でも、5円じゃ・・・・
アメリカ人なら、なんのてらいもなく、5円を請求するだろう。
個人の権利だから。
バングラデシュ人なら、必死に5円を請求するだろう。
生死の問題だから。
(バングラデシュでは、5円あれば4人家族が3年暮らせるそうだ)
でも、日本人は・・・・
そのくせ、心の中ではすっごい後悔したりする。
4月14日(日よう日) 日直・鬼界
先週、警視庁がフーリガン対策の訓練をやっていた。
フーリガン役の警官が暴れ回り、
警官役の警官が取り押さえるのだ。
フーリガン役の人たちは、自転車を投げつけたりして
一応、一生懸命、凶暴なフーリガンを演じているのだが、
取り押さえられる時に、全く抵抗しない。
早くつかまらないと、訓練がいつまでたっても終わらず、
ビールを飲みに行けないからだ。(フーリガン役の人はおごってもらえるそうだ)
これじゃ、訓練にならないでしょ。
そこで提案。
フーリガン役は、暴走族の方々にやってもらってはどうだろう?
お互いに日ごろの恨みを正々堂々と晴らせる。
ただし、武器はペットボトル・タオル・Tシャツ・旗など、
スタジアムに持ち込めそうなものに限定。鉄パイプ不可。
警察が無事、制圧したら、その暴走族は解散。
その代わり、暴走族が勝ったら、1年間、日本全国暴走し放題の特典。
どうせ訓練するんだったら、これくらいやってほしい。
絶対、見に行くのにな・・・
4月13日(土よう日) 日直・橋本
昨日の‘鼻クソ日誌’に関して、
掲示板上で、「ノザキの上司さま」からコメントを頂いた。
『鼻くそも困ったもんですが、口紅攻撃もキツイっす。
数年前の冬、買ったばかりのお気に入りのコートに、
やはり満員電車で、つけられたことがありまする。
なにか背後でゴソゴソとコートを引っ張られているような気がして、もしやと思ってましたが、
トイレに駆け込み鏡で見てみると、薄っすらピンクのその部分が。
こっそり拭いてくれたのでしょうが、それが逆に広範囲に広がっておりまして・・・。
うーん、鼻くそのほうがましなのか?
いくらなんでもクリーニングに出しても取れない鼻くそはないだろう。』
同性としてその女性になり代わり、お詫びします。
ノザキの上司さま、ごめんなさい。
確かに、口紅は怖いです。
満員電車の扉っぷちに立ってて、どこぞのホームに着いて停車した時、
扉のガラスの向こうに、
エライ化粧の人が、乗る気満々で扉の開くのを待ち構えてるのを目にすると、
やはりちょっと警戒します。
以前、目撃したことがあるんです。
夏の朝の満員電車。
まっちろけの顔に、人食ったような真っ赤っかの唇の女の人。
背が低いので、彼女なりに気をつけているのだろう、
なるたけ顔が他人の服につかぬように、顔をあお向けて天をあおぐようにしていた。
しかし、予期せぬ電車の大きな揺れ。
密着していた男の人の背中に、彼女の顔面がベチャっと張り付いた。
慌てて彼女が顔面をはがした男の人のYシャツの背中には、
くっきりと、赤で「O」の形が。
(「あっ!」って口を開けた瞬間、張っついちゃったんだね。)
Yシャツの「O」の文字の周囲は、うっすらと肌色に。
(ファンデーションですな。)
こんなバックプリントが出来上がったことを男の人は、つゆも知らない・・・。
鼻クソか口紅か・・・。
つけられるとしたら?
う〜ん。
クリーニングに出す際、
「で?この、カベカベっとした汚れは何でつけました?」と聞かれたとき、
「鼻クソです。」と答えるバツ悪ささえ我慢すれば、
口紅よりマシなんですかね、やっぱり。
どうでしょう?
