鬼橋日誌(おにはしにっし)
鬼界事務所の構成員、鬼界と橋本が書く日誌です。
・2000.5.12〜12.31の日誌は、こちら
・2001.1.4〜5.31の日誌は、こちら
・2001.6.1〜10.21の日誌は、こちら
・2001.10.22〜2002.3.30の日誌は、こちら
・2002.3.31〜8.31の日誌は、こちら
・2002.9.1〜12.31の日誌は、こちら
・2003.1.5〜5.5の日誌は、こちら
・2003.5.6〜9.2の日誌は、こちら
・2003.9.3〜12.31の日誌は、こちら
・2004.1.1〜4.30の日誌は、こちら
8月31日(火よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
焼き鳥を焼いていた、そのオッサンは、
どうやら、
この「焼き鳥&おでん」の屋台の親分のようだ。
親分の、
「ちょっと来い!!おら!」
という怒号でビビッたのは、
客だけではなかった。
いや、
客よりも、はるかにビビったのは、
働いている人たち。
酒やつまみを売ったり運んだりしていた、
男女の‘若い衆’は、
親分の怒声で、一瞬チヂミあがり、
スグさま、ダッシュで、親分のもとに集合。
親分の怒りの原因が判らぬまま、
息をつめて親分の次の言葉を待つ。
そんな若い衆を、ジロリと見渡し、
親分は、再び、怒声を発した。
「どういうことなんだよ、あれは!え?!おら!」
親分がアゴで指し示した、「あれ」の方向を、
若い衆全員が、いっせいに見た。
そこに居たのは、
Y美と私。
ティッシュで脚を拭いているY美と私を、
親分は、グイグイ、アゴで指し示し、
「お客さんに謝ったのかよ?!
え?!ちゃんと謝ったのかよ!」
と、三たびの、怒声。
ダチョウ倶楽部のデブが「やってらんねーよ!!」と、
帽子を脱いで地面に叩きつけるのとソックリに、
親分は、
頭のハチマキを取って、自分の太ももに叩きつけた。
「おい、ショウイチ!
お客さんに水をひっかけておいて、
きちんと謝ったのかどうか、聞いてんだよ!」
と、青年の胸グラをつかんだ。
「す、すいません!すいません!」
と、必死で非を認めるショウイチ君。
屋台内の全お客が、
固唾を飲んで見守る中、
親分は、
ショウイチ君の胸グラから手を引いた。
そして、
もう1度、若い衆をジロリ見回し、
今度は、静かに言った。
「・・・お客さんに、おでんをお出ししな。」
おでんかよ。
最初に注文した「おでん2人前」が、
まるまる残ってるぞ。
焼き鳥はダメなのかい。
おでんばっか、どーすんだよ。
しかし、
食べないわけにはいかない。
「すいませんでした!どうぞ!」と、
おでんを持ってきたショウイチ君のあと、
若い衆が、一人づつ、
私達に、あいさつに来るのだ。
おでんを残すのを見られようもんなら、
親分にチクられ、
「やれ。」と命令された若い衆に、あとをツケられ、
痛めつけられるかもしれない。
それでなくても、
怪しいのだ。
だいたい、
水たまりの水をチョットひっかけたくらいで、
なんだか芝居がかってる。
おでん2人前を注文済みの私達に、
さらに、おでんを食わせようとしたことにも、
何やら、悪意を感じる。
おでんでおなかパンパン。
怖くなったY美と私は、
親分に丁重に「ご馳走さまでした。」を言い、
逃げるように屋台を出た。
念のため、尾行をマクようなルートで、
無事に帰宅したが、
今でも、
なんかウラが有ったのでは・・・?と、疑っている。
8月30日(月よう日) 日直・橋本
Y美と、お祭りに行った。
というより、
「屋台に、飲みに。」か。
神社に着くなり、
参道の入り口の、「焼き鳥・おでん」の屋台に、
早々に入店。
「飲み食いしに来たにしても、
いきなり1軒目というのは、どうでしょう?
あまりにも、がっついてるのでは?
ウソでも、ひとまわりするとか、しませんか?」
という案も、
ちょうど、落ち着けそうな席が2つ空いたのを見て、
即、却下。
他の人に獲られまじと、
走り込むように、着席。
注文。
おでん2人前をつまみに、ビールを飲みながら、
お祭りとは、まったく関係ない、
「子宮ガン検診で、梅子にヤられていた時、
‘あぁ雅子様も、こんなカッコになったんだわ’と思い、歯を食いしばった。」
「え!?私は、‘あぁ百恵ちゃんも・・・’だったわ!」
というような話を、
コソコソコソコソ小声で交わす。
お祭りの雰囲気とは、マッタクそぐわない女2人。
よりによって、祭りの屋台にやって来て、
落ち着ける席を探し、込み入った内緒話を試みようとする女2人。
どっか、店に行けよ、店に。
突然、
Y美が、「冷たいっ!」と。
屋台の‘お運び’の青年が、
水たまりに、勢い良く足を踏み入れ、
そばに居たY美の脚に、ドロ水がバシャッと掛かってしまったのだ。
青年は、
気づかず、他の客に呼ばれて、そっちへスッ飛んで行った。
Y美と私は、
急いで、ティッシュを出し、
濡れたY美の素足とミュールを拭いていた。
と、
焼き鳥を焼いていた、ヤクザのようなオッサンが、
「ごらぁ!!
ちょっと来い!!おら!」
と、怒声を発した。
ワイワイ大騒ぎしていた混み混みの屋台内は、
一瞬にして、シーン。
ビックリして、オッサンを見ると、
オッサンは、ますますヤクザのような形相になっていた。
・・・あら?
ちょっと待って。
香具師(テキ屋)をやっているということは、
このオッサン、
「ヤクザのような」ではなく、
「ヤクザ」なのかしら・・・?
そして、
そのヤクザは、なぜか、こっちを見ていた。
(つづく)
8月29日(日よう日) 日直・鬼界
さぁて、日誌を書くかぁ、
とパソコンに向かい、
窓の外をボンヤリ眺めていた。
台風16号の影響で
朝から(夜からなのかな?)シトシト雨が降っている。
そして、寒い。
この前、台風が来たときは
湿りに湿ったネチョネチョの生温かい空気が
体のまわりに充満し
毛穴という毛穴が全開で
汗がとめどもなく流れ続けたというのに、
今日は鳥肌だ。
なんで同じ台風なのに、こんなに違うのだろう?
と疑問に思いながら鳥肌を見つめていると、
鳥肌のプツプツが大きくなったり小さくなったりするではないか!
鳥肌も生きているんだ!友達なんだ!
ご主人である僕のために、
一生懸命働いているんだ!
でも、なんのために?
プツプツが大きくなったら、どんなメリットがあるのだろう?
もしや、無意味?
・・・・・・・・・。
しっかし、鳥肌とはよく言ったものだ。
鳥の皮にそっくりだもんな。
備長炭で焼けばカリカリっとして美味なのだろうか?(もちろん塩で)
とヨダレが出そうになってると、
雨脚が強まってきた。
見る見るうちに強くなる。
向かいの建物が見えなくなるくらいの大雨だ。
セミはどうしているのだろう?
ついこの前までジャンジャン鳴いてたのに、
寒さと雨で死んじゃった?
それとも、
微動だにせず木に張り付きながら
「おいらは3日間しか生きられないんだぜ!
どうすんだよ、こんな天気で。鳴けねえじゃんかよ。」
と恨めしそうに天を見上げているのだろうか?
などと次々にわきあがる疑問を日誌にしてみました。
夏も終わりね・・・。
8月28日(土よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
この時点で僕は、
アナウンサーは重要なシーンを見逃すミスをした。バカだ。と思った。
ネモフは自らの意思で観客を静めに出たのではなかったのだ。
待ちに待たされたポール・ハムが、ネモフに
観客を静かにさせろと身振りで要求したからなのだ。
その様子はシッカリと中継されていたのに、
アナウンサーがモニターを見落とし、
誤解の実況をしたのだ。
その後、演技はすすみ、種目別・鉄棒は無事終わった。
と思っていたのに、
翌日のニュースを見て、ぶっ飛んだ。
‘観客のブーイングで、審判が得点を変更。前代未聞の大失態!’
と報道されているではないか。
急いでビデオを巻き戻した。
すると、
ネモフの演技終了直後の得点は9・725なのに、
大ブーイング中に写った電光掲示板の得点は、9・762に上がっていたのだ。
アナウンサーも解説者も気づいていなかった!
ハムの身振りを見逃したバカどころではなかったのだ。
歴史的な致命的なミスをしていたのだ!
とはいうものの、
もちろん僕も気づかなかった。
他の視聴者も気づかなかったに違いない。
さらには、
観客の多くも気づいていなかった。
電光掲示板に新たな得点が表示されたのに、
ブーイングのトーンはまったく変化しなかった。
「ウォォ〜」というどよめきも拍手喝采もなかったのだ。
気づいていたのは、
国際映像を製作しているギリシャのテレビ局スタッフと、
選手、コーチだけだったかもしれない。
‘ブーイングによって得点が変更されると、場内はさらに騒然となった’
という報道と事実は大きく違っている。
ニュースなんてホントあてにならない。
思い返してみて、驚かされるのは、
ポール・ハムだ。
ブーイングのせいで演技開始を10分以上もジリジリと待たされたうえ、
得点変更の暴挙を目の当たりにしても動揺することもなく、
ネモフに客静めを命じ、
自分の演技を確実におこない、
銀メダルを獲得したのだ。
とてつもない集中力と精神力。
さすが、ハム双生児!
8月27日(金よう日) 日直・鬼界
深夜、男子体操・種目別・鉄棒を生で見ていた。
なんで、体操ばっかり見てるのか?
僕は体操が好きなのだ。
もちろん、女子体操。
へ、ヘンな想像をしちゃダメよ。
長年、ホルキナ(ロシア)の大ファンなのだ。
ホルキナはスゴイぜ、って、書き出すと長くなるのでやめましょ。
とにかく、
種目別は男女が交互にやるので、
連日、男の体操なんぞを見る羽目になったというわけだ。
さて、本題。
日本の米田と、アメリカのモーガン・ハム(ハム双生児の片割れだ!)が
無難に演技をこなし、
3人目のネモフ(ロシア)が登場。
鉄棒の周りを飛び回る大技を連発。
派手で見ごたえがあって、観客へのアピール度満点。
着地にちょっと失敗したが、存分に魅せました。
ところが、
点数が米田やハムよりも低かったのだ。
観客騒然!
ブーイングの嵐!!
「現代の体操では、非常に細かく得点ルールが決められていて、
派手な大技と同様に、
米田選手やハム選手がおこなった、
一見地味なひねりや持ち替えといった高度な技術も大きな加点対象になります。
ネモフ選手は着地以外にも、大技で1つミスをしたので、
この得点は当然の結果です」
と解説者が説明すれば、
「そのとおりです。
そのことはネモフ選手本人がいちばんわかっています。
公平かつ公正なジャッジを下したのですから、
観客のブーイングはいけません。」
とアナウンサーも語った。
が、もちろん、ブーイングは収まらない。
その間、
アナウンサーと解説者は
「一度出された得点を審判が変更する事はありません。
あってはいけないことです」
とか
「この騒ぎでは次のポール・ハム(双生児!)が演技を始められません。
ハム選手に失礼です」
とか
「今日の観客の態度はオリンピックの精神をけがします」
とか、
延々としゃべり続けていた。
しばらくすると、電光掲示板が写った。
観客のブーイングは何の変化もなく続いている。
アナウンサーは
「ご覧下さい。各審判が何点を出したのかまで明らかにして、
観客の騒ぎを静めようとしています。
審判の出した得点が変更されることは絶対にありません。
ネモフの得点は、9・762、9・762のままです。
これで静まらなければなりません。
あ、ネモフ選手が出てきました。
観客を静めようとしています。
『皆さんの気持ちには感謝している。ありがとう。
けれど、もう充分です。静かになってください』
そう言っているようです。
さすが、ネモフ。
勇気ある行為です。これぞスポーツマンシップです」
と実況し、
ようやく騒ぎがおさまり、
ポール・ハムの演技が始まった。
この時点で僕は・・・ (つづく)
8月26日(木よう日) 日直・鬼界
先日、オリンピックの男子体操・種目別・床運動を見ていた。
場内アナウンスが選手を紹介した。
「representing USAぇ〜、ポークハムっ!」
ポークハム?
なんじゃ、その名前!!肉屋の息子かぁ?
と、深夜のテレビにむかって
一人で大笑いした。
そしたら、本当はポール・ハムだった。
ガッカリ・・・。
次々に選手が演技を終え、
やがて、2人目のアメリカ選手をテレビの実況が紹介した。
「次に登場するのは、モーガン・ハムです。
先ほど演技を終えた、ポール・ハムのふたごのお兄さんです」
ふたご?
ってことは、
ハム双生児!
涙が出るほど笑った。
そして、次の日、問題の、男子・鉄棒を見た・・・(つづく)
8月25日(水よう日) 日直・橋本
三船敏郎主演『馬喰一代』(ばくろういちだい ’51)を、観に行った。
平日の午前中、
高原のペンションのリビングのような、
こじんまりしたロビーでは、
30名強の人が、
思い思いのことをして、上映開始を待つ。
ロビーに流れるBGMは、
『用心棒』のサントラ。
さすが。
三船ファンの心情を解かってらっしゃる。
ロビーに居る人は、
20代と思しき青年一人と私を除き、
あとは、全員、60歳以上。
ひと頃の、
「古い邦画」ブームがピークの時には、
この映画館が組む、
「古い邦画の色々な特集」に、
若い観客も結構来ていて、
‘普通の映画館’のロビーっぽい雰囲気も有ったが、
今は、もうダメだ。
今、
ここに映画を観に来るような人は、老人かマニアか、だ。
寂しいなぁ。
前回、来た時は、
私の隣の席に、20代の女の子二人連れが座ったっけ。
あの時の映画は、
よりによって、大昔の特撮映画。
こりたのかしら。
「ショボイ特撮〜。
やっぱ、古い邦画って、つまんなーい。」って。
今回、
私の隣の席には、腰の曲がったオバアチャンが。
このオバアチャン、
いいシーンになると、
必ず咳ばらいするので、困った。
涙を誘う、いいシーンでは、
泣きそうになるのをこらえた結果なのか、
男女の愛情の、いいシーンでは、
照れ隠しなのか、
とにかく、咳ばらいを、一発かますのだ。
すると、
連鎖反応か、
あっちでもこっちでも、咳ばらい。
なんせ、老人ばっかりだから。
老人は、なんだか知らんが、タンがからむらしい。
このオバアチャンに限らず、
連鎖反応の口火を切るキーマンが、
観に来るたびに、いつも必ず居る。
ウルサイよー。
せめて、セリフにカブせるのは、やめてくれー。
この映画館で映画を観る際、
それが、
ホント、それだけが、
悩みのタネだ。
8月24日(火よう日) 日直・橋本
心中お察しします、鬼界さん。
1度は首位に立ちながら、
ズルズルズルズル落ちてゆき、
気がつけば最下位が、ほら、もう、スグそこだ。
昨日の日誌を読み、
阪神が勝てない理由が、
よーく解かりました。
確かに、
私が見ていても、
岡田監督の行動の多くは、
「意図不明」です。
「なぜ、そうするのか」が、まったく解からないことを、しばしばやります。
「ベンチに座っているだけの監督が、なぜ、サングラスを?
しかも、ナイターなのに。」も、その1つです。
いつもいつも、
あんな「困ったちゃん」のような、
困った顔でベンチに居られたんじゃ、
選手も、
「この人についていって、大丈夫なのかしら・・・?」
と不安になる・・・ということですね?
なるほど。
甲子園で食った「トラッキー弁当」に、
オマケで付いていたらしい、
阪神の球団マスコット「トラッキーくん」と「トラ子(?)ちゃん」のシールが貼ってある、
事務所のホワイトボード。
その、
トラッキーくんの横には、
鬼界さんが、ず〜っと前に書いた「奇跡は起こる!!」の文字が、
つい先日まで、有った。
捨てきれない、「連覇」へのはかない夢を託したものだ。
だが、
その文字は、最近、付け加えられて、こうなった。
「来年、奇跡は起こる!!」
「来年、来年!」
阪神ファンの、長年の口癖ですよね。
‘判官びいき’は、ツライね。
8月23日(月よう日) 日直・鬼界
日本中がオリンピックで盛り上がるなか、
僕は連日、プロ野球を見ている。
阪神の試合だ。
きっと、僕以外でこんなものを見てる人は
日本に6人くらいしかいないだろう。
だって、まったく見る価値のないものなんです。
はっきり言ってサイテーです。
わかりやすく例えるならば、
・400メートルメドレーリレーの決勝で、
北島康介の代わりに北島三郎を泳がせる
ように監督が指示を出す
・柔道の金メダリストたちへの喜びのインタビューを井上康生にさせる
ように監督が指示を出す
ようなもんです、今の阪神は。
え?バカな指示ばっかり出してる監督が悪い?
ま、一言で言えば、そのとおり。
「北島三郎は大舞台に強いのだ。やってくれるはず」
と監督は大マジメに信じているのです。
でも、やってくれるはずがありません。
サブちゃんは鼻の穴はデカいが、しょせん演歌歌手ですから。
北島三郎と一緒にスタート台へ向かう、
森田、山本、奥村の気持ちはどうでしょう?
泳ぐ気をなくすどころか、
心の中じゃ
「なんでキモノ着たオッサンとプールサイド歩かなきゃなんないんだよ。
フェルプスやソープが笑ってるじゃねえか。
監督は水泳がまったくわかってない。
こんな人にはついてけない。
でも、監督は監督だから文句を言っちゃいけないし、
日本中が見てるから
一生懸命泳いでるフリもしなきゃなんない。あーあ・・・・。」
と思ってます。
そんな人たちに好タイムはでません。
ターンしたときに鼻から水を飲んでツーンとしたり、
コースロープに腕をひっかけて溺れそうになったり、
普段では考えられないようなミス連発で大負けします。
そんな試合なんです、阪神は。
見る価値ないでしょ?
じゃあ、見なきゃいい、って?
それをズルズル見ちゃうんです。
バカな監督より、もっともっとバカなのが阪神ファンなんです。
8月21日(土よう日) 日直・鬼界
昨日、気づいたのですが、
かもめーるって、なくなったんですね・・・。
大きい字や太い字にする必要もないのですが、
僕、好きだったんですよ、かもめーる。
安易なネーミングだけど、かわいいじゃないですか。
経費削減のためじゃないんですよ、なくなったの。
だって、懸賞はやってんですから、今年も。
ただ、かもめーるっていう名称だけが廃止されたんです。
でも、切手部分のデザインは、かもめなんですよ。
じゃあ、かもめーるって名乗ってもいいじゃないですか。
なんでやめちゃったんだろ。
この夏いちばんの悲しい出来事です。
で、
かもめーるって知ってます?
懸賞つき暑中見舞いハガキ、つまりお年玉つき年賀状の夏版です。
知らない人ってけっこう多いのかな?
あ、だから、やめちゃったのか・・・。
8月20日(金よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
‘動物モノ’が大の苦手の私が、
なぜ、
『盲導犬クイールの一生』を観たか。
ま、一種の自虐行為です。
可愛いクイールの成長を追って、
次々と映し出されるモノクローム写真。
それにカブセて、朗読。
どれも、いい写真だ。
一枚目の写真で、もう、目頭が熱くなる。
飼い主を見上げる無垢な姿に、
涙がこぼれる。
「クイールの一生」っちゅうぐらいだから、
最後、死ぬんでしょ?クイール。
産まれたての子犬時代の写真で、早くも、泣いてて、
この先、
どうなるのかしら?私。
推して知るべし。
と、ここまでは、予想通りの展開。
だが、
思いも寄らなかった障害が。
その障害とは、「字幕」。
朗読しているのと同じ文が、字幕で出るのだ。
耳の不自由な人への配慮だろう。
朗読といっても、
短い文なので、
従って、字幕も、多くて2行。
「洋画の字幕」程度なので、
視覚的にジャマというほどでもない。
じゃ、なぜ、「障害」か。
読んじゃうんですね、字幕を。
一言一句同じ文を、耳で聞いているにもかかわらず、
読んじゃうんです、字幕を。
「クイールは訓練を始めま、いかん!いかん!!
読んじゃイカン!!」
この繰り返し。
気が狂いそうになり、好きにさせました。
耳で聞き、かつ、読む。
これは、
「洋画鑑賞」の弊害なのか?
‘字幕を読んじゃう病’?
洋画、
特に、
「言葉遊び」ふんだんなマルクス兄弟のような映画を、
原語で楽しむのは、理想だ。
字幕では、その可笑しさの半分も伝わらない。
仮に、もし、
私が、ネイティブな英語を会得したとする。
洋画を観る時、
やはり日本語字幕を読んじゃうのかしら?
高度な言葉遊びを、
ちゃんと耳で理解できるのに、
字幕、読んじゃうのかしら?
耳で聞く英語の真のニュアンスと、目で追う日本語字幕のギャップで、
また気が狂いそうになるのかしら?
ネイティブな英語を話せる人、
あなたは、どうしてますか?
え?ネイティブになった時、心配すればいい?
・・・おっしゃるとおり。
8月19日(木よう日) 日直・橋本
一頭の盲導犬の一生をモノクロ写真と文章で綴ったベストセラー、
『盲導犬クイールの一生』
を映像化したもの(一応、映画。’02年製作)を、観た。
今春、劇映画として公開された『クイール』の元になったものだ。
「『クイール』は観たか?」って?
そんなもん、観ない。
あんなもん、観たら、目が溶ける。
涙で。
‘動物モノ’、大の苦手。
セブンイレブンのテレビCMで、
「今月は、パトラッシュと僕の絵皿がもらえるよ!」
と、少年ネロに呼びかけられるだけで、
哀しい気持ちになる私。
その前の月、
アルプスの少女ハイジに、
「今月は私の絵皿よ!もらってね!」
と言われると、
「よーし!もらっちゃうぞ♪」
と明るく応えられたが、
少年ネロに、
「僕の絵皿、もらってね!」
と、楽しげに言われても、
「またまたぁ・・・。明るく振るまっちゃってぇ・・・。」
と、哀し〜い気持ちになる。
少年ネロと愛犬パトラッシュの、
愛と友情を描いた
貧乏人のド腐れ人生
何をやってもツいてない一生を描いた『フランダースの犬』は、
フジテレビの「カルピス子供アニメ劇場」で、
毎週、観て、泣いていた。
ネロとパトラッシュが、
飲まず食わずでノタレ死ぬ、
例の、あの感動の最終回の次の日は、
悲しみすぎて、
学校を休んだ。
「ネロは死んでもいいけど、パトラッシュは死なないで。」
と、「カルピス子供劇場」あてに出した私のお手紙は、
どうやら無視されたようだった。
・・・・私は、何を言ってるのでしょう?