4月12日(金よう日) 日直・橋本
「飼い犬に、ひとんちの自転車カバーにオシッコさせる飼い主」
もひどいヤツだが、
「ひとに、鼻クソなびるヤツ」もひどいと思う。
JR新宿駅の山手線ホーム。
どっと降車した人たちが、一斉に階段に向かう。
バカ混み。
階段の手前で、ひしめき合うように‘階段下り’の順番待ち。
横からガンッとぶつかってきたヤツがいたので、
「イテェなぁ」と見ると、
スッゴイでかいデブ。
推定年齢25〜35。
坊主頭に赤ら顔。
小寒いのに、半そでのTシャツ。
山下 清(芦屋雁之助の)ふう。
左手で、左肩のリュックのヒモを握り締め、
右手で、右鼻の穴を一心不乱にほじっている。
斜め下方からジッと見つめる私の視線にもおかまいなし。
鼻の穴をほじる自分の右手の動きを凝視している。
何年ぶりだろう。
鼻クソとってる人の姿を見たのは。
“人差し指を第一関節までズボと突っ込み、グリグリ回す”この荒技をまのあたりにしたのは、
確か小学校5年の時、クラスメートの岩田君が授業中こっそりほじってるのを、
斜め後ろの席から観察した時以来だ。
なぜ、私が岩田君を観察していたかというと、
「岩田君は、ほじくり出した鼻クソを、どうするんだろう?」と気になったからだ。
そして、今。
この人ごみの中、鼻をほじる自分の右手を凝視しながら器用に階段を下りる清クン。
一体、鼻クソをどうするんだろう・・・と私は無性に気になりだした。
清クンの斜め後ろにピッタリついて歩く。
私は見てしまった。
清クンが、自分のスグ前を歩いている女の人の背中の、水色のカーディガンを、
右手人差し指と親指でつまんだのを。
女の人は全く気づいていない。
春っぽい素敵なカーディガンに鼻クソつけられちゃったのに。
皆さん、
人ごみの中では気を許してはいけません。
いつ鼻クソをつけられるかしれないのです。
4月11日(木よう日) 日直・鬼界
3日連続、自転車のカバーに犬のオシッコをかけられた。
どういうこと?
そんなとこにオシッコさせてもいいと思ってるわけ?
その飼い主の脳は、犬のウンコでできてんじゃねえか?
マナーという言葉を知らないのかよ!
さらに言わせてもらうと、
毎週日曜に、痩せたオオアリクイみたいな犬(名前知らん)を
散歩させてる、メガネのオヤジ。
お前は排便始末バッグをいつも持ってないが、
犬がウンコしたら、どうすんの?
素手でつかんでポケットに入れるのか?
いかにも高そうな犬が自慢らしいが、
ウンコにも責任持てよな!
4月10日(水よう日) 日直・鬼界
NTTの陰謀で、「公衆電話」が死語になりつつある今、
ケータイを持たない僕は大変な苦労をする。
昨日も、いくら探しても公衆電話がなく、
やっと見つけた公衆電話は使用中だった。
仕方ないので順番待ちした。
電話を使ってらっしゃるのは、中国人だった。
日本人の電話は、終わる予想がつく。
語調がちょっと改まり、声のトーンが少し高くなり、スピードもやや上がるからだ。
例文1
ハイキングの集合時間が変更になった電話
「11時じゃなくて、10時に西麻布交差点ね。わかった。わざわざありがとう。じゃあ。」
声に出して読んでみてください。
「わざわざありがとう。じゃあ。」の部分が、上に書いたことに当てはまります。
が、
中国人の電話には、この法則が通用しないのだ。
声のトーンが高くなったので、「電話を切るんだ」と思ったら、
トーンはどんどん高くなり、キンキン声でしゃべり続けるし、
語調が改まったので、「いよいよ電話を切るんだ」と思ったら、
突然、笑い出すし、
受話器を置きかけたので、「ついに電話を切るんだ」と思ったら、
左手に持ちかえただけだった。
わからん、中国人はわからん。
そして、やっと中国人が去ったので、
電話をかけようと受話器を持つと、
汗でジットリ湿り、ホカホカに暖められていた。
使用直後の生暖かい便座に座ってしまった気分だった。
4月9日(火よう日) 日直・橋本
一昨日と昨日の日誌をお読み下さったHN香織さんから、
メールを頂いた。
『私も、方向音痴病です。
私の場合、知らない場所に行く時は、
大事をとって、駅前からタクシーに乗っちゃうことが多いです。
運転手さんに行き先の地図を渡して、あとは安心して乗ってればOKです。』
ありがとう、香織さん。
タクシーは確かに強い味方ですよね!
数年前。
ある公演に向けての稽古初日。
そこは初めての稽古場。
あらかじめファックスで送ってもらっていた地図を見たところ、
歩くと結構かかりそう。
地図は、
「駅前大通り沿いをまっすぐひたすら歩いて、1回だけ、どこぞの蕎麦屋の角を曲がる」ふうに、
簡単げに書いてあったが、
私はだまされないぞ。
“蕎麦屋の角”がクセ者だ。
以前、
「パン屋の角を曲がる」と教えられ、その唯一の目印であるパン屋がつぶれていて、
ず〜っと曲がれず、迷いに迷った経験がある。
“駅前大通り沿い”というのも怪しい。
実際に稽古場の最寄り駅に降り立つと、“駅前大通り”が3本あった。
大通りが、駅を起点に3方向に伸びているのだ。
地図と照らし合せてみたが、どれを行っても良さげな感じ。
こんな場合こそ、
“大事をとって、タクシーに乗っちゃう(香織さん談)”のにうってつけ。
目の前はタクシー乗り場だし。
「すみません、この地図の、ココの建物に行きたいんです。」
「ココ?こっからうんと近いよ?歩いたってスグだよ?」
「お願いします、ちょっと足を痛くしちゃって、歩くのしんどいんです。」
「そぉ〜お?でも、ほんと近いんだけどな、あっという間に着いちゃうよ、いいの?」
「近くて申し訳ないんですけど。なにしろ足が・・・」
発車してから、2分とかからず稽古場の建物に到着。
早っ。近っ。
それにしても、停車した場所がマズかった。
1階のガラス張りのお部屋が稽古場で、
そのお部屋のド真ん前にタクシー停まっちゃった。
すでに何人かが来ていて、ガンクビそろえてこっちを見ている。
バツ悪。
「コイツ、稽古場にタクシーで乗りつけてやんの!」
いじめっ子達にいじめられた。
いいじゃん・・・。仕方ないじゃん・・・。
方向音痴病の苦労が解かるか?貴様らに。
ね、香織さん。
4月8日(月よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
約束の時間である午後1時になってしまった。
この15分間は、一体、なんだったのか?
15分前に駅に降り立ってから、1歩も進んでない。
「うちと近いの!近いは近いのよ、すごく!」と、オバサンは繰り返す。
遠くてもいいから道順を教えてくれぇーーー!
と、私は心の中で泣き叫ぶ。
マジでやばい。
仕事の打ち合わせなのだ。
相手の人とは初対面だし、
遅刻なんざ、絶対許されないぞ。
大体、この水道部品屋も水道部品屋だ。
なんで、こんな方向音痴病の人に店番をやらせるかなぁ。
改札の人も居ない・キオスクも無い・交番も無いんじゃ、
どうしたって、迷い人はこの駅前水道部品店で道を尋ねるだろうが!
そういう重大なポジションにあることを、もっとちゃんと認識しなくちゃダメだ!
「ヤバ、1時!ヤバ、1時!」を繰り返す私と、
「近いの!近いの!」を繰り返すオバサンは、
同時にグッドアイディアを思いついた。
「相手の携帯に電話をして道を聞けばいいんでない?」
これだ。
地図の横に、相手の携帯番号と名前が書き添えてあるのだった。
電話して、道に迷っているんだという状況を知ってもらえさえすれば、
遅刻の罪も少しは軽減されるというものだ。
「じゃ、すみません、お言葉に甘え電話をお借りしますっ」
と、お店の電話に手を伸ばそうとした私をオバサンは制し、
「いいわ、オバサンがかけたげる!土地勘がある人のほうが話が早いから!」
・・・あなたの、どこに土地勘が?