話が大きくソレました。
(つづく)
8月18日(水よう日) 日直・鬼界
昨日、飲み屋での会話。
友達「実は、ついに、DVDを買ったんだ!」
僕「すっげえじゃん。やっぱ、画像がキレイ?」
友達「さあ」
僕「さあ、って?」
友達「うちのテレビは画面が丸く膨らんでる大昔のテレビだから、
画像がキレイかなんて、さっぱりわからん。
今どき、そんなテレビ見てるバカ、いねえよな、アハハ。」
僕「うちのテレビも膨らんでるよ」
友達「あ、そ・・・・・・・・」
僕「DVDって、便利なんだろ」
友達「すごく便利、らしい」
僕「らしい、って?」
友達「福原愛って入力しとけば愛ちゃんの番組が自動的に録画されたり、
予約録画もたくさんできる、らしい」
僕「だから、らしい、って?」
友達「説明書がぶあつくて、まだ把握してない。
リモコンのボタンもいっぱいいっぱいあるし。」
僕「じゃあ、まだ使ってないの?」
友達「いや、今やってる番組は録画できる」
僕「・・・・・・・。
あ、そうそう、疑問だったんだけど、DVDって、
2時間の番組を3本録画したとき、
2本目だけ見ちゃうと、離れ小島みたいな空き部分になって、
そこにはやっぱり2時間しか録画できないの?ビデオテープと同じなわけ?」
友達「そう、それがわからないんだよね。
だから、録画したら、新しいものから見るようにしてるんだ。
虫食いみたいにポツポツ空き部分ができたら、もったいないし。
一番最初に録った、セカチューなんて、なっかなか見られない」
僕「セカチュー、見てんの?」
友達「うん、映画も見た」
僕「・・・・・・」
友達のことを悪く言うのは忍びないのだが、
彼は典型的な、宝の持ち腐れ野郎で、おまけに哀れむべきおバカだ。
8月17日(火よう日) 日直・鬼界
昼メシを買いに、ちよだ鮨に行った。
店頭に平置き式の冷蔵庫がある。
‘平置き式冷蔵庫’で通じるだろうか?
すぐにモノをイメージできた人は僕と同類ですよ、よかったね!・・?
とにかく、こういうとき困るのだ。
よく目にするけど、名前を知らないモノ。
夜店でビールを冷やしてるプール状のモノ
(これまた正式名称を知らず)
と同じ形で、上から自由に取り出せるタイプの冷蔵庫。
わかります?
ええい、わかんないヤツは置き去りだぁ。
平置き冷蔵庫に頭を突っ込んで、
お鮨の整理をしているのは、
三角巾をかぶった、威勢のいい、おばちゃんだ。
「いらっしゃい、いらっしゃい、今日はトロがサービスですよぉ」
と大声を出しながらも手は忙しく動いている。
働き者の明るいおばちゃんだ。
泉ピン子に似ているのが、気になるが・・。
と、おばちゃんが急に静かになった。
見ると、
平置き冷蔵庫に頭を突っ込んだまま、
咳き込んでいるのだ。
ゲボッゲボッ、ケボッゲボッ
そばに寄らなければ聞こえないくらいに抑えてはいるが、
グジュグジュしたものが肺からこみ上げている、明らかに悪い咳だ。
口に手をあてることもせず、
サービスのトロに向かって、至近距離で咳き込んでいるのだ。
そして、咳き込み終わると、
何事も無かったように
「さぁ、今日はトロがお得ですよぉ」
と声をはりあげた。
さすが、泉ピン子に似ていただけのことはある。
ちよだ鮨には、一生行かない。
8月16日(月よう日) 日直・橋本
オリンピック1ヶ月前に左足首に重傷を負い、
3週間も柔道が出来ずにいた時、
「大会直前の、
大切な、最終調整の、この時期に、
練習がまったく出来ないことについて、
不安は有りますか?」
というインタビュアーの問いに、
やわらちゃんは、こう答えていた。
「有りません。
小さい時から20年以上も柔道をやってきましたから。
3週間やらなかったところで、問題ないです。
7歳からやってきた貯金が有りますから。」
以前、
ある公演の本番3日前、
粉雪が吹きすさぶ真冬の寒〜い日、
ガレージのような、
「ほとんど外」っちゅうような場所で、
1日、稽古をするハメになったことがあった。
本番前の、
最後の‘通し稽古’ということで、
薄手の衣裳などに着替えてやった為、
案の定、
その日の夜には、
数人が、
発熱やら、ノドの痛みやら、風邪の症状。
翌日は、最後の稽古日。
昨日の寒さにやられ、
1人が休み、
他に2人ほどが、
明らかに体調不良。
座長は、
「稽古中止」を決定。
「早く帰って、皆、明日に備え、家で休養するように。」
と言った。
明日は、‘仕込み日’で、劇場で作業だ。
よって、稽古はまったく出来ない。
今日、稽古を中止にするということは、
本番前の2日間、まったく「お芝居をしない」ということになる。
そんなことは初めてだ。大丈夫かい?
だが、
座長は、言った。
「俺たちゃ、1ヶ月半も稽古してきたんだ。
本番前に2日や3日休んでも、だいじょび、だいじょび。」
2日あいて、いざ本番。
皆、
カミカミ。
座長が一番、カミカミ。
ボロボロ。
なんだ、なんだ、
俺たちゃ、1ヵ月半ダラダラ遊んでて、
最後、本番直前の2,3日間だけで、‘お芝居作り’してきたとでも言うのかい?
はい、そのとおりです。
やわらちゃんの試合は、ライブで見た。
「私には貯金があるから。」
本当に、有ったんだなぁ、貯金。
7歳から21年間、
この人は、柔道だけをやってきたんだなぁ。
恋をしたり、オシャレに興味を持ったり、
友達とコンサートに行ったり、
そういう楽しみを知り始める16歳という年齢の時、
この人は、もう、オリンピックで闘っていたんだなぁ。
そう思った。
8月15日(日よう日) 日直・鬼界
(きのうの補足)
初めて23区に住んだある日、
窓ガラスがかすかにビリビリ震え出した。
築200年くらいのボロアパートだったので、
もちろん、サッシじゃない。木枠の窓だ。すりガラスだ。
ガラスがなぜ震えているのか、最初はわからなかったが、
すぐにバラバラバラという爆音が聞こえてきた。
テーブルに置いたコップの水面が波立ったかと思うと、
いきなり、アパート自体がブルブル振動しはじめた。
なんせ、築300年のボロアパートだから、ナイーブな造りなのだ。
そして、アパートの揺れが最高潮に達したとき、
自衛隊のヘリコプターが
頭上を低空で通過していった。
「このアパートはヘリの道筋に当たってるんだ、ちぇっ、ツイてないぜ」
僕は思った。
その後、何度か引っ越しをした。
が、しかし、どこへ引っ越そうと、
なぜか必ず自衛隊のヘリが頭上を低空で通過する。
なんで?
僕には数少ないヘリルートを探し出す能力があるのか?
トリュフを探すブタみたいに?
んなわけないよね、
自衛隊のヘリが自分らの都合だけで好き勝手なとこ飛んでんだよね。
朝も夜も飛んでいる。
沖縄の基地の近くに住む人のことを考えれば・・・
なんて言い出すと、ややこしくなるので、沖縄のことはちょっと置いといて、
とにかくやめてほしい。
うるさっくってしゃぁねえ。
八月十五日的話題にしようとしたのに、ズレてしまった・・・。
だって、今年の8/15は影が薄いんだもん、
五輪のせいだ。
8月14日(土よう日) 日直・鬼界
遠くで、近くでセミが鳴いている。
セミの鳴き声で溢れかえり、まるで、濃霧のようだ。
けれど、静かだ。
セミの声以外、なんの音もしない。
お盆休みなのだ。
そこにあるのは、うんざりする陽射しとセミの声だけ。
車の音も聞こえない。
人の話し声も聞こえない。
カラスも鳴かない。
救急車も通らない。
自衛隊のヘリも飛んでこない。
世界から人がいなくなったみたいだ。
心地いい。
スイカを食べた。
少し本を読んだ。
昼寝をした。
オリンピックはまだ見てない。
ベランダに水を打とう。
お盆休みを満喫している。
8月13日(金よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
人体の謎といえば、
手は中指が一番長いのに、
なぜ、足の中指は長くないのだろう?
不思議じゃないですか?
8月12日(木よう日) 日直・鬼界
運悪く、どこにもトイレがなく、
すっごくすっごくオシッコをガマンしたあげく、
駅のトイレに駆け込んだ。
イッキに放尿する。
あぁ、この解放感。
し・あ・わ・せ・・・。
と、そのとき、
ブルブルブルッ
身体を震えが駆け抜けた。
ふと横を見ると、サラリーマンがニヤニヤ笑っていた。
そりゃそうだ、
まるで、絵に描いたような‘オシッコ野郎’をやってみせてんだもんな。
とても恥ずかしかった・・・。
ところで、
あのブルブルブルッってのは、なんなんざんしょ?
オシッコしたら、なんで震えるの?
冬なら、なんとなくわかります。
「人間は体温と同じ温度の液体を放出すると熱が奪われ寒さを感じる。
例:出血、放尿など」
と学術的(?)に書かれると、納得できなくもない。
でも、この暑い真夏じゃ、その理論も通用しまい。
なんで震えるんだろ?
人体の謎だ。
8月11日(水よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
例の
ビニールがところどころ破れた3人がけのベンチ椅子に座り、
Y美の診察を待つ。
ふと見つけたビニールの穴に指を突っ込み、
グリグリしたら、
スポンジを突きぬけ、
‘木’に到達した。
まれに見るボロ椅子だ。
そんなことをしている間にも、
Y美の問診は、着々と進んでいる様子。
うっす〜いドアを通して、
診察室での会話が、ちくいち聞こえてくる。
問診、丸聞こえ。
高校野球全国大会の実況をバックに、
「生理が不順なんです。」
とか打ち明けるY美。
「打った!打ちました!ホームランです!」
にかぶって、
「生理痛もヒドイんです。」
とか訴えるY美。
異常だ、
異常なシチュエーションだ。
なぜに、高校野球の実況が流れ続けているのか?
「もろずみレディースクリニック」のように、
ショパンなら、まだしも。
梅子は、高校野球のトリコなのか?
そして、
ついに、
梅子の、この言葉。
「んじゃ、パンツ、脱いで。」
私は、すかさず、
診察室のドアに片耳を押し当て、
どんな小さな音も、聞き漏らさぬよう、息をひそめた。
ビビりながらも従順なY美の様子が、
気配で判る。
「脱いだ?
んじゃ、座って。
倒します。
はい、チカラを抜いてぇ。
そう、
はい、」
「痛ぁ〜〜〜い〜〜!!」
「まだ何もしてないわよ、アンタ!
今から、今から。はい、」
「いた、いた、いたっ!」
「ランナー、一塁を回った!ストーップ!二塁打です!」(←ラジオの実況)
「アンタ、処女なの?!」
「ちが、ちがっ・・・痛っ!」
「チカラを抜いて、チカラを!」
「バッター、送りバントの構えです。」(←実況)
「うげーーーーーっ!!」
修羅場だ、修羅場。
なんだ、なんだ、
中で、子供でも産んでるのか?!
一体、どんな地獄絵図が繰り広げられているのか、
見当もつかない。
怖い。
マジ、怖い。
ビビりまくり、涙がチョチョ切れる私。
同じく、泣きながら診察室から出てきたY美。
Y美が、
私に向かって、激しく、首を横に振る。
「やめたほうがいい。」という合図だ。
そうね、そうね、
自費で「もろずみレディースクリニック」で、やればいいね。
・・・・・うんにゃ!
Y美にだけ、苦しい思いをさせるわけにはイカン。
死なばもろともだ。
くそ。
「行ってくるよ。」
そうY美に言い残し、
私は、梅子と戦うべく、診察台へと向かったのであった。
高校野球の実況を耳にしながら・・・。
(おわり)
8月10日(火よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
カチャッと扉を開けて入ってきたのは、
ヨレヨレの白衣を着たジイさんだった。
ジイさんは、
片手に、ムギ茶らしきものが入ったコップを持っている。
台所に取りに行き、帰ってきたらしい。
ジイさんは、
さしてビックリした様子も無く、言った。
「あら。あんたたち、なーに?」
ビックリぎょうてん。
ジイさんは、バアさんだった。
ジイさんのようなバアさん。
まぎらわしい。
が、よく見ると、
くちびるの外側グルリに、クチベニが。
内側は、
そうめんを食って、ベニが落ちたのだろう。
「梅子さん・・・?」
おそるおそる尋ねると、
「あたしゃ院長の梅子ですよ。」
と答えた。
その瞬間、
Y美と私の理想である
「お母さんみたいな、優しい、ベテラン女医」
のイメージが、
決定的に、
ガラガラと音をたてて崩れた。
「志村けんがコントでやる‘死にかけのバアさん医者’」に、
どこかしら梅子は似ている。
「バックレて帰ろうぜ」
そう、Y美と目配せし合っていると、
梅子は、
「あ?検診受けたいって電話してきたの、あんたたち?」
と、気づいてしまった。
仕方なく、「はい。」と答える。
梅子は、
「んじゃ、これね、」
と言いながら、
かたわらの、シミだらけの水色のカーテンを、
シャッーと開けた。
ヘンな形の椅子と、脱衣カゴ、登場。
ビビるY美と私。
この病院唯一の設備投資か。
かなり古そうなマシーンだ。
しかし、
この椅子ひとつで、見事に「産婦人科」をかもし出す。
梅子は、
思いついたように、
「んじゃ問診するから。
紙、持ってきた?
んじゃ、ひとり残って。
え?なに?ジャンケンで決める?
んじゃ、早く決めて。
はい、ジャンケンポン。
アンタが先?
んじゃ、アンタ、出て。」
ジャンケンで勝った私は、
Y美を残し、
診察室を出た。
(つづく)
8月9日(月よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
「診察室」には、誰も居なかった。
Y美と、こっそり、中に。
初めて入る「産婦人科の診察室」。
お友達のYちゃんから聞いた「クリニック」の話と、
だいぶチガウ。
Yちゃんが「検診」を受けた、
「もろずみレディースクリニック」なる病院は、
とても美しく優雅なクリニックらしい。
ショパンのピアノ曲が静かに流れる待合室には、
清潔な、かわいいピンクのスリッパが揃えられ、
フワフワのムートンカバーが掛かったソファに座り、
備品の美容雑誌を眺めながら、
診察の順番を待つ。
女医の麗子センセイは、
ファッショナブルな緑色の白衣をキリッと着こなし、
最新設備の超音波機を使って検診をしてくれた・・・らしい。
・・・
えらくチガウぞ、この、梅子の病院。
‘便所のスリッパ’もどきをつっかけ、
呆然と診察室を眺め渡すY美と私。
なんだかしらんが、
ダンボール箱が積んである。
「湿気とり ドライペット」
「伯方の塩」
とか書いてある。
箱で買ってるのか?それ。
ティッシュボックスやトイレットペーパーのストック類も。
ここは、梅子んちの物置?
そして、
ボロボロの木の机の上には、
高校野球全国大会の実況が流れているラジオが置かれ、
その横に、
そうめんが2,3本浮いた鉢と、こぼれた薬味ネギ。
・・・・・・食ってたんだ、そうめん。
今、ここで!
食ってたんだっ!そうめんーーーっ!!
・・・どうりで、めんつゆクサイ。
ここは、茶の間か?
そば屋なのか?
高校野球の実況をラジオで聞きながら、
そうめん食うなんざ、
きっと、ロクな女じゃない。
「帰ろ、帰ろ」と、
Y美と私が、
急いで診察室を出ようとした、
その時、
待合いの廊下へ出る扉とは別の、
もう1つの扉が、カチャッと開き、
誰かが入ってきた。
(つづく)
8月8日(日よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
Y美とふたり、
チャリンコで、
住所を頼りに「小林産婦人科」を探す。
袋小路になっている路地の、
その行き止まりのブロック塀に、
かろうじて読めるほどに字が薄れた看板が掛かっていた。
「小林産婦人科 院長・小林梅子」
こぎれいな一軒家が立ち並ぶ隣近所の中で、
異彩を放つ、梅子の病院。
ほったて小屋のようだ。
なに、これ、トタン?プレハブ?
どう見ても、
現在、病院として稼動しているようには見えない。
20分ほど、外で様子をうかがうも、
人の出入りは、一切、無い。
怪しい。
たまに古い邦画に登場する、
「中絶が法律で禁止されていた時代、
金もうけのために、
こっそり‘子おろし’をやっていた欲張りババァの病院」が、
確か、こんな風情だ。
もしくは、
「赤線が有った頃の、
ソッチの病気を専門に診るババァの病院」も、
確か、こんな。
・・・ますます怪しい。
こんな、
時代から取り残されたような病院で、
果たして、「検診」などやってもらえるのか?
梅子は、出来るのか?
知ってるのか?「検診」を。
Y美と、さんざん迷った末、
ま、折角だから・・・入ってみるだけ入ってみようか・・・ということに。
玄関の、ベニヤ板のような薄〜い扉を開けると、
薄暗〜い、2畳ほどの廊下。
薄汚れた、‘お便所のスリッパ’のようなスリッパが、3足。
うっすらホコリをかぶっている。
最後の患者が来たのは、一体、いつなのか。
ビニールがところどころ破れた3人がけのベンチ椅子が、1脚。
受け付けカウンター、
受け付け窓口、
そんなものぁ、無い。
受付のお姉さん?
そんなものぁ、居ねぇ。
「診察室」の札が掛かった、これまた薄そうなドアに向かって、
「すみませーん、ごめんくださーい」
と声をかけてみたが、
返答は、ない。
そのかわりに、ドアの向こうから、
高校野球の実況が、なにげに聞こえてきている。
仕方ないので、
「診察室」のドアを、
ソ〜〜っと開けてみた。
(つづく)
8月7日(土よう日) 日直・橋本
友人Y美と、
「初・子宮ガン検診」へ。
二人とも初めて。
周囲の
「検診は、受けるべき。」という声に、
ついに、重い腰を上げた二人。
近所の、めぼしい病院十数軒に電話をかけ、
「お母さんみたいな、優しい、ベテラン女医」を、
さんざん探す。
結果、
「小林梅子」が院長の「小林産婦人科」に決定。
うめこ。
いかにも‘年輩の女性’っぽい名だ。
それに、
「ちょっと、お伺いしますが、そちらに、年輩の女医さんはいらっしゃいますか?」
と電話で聞いた際、
「居ますよ。
あたしですよ。
あたしゃ院長の梅子ですよ。」
と答えた声が、明らかに‘年輩’だった。
いきなり院長が電話に出るあたり、
しかも「あたしゃ」と言うあたり、
一抹の不安も感じたが、
なにはともあれ、
私とY美にとって最重要なのは、
「ベテランの女医」、
これだ、これなのだ。
(つづく)
8月6日(金よう日) 日直・鬼界
今年はやたらとセミが多い。(うちの近所だけ?)
ちょっと歩いただけで、
人の気配に驚いたセミがそこらじゅうから飛び立つし、
(てゆうか、あれは、めくらめっぽうに発射する、って感じ?
セミ自身も自分がどこに向かってるか、わかってないし。)
足元ではサクッサクッとセミの死骸を踏みまくる。
そして、もちろん、鳴きまくり。
真っ昼間と夕方が鳴きのピークなのだが、
夜明け前と深夜(12時〜2時くらい)にも相当鳴く。
あれってケンカにならないのだろうか?
昼間鳴いてるセミは夜は寝てるわけで、
その横で夜型のセミにミンミン鳴かれたりしたら、
うるさくってしょうがない。
あの細い足でジリジリとにじり寄って、
ツンツンとかするのだろうか。
そしたら、鳴いてたセミが
「上のジジイがまた、文句言ってきたから、ちょっと静かにな。
あのジジイ、弁当屋だから朝が早くて、うっせえんだよ」
と安アパートの学生みたいな会話をするのだろうか。
でも、しばらくすると、またジャンジャン鳴きだしちゃって、
怒った弁当屋のセミは、他の木に移動するついでに
オシッコをひっかけてやるのだろうか。
でも、どこに向かって飛んでいくのか自分でもわかんないから、
熟睡してるOLセミにひっかけてしまったりして、
また大騒動が勃発したりするのだろうか。
あ、また鳴きだした。
今年は本当にセミが多い。(ウチの近所だけ?)
8月5日(木よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
横文字といえば、この前、世界最大ビックリした。
処方箋専門の薬局に行ったら、
ポスターが貼ってあったのだ。
GET THE ANSWER
〜 ゲット・ジ・アンサー 〜
お薬に関する疑問・悩み・不安などはなんでもご相談ください。
すぐにお答えします。
薬局に来る8割は年寄りですぜ。
こんなポスター作ってどうすんの?
わからん?
ま、医者の8割はろくでもない人間だから、
こんなことも平気でするんだろうな。
ついでに言わしてもらうならば、
‘THE’を‘ジ’とカタカナで書くのが僕はすごくイヤだ。
8月4日(水よう日) 日直・鬼界
東急バスに乗った。
それにしても、乗り物ネタが多いなぁ・・。
ま、いいか。
『つぎは西町三丁目、婦人病の専門女医・吉沢クリニック前です』
とアナウンスが入り、
どこのバスでもこーうー宣伝が入るけど効果あるのだろうか?
‘センモンジョイ’って耳で聞いてもけっこー意味不明だし。
‘洗モン・ジョイ’ってP&Gの新製品?と思う人もいるだろうし。
いや、いねえな。
などと考えてるうちにもアナウンスはつづいている。
『車内で不審物を発見されましたら、お手を触れずに、
車内のサービスプロバイダーまでお知らせください』
サービスプロバイダーって?
・・・・・・・?
あ!そっか、運転手さんのことか!
へぇ、東急バスじゃ運転手さんのことをサービスプロバイダーていうんだ。
バカじゃねえの?
運転以外にどんなサービスをプロバイドしてくれんだよ?