そんなもんがあったら、こんなことにはなってなかったんじゃーーー!!
オバサンに嫌われても、意地でも、私がかけるべきだった・・・と後悔しても遅かった。
「もしもし?若林さん?こちらはね、水道の資材やら部品やらを扱ってる後藤商店なんですけどね、
え?水道のね、蛇口とかパッキンとかの・・・、そうです、」
と自己紹介を経て、
「橋本さんというかたが道を尋ねて来られたんだけどね、」と、
やっと私の名前が登場するまでには、軽く5分を要した。
そのあとの、オバサンの受け答えは、聞くに堪えないものだった。
相手の若林さんが
キーワードの「○○通り」「○○の交差点」「○○坂」などを提示するも、
オバサンは
「知ってる、知ってる!で?新宿方面?新宿?新宿が関係あるの?」
私は居たたまれず、陳列してあった蛇口をひねったりして
「まだ見ぬ若林さん、ごめんなさい。」と心の中で詫びた。
オバサンは、また自分の店の説明をし始めている。
喋り続けるオバサンの唇の端にツバキが溜まっていた。
「オバサン、ありがとう・・・。そして、私はどうなるの・・・?」
気を失いかけたその時、店のガラス戸を開けて、1人の男性が入って来た。
携帯で電話しながら。
若林さんだった。
「駅前の水道部品屋さん」だったら、迎えに行っちゃった方が早いだろう・・と。
ビルは、店の前の幹線道路沿いを歩いて2分のところにあった。
ホント、親切なオバサンでした。重度の方向音痴病だけど。
お店の商品、お礼に何か買いたかったけど、蛇口やパッキン買っても・・・。
ごめんね、オバサン。
ありがとうございました。
4月7日(日よう日) 日直・橋本
地下鉄大江戸線のナントカっちゅう駅で、初めて降りた。
駅から徒歩2,3分の場所にあるナントカっちゅうビルに用事があって。
駅からビルまでの地図は、あらかじめ送ってもらっていたのだが、
いざ、その地図に従って歩こうとすると、
その地図が、いい加減というか適当というかアバウトというか、
なにしろ、まったく役に立たないということが判明。
病的に方向音痴な私。
こんな時、
「こっちかなぁ〜♪」などと、
普通の人のマネをして見当なんかつけたりして歩き出すと地獄に落ちる・・・
ということを、過去数十回の経験によって学修した。
方向音痴ヤロウに“見当をつける”なんちゅうシャレた事は、出来ないのである。
こんな時はね、
あきらかに「昔からこの土地に住んでますよ〜」という感じの古〜いお店で、
店番のオジサン・オバサンに、さっさと道を尋ねるのが得策なのさ。
約束の午後1時まで、あと15分あるから、
納得ゆくまでジックリ教わる時間もタップリある。
楽勝、楽勝。
駅のド真ん前に、おあつらえ向きのお店、見〜っけ。
菅井きん似のオバサンが1人店番している水道部品屋さん。
「40年ここに住んでる」と言うオバサンは、
「あっら〜?おかしいわねぇ・・・この道は、どこの道?
だって、これが駅よね?
それで?このビルに?
ここからまっすぐ行けばいいふうになってるけど?そんな道あったかしら?」
オバサン、『?』連発。
オバサン、地図に書いてあったビルの住所を見て
「近いわ、近いわ!うちと近いわ!」と繰り返すだけ。
まったく見当がつかないらしい。
“見当がつかない”・・・。
そう。
このオバサンも“見当をつけてはいけない”人種、方向音痴病だったのだ。
ダメだ。
方向音痴病2人が、アバウトな地図を前に、いくら知恵を出し合ってもラチがあかない。
が、店を替えようにも、道を尋ねられそうな店はここ1軒だけだ。
キオスクもない。
コンビニもない。
そば屋もない。
幹線道路沿いで車はビュンビュン走っているが、人通りは異常に少ない。
なんだ、この街は。
ゴーストタウンか?
マズイ。
そうこうするうちに約束の時間である午後1時になってしまった。
(つづく)
4月6日(土よう日) 日直・鬼界
もうだまっちゃいられない。悪いけど言わせてもらいます。
阪神タイガース、64年ぶりの開幕6連勝!
そうです、僕は阪神ファンなのだ!
てゆうか、鬼界家全員が阪神ファンなのだ。
忘れもしない、小学1年生のときのこと。(巨人V9の頃です)
何の気なしに「巨人は、ホンマ強いなあ」と言っただけで、僕は夕食抜きになった。
母は、そういう阪神ファンだ。
父は、「NHKの7時のニュースを見ないとバカになる」と言って
子供が泣いて頼んでも、他のチャンネルを見せてくれないくせに、
阪神戦の中継があるときは、野球しか見ない。
こんな両親でも、
関西では‘あまり熱心じゃない阪神ファン’になってしまうから、恐ろしい。
最近、関西では
すべての新聞が阪神の記事で埋め尽くされているため、
関西人は、みずほ銀行のトラブルもイスラエルで戦争が起こってることも知らないそうだ。
テレビも全局が24時間ぶち抜きで、阪神の特番をやっている。
唯一、NHK教育だけが通常番組を放送していたら、
「‘趣味の園芸’と阪神、どっちが大事やと思てんねん?」とか
「このまま放送を続けたら、‘おかあさんといっしょ’の歌のおにいさんを殺したる」とか
抗議が殺到して、現在では教育テレビも
「中国語講座・ニイハオ阪神」や「真剣10代しゃべり場・恋愛?それとも阪神?」
といった番組になったそうだ。
当然、関西人は全員が阪神の優勝を信じきっている。
「6試合やって6勝0敗なんやから、
140試合では、140勝0敗になる。ダントツ優勝や。
確率論の初歩やで。こんな簡単な計算もでけへんのか?」
理論上は、この説は間違っていないのだ。
がんばれ、阪神!
4月5日(金よう日) 日直・鬼界
昨日、あの強風の中、友達の引越しを手伝った。
マンションの2階に住んでいたので、まずは荷物を降ろす作業をする。
2階というのがガンなのだ。
大きく重いものをエレベーターで運ぶ間、
小物を階段で歩いて運ぶ羽目になる。
9階や10階なら階段を使おうなんて考えもしないのに・・・。
1階と2階を上がったり下がったりして、僕の足は棒になった。
そして、引越し先は300メートルほどの距離なのだ。
これまたガン!わかりますね?
大きく重いものをトラックで運ぶ間、
小物を台車に乗せ、人力で運ぶ羽目になる。
一体、何往復したことか!大風にあおられて!もうクタクタだ。もうイヤだ。
そして、新居に荷物を運び込む作業。
僕は目の前が真っ暗になった。新居は3階にあるのだ・・・
でも、やり遂げました。足を使って運びました。おかげで今日は足の感覚がありません。
4月4日(木よう日) 日直・鬼界
女性下着の通販カタログを見た。
女の人の下着って、いっぱいあるんですねえ。
ページをめくってもめくっても、下着姿の写真ばかりで、なかなか楽しい。
けど、なんでモデルはみんな外人なの?
日本人が着てもカッコ悪いから?
それを日本人に売ってるわけ?
なんかおかしいのでは・・・・?