回数券の販売だけじゃねえか。
横文字にして嬉しいのかね。
恥ずかしいとは思わないのかね。
センスがわからん。
8月3日(火よう日) 日直・橋本
ダイエーのキャッチャー、
城島クンは、えらい。
イイこと言うなぁ。
NHKスポーツニュースで、
こんなことを言っていた。
「試合では、ピッチャーとキャッチャーの信頼関係がモノをいう。
ピッチャーの、キャッチャーへの信頼を、どう勝ち得るか。
僕は、
その日その日のピッチャーを、よーく見るんです。
どんな小さな変化も見逃さないようにするんです。」
へぇ〜、なるほどねぇ。
そして、
城島クンは、
自分が、
ピッチャーの、その‘小さな変化’に、ちゃ〜んと気づいてることを、
さりげな〜く、
やさし〜く、
本人に告げるのだ。
「あら?髪の毛、切った?」
「今日のモミアゲの形、イカシてるぅ。」
「スパイクのヒモの色、ピンクに変えたのね?」
城島クンに、
そう耳元でささやかれた本人は、どう感じるか?
「きゃ!
僕の、そんな、ささいな変化にまで気づいてくれたのね?!
この人は、僕を見てくれている。
知ってくれている。
この人になら・・・・ゆだねてもイイ。」
と、こうなり、
ピッチャーは、
城島クンに、全幅の信頼を寄せることとなる。
そうなりゃ、シメたもの。
例えば、ピンチの時、
‘ピッチャー本人が投げたい球’と‘キャッチャー城島クンが要求する球’
が食い違った場合でも、
ピッチャーは、
「ううん、彼にゆだねるべきだわ。そうよ、彼は信頼できる人だもん。」
と、意思修正してくれるのだ。
結果、
試合に勝つ。と。
こーゆーことね?
「ささいな変化も見逃さず。」
人との‘きずな’を強固にするには、これは必須なのね。
無関心は、イケナイってさ〜。
8月2日(月よう日) 日直・鬼界
地下鉄の車内で
突然、怒声が起こった。
「#〇$⇔л※п!!」
何を言ってるか、さっぱり聞き取れなかったが、
僕は即座に反応し、
声の主を探した。
が、
それらしき人が見当たらない。
僕の周囲の人も不思議そうにキョロキョロしてる。
?
しばらくすると、再び、誰かが怒鳴った。
やはり、誰が怒鳴ったのかわからない。
車内中がキョロキョロしている。
その中で、連結部分に近い優先席の人たちだけが
固まったようにうつむいている。
ははぁーん、さては、あそこにいるんだな、キチガイは。
でも、優先席に座っているのは
年寄とハゲたサラリーマンと若い女の子だけで
立っているのは、
NECの紙袋を下げた中年サラリーマンしかいない。
?
僕はしばらく見ていた。
すると、
NECの紙袋を下げた、
なんの変哲も無い、どこにでもいる、実直そうな、普通の中年サラリーマンが
突然、
意味不明の言葉を大声で叫んだ。
吊革を持った右手も
窓を向いた顔も
カバンをはさんだ足も、
どこもかしこも全く動かさず、
表情も全く変えず、
口だけが大きく動いたのだ。
そして、叫んだあとは
何事もなかったように、どう見ても普通のサラリーマンに戻っている。
マジでコワかった。
正真正銘のキチガイだ。
完全に精神を病んでいる。
なにをしでかすか、わからないぞ。
次の駅に着くと、
優先席で固まっていた全員が電車を降りた。
そりゃそうだ、命には代えられないもんね。
8月1日(日よう日) 日直・鬼界
なんだかしんないけど、
今年はむちゃくちゃ、蚊に刺されまくってる。
例年ですと、
ひと夏に10回程度しか、やられないのに、
今年はもう、20回は越えた。
しかも、
足首周辺だけ刺されてるのだ。
刺された上を刺されたりして、
マタンゴみたいになっている。
僕の足首からは、特殊な蜜が出てるのか。
アースノーマットを24時間つけっぱなしだ。
液がなくなったので交換した。
「30日用なんて、すぐなくなっちゃうなぁ。
やっぱ60日用でなきゃね。
60にち60にちいっぽんぽん、と。」
独り言を言いながら、交換した。
けど、
なんか釈然としない。
なんだろう?
そうだっ、わかった。
30日用と60日用って、見た目まったく一緒じゃん!
形も大きさも液の色も液の量も。
どこで、どう、30日の違いが出るの?
ダマされてんじゃねえの?
使い始めた日なんて覚えてないから、
液がなくなったときに、
「あれからもう30日?月日のたつのは早いなぁ」とか
「あれからもう60日?月日のたつのは早いなぁ」と
思っちゃってるんじゃないかしら?
アースの思うつぼ?
釈然としなかった原因はわかったが、
依然、釈然としない。
7月31日(土よう日) 日直・橋本
昨日の日誌で、
鬼界さんも、
『股間防御の当て布』なる言葉を使っているが、
私は、半月ほど前、
「野球のキャッチャーは、アソコにプロテクターをつけている」
という事実を、
初めて知った。
テレビで、
元巨人軍投手の槙原が言っていた。
「自分のに合ったサイズのをつける」らしい。
「アメリカサイズと日本サイズが有って、
それぞれに、また、大・中・小が有る」とか。
女子のブラジャーほどは、
サイズが、細かく分かれてはいないようだが、
ブラと一緒で、
やはり、
カップがデカクなるほど、自慢になるのか?
どのようなモノなのだろう?
ある程度、硬い材質じゃないとダメだろうな?
そこに、ひとまとめにして?
お店に売ってるのかな?
商品名はなんだろう?
・・・・・・ちっ、槙原も槙原だ。
中途半端なことを言うから悪い。
知識を披露するなら、
人が知りたがるポイントをチャントおさえて述べなきゃダメだ。
どうしてくれるんだ。
野球を見ても、
キャッチャーの「チ○コ・カップ」が気になって仕方がないじゃないか。
7月30日(金よう日) 日直・鬼界
昨日の阪神戦。
ピッチャーの投球を取りそこねたキャッチャーが
そのまま地面にうずくまってしまった。
解説者がおもわず一言
「あれは痛いわ、突き上げてますもん。」
リプレイで見ると、
投球がワンバウンドして、
たしかに、キャッチャーの股間へ真下からもろに突き上げていた。
さすが解説者、
一瞬にして状況を見抜いていた。
アナウンサーも
「キャッチャーはうずくまったままですねぇ。
相当、痛いんでしょう。
ピッチャーも心配そうに見守っています。
あ、顔を上げました。
かなり、顔をしかめています。
ゆっくりと立ち上がりました。
謝るピッチャーに苦笑いで答えています。
どうやら、大丈夫のようですね。」
と、実況していた。
ん?待てよ。
結局、このアナウンサーは何が起こったかを説明してないぞ。
テレビだから、いいけど、
ラジオだったら、説明しなきゃわかんない。
ま、今のラジオだったら、
「ピッチャーの投球がワンバウンドして、‘当たった’みたいです。」
とか
「大事なところを直撃です。これは痛い。」
とかって言えるけど、
問題は昔のラジオだ。
ほら、あるじゃないですか、
あの長嶋がまだ新人の頃の、硬〜いマジメ〜な実況。
「投手の投じた速球が本塁上で一跳ねし、
捕手の股間を直撃いたしました。
ほぼ垂直にはずんだ為、
股間防御の当て布をはずれ、
陰嚢に命中した模様です。
いえ、お待ちください、捕手の苦悶の様子を見ますと、
被害個所は、陰嚢と陰茎の境界部のようであります。
相当、痛そうであります。
頑張れ、頑張れ。
日本全国の野球好きが君の急所を心配しています。」
こんな実況、聞きたかったな。
7月28日(水よう日) 日直・鬼界
久しぶりに、近所の台湾料理屋へ行った。
開店当初にたまたま行ったことがあり、
リーズナブルな割りには美味い、と思っていたら、
あっという間に、人気店になっていた、
そんな台湾料理屋だ。
時間が早かったせいか、
店内はすいていた。
テーブルに座ろうとすると、
干ばつの割れ目みたいな目をしたブッサイクな中国人の女店員に
「2めさま、こち。こちどぞ」
(「2名様、こっち。こっちへどうぞ」)
と言われ、
無理矢理カウンターに座らされた。
店内はガラガラなのに、
カウンターだけ、二人連れでギューギュー詰めだ。
座って、まだメニューも見てないのに、
干ばつの割れ目が
「おみ物、おみ物」
(「飲み物、飲み物」)
とオーダーを取りに来た。
「まだ何も決まってないから、あとで呼びます」と言うと
干ばつは
聞こえないくらい、かすかではあったが、舌打ちをして、
その場を動こうとしない。
飲み物をオーダーした。
僕「桂花陳酒のソーダ−割りをください」
干ばつ「赤と白、どっち?」
僕「桂花陳酒に赤と白があるのですか?」
干ばつ「赤と白、どち?」
僕「桂花陳酒に赤と白があるのか?」
干ばつ「赤と白、どち?」
僕「質問に答えろよ。桂花陳酒に赤と白があるのか?」
干ばつ「ある。赤と白、どち?」
僕「どう違うんだよ?」
干ばつ「色が違う。赤と白」
僕「・・・オマエはバカか、味の違いを聞いてんだよ。」
干ばつ「赤、甘い。赤と白、どち?」
僕「じゃあ、赤でいいや。」
赤桂花陳酒のソーダ割りが運ばれてきた。
一口飲んで、笑ってしまった。
フタをしないで半年は置きっぱなしにしてたようなソーダで割ってあった。
干ばつを呼んだ。
「キが抜けてるから、取り替えて」
干ばつが何か言いかけたので、
目の前にグラスを差し出すと、しぶしぶ持って行った。
その隙に、僕は店を出た。
この店、レベル落ちすぎ。
料理もサイテーになってるんだろう、きっと。
7月27日(火よう日) 日直・橋本
「暮れ行く空と海を、
砂浜にウンコ座りして眺める私のうしろ姿・・・」
とゆー写真入り暑中見舞いを送った後輩から、
メールが。
「いつのころの写真ですか?
10年前頃のような。」
・・・N美ちゃん。
私のかわいいN美ちゃん。
ソノ写真は、今年のです。
ソレは、
つい、こないだと言ってもいい、
今年の6月のグッド・ショットです。
おかしい・・・。
なぜだ、なぜなんだ。
なぜ、10年前の写真に見えるんだ。
うしろ姿ゆえ、
顔は見えない。
だが、
頭に2つリボンを乗せているらしいシルエットが、
私の10年前のアホ面を思い起こさせるのか?
このホームページの「プロフィール」欄の私の写真を見た、
大学の時の先輩に、
「なに?あれ、大学時代の写真を載せてんの?」
と言われたことがある。
なにをおっしゃる。
アレは、
ホームページ開設直前、
すなわち今から4年前に撮った写真です。
なのに、
「なに?あれ、大学時代の?」と。
この質問の意味をよーく考えると、
「なに?あれ。
おまえ、大学時代の写真なんか載っけてんの?
汚ったねー。」
とゆーことになります。
さらに、
「この写真は若く見える。それに比べて実物は・・・。」
とゆーことにもなります。
言い換えると、
「今の顔は、とてもじゃないけど使えねー顔だ。」
とゆー意味になります、ワッハッハ。
・・・待てよ、
こう考えてくると、
なーに?
この先輩の中で、私という人間って、
なんか、
サイテーなヤツじゃん?
7月26日(月よう日) 日直・橋本
7月某日は、
大学3年の時に好きだったコウジ君のお誕生日。
その同じ大学3年の時に、
生まれて初めて、
銀行に口座を開いた私は、
その時、
暗証番号に、
コウジ君のお誕生日を入れた。
で、
ずーっと、その番号で。
当初の私にとっては、
もっともな理由で生み出された暗証番号だったが、
今となっては、
「なぜ、この番号なのさ。」
これも、
私の「過去の遺物」のひとつか。
消滅させよう。
もう使わないしな、この口座。
しかし、
知らね−だろーなー、
コウジ君。
キミのお誕生日、
こんなところで使われてたんですぜー。
7月25日(日よう日) 日直・鬼界
ニュースのバカ vol.久々
福井県庁に2億円の宝くじの当たり券が送られてきた。
「豪雨被害の援助に使ってほしい」と匿名の手紙が添えられていた。
この匿名さんの気持ちがさっぱり、全然、全く、完璧に、これっぽっちも
理解できない。
まず、
2億円の当たり券を封筒に入れる前に相当の葛藤があったはずだ。
たとえ、この匿名さんが、
すべてに満ちたり、夢のような幸せな生活をしていようとも、
2億円あれば、
さらに満ちたれ、幸せられるのだ。
別荘を買うもよし、日本一うまい店でディナーを食うもよし、
子や孫のパンパースをサラサラデラックスにすることもできる。
(ちなみに、匿名さんが大金持ちである可能性はない。
金持ちって、すっげえケチですもん、マジで)
2億円で得られるものを考えなかったはずはない。
迷ったはずだ。
そして、迷った末、寄付するほうに心が傾くなんて、
信じられない。
はっきり言って、マトモじゃないと思う。
100歩譲って、いや100兆歩くらい譲って、
寄付しようと決意したとする。
なんで福井県庁に送るわけ?
新潟の被災者は無視?
泥にまみれた我が家を、
汗だく涙まみれになって後片付けしてる、新潟県民が
このニュースを聞いたとき、どう感じるか、
考えなかったのか?いい歳をして。
せめて、
「新潟と福井で1億づつ分けてください」と手紙に書けなかったか?
新潟県民の傷口に塩をすり込むような、イジメだと思う。
そして、「なんで福井県庁に送るわけ?」には
もうひとつの意味がある。
あの阪神大震災のとき、
日本中から史上空前の義捐金が集まった。ものすごい額だった。
で、そのお金は何に使われた?
知ってる?
僕もよく知らないが、
たしか、一部は頭割りして、各世帯に見舞金として送られたと思う。
それにも賛否が多々あった。
各世帯で割ってしまうと、少額になるから意味がなかったとか
まとまった金として使うべきだったとか。
つまり、行政はそんなお金を使いこなせないのだ。
前例がないから、どうしていいかわからない。
使いこなせないうえに、何に使ったかさえ明確にしないところに、
「被災者の援助に使ってほしい」
すなわち、
「被災者のために自由に存分に使ってください」
と2億円も送る神経がわからない。
「収入のない高齢者の自宅修理に優先的に使ってほしい」とか
「ボランティアに弁当を出してあげてください」とか
自分なりに調べて、用途を指定すべきだ。
それは、2億円も寄付する人の義務だと思う。
なんだかんだ書いてますけど、
「なんで、オレにくれへんねん!」というヒガミが一番大きいのは、確かだ。
7月24日(土よう日) 日直・橋本
1年ぶりに、友人T子と飲んだ。
T子は酒豪で、
前日も「朝まで飲んでいた」らしい。
「あまり寝ていない」と言っていた。
で、この人、タバコも吸う。
特に、
酒席では、
ほとんどチェーン・スモーカー。
バンバン吸う。
酒・タバコ・寝不足・・・と、不摂生極まりないくせに、
なぜか、肌がキレイ。
吹き出物1つ、出来ちゃいない。
「なんで?」と聞いてみた。
T子いわく、
「石鹸で顔を洗ってるから。」
固形石鹸。
あの、
白い、何の変哲もない、
昔ながらの固形石鹸での洗顔が、
美肌の秘訣だとT子は言うのだ。
「洗顔フォームなんて、混ざりものばっかりなんだから。
純石鹸といわれる、あの昔ながらの石鹸がベスト。」
と。
1個100円もしない石鹸で美肌になれるんなら、
こりゃ、お得だ。
「荒れそうだなぁ。」
と私が言うと、
「最初は荒れるかも。
でも、2,3日過ぎたら、もう大丈夫。ツルピカ。」
とT子。
「洗顔後の化粧水は、何をつけてるの?」
と聞くと、
「何もつけない。」
「バリバリしない?」
「洗顔直後はツっぱるけど、
じきに、肌自身が出す潤い成分でシットリしてくる。」
と。
な〜る、そういうもんか。
有った、有った、
ウチにも有った、普通の石鹸。
‘ベランダの手すりとかを拭くゾウキンを洗う用’に買ってあった石鹸。
早速、洗顔。
結果。
顔、荒れ荒れ。
真っ赤っか。
これが、
2,3日過ぎたら、ツルピカに?
こんなのが?
ホント?
で、
バリバリになってますよ?
洗顔後、2時間経ってますけど?
・・・・・どーすんだよ、この顔。
止めるべきか、
あと3日続けるべきか、
それが問題だ。
7月23日(金よう日) 日直・鬼界
スーパーに行った。
卵の特売、L玉が1パック88円だった。
当然、黒山の人だかりだ。
どうにかこうにか卵に近づくと、
店員のオバさんがダンボールから卵を取り出し、
棚に並べている。
が、棚に置いた瞬間、客が卵をかっさらう。
オバさんは精一杯の最高速度で
棚に並べようとするが、
1個も並ばない
どころか
客はオバさんの手にある卵もひったくるし、
ダンボールから直接、卵を持ってってしまう。
オバさんはロバのような悲しい目をして働き続けていた・・・。
これってバカじゃん?
ダンボールのまま置いときゃいいんじゃないの?
並べる意味はないのでは?
店内をひとまわりして戻ってくると、
卵出し係は若いにいちゃんに替わっていた。
にいちゃんは次から次にダンボールをカッターで切り開けてるだけだった。
棚に並べる気なぞ、ぜんぜんなかった。
やっぱ、これでいいんじゃん。
あのオバさんも、ちょっと気付けば、うんと楽になったのに。
頭が回らないんだよな。
暑さのせいかな
うっ、しまった!
今日こそは‘暑さネタ’から離れようと思ってたのに、
またやつてしまつた・・・。
7月22日(木よう日) 日直・鬼界
ぎょへぇーっ!!
とビックリした、
昨日の日誌を読んで、
僕は。
と、いきなり倒置法ですが、
実際、僕は気象庁へ電話しようかと思ったのです。
数年前、温度計を買おうと、ハンズに行きました。
近未来的なメタリカな温度計やら
気温が上がるとキリンの首が伸びていく温度計やら
あるわあるわ、温度計オンパレード。
が、どれもこれも高ーい。
温度計に6000円も払ってられません。
保健室にあるようなシンプル温度計でも1700円。
だから、僕は温度計購入をあきらめたのです。
が、
去年の夏、100円ショップに行くと、
あるじゃありませんか、お・ん・ど・け・い。
もちろん買いました。
もちろん設置しました。
もちろん役立たずでした、
冷夏だったので・・・。
んが、しかし、
今年の猛暑!
温度計の赤い液体はグングン上昇し、
買ったかいがありました、てゆうか、ありすぎ。
見るのもイヤになってました。てゆうか、見ないようにしてました。
そんな温度計が40度を越えたのです。
うへっ、40℃?
ここはインド?
まさか。
100円ポッチの温度計がバカになったんだ。
しかも、去年買ったやつだ。
100円温度計の使用期限なんて3ヶ月くらいのはずだ。
だから、40℃なんてありえない。
でも、もしかして、万が一・・・・
確認すべきかも・・・
気象庁に電話してみるかな・・・
まえにも電話してるしな、
意外と親切に応対してくれるしな・・・
という葛藤が僕の内部であったのです。
結局は電話しなかったんだけどね。
だって、ちょっとバカみたいじゃない?
でも、
すりゃあよかったな、
そしたら、ニュースで取り上げてもらえたんだよね。
損した・・・。
7月21日(水よう日) 日直・橋本
海外旅行のパンフレットには、
『各国の主要都市の平均気温』というのが載っている。
東京の平均気温は、
「7月・・・25.4℃
8月・・・27.1℃」
となっている。
という話を、
数年前の夏、
稽古中に皆で話したことがある。
「暑さ」に異常に弱く、
ゆえに、
「暑さ」関連に、敏感に反応する鬼界さんは、
案の定、
この「ウソ気温」に大怒り。
「ばか言ってんじゃねーよ。
いつの話してんだよ。
年々、上がってんだよ、平均気温は。
8月が30℃以下ってことがあるかよ、ばーか。」
で、
鬼界さん、
パンフレット記載の旅行主催会社に、
抗議の電話をかけたらしい。
「この平均気温は、おかしいんじゃないかしら?」
と言うと、
「ナントカっていう本に載ってるデータを引用してますので。」
と言い逃れをされたそうだ。
で、次に、
気象庁に電話したらしい。
すると、
「平均気温は、過去30年間から割り出す数値であって、
近年のデータのみで割り出される気温ではありません。」
と説明され、
すっかり言いくるめられた鬼界さん、
「うーむ、じゃ、まだ30年目の区切りが来てないってワケか。
いつ来るのかしら?今年かしら?来年かしら?」
と。
・・・なにか楽しい事でも待ってるのか?おめーは。
それ以後、
益々、
鬼界さんは、
「夏の、日々の気温」というものに過敏反応するようになった・・・
と、周りの私たちは見ていた。
そして、昨日。
39.5℃を記録した東京。
「気象庁の‘お天気相談所’に、
こんな電話が、かかってきました。」
と、ニュースで言っていた。
「ウチの温度計が40℃を示してるんだけど、
まさかね?ハハハ。・・・・こわれてんのかしら?」
という電話。
その電話、鬼界さんがしたんじゃねーの?
と、私は密かに思っている。
7月20日(火よう日) 日直・鬼界
そうさ、オイラは暑さにやられてる。
頭を振ると、チャプンチャプンと音がする。
脳がとけてしまったからだ。
だって、
ニュースを見ましたか?
今日は、観測史上最高の暑さを記録してんですよ。
ってことは、
人類史上最高の暑さなわけですよ。
平安時代とか江戸時代にこんな異常気温があったと思えないもん。
言い換えるならば、
サルが直立歩行して以来、
誰も経験したことのない暑さのなかに僕たちはいるのだ。
歴史的瞬間に立ち会っているのだ!
と言ってみたって、嬉しくもなんともねえや。
もう暑くて暑くて
と、暑いことばかり書いてても暑いだけなので、
ふと気付いた社会的問題に触れてみよう。
リサイクルのとき、はがしやすいように、
ペットボトルのラベルにはミシン目が入っている。
ミシン目が2本の場合と1本の場合があるが、
1本のやつってムカつかない?
ミシン目に沿って、ラベルをむいていっても、
たいてい5個目のミシン穴あたりで
破きラインがミシン目から大きくそれていって、
(細心の注意を払っても、8個目がマイベストだ)
破き目がヘロヘロになり、
力任せに原始的な破きかたをすることになる。
ミシン目の意味ねえじゃん!
しかし、ミシン目がなかったら、破き始められないでしょ?
とメーカーの人に言われそうだが、
でも、なんか、なんていうか、それって違うじゃん。
ミシン目が2本入ってさえいれば、
スパッと破けて、気分も爽快になれるのに、
1本しかないばっかりに
後味ワルいっていうか、
大事な仕事をやり遂げられなかったようなでもやり遂げてしまったような
中途半端な気分になるっていうか、
なんか、ちょっとした悔いが残るんだよな。
ミシン目は2本にするべきだと思う。
ペットボトルをガンガン飲んでっから、こんな日誌になったんだな。
だって、飲まなきゃ死んじゃうもんね、この暑さじゃ。
って、結局、暑さかい!
ま、しゃーないね・・・。
7月19日(月よう日) 日直・橋本
暑い時期には、
なるたけ、
「暑さに‘異常に’弱い人」に会わないほうがイイですね。
よけい暑くなる。
あの、息も絶え絶え、やっと生きてる様子が、
ホント、暑苦しい。
頭も身体も、
見るからに、暑さにヤられ、
言う事なす事、すべて「暑さ」関連。
もう、
「暑さ」に支配されちゃってんだな、脳が。
事務所に、
桃を持って行って、食べた。
皮をむき一口大にカットしたものを食べる私たちを尻目に、
鬼界さんは、
口で皮をむしり取り、
丸ごとカブリ食い。
口から桃汁をたらし、フガフガ鼻息をたてて、
一心不乱に食っている。
北京原人が、初めて甘い果実を発見して食った時のような食べ方だ。
ペロペロッと桃を食べ終わった鬼界さんは、
「桃、食べちゃった、ボク・・・。」
というような恨めしげな目で、
私たちの皿の上の桃を見、
「あ〜あ、今日は、もうこれで楽しいことは何も無い・・・。」
というように、
ハァ〜〜と、デカイため息。
桃汁でベトベトの自分の手を見つめ、
「この手を地面につけたら、アリが一杯よってくるかしら・・・」
とつぶやき、
またハァ〜〜と、ため息。
そして、
窓の外をボ〜〜と眺め、
消え入りそうな声で唄いだした。
「南の島は常夏だぁよ・・・」
で、また、ため息。
楽しい唄が、台無し。
映画『生きる』の志村喬の唄、
「命短し恋せよ乙女・・・」と通じるものが有るよ、こりゃ。
死ぬんじゃないの?鬼界さん。
影が薄い気がする。
カンペキ、暑さにヤられてるね。
とけてんじゃないの?脳ミソ。
こんなのと居たら、私たちまで生気を失いかねない。
早々に、解散した。
まだ7月。
夏はこれからだぜ。
どーすんだよ。
7月18日(日よう日) 日直・鬼界
部屋には空いたペットボトルが散乱している。
アクエリアスやらゲーターレードやらを
ガブ飲みしてるからだ。
いくらでも飲める。
工場からトラックで直送してもらっても全部飲める。
ゴクゴクゴク。
そんななか、ハタと気付いた。
女の人はかわいそーだ!!
女の人はペットボトルに、そっと唇を添えて飲むじゃないですかぁ。
伊藤園のお茶のCMで、異常にやせたホクロの女の人が飲んでるみたいに。
僕も‘そっと唇添え飲み’をやってみたのです。
そしたら、
なんじゃ、こりゃぁー。
液体がぜーんぜん口に入ってこないじゃねえか!
飲んだ気がしないぜ。
やっぱ、ペットボトルをガバッと口にくわえ、ゴックゴック飲まないと。
なんで、女の人はガバッとくわえちゃいけないの?
ヒワイだから?
あれにイメージを直結させてしまう、その発想が卑しくヒワイだと思うぞ。
べつに気にしなきゃいいじゃん。
だって、ペットボトルを前後に動かすわけじゃないんだからさ。
って、僕がヒワイ?
そう、僕はヒワイなのだ、当たり前さ。
女の人はかわいそーだ。
でも、うちに帰りゃ、思いっきり、グゎバァーってくわえてんでしょ。
だって、暑いもん、ゴックゴク飲まんとやってられんもん。
7月16日(金よう日) 日直・鬼界
あーあ、記事の続きを読まなきゃよかった・・・。
というのも、
マケドニア(どこにあるの?)の猛暑の記事に飛びついて
昨日の日誌を書いたんだけど、
日誌を書き終わって、
記事の続きを読んだのさ。
そしたらよぉー、
『ドイツでは最高気温が10度台の涼しい日が続き、
南部の山岳地帯では初雪が降った。
ベルリンのビアガーデンでは、
クリスマス名物のホットワインが早くも登場している。』
ガヒーッ!
ドイツはなんて過ごしやすい夏なんだ!!!熱烈歓迎冷夏!
いいなぁ、ドイツ。
ぼくはマケドニア人よりはマシだが、ドイツ人には負けてんじゃん。
とガックリしてたらよぉー、
記事はまだ続いてたのさ。
『フランスでも冷夏にみまわれ、
農作物への被害が懸念されている。』
で、そのあとに写真が載ってんのよ、
冷涼な天候が続いているフランス西部ポルニーシェの海岸で、身を寄せ合うカップル
って、なんだよ?
記事と写真が関係ないじゃん。
フランスだからカップルの写真載せとけ、ってこと?
ひっでえなぁ。
でも、
なんにしたって、いいなぁフランス。人生はやっぱ愛だもんね。
ぼくは、マケドニア人よりはマシだが、ドイツ人には負け、フランス人とは勝負にならない。
そんな夏をおくっています。。
7月15日(木よう日) 日直・鬼界
暑い暑い暑い。
体質なのか宿命なのか、僕は暑さに本当に弱い。
こんなに暑いと、
なんにもやる気がしなくなり、
夢も希望もなくなり、
思考力・判断力・想像力は消えうせ、
「1.2.4.5・・・」と数もかぞえ間違えてしまう。
が、しかし、
マケドニアでは(どこにあるの?)
先週から40度を越える日が相次ぎ、
農場や道端でバタバタと人が死んでるそうだ。
ガヒーッ!
気温40度!!
体温よりも高い!!!
てゆうか、
インフルエンザで高熱を発しても、高熱を発してることにさえ気付かないわけだ!
マケドニア人に比べりゃ、まだマシだ。
そう思って、秋が来るのを待とう。
7月14日(水よう日) 日直・橋本
昨日の日誌について、
メールを頂きました。
『「目標は、より高く。」
とは思いながら、
残念ながら、
女なんて、
下を見ては「私は、あの子よりはマシ。」と、
心の中で人を踏み台にしまくる生き物です。
特に、容姿は、そう。
あまりにも素敵過ぎる女性は、目標にも成り得ないので、返って目に入りません。
だいたい自分レベルか、
あるいは、
それよりチョイ下の女と比べては、
「勝った。」と心の中で思い、
自信をつけていくのです。』
なるほど。
よーく、解かります。
高〜いところに目標を置いたばかりに、
「なかなか目標に到達できないよぉ〜」と常にストレスを感じる・・・
それよりも、
自分よりダメなヤツを見て、
「あんなのよりゃマシだ!ガッハッハ!」
と明るく過ごす方が、
どれほど身体にイイか、しれませんね。
なるほど。
ちょっと前に、
掲示板で、ゆりっちさんが、
「疲れてる女は醜いですもんね。」
と、ご自分を戒めてらっしゃいました。
同じく夏バテ気味の私は、
それを拝読し、
「そうね!シャンとしなくちゃ!」
と反省しました。
その矢先、
昨日、
電車内で、‘疲れ果てた女’に遭遇。
吊革につかまっている私の前に座っていた、その女。
顔を思いっきり天井に向け、
口をパッカ〜ンと開け、
おまけに、
ウス目開けて、
熟睡。
死人みたいに、白目むいちゃって・・・。
汗で化粧もクズれにクズれ・・・。
私の眼下にある、
そのエクソシスト顔をジッと見つめながら、
思いました。
「だいじょぶ、だいじょぶ。
あたし、この女よりは、きっと疲れてはいない。
この顔よりは、マシだ。」と。
7月13日(火よう日) 日直・橋本
久しぶりに会った高校時代の友人K美。
今年の春に、
娘が小学校に入学したそうだ。
K美によると、
その娘は、
ちょっと‘扱いづらい子供’らしい。
担任の先生にも、
それっぽいことを言われたそうで、
かなり気にしている。
小学校に上がってからの、
益々の‘あまのじゃく’ぶりに、
「この子は、一体、どうなるの?!
ロクでもない女になるのでは・・・・?!」
と、不安にかられることも、たびたびだそう。
そんな時の強い味方が、
私だそうだ。
K美いわく、
「‘きよみは、ゲタをはいて学校に行ってたんだ。
それに比べりゃ、ウチの子は、まだマシ。’
そう思うことにしてるの。」
高校時代に、私がした話を、
K美は、ずっと覚えていたようだ。
「私は、なぜか、ゲタが気に入って、
小学校入学時から3年生まで、
ゲタをはいて通学していた。」という話。
その間、
3回転校したが、変わらずゲタで通学。
母が、次々とカワイイくつを買ってきたが、
見向きもしなかった。
「ゲタゲタゲタゲタ」と、男の子にからかわれても、
気にしなかった。
「目標は、より高く。」
と言うが、
こーゆー場合は、
下を見て、
自分を元気づけたくなる気持ちは、よく解かる。
「あれに比べりゃ、マシよ。」と。
いいの、いいの、
どうぞ、私を踏み台にして。
思わぬところで、
人の役に立っているものですね。
7月12日(月よう日) 日直・橋本
今月4日。
『アメリカ独立記念日恒例、
ニューヨーク・コニ−アイランドで開催された
米ホットドッグチェーン主催の「ホットドッグ早食い競争」で、
小林たけるさんが優勝。
2位も日本人。』
というミニ・ニュースを、
たまたまテレビで目にした。
見たところ、
どうやら「2位の日本人」は、
白田君のようだ。
懐かしい。
小林君、白田君。
元気だったのね。
東京12チャンネルのヒット番組『テレビチャンピオン 早食い・大食い選手権』を、
他の民放が、
こぞってパクリだしさえしなければ、
私は、
第1回から欠かさず見ていたコノ12チャンの番組を、
今でも、楽しんで見ていたことだろう。
マイナーな12チャンで、
細々とヤってる限りは、
「‘早食い’をマネて、中学生死亡。」などという事故は、
起こらなかったに違いない。
そう。
6チャンが悪い、6チャンが。
コツコツと12チャンのコノ番組が発掘し育てた、
「早食い・大食い」の人気選手をごっそり引き抜き、
パクリ番組を大々的にヤり始めた6チャンが、悪い。
小林たける君なぞは、
特に、アイドルみたいな顔立ちだったので、
12チャンに1度登場するや、
スグ、6チャンに引き抜かれ、
「ウチだけにしか出ないでね。」と、
独占契約を結ばされた。
6チャンは、
そして、
小林君や白田君ら、大食い界の人気者らを一堂に会させ、
12チャンの「テレビチャンピオン」とは比べものにならぬほど、
ショーアップ&スケールアップした「早食い番組」を作り、
頻繁に放映しだした。
その結果、ちまたでは、
「早食い・大食い」人気がピークとなり、
とうとう、
視聴者がマネて死亡するという事故に・・・。
で、
各チャンネル、早食い番組、それっきりヤめ。
選手たち、おっぽり出されちゃった。
そのうち何人かは、
仕事を辞めてテレビの「早食い」で生計を立てようとしていた矢先。
12チャンも貧乏クジ。
番組はパクられるわ、人は取られるわ、
あげく、
番組自体が打ち切りになるわ・・・。
4年前の暮れ、
鬼界事務所の忘年会で「早食い大会」をやった時、
私は、
早食い選手たちの「早い食べ方」を、
大いに参考にさせてもらったっけ。
小林君は、
ニューヨークの「ホットドッグ早食い競争」は、
今年で4連覇だそうだ。
人知れず、
精進していたのねぇ。
また見たいなぁ、
あの食べっぷり。
7月11日(日よう日) 日直・鬼界
昨日の鼻クソで思い出したのだが、
結構、盲点になるのが
エレベーターの中だ。
エレベーターにひとりで乗ると、
誰も見てる人がいないと思い、
鼻クソの処理なんかをしがちだが、
監視カメラがあるんですよね。
セコムの人とかに見られてんですよ。
「おいおい、見ろよ。
こいつ、
両手の小指を両方の鼻の穴に突っ込んで、鼻クソ取ってるぞ。
ベータ−に乗ってる間に、取り終わるつもりなんだよ。
すっげえなぁ、アハハハハ」
とか笑われてますよ、きっと。
気をつけましょうね。
ちょ、ちょ、ちょっと待ってください。
経験談じゃないですよ。
イマジナリーなお話ですよっ。
ぼ、ぼくはエレベーターの中で、
指を鼻の穴に挿入したことなんてないですっ!キッパリ。
そりゃもちろん、鼻の中になにか異物感があるなぁと思うとき
手の甲で鼻の頭をゴシゴシすることはありますよ。
で、で、でも、指でほじくるなんて、ありえません!!
誤解なきようにお願いします。
7月10日(土よう日) 日直・鬼界
電車は、座席が半分くらい埋まっていた。
僕の前には
書類に目を通している、50過ぎのサラリーマンがいた。
そのオッサンが書類をカバンにしまうと、
なんの前ぶれもなく、
いきなり、小指を鼻の穴に突っ込んで鼻クソを取り出した。
グバァーッって感じで思いっきり、指を入れている。
あれはどういうこと?
なんで、あんなことが公衆の面前でできるわけ?
羞恥心はどこへ行った?
あんなオッサンでも20代のときは
人前で鼻クソを取るなんてことはしなかったはずだ。
あんな風になったら、人間おわりだな。
でも、会社じゃ、エラそーに命令してたりするんだよな。
7月9日(金よう日) 日直・鬼界
そして、暑い。
小田急線の普通に乗った。
東北沢駅で急行待ちになった。
車掌さんがアナウンスした。
「急行待ちのため、4分間停車いたします。
冷房を入れておりますので、
各車両とも、
他の扉を残して、他の扉を閉めさせ
・・・・・・・
失礼しました。
・・・
ひとつの扉を残して、ひとつの扉を閉め
・・・・・・・
・・・・・・・
失礼しました。
・・・
・・・ひとつの扉を閉めさせていただき
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
ドア附近の方、ご注意ください。(プシュー)」
「ひとつの扉を残して、他の扉を閉めさせていただきます」
と言いたかったんだね。
暑いもんね、
アタマも働かないよね。
7月8日(木よう日) 日直・鬼界
暑い。
この暑ムカつく気分を逆なでするのが、
天気予報のおねえさんだ。
「今夜も熱帯夜となり、寝苦しいでしょう」
とかって、毎日言ってるけど、
ウソつくんじゃねえよ。
窓を全開にして
「今晩はホントに風がないわね」
とか言って、ウチワをパタパタやって寝苦しがってんのか?
んなわけねえだろ。
クーラーがあるんだろうが、クーラーが。
快適な室温に設定して安眠してんだろうが。
そのカワイイ口で、心にもないこと言ってちゃいけないよ。
「私は少しも寝苦しくありませんが、
今どきクーラーをお持ちじゃない方は非常に寝苦しい夜となるでしょう」
と言ってほしいな。
7月7日(水よう日) 日直・橋本
七夕とは、
好きな人を想う日。
ということで、
「フルートとハープのための協奏曲」(byモーツァルト)を
聞きながら、
例の‘ハープくん’のことを考えてみた。
・・・・・・。
どう考えても、
男が弾く楽器じゃねぇ!
最近、
彼の血液型が「AB」だということを、
知ったのだが、
同時に、
AB型野郎の真の姿を、
初めて知った。
「血液型性格判断なぞ、まったく信じない。」
と仰る方も多いと存じますが、
私は、
結構、アテにしちゃうほう。
「A型は、B型を嫌う。」
と言われれば、
B型の私は、ついついA型の人を警戒し、
「O型は、B型を好む。」
と聞けば、
もう、O型に、なつきまくり。
心開いちゃって。
犬だな。
そんな、
対極の「猫」と「犬」にコロッコロ変わる単純な私だからなのか、
好きになる人は、
なぜか、
神秘の「AB型」。
‘太郎’も、そうだった。
「寡黙。
ポーカーフェイス。
何を考えてるか判らない。
ちょっと変わり者。」
不気味だ。
もとい。
神秘的だ。
そう。
「‘A型気質’と‘B型気質’が、複雑に混じり合った、
独特の感性の持ち主」。
てっきり、
そんなイメージを持っていました、AB型に。
チガイました。
‘A型気質’と‘B型気質’は、確かに持ってます。
AB型っちゅうぐらいですから。
ただし、それは、
‘複雑に混じり合って’は、いないんです。
「‘A型気質’と‘B型気質’が、
交互に顔を出す」
ってだけだったんです、実は。
なにが、神秘だ。
けっ。
ダマシだ、ダマシ。
「あら、気が合うのかしら」と喜ばせといて、
人をガツンと打ちのめす性格です。
奔放に振舞っていたかと思うと、
突如、
クールな知識人に戻り、
ササッと立ち去る。
一緒に奔放やってて、
ひとり取り残されたこっちは、
たまったもんじゃありません。
AB型はタチが悪いです。
充分に気をつけなければいけません。
7月6日(火よう日) 日直・鬼界
すっごくすっごく気をつけていたのに、
とうとう、今年初めての蚊に刺されてしまった。
かゆいよぉ、かゆいよぉ。
プック〜と真っ赤かにふくらんで、
ボタンみたいなってる。
押すと、なにか発射しそうだ。
かゆいよぉ、かゆいよぉ。
なんで人間様が蚊ごときに、こんなに苦しめられなきゃなんないの?
ヤツらは脳もないんだぜ。
言葉もしゃべれなきゃ、日誌だって書いてないぜ、きっと。
本能だけで人の生き血を吸ってんだぜ。
なのに、人間にこんな迷惑かけるなんて、
なんか間違ってないか?
すっごく腹立たしい。
そして、とにかく、
かゆいよぉ、かゆいよぉ。
7月5日(月よう日) 日直・橋本
あらら?
そんなこと言ってイイのかな?
「返す。」と私に約束した、
例の『ウィトゲンシュタインはこう考えた』代、
まだ、返してもらってないんすけど、
バックレですか?
それ返してから言ってほしいな、
裁判だのなんだのは。
そもそも、
どうかと思いますよ、
阪神ファン。
「やや!
あなたも、私と同じ阪神ファン?!
あら嬉し♪」
と親近感を持つのは、よく解かるよ。
でも、
オゴるか?ふつー。
たまたま飲み屋で隣に座った見知らぬ他人に、よ?
冷酒×2・アサリの酒蒸し・セロリのサラダを、よ?
他の球団だったら、
有り得ないね。
阪神ファンならではの、
常軌を逸した行動パターンだね。
数年前、
大阪の、
「煮ダコが美味い」と有名な居酒屋で飲んだ折、
店の客全員が阪神の話をしていたのには、ビックリした。
あっちでも、こっちでも、それぞれのグループが、
「阪神、阪神」って。
別に「阪神ファンが集う店」というワケでもないのに、よ?
しかも、
昨年や今年のように「優勝を狙える成績」でもなんでもない年に、よ?
っていうか、
最下位あたりをウロウロしてたんじゃなかったかしら?
その時、
一緒に居たのは高校時代の友人なので、
私のことを、
その頃の呼び名で、
「きょみ」と呼ぶ。
出だしの「きょ」が、
「巨人」の「きょ」に聞こえたのか、
隣りのテーブルのオッサン2人が、
「きょ」の瞬間、
するどく反応。
ビビった友人は、
「き・よ・み」と、何度も言い直して、こと無きを得た。
スゴイっすよ、阪神ファン。
さすがに、
あんな店では、
「ニセ阪神ファン」になるのは無理。
バレたら殺される。
でも、
「ホンモノ阪神ファン」だったら、
あんな店で飲んだら、スゴク楽しいんだろうなぁ、きっと。
7月4日(日よう日) 日直・鬼界
昨日の日誌を読んで、
裁判に訴えようかと思う。
本当だったら、おごってもらうのはオレじゃないの?
オレが一生懸命、語って聞かせた阪神エピソードだぜ。
他人様の知識の受け売りでごちそうになる、ってのは
知的所有権の侵害に当たるはずだ。
どう考えたって、憲法違反だ。
フランスだったら、ギロチンものだ。
いけしゃーしゃーと、さも阪神ファンのごとくふるまって、
冷酒×2・あさりの酒蒸し・セロリサラダをせしめるなんて!!
まあ、僕は酒が飲めないし、セロリは嫌いだから、
「あさりの酒蒸し」だけが羨ましいんだけど・・・。
いや、量の問題じゃないっ!
そもそも、オレがその場にいたら、
ウーロン茶×15・はまぐりの酒蒸し・鯛のカブト焼き・うな茶をご馳走になり、
特上にぎりをお土産にするくらいの成果があげられたはずだ。
「安藤統夫・中村勝弘・藤田平ら、
阪神ハエヌキの監督」
の話題に喜ぶ年輩夫婦なんだったら、
そのあとにつづけて
「でも、草葉の陰で涙を流してるのは村山実ですよね。
トラに生き、トラに死んだラストサムライ、ザトペック村山実。
村山実監督率いる阪神が最下位になったとき、
村山実さんは通天閣のテッペンから飛び降りようとしたんです。
え?初めて聞く?
そうでしょう、ごく内輪の人間しか知らない事件ですから。
で、
そのとき、村山実さんを止めたのが、実は、僕の父なんです。
僕の父は、幼稚園・小学・中学・高校時代、村山実さんとバッテリーを組んでた、
生涯の親友だったんです。
だから、僕の名前は‘実’っていうんです。
父は、女が生まれても、‘実’にするつもりだったそうです」
これくらいのことは語ったのに・・・。
つくづく悔やまれる。
ぜったい裁判だ。
7月3日(土よう日) 日直・橋本
先日の定例ミーティングの時、
次回公演の話し合いもそこそこに、
クソ暑い中、
ひとり「阪神タイガース」について、
シャベリ続ける鬼界さんの口の端のアワを見つめながら、
「あのアワは、
最後、どうなるんだろう・・・?
飛んできたりして?