おかしいといえば、モデルのポーズだ。
ブラとパンティーで、ラズベリーを食べている写真がある。しかも、窓際で。
なんか着ろよ。のぞかれるよ。
キャミソールとパンティーで、英語の本を頭にのせて笑ってる。しかも、3冊も。
気狂いだな。なんか着ろよ。
ハーフカップブラとタンガパンティーで、片手にフランスパン、片手にカフェオレを持っている。
立ったまま食べたら、親に怒られなかったか?そして、とにかく着ろよ。
下着のカタログだから仕方ないのだが、
「そんなかっこうで、そんなことしないだろ」って写真ばかりで、ホント楽しめる。
4月3日(水よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
僕の兄は、父以上に強烈だ。
コース料理を完全無視するのはもちろんだが、
スープを決して頼まないのだ。
「どんなに美味しかろうと、スープの成分の90%以上はH2O、すなわち水である。
もし1000mlのスープを飲むとするならば、900mlの水を飲むに等しい。
つまり、牛乳パック1本分に近い水を飲んでから、お食事するわけだ。
水で腹をガボガボにするなんて、バカバカしいじゃないか。」
さすが理論派の兄だ!とても理屈っぽい・・・
が、これにだまされては、いけないのだ。
そもそも、1000mlのスープなんてある?
フードバトルの早飲み競争じゃないんだから、そんなにスープばっかり飲みません。
ありえない仮定から独自の論理を展開するのが兄だ。
ある意味、父と似てるかも・・・・
とはいうものの、兄は徹底している。
前菜にも食べたいものがないと、メイン料理だけを3品頼んだりする。
驚くのは、ウェイターだ。
「は?ぜ、前菜もスープもよろしいのですか?
子羊のソテー、子牛のカツレツ、オマール海老のプロバンス風の3品のみで・・・・?」
と絶句してしまう。そりゃそうだ、こんな狂ったオーダーするヤツなんて他にいないだろう。
困るのは、一緒にお食事してる僕たちだ。
前菜は前菜、スープはスープと、全員にだいたい同時に持ってくるのが基本だから、
僕達が前菜・スープを終えるまで、兄は待ってるしかないのだ。
パンでも食ってりゃいいのに、
「パンなんかで腹を膨らすのはバカバカしい」と一切食べない。
ただジッーと待っている。
肉親とはいえ、気をつかいますよ、早く食べなきゃかわいそうだって。
で、いざメイン料理が来ると、テーブルに乗り切らないのだ。
4人用テーブルに、メイン料理のばかデカイ皿が6枚も並ぶのだから。
確かに、兄はわがまますぎるかもしれないが、
お食事に対するこだわりは相当なものだ。
こんな兄に影響されて、僕もデザートは最低3品頼むことにしている。
4月2日(火よう日) 日直・鬼界
(おとといのつづき)
僕のお食事に対するこだわりは、父の影響が大きい。
中学生のとき、家族揃ってフランス料理を食べに行った。
フランス料理初体験だったので、メニューの1ページ目を見て
「僕は、この‘本日のコース’にするよ」と言った。
その途端、父がメニューをパタッと閉じ、僕をにらみつけた。
そして、フッと視線をそらした父がおもむろに言った。
「お前がそんな人間に育ってしまって、私は悲しい・・・」
な、なんのこと?なんか悪いことした?
父によると、コース料理をオーダーすることは、試合放棄を意味するらしい。
食の楽しみは、
今日は何を食べようか?どれだけ食べようか?
店のおすすめは何だろう?旬の素材はどう料理されてるだろう?などなどを
あれこれ考えるところにある。
したがって、メニューをすみからすみまで熟読し、
その日の食事のゲームメイクをするのだそうだ。
先発に(前菜に)シュリンプカクテルを起用したら、
中継ぎ・抑え(メイン・サラダ)には、エビをはずすのがセオリーだが、
あえて、ロブスターをメイン料理にし、エビサラダを注文してみたりする。
自らの意思でその日の試合(食事)を組み立てるところに、食の醍醐味がある!