クソ、絶対に、よけてやる。」
などと考えていたりもした私だが、
意外や意外、
結構、頭の中に入っていたみたいだ、
「阪神タイガースの歴史」。
それというのも。
さきおととい、
友人と小料理屋のカウンターで飲んでいた。
ちょうどテレビで「阪神VS巨人」の試合をやっていて、
カウンターの客は、
全員、テレビを見上げて飲んでいる。
私達の隣に座っていた、
上品そうな年輩の夫婦は、
どうやら阪神ファンらしい。
阪神のチャンスになると、
2人、ささやかな歓声をあげている。
で、
追加点が入った時、
私も、歓声をあげてみた。
すると、
その夫婦が、嬉しそうに、
私に聞いてきた。
「阪神のファンでらっしゃるの?」
「はい。」
と答える、私。
隣りの友人が、小声で反応。
「マジかよ。」
私は、
「はい」だけじゃ、夫婦も物足りないだろうと思い、
先日、鬼界さんがホワイトボードで説明していた、
「阪神についてのいろんなこと」の中で、
私が確実に覚えていることを、
いくつか言ってみた。
「安藤統夫・中村勝弘・藤田平ら、
阪神ハエヌキの監督が、
最下位の屈辱を味わったからこそ、
今の阪神があるんですよね。」
とか、
言ってみた。
夫婦、大喜び。
よっぽど嬉しかったようで、
以後、自分たちが追加オーダーするものを、
いちいち私たちにもオゴってくれる。
冷酒(300ml)2本が、タダで出て来た。
「田淵が、
ホームラン王のタイトルを取ったのは、実力ですよね。
その年たまたま、
巨人の王選手が大スランプだったこととは、
ぜんぜん関係ないですよね。」
と言ってあげたら、
今度は、アサリの酒蒸しが、タダで来た。
「赤鬼バッキーは、ボストンバッグ一個で来日して、
甲子園の裏の長屋に住んでたんですよね。」
と言ってみたら、
セロリのサラダが、来た。
なに?
あたしたち、タカリ?
いやぁ〜、
いい思いさせて頂きましたよ、阪神のおかげで。
なにごとも「無駄な知識」と思うなかれ。
思わぬ場面で役に立つものです。
とはいえ、
この「阪神マメ知識」、
再度役に立つ・・・とは思えない。
7月2日(金よう日) 日直・鬼界
たいていのキチガイには動じないオイラだが、
ゆうべはマイッた。
ニヤニヤしてるキチガイが近づいて来た。
理由もなく、ただニヤニヤしてる、よくいる普通のキチガイだ。
そいつがすれちがいざま、
「好きだよ」
と、つぶやいたのだ。
もちろん、オイラに言ったのじゃない。
そいつはオイラのことなんぞ眼中にないもの。
尾けさせてもらった。
「・・・・・・・好きだよ・・・・・・・好きだよ・・・・・・・好きだよ・・・・・・・好きだよ・・・・・・・好きだよ・・・・・・・好きだよ・・・・・・・好きだよ・・・・・・・好きだよ・・・・・・・好きだよ・・・・・・・」
途切れ途切れに、「好きだよ」とだけ言い続けているキチガイなんて!
一体、誰に言ってんだ?
いやぁ、マイッた。
まだまだ勉強が足りんと痛感したぜ。
7月1日(木よう日) 日直・橋本
ちょうど1ヶ月前の、
6月1日の日誌に、
「衛星劇場、加入」
の件を書きました。
「『お六櫛(おろくぐし)』(’35)という映画を観るために」と。
「ビデオ化されてないので、
絶対に見逃せないのだ。」と。
そう書きました。
なぜ、
この映画を、
これほどまでに観たがったかというと、
「劇中劇に登場する‘雪女’が、最高。」
と、知り合いから聞いたから。
その‘雪女’を演ずるのは、山田五十鈴。
この大正6年生まれ(まだ生きてる)の、
稀代の大女優が演ずる‘雪女’を、ゼヒ見たい。
そう思い、加入したワケです。
で、
観ました、『お六櫛』。
‘保存版’にするかもしれないので、
録画して、観ました。
結果。
この『お六櫛』、
私の映画史に残るものとなりました。
「一番、早送りした映画」として。
ビックリしました。
観てられません。
なんで観てられないか、
観た方なら、お判りでしょう。
ちょっと考えられません。
監督の偉大さ、
撮影・照明・美術の素晴らしさを認めつつ、
ここまで早送りした映画は、
無いです。
劇中劇の‘雪女’、
山田五十鈴のアップは、たった1度のみ。
それのみを見ました。
その一瞬のアップのためだけに、
6月分加入料1800円を払ったってことです。
確かに、
雪女は良かったけど、
「一瞬のアップのみ」じゃ・・・。
今日7月1日から、
もう、うちの衛星劇場は映りません。
もう、いらない、
衛星劇場。
観たい映画、1本も、やらない。
6月30日(水よう日) 日直・鬼界
昨日、西麻布で
すっごい面白い出来事に遭遇したので、
早速、日誌に書きます。
その男は
うっわ、今、すっごい光った
と思ったら、
ガラガラビシャンガシャーン
すっごい近くに雷が落ちたあぁー!
地響きしてるよぉー。
こりゃダメだ。
すぐにパソコンの電源を切らなきゃ。
またパソコンがダメになる。
おととしも雷のせいで、パソコンがボケナスになり、
富士通の工場に配送して修理してもらったんだもんな。
また、あんなことになったら・・・。
しょうがない、西麻布の出来事はまた今度書こう。
モチベーションの関係で、いつ書けるかは未定となるが、
今度書こう。そうしよう。
こういうのを不可抗力というんだろうなぁ。
残念だなぁ、悔しいなぁ。
あぁ、西麻布、書きたいなぁ。
いや、ダメダメ。
涙を飲んで、心を鬼にしなきゃ、みんなに迷惑かけるもんな。
個人的な欲求を抑えることこそ、男の生きざまだもんな。高倉健だもんな。
甘え心が災害を招くんだもんな。
注意一秒ケガ一生だもんな。
よし、仕方ない、今日の日誌はここまでにしておこう。
あぁ、オレはなんてストイックで正直な人間なんだろう。
西麻布の出来事なんて本当はなかったんじゃないの?
書くことなかったんで、雷のせいにして、ゴマかしたのでは?
等の大変失礼な質問は一切受け付けない。
もしも、そんな疑いを持ったとしたら、
あなたの心が汚れてしまってる証拠といえよう。
6月29日(火よう日) 日直・橋本
定例ミーティングで、
次回公演についての話し合いの後、
野球の話になった。
「合併問題」から始まりはしたが、
話題は、
あっという間に、
「阪神タイガース」に。
現在のタイガースの状態に、
おそらく、
日々、モンモンとしているだろう鬼界さんにとっては、
「口を閉ざしたいけど、
言わずには、おれない」話題であるようだ。
私の知人に居る何人かの「阪神ファン」の中で、
鬼界さんは、
「阪神の野球」というものに関しては、
あまり、いろいろ述べないほうに思う。
その鬼界さんから、
これほど、
「阪神の野球」について聞くのは、
初めてだ。
よっぽどのことと、みた。
事務所のホワイトボードには、
阪神の球団マスコットである
「トラッキーくん」と「トラ子(?)ちゃん」のシールが貼ってある。
去年、
甲子園で食った「トラッキー弁当」の中に、
オマケで付いていたものらしい。
そのホワイトボードを使って、
阪神の歴史にまでさかのぼりながら、
「今年の阪神」を、
独自の見解で、
熱く語る鬼界さん。
「‘岡田・掛布・オマリーは、
なぜ、同一政権のスタッフとして機能できないのか’など
“勝ちよりもカネがエエ”のキーワードで解き明かされる、
阪神関係者相関図、1964年以降バージョンを
ツリーで図解します。」
ってさ。
それ聞いて、どうなるよ、私たち。
休憩も、無し。
ノド、カラッカラ。
鬼界さんの口のはしの泡を見てると、
よけいノドが渇く。
「ついてますよ、アワ。」
とは、誰も言えない。
しかしながら、
こと「阪神」に対する観察力・分析力は、スゴイ。
さすがだ。
球場における
「他人の弁当観察」アンド「キレイな人さがし」をしながらの、
この鋭い洞察は、
よほどの集中力だ。
その集中力は、お芝居では出ないのかい?
もとい。
スバラシイ分析力に基づく「今年の阪神がダメな理由」を、
ひとしきり聞いた後、
私は、
思わず、
言ってはならない一言を。
「ということは、
今年、もし阪神が優勝したとしたら、
それは、‘奇跡’ということですね?」
鬼界さんは、
だが、
間髪いれずに、こう言った。
「そう、奇跡。
優勝したら、まさしく奇跡。」
そして、
おもむろに、
再びホワイトボードの前に行き、
トラッキーくんシールの横に、
ヘタクソな字で、こう書いた。
「奇跡は起こる!!」
口に出して言えないのが、ツライところ・・・か?
6月28日(月よう日) 日直・鬼界
ちょっと、マジで、言いたい。
なんで、こんなに、暑いねん?
まだ6月だぞ。
今からこんなに暑くてどうすんだ?
日本は熱帯になったのか?
しかも、
今年は残暑も厳しいのだそうだ、
半井小絵によると。
なんだ、この四字熟語?
はんいしょうえ?
「なからい さえ」って、誰が読める?
実は
NHKの7時のニュースの気象情報を担当してるおねえさんなのだ。
また出たよ、鬼界のNHK女子キャスター好きが。
なんで、民放には興味ないわけ?
いや、そんなことはどうでもいいんだ。
問題は、
半井小絵が独特のヘンなイントネーションで言ってた
「9月の残暑が厳しい」ってことだ。
こ、こ、こ、これから、まだ、3ヶ月も暑いわけ?
声を大にして言いたい。
ふざけんなよっ!
暑さを感じないラクダになれとでも?
冷房病にかかって手足がしびれればいいわけ?
言いたいことだらけだ。
ただ、この件を、誰に言えばいいのかがわからない。
6月27日(日よう日) 日直・鬼界
深夜、地下鉄の車内で
ブツブツ言う声が聞こえる。
酔っ払いかキチガイかと見ると、
どうやら、セリフを覚えているのだ。
おいおい、他人が見たら、キチガイと思われるぞ。
セリフなんか、うちで覚え
あれ?
見たことあるぞ、このオッサン。
映画?テレビ?舞台?なにで見たんだっけ?
ぜったいぜったい見たことある。
名前は・・・
これが全然出てこない。
かすりもしない。
思い出せそうな予感もまったくない。
こーゆーほうが、かえって気持ちいい。
キッパリ捨て去れるから。
が、
このオッサンがどんなシーンに出てたかが
思い出せそうなのだ。
脳の隅っこでモヤモヤっとしてる、というか、
ノドの奥のほうの吐き気みたいに出るような出ないような、というか、
すぐには思い出せないだろうけど、
すぐにも思い出せそうな気もするし、
そのためには、どっかの神経がつながらないといけないんだけど、
そのキッカケがつかめそうなつかめないような、
すっごい中途半端な、きっもち悪い状態で、
気がつくと、
僕はそのオッサンを瞳孔の開いたような目で見つめていた。
他人が見たら、
キチガイに心を奪われたキチガイだ。
でも、結局、思い出せなかった・・・。
6月26日(土よう日) 日直・鬼界
近所にベランダの広いマンションがある。
そこの201号室のベランダが一変した。
突然、緑でいっぱいになったのだ。
幸福の木みたいな、ひょろっとした木や、
トマトみたいな苗もあれば、
ポヤポヤっとした白い花も咲き乱れている。
わずか4日か5日で
ベランダはびっしり緑で埋めつくされ、
ジャングルみたいになった。
住んでいるのは、27,8のメガネ男だ。
(洗濯物を干してるのを見かけたことがあるのです。念のため)
占いでなんか言われたか、
新しい女ができたに違いない。
6月25日(金よう日) 日直・鬼界
バスの座席の上についてる、
冷房噴出し口、
あれ、なんとかなりません?
業務用ドライヤーの先っぽみたいな、あれですよ。
座席に座った、ありとあらゆる人が
迷惑そうに、わざわざ、あれを回して、
冷風が自分に直撃しないようにしてます。
しかも、あれ、回りにくいし。
いちいちめんどくさいです。
あんま便利な装置と思えないです。
なんか、改良したほうがいい、ってことじゃないんですか?
あれは、ありとあらゆるバスについてるから、
改良品を発明したら、大もうけできると思います。
6月23日(水よう日) 日直・橋本
19日の日誌の
『「宇宙は、今も、すごいスピードで膨張し続けている」という事実を聞くと、
私は、
「えーー!じゃぁ、宇宙の向こう側はどうなってるの?!何が有るの?!」
と考え、キチガイになりそうになるが、
10分後には、
「この、蚊に刺されたところは、跡に残ってしまうのだろうか・・・?」
と、目先のことで、おおいに悩む・・・のと同じ?』
の意味が、
イマイチわかりません・・・。
という感想を頂きましたが、
すんません・・・解かりづらかったですかね?
ほんじゃ、
補足いたします。
井上陽水の『傘がない』という唄をご存知でしょうか。
「朝刊に、
自殺やら、殺人やら、戦争やらで、
世の中は大変なことになっている・・・
と書いてあります。
でも、ちょっと言ってイーイ?
今、ボク、もっと大変なことになってるんです。
今朝から、外、ドシャ降りですよね?
彼女と会う約束なんですよ、ボク。
でね、ボク、ボク・・・傘、持ってないんすよーーーーっ!
ヤバイっすよーーーー!
出かけられないっすよーーー!」
というような意味の唄です、だいたい。
大それた問題よりも、
もっか、ボクにとっては、
今、眼前に有る「‘傘がないという難問’」をどうするかが、問題なのよ・・・。
ま、そういうようなことです。
中学1年の時、
夜、校舎の屋上に集まり、
「冬の星座を観察しよう」会が催されました。
かわるがわる望遠鏡をのぞく生徒達に、
先生は、
「ほーら、見てごらん、広い宇宙を!
悩みなんて、吹っ飛ぶだろう?
宇宙に比べりゃ、
人間の悩みなんて、ちっぽけなもんさ。ワッハッハ!」
と、言いきかせていました。
が、私たち生徒は知っていました。
その先生が、
シークレットシューズをはいて通勤してた事を。
思いっきり悩んでたんですねぇ、背が低いことを。
目先のことで、大いに悩む・・・それが人間なんですかねぇ。
6月22日(火よう日) 日直・鬼界
台風のことを書こうかと思ったんだけど、
一過であんまり暑いのがムカつくのでやめにして、
きのうのつづき、
ってわけじゃないんだけど、
先週、東京ドームに野球、見に行ったわけですよ。
そのことを、
書こうと思ったんだけど、
書くことないんですよ、じっさい。
東京ドームって、ホントつまんないとこなんです。
まず、弁当食ってる人が少ない。
弁当は山ほど売ってんです。
デパートの駅弁大会なみです。
でも、いざ観客席に行くと、弁当ひろげてる人が見当たらない。
どういうこと?
おみやげにすんの?
他人様の食ってるところを盗み見るってのは、楽しいもんです。
「うっわ、カレー食うとったオバハン、今度はラーメンや。なんぼ食うねん!」
とかいうのが野球観戦の醍醐味です。
それがないから、ドームはつまらん。
でも、とりあえず、僕は弁当買って食いました。
おどろいたぜっ!!
異常にマズいっ!!
どこの球場よりも、どこの駅よりも、どこのコンビニよりもマズいっ!
世界一マズい弁当だ。
しかも、高いし。
なるほど、だから、弁当食ってる人が少ないのか。
さらに、ビール飲んでる人も少ない。
屋外球場だったら、ほぼ100%の人がビール飲んでる
って感じなのに、
ドームは6割くらいかな・・・って感じ。
やっぱ、ガブガブ飲んで、
「おらー、鳥谷ぃー、おまえ、足みじかいぞー。けど、ケツでっかいなー」
とかヤジってもらわないと、つまんない。
それと、ビール売りのおねえちゃんにカワイイ子が少ない。
あっ、
これはどこの球場でも同じか・・・。
とにかく、東京ドームはつまんないとこです。
6月21日(月よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
勝利の女神が微笑んだのは、5年2組。
しかも、全競技で1位になる、完全優勝。
創立100年の菟道小学校史上、初の快挙でした。
年があけ、春になって、
僕たちは進級しました。
でも、クラス換えはありません。
5年1組は6年1組に、5年2組は6年2組になります。
話題は、“6年2組のスポーツ大会2連覇”でもちきりです。
(ホント、田舎の学校って感じ。他の楽しみないんかいっ!)
誰もが疑いませんでした。
あれだけ強かったんですから。
ただ、気になるのは、
担任が増田先生から大下先生に代わったことです。
増田先生は、よその学校へ転任になったのです。
《その理由》
増田先生は、新任そうそう、
菟道小学校でただ一人の20代の女性教師・梶川先生に手を出した。
増田先生は、ぜーんぜん軽い気持ちだったらしいが、
梶川先生は、実は増田先生を、そうとー好きだったらしい。
そして、運悪く(運よく?)梶川先生が妊娠してしまった。
増田先生は責任をとり、梶川先生と結婚した。
夫婦が同一小学校で教鞭をとることはできないので、
増田先生が転任になったわけだ。
ちなみに、6年2組の担任になった大下先生は
かなり以前から梶川先生にアプローチしていたが、
ぜーんぜん相手にされなかったらしい。
(以上、母の情報より。)
大下先生だって、体育が得意なスポーツマン先生です。
きっちり指導はします。
でも、クラスがまとまらないのです。
今、考えると、大下先生に求心力がないために、
生徒たちがバラバラの方向を向きだしたのです。
なんといっても、クラス対抗です。
クラスが一つにまとまらないと、優勝はできません。
個々の生徒は一生懸命頑張ってはいるけど、
5年のときみたいな、“いい雰囲気”はありませんでした。
そして、スポーツ大会。
結果は4クラス中3位。
大下先生が悪いわけじゃありません。
増田先生と大下先生のキャラクターの違いだから、
しょーがないことなんです。
増田先生が手近の女に手を出し転任になった不幸を嘆くしかありません。
が、しかしだ。
これと全く同じ状況の阪神は、「しょーがない」では済まされないのだ。
プロなんだから。
観客は何千円も払って見に行き、
ヤツらは何億円ももらってるんだから。
6月20日(日よう日) 日直・鬼界
(おとといのつづき)
おとといのつづき、おとといのつづき、って
ややこしくってしゃーねーや、
という批判もかえりみず、
おとといのつづき。
で、おとといは何を書いたっけ?
え?阪神?
阪神って、なーに?工業地帯?
球団だって?
ああ、そういえば、そんなチームがあった気がするなぁ。
応援してた記憶があるようなないような・・・。
でも、マチガイでしょ、きっと。
だって、僕がだらしない、やる気のない、グズグズチームを
応援するはずがないもの。
けっ、あんなサイテーのチーム。
今の阪神を見て、思い出すのは
小学6年生のときのことだ。
僕の小学校では、
秋に‘クラス対抗スポーツ大会’というのがありました。
これがなんと、運動会よりも盛り上がる行事なのです。
ソフトボール・サッカー・ポートボール・800メートルリレーの4種目の総合成績を
クラスごとに争い、
各人が必ず1種目に参加するのですが、
希望者は2種目まで参加できるのです。
小学校でスポーツ得意のヤツなんて、クラスに数人しかいません。
それをどの競技に、どう配分するかという、
「相手の裏をかく作戦」みたいな要素があったから、
運動会よりも盛り上がったのかもしれません。
僕の隣りのクラス、5年2組の担任は
新任の増田先生でした。
絵に描いたような熱血先生で、
毎日、放課後、スポーツ大会に向けて、熱血指導をしていました。
小学生を平気で殴ります。
(当時は体罰も当たり前でしたから)
けれど、いいプレイすると
抱きついてほめてくれます。
(当時はセクハラなんてありませんでしたから)
そして、なにより、一生懸命やってることをほめてくれる先生でした。
失敗につながろうとも、思い切ってシュートする、とか
そういうことをほめてくれるのです。
先生にほめてもらうために、
そして、ほめられるプレイをすると自然とチームも強くなるので
5年2組の生徒たちは必死に頑張りました。
よそのクラスながら、
“いい雰囲気”でした。
そして、いよいよ、スポーツ大会当日。
なんといっても、勝負は時の運。
勝利の女神が微笑んだのは、
って、なんだかすげえ長くなっちまったから、今日はここまで。(つづく)
6月19日(土よう日) 日直・橋本
(おとといのつづき)
情報通の知人に連絡し、
さりげなく、N子の近況を尋ねてみたところ、
N子は、
今、
「とんでもない苦境に立たされている」ことが判明した。
その知人の情報によると、
N子のオヤジは、手を広げ過ぎた事業に失敗。
負債30億円。
かろうじて残った食品会社の経営を引き継いだN子は、
文字通り、身を粉にして、
なりふりかまわず、
(「サンダルばきに、ひっつめ髪で。」と、知人は言っていた。
ホントかよ。見たのかよ。)
働いているらしい。
例の大名屋敷も、抵当に取られたらしい。
借金地獄。
あぁ、あのお池の鯉は、今、いずこ。
「30億円の借金が有る」って、どんな気持ちなのかしら。
「もう返せっこないんだから、
どうせだったら、もっとバンバン借金増やすか?」
ってな気持ちになって、
逆に、金づかいが荒くなる・・・とか?
藤山寛美は、自分に数億円の借金が有るにもかかわらず、
借金苦の藤田まこと宅に(だっけ?)、
数千万円を持って駆けつけた際、
「この金を使ってくれ。
俺の借金は、額がデカすぎて、どうせ、どうにもならねぇ。
こうなったら、3億も4億もイッショだから。」
と、言ったそうだ。
なるほど、そういうもんですか。
「お客をとるなんて、イヤ、イヤ・・・・」
と、泣きながら吉原に売られてきた百姓の娘が、
1回ヤラレちゃったら、
次の日から変貌し、
「あたしゃ、1日に10人でも20人でも相手にするよ。
フフン、こうなったら、もう、イッショだよ。」
とヤケクソになって客をとる・・・みたいなもんですか?
あるいは、
「30億円の借金が有る」と頭では判っていながら、
ピンとこないような気持ち・・・なのかな?
例えば。
「宇宙は、今も、すごいスピードで膨張し続けている」という事実を聞くと、
私は、
「えーー!じゃぁ、宇宙の向こう側はどうなってるの?!何が有るの?!」
と考え、キチガイになりそうになるが、
10分後には、
「この、蚊に刺されたところは、跡に残ってしまうのだろうか・・・?」
と、目先のことで、おおいに悩む・・・のと同じ?