と、父は力説した。
エビが好きなだけじゃん・・・
エビ好きの父の理論はかなり偏っているが、
お食事に対して、ものすごくこだわってることはよくわかった。
確かに、コースを頼んでしまったら、選ぶ楽しみはなくなってしまうもんね。
それ以来、僕はコースを頼まなくなった。(つづく)
パソコン情報も引き続き募集中です。 パソコンはね・・・ へどうぞよろしく。
4月1日(月よう日) 日直・鬼界
〜緊急質問!!どうすりゃいいの、この私・・・?〜
皆々様のお知恵をお借りしたいのです。
鬼界浩巳事務所のパソコンは、富士通のデスクトップ(windowsME)です。
昨年初めに購入し、1年間は快適でした。
が、今年の1月くらいからオカシクなってきたのです。
とにかく動きが遅い。
まず、立ち上げるのに3分以上かかります。
アプリケーションを開くのに、さらに1分以上かかります。
つまり、「ネットサーフィンでもしよっかな」と思い立ってから、
実際にサイトを見るまで10分近くかかるということです。
信州の山小屋から徒歩で湘南へサーフィンに行くような感覚です。
ウィンドウの表示も遅い!文字の変換も遅い!マウスの動きも遅い!なにもかもが遅い!
富士通には5回電話しました。
そのたびに、「ではこうしてください」と言われるまま、設定を変更しました。
変更直後は、スイスイ動くのですが、一夜明けると、元のドン亀状態。
5度目の電話の時には
「これ以上、打つ手はありません。何がおかしいのか、わかりかねます。
リカバリするしかございません。」と、見捨てられました。
リカバリしました。(買ったときのまっさらの状態に戻したわけです。)
マウスの掃除もしました。「速パック」もインストールしました。お祈りもしました。
が、ダメです。
何かをした直後だけ快適で、結局、亀に逆戻り・・・・
頭にきました!こんなパソコン、火にあぶってやる!!
そのために、新しいパソコンを買おうと思うのですが、どうすりゃいいでしょう・・・?
「windows MEは、最悪の不良品だから、絶対ダメ」とか
「赤いパソコンが風水的に好ましい」とか、
どんなご意見でも結構です。人に聞いた噂でも結構です。
もちろん、メーカーや機種の推薦も、嬉しいです。
皆様のお知恵をお貸しください。迷える子羊をお救いください。
ちなみに、デスクトップ希望(予算20万円代)で、
ワープロ、顧客管理、HPづくり、メール、ネットにしか使ってません。
ホントにホントによろしくお願いします。
鬼界浩巳事務所へ愛の手を!!係 へ、お便りを。お待ちしてます。
3月31日(日よう日) 日直・鬼界
(昨日のつづき)すいません、ページ変えちゃいました・・・昨日の日誌はこのページのトップをクリックしてね
僕のお食事人生において最大の敗北は、
初めて、‘飲茶’を食べたときだ。
メニューを探してキョロキョロしてると、父が
「浩巳よ、飲茶とは、カートに乗って巡回してる料理を自由に選べばよいのだ」
と教えてくれた。
待っていると、カートがやって来た。
わーい、いっぱいあるぞー!!
と、僕は大喜びでカートの料理を片っ端から取った。
ガツガツ食ってると、別のカートがやって来るではないか。
しかも、水餃子が乗っている。
「なんだよ!水餃子があるんだったら、焼き餃子は食わなかったのに・・・
ちっ、仕方ねえや。餃子がダブっちゃうけど、水餃子も食ぁべよっと。」
と、水餃子を食べてると、
今度は別のカートで、フカヒレ入り餃子がやって来た。
「おいおい、そんなのありかよ。フカヒレ入り餃子を食わずして、
この店を去れないだろ。ちっ、仕方ねえや。」
と、フカヒレ入り餃子を食してると、
海老入り餃子・タケノコ入り餃子・蒸し餃子などが満載された餃子専門のカートが来たのだ!!
いやがらせ?
僕の一番好きな海老入り餃子をはずすわけにはいきません。
食べましたよ。
おかげで餃子だけで腹いっぱいになりました。
飲茶を食べるには、目先のことにとらわれない冷静さが必要なのだと
僕は学習しました。