・・・いや、違うな。
私にとっては、「30億円」は「宇宙」だが、
N子にとっては、
「目先」のことなのだ。
『私のフトコロ具合が、
どうにも淋しくなり、
もう送ることが出来なくなりました。』
手紙を何度も読んでると、泣けてくる。
6月18日(金よう日) 日直・鬼界
橋本の連載中に割り込んで、なんなんですが、
岡田監督率いる阪神タイガースがよろしくないです。
目に見えないくらいゆっくりと、しかし着実、かつ確実に
底なし沼へと歩を進めているようです。
開幕当初に比べ、選手の顔のシケたこと、シケたこと。
岡田監督の責任が大きいと思う。
たとえば、
あなたが三菱自動車のセールスマンで
真夏の炎天下、営業に歩いてるとします。
「オレの仕事は車を売ることだ。よしっ、今日も頑張るぞ!!」
とか
「苦しいときこそ、頑張んなきゃな。よっしゃっ!!」
と、思っていても、
なんとなく調子が出ないものです。
心の奥底が
会社を取巻く状況や真夏の暑さに影響され、
それは自分の力ではどうしようもないからです。
そんななか、
飛び込みで入った一軒の家。
ドアを開けてくれたのは、
ホットパンツにキャミソールで髪をアップにした矢田亜希子。
(菅野美穂、佐藤江梨子でも可。米倉涼子は不可。)
「大変ですね。でも、頑張って」
と励まされ、冷たい麦茶を出されたら、どうでしょう?
100万トンのアドレナリンが分泌され、
まるで生まれ変わったように、
シャキッと覚醒し、気持ちは高揚し、体も軽くなります。
そうすると、仕事もうまくいきます。
きっと、次に訪れる家ではパジェロの契約がとれるでしょう。
ついでにトラックとバスも売り込めるかもしれません。
そういうもんです。
岡田に矢田亜希子になれとは言いませんが、
気持ちの問題なんです。
去年、あれだけ活躍した選手たちです。
ほんの少しのキッカケで変われるんです。
岡田さん、
とりあえず、何を考えてるのかわからないポーカーフェイスで
試合を見つめるのはやめたらどうでしょう?
もっと気持ちをあらわにすべきではないでしょうか。
あなたは星野前監督とは違うのだから。
「今シーズンは、星野野球に足りなかった‘若さ’をプラスして、優勝します」
と開幕前に宣言してたじゃないですか。
今、阪神の最大の問題は、
いい当たりだけどセンターライナーでアウトになった赤星が
「え、なんで、なんでアウトに・・・、なにがダメなんだろ・・・」と
納得できない悩んだ表情をしてることに集約されます。
「くっそっ!!惜しかったなぁ!ちっきしょー!!」
という顔にならないと、
阪神に光明は見えません。
そして、今日、僕は阪神の応援に行く!
東京ドームの巨人戦だ。
たのむで、ほんまに。
6月17日(木よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
N子の手紙には、
『私のフトコロ具合が、
どうにも淋しくなり、
もう送ることが出来なくなりました。』
と、あった。
う〜む、
N子も、やっと我に返ったか。
「月々18000円を、他人のために払い続ける」という
バカさ加減に、
とうとう気付いたか。
とにかく、
これで、私もホッとした。
「親でもなんでもない人が、毎月毎月、高価なモノを送りつけてくる」というのは、
案外と、心の負担になるものだ。
こちらが何度か、
「メキメキ頑丈なカラダになったので、もう栄養剤は無くても大丈夫。」
と手紙に書いたにもかかわらず、
「うんにゃ。まだまだ。」
と、送り続けてくる・・・というように、
「相手が勝手にしていること」だとしても、だ。
そして、
「相手が金持ち」でも、だ。
と、ここで、N子の紹介を。
N子のオヤジは、
北海道で、
パチンコ屋チェーンを基盤に、
不動産と食品にも手を広げている実業家。
お金持ち。
一代で、財をなした。
1度、北海道の家にお邪魔したことがあるが、
スゴイ。
大名屋敷のような門がまえと玄関、
広〜い日本庭園には、にしき鯉の泳ぐ大きなお池。
まさに、これぞ‘成金趣味’っちゅうような、おうち。
現在、
仕事を覚えるために、オヤジの下で働く長女N子は、
いずれはオヤジの後を継ぐ。
ま、そんな、
大金持ちのN子にとっては、
自分用に1ビン買うついでに、私のぶんも1ビン買ったところで、
たいした出費ではなかったのだろう。
N子にとっては、
月々18000円の奉仕なぞ、へでもないのだ。
・・・あら?
待てよ。
じゃ、なに?
そうなると、
手紙にあった、
『私のフトコロ具合が、どうにも淋しくなり、
もう送ることが出来なくなりました。』
という言葉は、
「‘送るのをやめる’ための単なる‘言いわけ’では、ない」ということになるぞ・・・?
(つづく)
6月16日(水よう日) 日直・橋本
現在は、故郷の北海道に住む、
知人N子から、
ここ1年、
毎月毎月、栄養剤が送られてくる。
クロレラやらなんやら、
とにかく身体にイイものがイッパイ入っているらしい錠剤。
お得用ビン、定価18000円也。
1年前。
暑中見舞いのハガキに、
「風邪を引きやすい体質なので、困る。」
と書いたら、
「私は、これを飲んでいるので、体調は、すこぶるイイ。
1ビン送るから飲んでみて。
良いようだったら、毎月、送る。」
と、スグ送られてきたのが、その栄養剤。
新品・箱入り。
同封されていた高級紙使用のパンフレットを読むと、
お値段は、税抜き18000円。
この1ビンで、約1ヶ月分。
いわゆる「薬」ではないので、
飲み続けても大丈夫、
どころか、飲み続けるほど、イイらしい。
が、
私は、
健康食品や栄養剤など、
この手のモノには、全く興味が無い。
そんなモノに
毎月18000円だ?
冗談ポイだ。
N子め、
私に、へんなものを売りつけようとしているな?!
・・・やんなっちゃうな。
厚意は有り難いが、余計なお世話だ・・・
という時の“断わり方”ほど
気をつかうものは無い。
「心遣い、有り難う。
が、ぶっちゃけ、お金がもったいないから、
今後、続けて買う気は、ない。
とりあえず、送ってくれた1ビンは飲むが。
代金の18000円は、振込みでイイか?」
みたいな主旨の手紙を、
早速、書いて送った。
すると、
折り返し、スグ、返事が来た。
「代金?!
ちがう、ちがう!
私が買って、送ったものを、
きよみさんは、飲めばいいだけ!
東京で世話になったお礼に、プレゼントさせて。
今後、毎月、送るから。」
というような主旨。
これは、
どういうことかというと、
「N子は、
私に、
18000円もする栄養剤を、
毎月1ビンづつ、
一生、送り続ける」ことを宣言した・・・ということだ。
・・・親でもないのに?
「世話」ったって、
たまに一緒に飲んで、悩み事を聞いてあげたぐらい。
こんなことをしてもらうほどのことは、してない。と思うんだけどなぁ。
「なんかの実験用の薬?
試験的に私に飲ませるのか?」
と、私の心は、
N子への疑念でイッパイに。
だって、考えられますか?
出来ますか?
いち知人の為に、毎月18000円(消費税・送料別で)を、
一生、払い続けるんですぜ?
ソラおそろしい。
が、
高価な薬を捨てるのも惜しいので、
飲むことに。
そして、
それから1年。
今月も送られてきた。
これで12回目。
18000円×12=216000円。
216000円を現金でくれりゃいいのに。くそ。ちぇっ。
ふと見ると、
今回は、
こんな手紙が同封されていた・・・。
(つづく)
6月15日(火よう日) 日直・鬼界
※ちょっとドキッとしたこと
友達のマンションに遊びに行き、
玄関を入ると、
奥まって外から見えない、薄暗いところに
窓の大きい管理人室があった。
そこにたった一人でいた管理人さんは、
若い女性だった。
ちょっとドキッとした。
だって、管理人さんは、たいていオジサンだ。
思いがけないところに無防備で若い女性がいると、
ちょっとドキッとする。
「襲えるっ!」と思った。
即座にそんな発想をした自分にも、ちょっとドキッとした。
「襲おう!」と思わなかった自分には
ちょっとホッとした。
6月14日(月よう日) 日直・鬼界
オリックスと近鉄の合併というBIGニュースの陰にかすんでしまったが、
日ハムの新庄が
(知らない方のためにいちおー説明しておくと、ハリウッド帰りのプロ野球選手です。)
レイバンのイメージキャラクターに決まった。
そのこと自体は、まあ、どうでもいいことなのだが、
どうでもよくないことがあるので、
記事を引用してみよう。
新庄選手は、1月31日の沖縄・名護へのキャンプ入りの際、
レイバン社のサングラスを着用し、足元はイタリア製ブランド「グッチ」のビーチサンダル、
という、いでたちで登場。
それが広告代理店ら関係者の目に留まり、今回の契約へと発展したもようだ。
「グッチ」のビーチサンダル?
グッチがビーサンなんか作んなよ。
なに考えてんだよ?
どーせ、イタリアじゃ売ってないんだろ?
金もうけのために日本だけで売ってんだろ。あと、中国か。
どーせ、グッチ・ジャパンの鈴木主任とかがデザインしてんだろ。
デザイナーというかブランドのプライドないわけ?
プライドっていえば、
うちの便所ブラシは、MICHIKO LONDON だ。
おい、こら、腰野道子(どんな字なのか知らん)、そんなに金もうけしたいか。
便所ブラシに自分の名前印刷して嬉しいか。
前から思ってたんだけど、
そもそも、おまえら姉妹、おかしいんじゃねえか?
道子、広子、順子、良子、そろいもそろってデザイナーになるか?
ってゆうか、なれるか?ふつー。
ってゆうか、良子なんていなかったっけ?ま、いいか。
とにかく全員、便所ブラシ出してるぜ。守銭奴め。
幼い頃、貧しかったのか?
米食えなかった反動か?
プライドを持てよ、プライドを。
あー、スッとした。
6月12日(土よう日) 日直・鬼界
ウォシュレットを使い始めて、
1年ほどになりますが、
時折り、命中しないことがあります。
いつもと同じ位置に座り、
いつもと同じ角度にしてるはずなのに、
穴をはずれ、
お尻のほっぺにかかります。
「あーあ、失敗しちゃったぁ。」
と軽い気持ちで
位置を修正するのですが、
まれに、さらに事態を悪化させることがあります。
いつもと同じポジションにお尻をセットしてるはずなのに、
とんでもないところに水流がぶち当たり、
便座後部やら便器フタやらがビチョビチョに濡れ、
ひどいときには
Tシャツのスソががズブ濡れになることもあります。
なにが違うの?
どこがズレてるの?
そうなると、もう悪循環です。
気ばかりが焦り、
どんなに移動させようが、ヒットしません。
言うに言われぬ部位までが濡れ、最悪です。
どうするか?
‘STOPボタン’を押し、
水流を止め、
気を落ち着けて、
初心に返り、
お尻をいつもの位置にセットして、
‘洗うボタン’を押すと、
なにごともなかったように、洗えます。
野球のスランプもこれと同じではないでしょうか?
技術的に打てなくなるのではなく、
気持ちの問題なのです。
だから、なんとか、
阪神の選手も気持ちをリセットして頑張ってほしい。
最下位になってしまったが頑張ってほしい。
どん底にあえぐ、赤星。
いまいち調子のあがらない、金本。
アップダウンの激しい、矢野。
そして、タテジマのユニフォームを着てる全選手。
僕は応援してます。信じてます。
6月11日(金よう日) 日直・橋本
私も便乗
◎ふと気になったこと
私が、ひとのグラスにお酒を注ぐ時、
たまに、気になること。
それは、こんな人。
「おーとっと、と」と口には出さないまでも、
注いでもらってる自分のグラスを、
ズズズイ〜ッと、
どんどん上げていく人。
あれは、なんの意味があるのだろう?
注ぎ始めの時は、
顔のアゴあたりの高さに位置してたグラスが、
注ぎ終わる時には、
おデコの高さにまで上げちゃって。
なんなのでしょう?あれは。
「こぼれない?こぼれない?」
という意識が、
「あ、もう、そのへんで、そのへんで。」
という気持ちとなり、
あの‘グラス上げ’の動作につながるのだろうか?
でも、そんな人に言いたいの。
「おめぇが、よけいなことすっから、
注ぎづれぇんだよ!
いいから、ジッとしてろよ、注ぎ終わるまで!」と。
へんだよね、
相手が持ってるグラスと、私が持ってるビール瓶が、
グイ〜〜ンと上がっちゃって。
過去に、
頭のはるか上まで、一気に持ち上げたヤツも居た。
それぞれ、グラスとビールびん持ったアホが、「高い、高い」をしてるみたいだ。
「くそ。上げられてたまるか。」
と、注いでるビール瓶の口で、
相手の、上がろうとするグラスを押さえ込もうとするのだが、
相手も、
「負けるもんか。」と、すごい力で、上に持ち上げてくる。
あんなことしてたら、いつか割れるよ、グラス。
日本酒の熱燗の時も、また、しかり。
ちっこいオチョコだから、
上げられると、ホント、注ぎづらい。
1杯目を注いだ時、相手にソレやられると、
私、いっぺんで嫌いになるね、その相手。
6月10日(木よう日) 日直・鬼界
◎ふと気になったこと
トイレットペーパーやティッシュboxを買うと、
レジで
「こちらは、シールでよろしいでしょうか?」
と聞かれるが、
「イヤです」
と言うと、どうなるのだろう?
ドン・キホーテみたいなデカい袋に入れてくれるのだろうか?
そんな袋、見たことないぞ。
どうせなら、ドン・キホーテの袋に入れてくれたりしたら楽しいんだが・・・。
「あいにく、こちらの袋でよろしいでしょうか?」
と、やはり聞かれたりして・・?
6月9日(水よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
簡単に説明すると、
深夜、街中の明かりをすべて消した真っ暗闇の中、
‘雄獅子’と‘雌獅子’の2つの神輿が通りを練り歩き、
県神社の境内で燃える大松明の下にやって来る。
二つの神輿がおごそかに繋げられ、
祓いの儀式がなされる。
そして、お祓いが終わると、大松明の火が一瞬にして消され、
そのあとは・・・・
“雄獅子と雌獅子→結合 in 暗闇”でしょ?
なんて言うか、
もう、思いっきり、「目的はひとつ」な祭り、ですよ。
文化人類学的にみても、
古来から日本では、祭りの夜は
誰とやっても、どんなにやってもオッケーという風習があったんです。
日常の制約から解き放たれる特別な夜です。
そして、
県祭の夜は、マジで本当にスゴかったらしい。
「らしい」というのは、さすがに現代ではもう、そういう楽しい事はやってないからです。
戦前まではガンガンやってたのに・・・。
僕が栄太郎爺さんから聞いた話では、
大正末期には、“天狗党”というのが流行ってたらしい。
神輿をかつぐとき、
“天狗党”の若い衆は、
天狗のお面をかぶって顔を隠しているのです。
顔を隠したって、
「あれは、川下のヤスやんけ」とか「一本松のヨっさんや」とか
誰かはバレバレなんですが、
ちょっとミステリアスになるわけですよ。
そして、通りを練り歩くうちに、
ハッピを脱ぎ捨て、さらしを解き、猿股を破り去り、
フンドシ一丁に天狗のお面だけになり、
異様な雰囲気が漂うなか、
大松明が消され・・・・
「あんなに楽しい夜はおまへんな」
と語ってました。
でもね、男だけじゃ成り立たないわけだから、
祭りに来てる娘さんたちもスゴかったと思うんですよ。
ヤンキーじゃないんですよ、
ふつうの娘さんなんですよ。
なのに、言い寄ってくる半裸
というか、限りなく全裸に近い若い衆にちゃーんと応じるんだから、
大したもん
てゆうか、
現代ではなかなか考えられない。
あーあ、100年前に生まれたかったなぁ・・。
先祖代々、こんな強烈な体験をしてきてるから、
6月5日前後はソワソワしちゃうんです。
DNAのせいです。
6月8日(火よう日) 日直・鬼界
やっと、8日になった。
やっと、心が落ち着いた。
毎年、6月5日前後はそわそわと気もそぞろになってしまう。
そう、6月5日は、県祭なのだ。
な〜に?「ケンサイ」って?
違います、「ケンサイ」ではありません。
「あがたまつり」と読むのです。
僕の地元に何百年も伝わるお祭りなのです。
宇治橋と県神社(あがたじんじゃ)と御旅所(おたびしょ)をつなぐ
総延長約4キロの三角形の道路沿いに
露店が並びます。
その数、ざっと1000軒。
昔は、芝居やサーカスや見世物小屋も出たらしい。
ヘビ女とかドロ男とかカマキリ姉妹とか首だけ芳一とかが
見られたそうだ。
さすがに僕の子供時代には
そんなステキなものはなかったが、
ありとあらゆる露店が出ていた。
地上の楽園の出現だ。
もお、子供にはたまりまへんで。
年に一度の大カーニバルでっせ。
学校が半ドンになる。
が、
子供はだーれも授業なんか聞いてやしない。
ピーヒャラドンドンという音が聞こえ、
焼きソバのソースの匂いが教室に漂っているんだもの。
心はすでにお祭りへ飛んでいる。
全員が幽体離脱状態さ。
なんで思い切って休みにしないかねぇ?
12時10分、4時間目の授業が終わると、
ダッシュで家に帰り、
お小遣いをひっつかみ、
友達との集合場所に再ダッシュ。
そして、お祭りの渦の中へと飛び込むのだ・・・
ここから先は説明しようがないです。
だって、どんなに詳しく、どんなに派手に書きたてようと、
その100億兆倍、楽しいんですから。
とにかく楽しくて楽しくて、楽しいよりも楽しくて、
人生の最良の瞬間だす。
この至福の感覚が何百年にわたって何代も何代も続いた結果、
DNAに組み込まれちゃったんですね、
「県祭こそ、この世の天国なり」という認識が。
だから、
6月5日前後は、わけもなくソワソワしてしまうのだ。
と、思っていました、ケガレを知らない頃は。
本当は違うんです。
もっと奥が深いんです。
県祭は、‘日本三大奇祭’のひとつに数えられ、
“深夜の奇祭”と呼ばれているのです。
なんせ、県神社は縁結びの神様。
子供が寝た後こそが本番。
すなわち、オ・ト・ナの祭り。
アダルティーなアダルトのアダルトナイト、
マ、マ、マジかよ・・・・そんなことしてもいいの・・・・という祭りだったのです。 (つづく)
6月7日(月よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
私が、
‘「ハープ」なるモノを弾いている人’を目にしたのは、
今までに、
3例しかない。
そのうち、ナマで見たのは、1例のみ。
「オーケストラのコンサート」で、2,3回。
N響だったかな?確か。
2例めは、
マルクス兄弟の映画の中で、ハーポが弾くのを何回か。
あとの1例は、
テレビのCMで。
あれは、なんのCMだったかしら・・・
「コーヒーにクリープ〜」のクリープ?
お部屋の芳香剤?
なんだっけ。
ワカメみたいな髪の毛の、貧相な顔の女の人が、
天女みたいなウス衣まとって、
うっとりとハープを奏でる、
キチガイみたいなCM。
なんだっけ?
・・・ま、いいや。
とにかく、「ハープ」って、普通の人が演奏する楽器じゃないです。
あんなもの、どこで習うの?
音楽大学出身かしら・・・?
わざわざ「ハープ」を専攻して?
男のくせに?
私の友達の友達であるY田さん。
日本で屈指のクラシック評論家であるY田さん。
クラシック音楽の事なら、なんでも知ってるY田さん。
あなたが敬愛する、
3大テノールのひとりパヴァロッティに、
「びっこのデブ」とアダ名をつけて以来、
すっかり私を嫌っているだろうY田さん。
あぁ、
出来ることなら、お教え頂きたい。
「ハープを奏でる男」・・・って、
やはり、ちょっと変わり者ですかね?
それとも、
案外、
ポピュラーに、
街の「ハープ教室」とかで習ってる人、居るんでしょうか?
6月6日(日よう日) 日直・橋本
ある食事会のあと、
同席していた‘彼’に連れられ、
ある高級バーへ。
シックなドレスを着こなしたマダムは、
結構、年輩だが、
キレイ。
ニコニコして迎えてくれた。
私の隣に座ったホステス嬢は、
キモノ姿。
かなり若く、かなり可愛らしい。
私がタバコを1本手に持つと、
さりげない仕草で、
帯の間からライターを出し、
すっと火をつけてくれる。
慣れない私が、最初、
思わず、
「あっ、ど、どうもありがとう・・・」
と言ってしまったら、
「どういたしまして・・・ウフ」
と可愛い笑顔を見せた。
くそっ、たまらんぜ!
つきあいてぇ!
嫁にもらいてぇ!
女の私が、そう思うんだから、こりゃ、男ならイチコロだわ。
博多人形のごとく可愛らしいホステス嬢が、
いたれりつくせり面倒見てくれちゃって・・・
ここは、竜宮城?
と、ウットリしてばかりもいられない。
ふと‘彼’を見て、考える。
この竜宮城で、
こうして、いつも、
美人マダムと博多人形に、尽くされている‘彼’。
その‘浦島太郎’な‘彼’の目には、
私は「どんな女性」に見えるのかしらん・・・と。
ガサツで気のきかない女に見えるのかしらん。
と、
‘彼’に請われ、ポロロロロ〜ンとピアノを1曲弾いたマダムが、
「今度は、○○さん(‘彼’のこと)、聞かせて頂きたいわ。」
と、‘彼’を誘いに。
すげぇ!
ピアノ、弾けるんだ?!
‘彼’は、静かな足取りで、
奥の、ピアノが置いてある方へ。
博多人形が、
「○○さん、お上手なんですよ、とっても」
と、席に残った私に教えてくれた。
すげぇ・・・
大の男が、ピアノかよ。
と、思いきや、
‘彼’は、ピアノの前には座らず、
ピアノの横に有る巨大なモノにかけてある布を、
ペロ〜ンと取った。
さて、現われたモノは、なんでしょう?
ハープです。
ハ、ハ、ハ、ハープ?!
ハープ!
ハープでっせ、ハープ!
あの、パラピロリ〜ンと、夢ごごちの女神が奏でるハープでっせ!
なぜにハープが、銀座のバーに?
彼の‘マイ・ハープ’とか?
まさか。
おい、おい、奏で始めちゃったよ、ハープを!
・・・ここは、どこ?
ギリシャ神殿?
あなたは、だーれ?何者なの?
・・・かんぺき、浮世ばなれしてるわ、この男・・・。
3年前に好きだった、
例の‘太郎’といい、
今度の、この‘浦島太郎’といい、
どいつもこいつも浮世ばなれしやがって。
どうなってるんだ?私の趣味って。
6月5日(土よう日) 日直・鬼界
ショップチャンネルを見るのが好きだ。
通販ネタは、いろんなとこでいろんな人が書き尽くしてるから、
書くまいと思っていたのだが、
どうしても気になることがあるので、簡単に。
生放送のとき、
その商品を買ったお客さんが電話で司会者とお話することがある。
「前から欲しかった品だったので、すぐ注文してしまいました」とか
「説明を聞いてたらどうしても欲しくなったので、注文してしまいました」とか
お客さんが言うと、
司会者が
「どうもありがとうございます。これからもショップチャンネルをよろしく」
などと答える、
内容はありきたりだが、
お客さんが自己紹介するとき、
必ず名前を言うのだ。
って、当たり前やんけっ!
って、ことじゃなく、
「小林です」とか「鈴木です」とかじゃなく、
「ヨシエです」とか「マリコです」とか名乗るのだ。
なんで?ヘンじゃない?
僕が見たかぎりでは、
電話に出るお客さんは100%女性で、
しかも、5,60代のオバさんが圧倒的に多い。。
オバさんに名前を言われると、
なんだか、ヤラしい感じがするのは僕だけ?
だって、
オバさんが自分のことを「ケイコです」なんて言うシチュエーションって、そうないじゃない。
熟女不倫サイトでもあるまいし、
つい、場末のホステスさんだと思ってしまう。
昨日は、
メキシコのインディオの手作りパッチワーク(税込み\93,450)を買ったオバさんが
「ナオミです」と電話に出ていた。
ナオミさんは、印旛沼とかのキャバレーで働いてんのかなぁ。
ハゲオヤジに太ももとか触られてんだろうなぁ。
若いコだったら、「やめてよっ」とかってパシッと言えるけど、
ナオミさんはそんなこと言えないもんなぁ。
言ったら、客がブチ切れるしなぁ。
ガマンしてんだなぁ。
そんでもって、給料は若いコのほうが多いんだろうなぁ。
大変なお仕事だなぁ。
やっぱ、熟ホステスさんは、癒しを求めてんだなぁ。
そうでもなきゃ、ちょっとキモいパッチワークなんか買わないもんなぁ。
と思ってしまうわけです。
通販見てると、人生の悲哀を感じちゃいます。
6月4日(金よう日) 日直・鬼界
昨晩、月光浴をした。
たしか、山手線か地下鉄に
たしか、「FRaU」かなんかの雑誌の中吊り広告があって
たしか、月光浴がどうしたこうしたみたいな特集を見た
ような気がした
って、ものすごーくアイマイだけど・・・
ような気がしたのが頭にあって
ふと外を見ると、キレイな満月だ。
月の光に誘われた。
“満月の夜に女性が全裸で月光浴をすると、
肌が輝き美しくなる。”
ヨーロッパでは昔から言い伝えられている。
ベランダに出て、
Tシャツを脱ぎ、ズボンを脱いだ。そして、パンツを
脱ごうと思ったが、
もし人に見られたら、カンペキに異常者なので、
パンツは着用しておいた。
ふりそそぐ月の光。
真昼のように、影が黒い。
あぁ、月光浴。
人間は月のリズムに支配されているのだ。
満月の夜には殺人が増え・・・・ヘックション!
パンツ一丁だと、まだ寒い。
ズボンとTシャツを着、その上からパジャマをはおった。落ち着いた。
あぁ、月光浴。
月の光は人間を自由にする。
この解放感。
神秘の惑星、MOON。
あぁ、時の流れに身をゆだねる・・・・
小一時間も月の光を浴びた
と思って、時計を見ると、まだ15分しかたってない。
マジ?
もうさすがに一時間は浴びたと確信して、時計をみると
あれから、まだ10分。
退屈だなぁ。
ヒマだなぁ。
ヒツジの数でもかぞえるか。
それってヘンだ。
ジッとしてんのに飽きてきた。
だんだんイライラしてきた。
もうガマンできない。
僕はベッドに寝転んで本を読み始めた。
このほうがいいや。
月光浴はどうも身体によくない。
6月3日(木よう日) 日直・橋本
「『昼下がりの情事』、観ました。観てしまいました。」
というメールを、
2件、頂いた。
「大変、面白かったです。
ラストは、思わず涙がこぼれました。」
と仰るYさんには、
ビリー・ワイルダー(監督・脚本)の、
他の面白い映画を数本あげて、
「これらも、面白いですよ〜。」
などと、おせっかいなお返事をさせて頂いた。
ところで、
もうおひとかたのTさん。
Tさん、Tさん、
スッゴク言いにくいんだけど、
言っちゃうね
Tさん、すっごいマチガイしてる気がするんだよな〜。
私がトキメイテル彼は、アメリカ人じゃないんですよね〜。
ま、私が、
「クーパー扮する劇中の‘彼’と、
私がトキメイテル現実の‘彼’とを、
ダブらせちゃってるね、カンペキに。」
って書きましたからね、
仕方ないですよね、
間違えますよ、
当然です。
ってことは、あれですか?
私、
「‘熟練工に挑む小娘の心持ち’って、こんなん?」
ってゆうふうにも書きましたけど、
私がトキメイテル彼を、
職人かなんかとお思いになっちゃったとか?
アメリカ人の職工?
・・・Tさん。
1コも合ってないです。
以前、
その日、私が書いた日誌を、
てっきり鬼界さんが書いたものとカン違いなさって、
感想をお寄せ下さったかたが、いらっしゃいました。
皆さん、
お忙しいですもんね、
バババーーーッと、読んじゃいますもんね、
仕方ございません。
でも、
ゴク、たま〜に、一抹の不安を覚えることが有ります。
例えば、昨日の日誌を読んで。
「キチガイが股間をまさぐるのを、じーっと観察していた」のは、
鬼界さんですから。
とりあえず、
「日直」は誰か?
ここだけは、シッカリ押さえて下さい。
6月2日(水よう日) 日直・鬼界
地下鉄のホームを精薄が
ピーッ
頭の不自由な青年が歩いていた。
刈り上げた後頭部を右手でこすりあげては、
ナハハハハハ〜
と奇声を出して笑ってらっしゃる。
暑さが脳にこたえるのかもしれない。
これだけならば、ただのウスノロ
ピーッ
一般のキチガイだ。
彼は、股間をまさぐりながら、出口案内板を見つめ、
しばらく沈黙していたかと思うと、突然、
いよいよ来週の月よう日っ!
と大声で宣言されたのだ。
え?なに?
来週の月よう日に一体、な、な、なにがあるの?
耳をすませた。
が
彼は再び股間をまさぐりながら、ジッと案内板を見つめ、
沈黙したままだった・・・。
くぅぅ〜っ、
すっごく気になる。
来週の月よう日に、なにがあるの?知りたーい。
そして、
彼の頭の構造はどうなってるのか、
それもすっごく知りたーい。
6月1日(火よう日) 日直・橋本
「衛星劇場」加入申し込みの電話をしたのは、
5月29日。
『お六櫛(おろくぐし)』(’35)という映画を観るために。
6月に放映されるコノ映画、
ビデオになってないので、
絶対に見逃せないのだ。
電話に出たお姉さんは、
「今日からご覧になれますが、
それで、よろしいですか?」と。
え?もう?!
へぇ〜!スグに見られるようになるものなのねぇ!
「有り難うございますっ。
それで結構ですっ。」と、私。
お姉さんは、
「5月分、6月分を合わせて、6月末に引き落とさせて頂きます。
1ヶ月1800円ですので、
2ヶ月分で3600円です。」
ゲロゲロ?
「ちょ、ちょ、ちょー待ってちょ!
どゆこと?
5月は、・・・あと3日。
3日分で1800円・・・。
日割り計算はしないと仰るんで・・・?」
と尋ねると、
「はい、さようでございます。」
と、お姉さん。
「・・・・・・。
じゃあ、6月1日からでいいです。
6月1日からにして下さい。」と、私。
「さようですか。了解いたしました。」と、お姉さんが答え、
電話を切った。
新聞屋だったら、
3日分くらいサービスで入れてくれるはず。
それに比べて・・・。
なんて、ケチくさいんだ!衛星劇場め。
くそ。
覚えとけ、
キッチリ1ヶ月で、やめてやる。
いよいよ、今日からだ、
衛星劇場。
1ヶ月の命。
早速、つけてみた。
映る、映る。
ん?なに、なに?ドリフの映画?
なんでもいいや、つけとこ。
使わにゃ損だ。
もと取らなきゃ。
朝から、衛星劇場、つけっ放し。
うるさいから、音声は消してるんだけどね。
5月31日(月よう日) 日直・鬼界
老人介護の事務所に看板が出ていた。
なういケアサービス
今や、こういうことが老人介護のウリになっているのだ。
「なうい」という古代語も老人相手には効果があるのだろう。
事務所の見た目もオシャレな感じだし、
看板も、板に字がただ書いてあるのではなく、
木で作った字が板に貼り付けてある、凝ったものだ。
よく見ると、
一行上の「東京」の「京」の「ヽ」がないではないか。
?
正しくは
なついケアサービス
だったのだ・・・。
オシャレでもなんでもなかった。
5月30日(日よう日) 日直・橋本
女は、
恋をすると、少しばかり、女らしくなるそうです。
そして、
「自分に自信が持てなくなる」のも、
そんな時だそうな。
「ちょっくら、しょんべんに行ってくらぁ」
と言ったあと、
「あぁ、
ダメダメ・・・
ステキなレディは、こんな言葉づかいはしない・・・」
と、すぐさま反省するところをみると、
どうやら、
私も、
‘トキメキ’中のようです。
そして、
お風呂上りに、
自分の裸体を鏡に映してポーズをとっては、
「これって、どうなのよ・・・?」
と、自問するあたり、
確実に、‘トキメキ’の真っ最中のようなのです。
しかも、
もう3日連続で『昼下がりの情事』観てるもんね。
チョットおかしいね、私。
クーパー扮する劇中の‘彼’と、
私がトキメイテル現実の‘彼’とを、
ダブらせちゃってるね、カンペキに。
クーパー扮する彼は、
‘官能的なポッチャリ美人’がお好み。
私がトキメクこっちの彼も、
察するに、
‘官能的で妖艶な美女’が好みのようだ。
なんたって、
「好きな女優は、キム・ノヴァクとリタ・ヘイワース」って言ってたからね。
男を狂わす「愛の女神」
ってな愛称がついてたほどの、肉感的美女らだ。
映画『ギルダ』のリタは、
女の私ですら、鼻血出そうになるもんね。
はぁ・・・。
めいっぱい背伸びしたがった劇中のオードリーの気持ち、判るなぁ。
はぁ・・・。
私がトキメク彼のそばに今いる女性は、
噂によると、
かなりの「大柄美人」らしい。
やっぱりねぇ・・・。
いいなぁ、
オードリーは。ハッピーエンドで。
・・・さ、今日も観るかな・・・『昼下がりの情事』。
5月29日(土よう日) 日直・鬼界
(悲しいかな、昨日のつづき・・・)
足の裏が痛くて、スリッパをはけない。
どころか、歩行も困難だ。
昨日は、
「足の裏がポッポしてきた」程度だったのだが、
そんな生易しい段階は通り過ぎた。
足の裏がジンジンして、ドックドックと脈打っているのだ。
さらに、
「少々、汗ばんでいる」なんてもんじゃない。
高見盛のわきの下みたいに、
沼状態だ。
足の裏のすべての汗腺から汗がジュクジュクとしみ出し続けている。
これで大丈夫なのだろうか?
この苦痛を乗り越えなければ、真の健康はやって来ないのか?
ただ、気になるのは、
買った健康スリッパについてた値札シールだ。
‘税込み934円(本体890円)’
というシールの上に、
‘特価・税込み103円(本体99円)’
という赤いシールが貼りなおしてあったのだ。
まともな健康スリッパにしては安すぎただろうか?
まともな健康スリッパにしては値引きしすぎだろうか?
正しいツボから微妙にズレた場所を、刺激し続けたのだろうか?
ジュクジュクした汗は、悪い汗なのだろうか?
ちょっと気になる・・・。
5月28日(金よう日) 日直・鬼界
健康スリッパを買った。
イボイボがついてる、アレだ。
家の中にいて、立ったり歩いたりしてるだけで、
足の裏のツボが常に刺激され続ける。
なんといっても、
足の裏には、そこいらじゅうのツボが集結してるのだから、
ものすごーく、想像を絶するほど、健康になるにちがいない。
頭痛、肩こり、胃痛、貧血、消化不良が
たちどころに解消されるはずだ。
ただ、
頭痛、肩こり、胃痛、貧血、消化不良の症状が僕には全くないので、
解消されたかどうか、わかりにくいかも・・・。
冷え性、のぼせ、便秘、下痢も改善されるそうだ。
これはスゴイ。
便秘の人が快便になるのだ!
けれど、刺激しすぎると、下痢になるということだ!
しかし、そのまま、刺激し続けると、再び、快便になり、
さらに、続けると、また、便秘症に戻れるわけだ!
足の裏のツボは万能に近い。
生理痛もなくなるかもしれない。
ずっと、はいているので、
足の裏がポッポしてきた。少々、汗ばんでもいる。
血行がよくなっている証拠だ。
今日から僕はすごく健康になる。
5月27日(木よう日) 日直・橋本
『昼下がりの情事』
という映画をご存知でしょうか?
オードリー・ヘプバーン扮する女子学生が、
ゲーリー・クーパー扮する大金持ちの世界的プレイボーイに初恋をして・・・・
というお話。
オードリーの実年齢は28歳。
一方、
クーパーの実年齢は56歳。
それぞれの‘役の年齢’を、
いくつに設定しているのかは、不明。
役の正確な年齢は、原作を読めば判るのだろうが、
どっちにしても、
とにかく、
「若い娘が、うんと年上の不良中年に恋しちゃった」ってことだ。
片や、
恋愛未経験の、少女のごとく無垢な娘。
片や、
妻子を持たず、
熟女との‘火遊び’のみを楽しむ、
百戦錬磨の「恋の熟練工」のごとき、
熟年プレイボーイ。
ジュク、ジュク、ジュク。
「そんな、
‘大人の彼’の目に、
‘いっぱしの女’として映りたい」と思うわけです、オードリーは。
「私の恋する人は、
モテモテのハンサムボーイ。
しょっちゅうヤキモキしちゃう。
でもね、
実はね、
彼は、私にゾッコンなの。ケケケ。
というパターンが理想だ。」
と、豪語していた中学生時代、
アンド高校時代、
いや、大学時代も、
どころか、つい、この間まで・・・・
とにかく、
ガキの頃から映画『昼下がりの情事』を好きだった理由の一つとして、
その、
「私の理想パターン」を踏襲していること・・・が有る。
さすがに、今では、
「ケッ。
んなこと有るわけねーじゃんケ。」
と悟りはしたが、
ま、そこは、ほれ、
あくまで「理想」だから。
永遠の理想。
でも、
この映画の、
「うんと年上のオッサンに恋をする」
という点に関しては、
「ケッ。するかよ、そんな年上のオッサンに。」
という感想でした。
(注:クーパーにだったら、する。)
一般的な意味での「年上のオッサンに」ということです。)
「自分より20も30も上の人に、
トキメキは、しないな。」
と、私は、ず〜〜っと思っていました。
だから、
「‘大人の彼’の目に、
‘いっぱしの女’として映りたい」
と思うオードリー扮するアリアーヌの気持ちは、
未体験だったわけです、今まで、私は。
が、
なんと、最近、
ある場所で、
「‘熟練工に挑む小娘の心持ち’って、なんとなく、こんなんかしら?」
と、
初めて、
うっすらだけど、感じられる瞬間が、
有ったんです。
う〜〜む・・・
確かに、自分の未熟さを思い知ったぜ・・・。
女としても、人間としても。
5月25日(火よう日) 日直・橋本
健康診断の問診票に、
「たばこ
□吸わない
□やめた
□吸う→1日に( )本 それを( )年間」
「酒
□飲まない
□飲む→□ときどき □毎日( )合くらい」
という質問が有る。
昨年の健診の時、
私は、
正直に記入した。
「たばこ 1日7本 15年間」
「酒 毎日かかさずビール350mlと日本酒1.5合」
と、正直に。
すると、
それを見た、
内科医ミッチャン(推定65才)は、
すごく怒った。
「たばこはイケナイわ!たばこは!
1本も吸っちゃダメ!
たばこを吸い続けると、年とった時、顔色が黒ずむのよ!
そうなったら、たとえ、
たばこをやめたとしても、
もう2度と元の白い色には戻らないの!
だから、私には、判るのよ、
‘たとえ現在は、たばこをやめているとしても、
この人は、長年、たばこを吸っていた人かどうか’が!」
げっ!
そうなの?!
さらに、ミッチャンは、
お酒についても、
「ビール350mlだけにしなさい!
しかも、週に2日は、飲まない日を作って!
私は、アルコールの害をよーく知ってるの。
父も母もアル中で死んだわ。
おまけに、5才年下の弟もアル中で死んだのよ!
それを見てきた私は、
だから、1滴たりとも酒は飲まないのっ!」
と、激昂。
こんこんと説かれ、
仕方なく、
「わかりました・・・。」と答えて、やっと解放された。
それが昨年。
そして、今年。
「あっらーーー!えらいわ、えらいわ!
いい子ね、いい子ね!」
と、ミッチャン、私をベタぼめ。
なぜか。
問診票に、こう書いたから。
「たばこ やめた」
「酒 ときどき飲む」
あーあ、
ウソ書いちゃった。
だって、
正直に書けば、また、アレ聞かされるんでしょ、
「顔が黒ずむ話」と「アル中家族の話」。
めんどくさいもんねぇ。
検査結果も出ないうちに、
問診票だけを見て、
あれこれウルサク言うのは、考えもんだと思うなぁ。
患者にウソつかせちゃイケナイよね。
血液検査の結果が出てから、
「やや?
うーむ、この数値の高さは、どうやら、お酒のせいですなぁ。
少し減らしてください、さもないと・・・・・」
みたいな持っていき方のほうが、
効果的だと思うんだけどなぁ。
「父も母も弟もアル中で死んだのよ!」
と打ち明けられてもなぁ。
「あらら。」
としか思わないもんなぁ。
5月24日(月よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
万が一、
これから思春期を迎える娘を持つ親御さんが、
この日誌の読者の中にいらっしゃったら、
胸に刻んでください。
「あまりキビシクし過ぎると、
娘は、悪い子になります。」
昨日の、
「女友達と旅行に来ておきながら、
夜は、ホテルで待たせておいた彼氏と過ごす」という、
「友情より愛情よ」を身をもって示した3人娘も、
思えば、
キビシイ親のせいで、
そんな、非常(かつ非情な)手段を取らざるをえなかった・・・
とも言えるのです。
3人のうちの1人、M子なんざ、
大学(都内)に、静岡から通ってたもんね、新幹線で。
バカじゃないの、親。
「大学生の娘を、都会で一人暮らしなんぞさせたら、
ロクなことにならない。」からだってさ。
自分の娘が、
自分のススメで習い始めた英会話の講師(アメリカ人)と、
チャッカリ付き合い始めたことも知らんと。
(そういえば、
M子は、
彼氏のリチャードとの電話の際、
最後に「ラジャ」と言って、
電話を切っていた。
てっきり
「2人の間で、ガッチャマンごっこが流行ってるのかしら」と思っていたが、
それって、
「LUV−YA(ラヴ-ヤ)」の聞きまちがい・・・?)
高校(女子校)の時も、
隣りのクラスに、
某有名食品会社○○屋の社長の娘が居て、
これがまた、
親がキビシイと評判だったけど、
3年の時のある日、
突然、
その子、まゆ毛そり落として登校して来たもんね。
その日から、悪い子に豹変。
娘に、
不純異性交遊をさせたくなかったら、
放任に限ります。
私がイイ例です。
見てご覧なさい。
親の、このうえない放任主義のおかげで、
不純どころか、
純な交遊もロクロクせずに、ここまで育ちました。
5月23日(日よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)
「‘女友達’と旅行に行く。」
と親にウソをついて、
実は、
「彼氏と旅行に行く。」
というパターンは、
本人はイイでしょうが、
ダシに使われる‘女友達’にしてみれば、
たまったもんじゃありません。
大学3年の、
ちょうど今頃。
「いい気候だし、
週末を利用して、近場の温泉にでも行って飲む?」と、
仲良しグループの誰かが言い出した。
「行こう、行こう!」
常から、皆、ノリがイイが、
この時は、いつにも増したノリの良さ。
その場で、
「伊東温泉に1泊2日。総勢、女子8人。」が決定。
旅行当日。
伊東にて。
昼間は、
明子が組んだスケジュールどおりに遊び、
おおいに楽しむ。
(いるんですよね。
グループには必ず1人、こーゆー面倒見のイイヤツが。)
夕方。
旅館の部屋にて、夕食前のひととき。
持込の酒類・食料を、
皆で買出しに行く段になって、
3人が、
「そろそろ時間だから、行くね。
じゃ、月曜日、学校でね〜!」
と、次々と離脱。
荷物を持って、出て行っちゃった。
これ、どういうことだか判ります?
彼氏と約束しているんです。
伊東のどこぞのホテルで、待ってるんです、それぞれ彼氏が。
親がスゴクうるさい彼女らは、
念願の「彼とのお泊り」を、
この時とばかりに実行したのです。
「温泉にでも行って飲む?」
と話が出た時、
悪知恵がヒラめいた彼女らが、
いの一番にノったのは、そういうワケ。
でも、もちろん、
スグに、皆の前で計画を打ち明けた。
女友達とも旅行気分を楽しみ、
彼氏とも旅行気分を味わいたい。
ワガママな奴らだ。
・・・ま、仕方ない。
彼女達の親が、ホントにキビシイのは、日頃から見聞きしている。
私達は、了解した。
そうはいっても、
実際、残されてみると、
たとえ5人もいても、
やはり、
「部屋に置き去りにされた」感を持つのは否めず。
なんだか、
お声がかからず売れ残った芸者が、
置屋の一室につどって、ヒマつぶし・・・のような風情。
結果、
とんでもなく飲むハメに。
温泉にも、つからんで。
翌日、
これまた明子が立てておいたスケジュールに従い、
5人、二日酔いの身体にムチ打ち、
『伊豆シャボテン公園』へ。
ミニ動物園を見学中、
アヤコの
「ゴリラのチ○○がスゴイことになってるーー!」との目ざとい指摘で、
くぎづけになってゴリラを見ていた明子が、
急に吐き気をもよおし、
横のサボテンにゲロを・・・・・。
なんだかんだで、
ま、楽しかったけどね。
5月22日(土よう日) 日直・橋本
ちょっと前の話になるが、
ゴールデン・ウィーク中の、
友人H子と私の小旅行、
その、
友情を温め合う(今さら?)機会であるはずの、
‘乙女2人の汚れなき小旅行’中に、
H子は、
こともあろうに、
例の、不倫の彼である小金井と密会しやがった。
H子と私が、
2泊3日の日程で遊びに行った某温泉地。
その2日目の午後、数時間、
H子は、
私をほったらかして、
小金井とデート。
・・・ま、これは、
「H子と私の小旅行」発案時に決めたことだから、
仕方ない。
小金井は、
「同僚と伊豆で日帰りゴルフ。」と、
家人にウソをついて、
車で駆けつけて来たそうだ。
大丈夫なのかしらねぇ。
「伊豆でゴルフ」って安易過ぎない?
バレバレのウソって感じがするんだけど。
そう感じる私って、
森繁の映画‘「社長」シリーズ’の観過ぎなのかしら・・・。
森繁が扮するエロ社長が、
「今日は熱海でゴルフだから、あっちに泊まりだ。」
と、奥さんに言い置いて、
イソイソと車で熱海へ。
でも、ゴルフなんてウソっぱち。
熱海のホテルには、
淡路恵子が扮する、社長行きつけの銀座のバー‘くまんばち’のママが、
待っている。
「あ〜ら、タァさん、遅かったわね〜え。」
と、手を取り合ったところで、
「あーた!こんな事だろうと思ったわ!」
と、先回りしてた奥さんが登場。
これ、シリーズお決まりのパターンだから。
H子と小金井・・・か。
諸事情があるとはいえ、
いいのかねぇ・・・。
「小金井の奥さ〜〜〜ん!
お宅のご主人、浮気してますよ〜〜〜!」
ちょっとスッキリ。
5月21日(金よう日) 日直・鬼界
地下鉄の改札で、
大学1年生と思われる、若いカップルが話していた。
女「パスネットがまた20円、余っちゃった。これって、どうすればいいの?」
男「2枚投入すればいいじゃん」
女「なにそれ?」
そして、男が‘2枚投入とはなにか’を説明してやっていた。
田舎から出てきた女の子なのかなぁ?
ちょっと、ほっぺが赤いしなぁ。
故郷の山奥では、パスネットなんかないもんなぁ。
バスを降りるときだって、
「運転スさん、おら、峠の一本松で降りたいっぺ」とか言えば、
好きなところで降りられるんだろうなぁ。
などと考えていて、ふと思った。
2枚投入って、いくらまでできるんだろ?
残金20円のパスネットと新品パスネットの2枚投入は、いつもやってる。
じゃあ、
残金770円のパスネットと新品パスネットの2枚投入って、できるの?
さらには、
5000円の新品パスネットの2枚投入って、できるの?
1万円パスネットになるの?
そんなパスネット、売ってないけど?
その1万円パスネットと5000円の新品パスネットを2枚投入して、
それでできた1万5千円パスネットと5000円の新品パスネットを2枚投入して・・・
って繰り返していけば、
100万円パスネットも作り出せるってこと?
ものすごくメンドくさいから誰もやってみようとしないだけ?
東京メトロ関係者の方、どうぞお教えください。
5月20日(木よう日) 日直・鬼界
電池売り場の張り紙にビックリした。
“時計には、アルカリ電池よりもマンガン電池のほうが適しています”
そんなこと、知ってた?
アルカリ電池って、マンガン電池より優れてるんじゃないの?
DVDとビデオ、ってゆうか
ライターとマッチ、ってゆうか
ヒトとサル、ってゆうか
アルカリのほうがマンガンよりエライんだとばかり思ってた。
で、
当たり前のように使ってるけど、
‘アルカリ’と‘マンガン’って、なに?
「アルカリ食品を食べると、健康になるんだぜ」
の‘アルカリ’?
それって、どういうこと?
‘健康電池’みたいなもの?
‘マンガン’ってのは、だいたいわかる。
西部劇によく出てくるやつだ。
あれは、ガンマンか・・・・。
なんだろう、‘マンガン’って?
わからん。
5月19日(水よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
においの原因は外国人の2人組だ。
ヒゲのやったら濃い、スペイン系の男2人だ。
とにかくクサい。
死ぬほどクサい。
一体、人間のどこをどうすれば、あんな匂いが発生しうるのか?
ってゆうくらいクサい。
肉売り場に避難した。
そしたら、クサい外人ついてくる。
特売のオージーステーキを7,8枚もカゴに入れている。
しょう油・油のコーナーに避難した。
やっぱり、クサい外人ついてくる。
ラードの大ビンとオリーブオイルをカゴに入れている。
菓子売り場に避難した。
それでも、外人ついてくる。
ビーフジャーキーとポテチをカゴにどっさり入れている。
飲み物売り場に避難した。
もちろん、外人ついてくる。
コーラとペプシのペットをカゴにどんどん入れている。
そんなもんばっか食ってるから、くせえんだよっ!
そもそも、お前らの鼻はただの飾りか?
なんで、自分の周りのクサいのわかんないんだ?
もしかして、いい匂いと思ってんのか?
こいつらも、ある意味、キチガイだな。
お買い物に行って、毎回、これだけの奇人に出会えれば、
日誌を書くのも楽なんだけどな・・・。
5月18日(火よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
向こうからやって来る女は、ネイビーのタンクトップで
襟ぐりがかなり深めのUネックだ。
ちっとやそっとのUじゃない。
シカの角みたいな超Uだ。
イエローキャブでも着させないようなUだ。
遠くからでも谷間が見える。
そんなセクシー女が僕に微笑みながら近づいてくる。
え?誰?
こんな露出の知り合い、いたっけ?
こっちが忘れてるだけかも・・。
とにかく、僕も笑顔を返さなきゃ。
まず、驚きと嬉しさの混じった笑顔を浮かべよう。
この笑顔を
「うわぁ、久しぶりっ!」という表情に徐々に移行させるのだ。
もちろん、ごく自然に。
そして、このペースで歩き続ければ、
女との距離が約5メートルになる頃、
再会を非常に喜ぶ僕の顔を、女が直視することになり、
当然、女は僕に話し掛け、
女が誰だったのか僕も思い出すに違いない。
うん、カンペキな計算だ!
僕は実行した。
そして、女との距離が約5メートルになったとき、
僕の顔は引きつった。
深めのUネックに見えた衿ぐりは
伸びに伸びきった、ヨレヨレの衿だったのだ。
しかも、
20年前に買って、洗いに洗って使いこみ、使用限度こえてますっ!
みたいな、ヨレヨレのブラジャーも見えている。
どうやら、胸を隠そうという気はないらしい。
あと数センチで乳首が・・・、という状態で
平気で歩いてる女だったのだ。
僕に微笑みかけてるのではなく、
ただ、意味もなくニヤニヤと笑ってるだけだったのだ。
久しぶりに見る、正統派のキチガイだ。
そういえば、昔、小学校の近くにこんな女が住んでいた。
さすがにキチガイだけあって、
僕の「久しぶりっ!」作戦なんぞ、あっさりと無視し、
ドンキホーテの袋をブラブラさせて行ってくれた。
よかった・・・。
そのあと、僕はスーパーへ入った。
そしたら、クサいっ!
鼻がもげそうになった・・・。 (つづく)
5月17日(月よう日) 日直・鬼界
タバコを買いに行った。
僕が店先に立つと、
童顔だけど、やけにヒゲの濃い、にいちゃんが
「いらっしゃい。」と言いながら、奥から出て来て、
指を1本立て、
「これでいいんですよね?」という顔をした。
僕はまだ注文もしてない、どころか、一言も発してないのに、だ。
そして、僕の答えを待つこともなく、
にいちゃんは、僕の買おうとしてる銘柄のタバコを1カートン、
棚から下ろし、僕の目の前に置いた。
行きつけのタバコ屋なら、これくらいのことをしてくれなくちゃ。
が、
そのタバコ屋に、僕が行くのは、たしか2回目。
前に行ったときは、たしか、みぞれが降っていたっけ。
ざっと3ヶ月前だ。
なのに覚えてるわけ?
そのときも、その銘柄のタバコを1カートン買ったとは思う。
でもさぁ、だからってさぁ、・・・・。
こわくない?
ふつうじゃないよね、
このにいちゃんは。
もう、このタバコ屋へ行くのはやめよっと。
いや、
でも、そしたら、
「最近、買いにきませんね」とか言って、うちの玄関で待ってたりするのかな・・。
やっぱ、買いにいこ。
でも、さらにこわい状況に巻き込まれたりして・・。
やっぱ、やめよっと。
けど・・・
なんで、こんなことで悩まなきゃなんないんだよ!
などと、うつうつ考えながら、歩いていると、
向こうからセクシー女が歩いてくる。
僕に微笑みかけながら。
え?誰? (つづく)
5月15日(土よう日) 日直・鬼界
昨日、散髪に行った。
「今日はお仕事、お休みなんですか?」
お決まりの言葉だ。
平日の昼間に散髪に行くと、
ほぼ100%こう聞かれる。
「ええ、まあ」
いつも、あいまいに答えることにしている。
「ゴールデンウィークはお仕事だったんですか?」
しつこい。
ほっとけよ。
GWに働いてようが働いてなかろうが、関係ないだろ。
「ええ、ぼちぼち」
こういうときもあいまいに答えることにしている。
さらになにか言ってきそうだったから、
こちらから質問した。
「ゴールデンウィークは混んだんですか?」
「いやぁ、連休中はそれほどでも、
と言うより、閑古鳥が鳴いてましたよぉ。カァ〜カァ〜、って。
閑古鳥がなんて鳴くか知りませんけどね。ハハハ。
連休前に暑いときがあったじゃないですか。
そのときはお陰さまで大忙しだったんです。
急に暑くなると、混むんです。
みなさん、サッパリなさろうとされるんでしょうね。
逆に急に寒くなると、
あれ?どうしたのかな?というくらいヒマになるんです。
うちらの商売、意外と天気に左右されるんですよ。
海の家と似てますかね。ハハハ。
でね、
特に、このへん、美容室や理容室が多いじゃないですか。
ま、うちが一番新しいんで、
こんなこと言っちゃ口幅ったいんだけども、
天気に左右されるときこそ、
頑張んなきゃいけないと思うんですよね。
あまりお見かけしないお顔だけど、
お客さんにも行きつけの床屋さんとかあります?
え?ある?やっぱ、そうでしょ。そうなんです。
男性の方って、たいてい行きつけがあるんです。
でもね、
1ヶ所じゃないんですよ、たいてい。
今日はここへ行こうとか、こんな風に切りたいからあっちの床屋へ行こうとか、
2ヶ所・・・、
いや、3ヶ所・・、いやいや、3ヶ所の人は少ないな、
2ヶ所は行きつけがあるそうなんですよ。
急に暑くなったりしたときに、どっちの行きつけに行かれるか、
それってかなり重要なんですよね、
うちらにしてみれば。
カットが下手だったら、お話になりませんが、
料金とかサービスとか、
どっちへ行こうかと迷ったときに、
決め手になる要素
といっちゃ大げさですが、
なんか決め手になることがあると思うんですよ、やっぱり。
そこをキッチリやっていくというか、
やらなきゃな、といつも思ってるんですよ。
この前、姉の髪の毛を切ってやったんですよ。
もちろん、お金はとれないけど、
いつもと同じように、まあ、ちゃんと、って言うんですか、
手を抜いたりしないで、キッチリとカットしたんです。
そしたら、「やっぱり美容室に行けばよかった」って言うんですよ。
「楽しくない」んですって。
初めて知ったんですけど、
女の人って、美容室へ解放されに行ってるんですって。
家事をやらなきゃいけない。
子供がいたら面倒見なきゃいけない。
美容室に行くには、子供を誰かに預けたりとかするわけです。
で、美容室に行っちゃって席に座ると、
どっか自分の知らない所で我が子が泣いてようが
もうどうしようもないですから、
ホント、身一つになって、解放されるってゆうか、
自分だけの時間を楽しめるんですって。
男は身だしなみで髪の毛を切りに行きますが、
女の人は楽しむために行ってんですよ。
それを聞いて、「へぇーへぇーへぇー」ですよ。ハハハ。」
キリがないので、このへんまでにしておくが、
もう、しゃべるしゃべる。
おまえがしゃべりたかったんかい!
ウソかホントかわからない話を、垂れ流すように散髪屋はしゃべりまくった。
しゃべりを聞いているのはいいのだが、
口のくさいのには閉口した。
5月14日(金よう日) 日直・鬼界
昨日書いた町工場は
って、なにげに連載になってるぞ・・・
ルーターとかモデムとかDVDドライブとか
パソコン周辺機器の本体金属枠を作るところでした。
(わかりやすく、たとえるなら
キャラメルそのものではなく、
パッケージの紙の箱を作ってるようなものです。)
高圧プレス器で、
金属板をいろんな形に、シュパッ!と裁断している工場労働者の方に
尋ねました。
「あの、これって、危険じゃないですか?」
「危険といやぁ危険だけど、そんなこと言ってっと仕事になんないからね」
「ケガとか事故とかありません?」
「全然ねえよ。
3年前に、先輩が左手の指を3本落としただけだ」
あっさり言うよ、この人。こえぇ〜。
さすが、工場労働!
劣悪な労働条件だ!
でもね、劣悪なのは、工場だけじゃないんだよね・・・。
この前やった仕事の予定表は、
7:00 渋谷集合
8:00 撮影開始
12:00 昼食
15:00 移動後、三軒茶屋レストランで撮影
18:00 夕食
20:15 老人ホームへ移動
21:00 老人ホーム外観及び周辺で撮影
23:00 市役所横・文化会館横で撮影
26:30 カオリ役の○○、現場入り
28:30 駐車場でシーン16・18・19(カオリ衣裳傷つけ、血のりあり)
31:00 駅南口で撮影
31:00なんていう時刻あるのか?
(カオリの衣裳傷つけ、血のりあり)ってのは、カオリのレイプシーンだ。
朝の4:30、てゆうか、夜の4:30にレイプの芝居するのってどう?
けっこう劣悪な労働条件だと思う。
5月13日(木よう日) 日直・鬼界
昨日の日誌で差別とも受け取れる記述がありました。
僕は決して、
工場に勤務される労務者の方々を見下したりしてるわけではありません。
毎朝9時に工場の中庭に集合して
いい歳こいてラジオ体操することだって、
重要な日課だと認めています。
また、
10時過ぎになって、
近所の西宝飯店に昼メシの出前をまとめて注文するとき、
地味でダサーいブタ鼻の事務の女の子に
「葉子ちゃんは、今日の昼メシ、なんにするぅ?
え?半チャン・ラーメン、ライス付き?
相変わらず、よく食うなぁ。
そんなに食ってっと、カレシできないぜぇ。ガハハ」
などと言ってからかっていることも微笑ましいことだと思っています。
ただ、
実は、こういう葉子ちゃんみたいな子が
すっげえカレシがいて淫らな生活を送っていたりするのですが、
ご存じないのでしょう。
さらに、
5時の終業のベルが鳴ると、
「さあて、今日もキングに行くかぁ。タケシさんも行く?」(注:キングは駅前のパチンコ屋)
「いや、行かねえ。金ねえもん。」
「金ならオレが貸してやるよ」
「ウソこけ」
「いんや、貸すぜ。ただし、500円だけっどな。ガハハハハ」
と、くっだらない会話で大笑いしてるのも楽しそうでなによりです。
このように、僕は工場勤務者の味方であると言っても過言でしょう。
ゆめゆめ、誤解なさらぬように。
この世から差別が無くなってほしいと、痛切に願っている僕ですから。
ちなみに、上に書いたエピソードは
大森の町工場に仕事で行ったとき、実際に見聞きした事実です。
5月12日(水よう日) 日直・鬼界
昨日のことだ。
電車はかなりすいていた。
7人がけの各座席に1人か2人が座ってる状態。
僕の向かいでは
スラックスにワイシャツでネクタイをしめたうえに、
紺色のジャンバーを着た
明らかに工場勤めのサラリーマンが眠っていた。
年のころなら、37,8才。
すると、突然、
そのサラリーマンが
夢を見たらしく
「ケイコさんっ!」と叫んで、右手を前へ差しのべたのだ。
もちろん、車内の全員が注目した。
車内の全視線を浴びたサラリーマンは
何ごともなかったように右手をおろし
再び眠りについた
が、僕は見逃さなかった。
サラリーマンのまぶたがビクビクピクピク動いていたのを。
眠りについたふりをしたサラリーマンは
なにごともなかったように次の駅で降りていった。
一体、カレはどんな夢を見てたんだろう?
「ケイコさん、危ないっ!
ボンヤリしてると、100万dプレス機に手をはさまれますよ!!」
これじゃあ、ケイコさんはパートのおばちゃんだ・・・。つまらん。
「ケイコさん、行かないでっ!
僕よりご主人を選ぶんですか。愛のない生活に戻るんですか!!」
これだな、ケイコさんは部長の奥さんだ。
不倫だ。
これに決まってる。
不倫でもしなきゃ、工場勤めなんかやってらんないもんな。
5月11日(火よう日) 日直・橋本
昨日の日誌について、メールを頂きました。
『橋本さんが“ぼんの青春”の中で、
鬼界さんの仲間で、貧乏な人が、
「毎夕食、菓子パンを食べていた」
と書いてらっしゃったのを読んで以来、
コンビニで菓子パンを買う若者を目にすると、
演劇をやっている人かな・・・
という目で見てしまいます。』
ははぁ。
なるほど。
まったくもって私と同じ「偏見」パターンに、
まんまと陥りましたねぇ、N子様。
昨日の日誌でも、
私が「この人、演劇人なのかなぁ・・・」と思った要因は、
「コンビニのカレーパン」だったのです。
「カップラーメン」ではありません。
“ぼんの青春”に登場した、その貧乏クンとは、
のちに私も、舞台でご一緒しましたが、
稽古中、
ほんとに、見事に、毎日の‘夜ごはん休憩’では、
コンビニで買った、
甘いパン(あんパンかクリームパンかジャムパン)とカレーパンを食べていました。
パンの袋の口を開け、
パンを袋から出さずに、
パンにカブリつく。
その、
「袋に入れたままパンをカジる」姿が、
なんとも、みすぼらしい感じで、‘哀れ’なんだよねぇ。
あれ、「パンを袋から出しちゃってカジる」と、だいぶ印象チガッたと思うなぁ。
先日、昼間、
近所の公園のベンチで、
スーツ姿の、営業マンふうの青年が、
カバンを足に挟んで、
コーヒー牛乳を片手に、コンビニの菓子パンをカジッてるのを見ました。
やはり、袋から出さないままで。
ひとりポツンと座って。
少し猫背で。
なんか、もう・・・泣きたくなるようなシチュエーション。
「コンビニの菓子パン」って、
私にとって、
なんだか、とっても哀愁だわ。
でも、N子様、
昼間、コンビニで、
首にタオルを巻き、ジャージのような運動着で、
菓子パンを真剣に物色している若者が居たら、
それは、間違いなく、
‘演劇をやっている人’です。
5月10日(月よう日) 日直・橋本
新宿の、
人通りの激しい通り沿いに有るコンビニ。
入り口そばに設置してあるゴミ箱の横で、
25歳くらいの青年が、
しゃがんで、モノを食べていた。
ジーンズにパーカー、
スニーカー。
どれもこれも、着古した感じ。
短髪だが、
そろそろ床屋に行かなきゃ・・・というような髪型。
片方のヒザを地面につき、
もう片方のヒザを立てた、
まるで、
クラウチング・スタート体勢に入る直前の陸上選手のような姿勢で、
カップラーメンを食べている。
足元に置いたリュックのそばには、
カレーパンと、500mlペットボトルのお茶。
ラーメンをすする合い間に、
カレーパンをかじり、お茶を飲む。
あんな中途半端な、
落ち着かない姿勢でカップラーメンを食って、美味いのかしら・・・。
どうせだったら、
ペタンと座っちゃおうよ。
なんか、
その、クラウチング・スタートふうの姿勢が、
よけい、‘哀れ’を誘うのよ・・・。
男の人の、そーゆー哀れな姿が胸にしみるのよ、私は。
でも、
待って。
なんだか・・・
意外に・・・
青年は、満足そうな顔・・・。
人の目も気にせず、
他の事は何も考えず、
とにかく今は、
無心に、ラーメンとカレーパンのランチを満喫しているのか?青年は。
「お金ないんだろうなぁ・・・
演劇人なのかなぁ・・・
母親が、息子の、この姿を見たら、
‘美味しいものを食べさせてあげたい・・・’と、胸が痛むんだろうなぁ・・・」
そんなことを思うのは、
ハタから見てる私だけで、
本人にしてみれば、
そんなに苦とは思ってないのかもしれないな。
そうだ!
あの姿勢も、案外、ラクなのだ、きっと!
・・・いや、それは、ないな。
5月9日(日よう日) 日直・鬼界
『今日の健康』 その3
そして、そして、僕が書きたかったのは
毎週金曜日の『今日の健康Q&A』のことだ。
その週の放送の総集編と
視聴者からの質問に答える生番組だ。
書きたいことは2つある。
この番組にはゲストが招かれる。
とりあげる病気にかかっているわけでもなく、
内容とはまったく関係ないゲストだ。
だから、これといったコメントをするわけでもなく、
ただいるだけ。
いなくてもいい。
てゆうか、いないほうがいい。
そのゲストの人選が見事だ。
石丸謙二郎、香坂みゆき、見栄晴、森口博子、鈴木ヒロミツ・・・
どうです、この面々!
毒にも薬にもならない芸能人をよくもこれだけ選べるもんだ。
プロデューサーのキャスティング能力、◎!!
そして、このゲストに輪をかけて毒にも薬にもならないのが
金曜日の2人のアシスタント、
中岡由佳と岩田まこ都だ。
かわいいと言えば、とてもかわいいし、
好感もてるといえば、すごく好感もてるし、
清潔で若くて明るいのだが、
だからどうした、って感じなんですよねぇ。
線が細いというか、存在感が希薄というか、
番組のカラーにピッタリ!
ここでもプロデューサーの人を見る眼は◎!
この二人が、
番組の冒頭で、内容の紹介をします。
それはこんな風に始まります。
中岡「皆さまから」
岩田「多くの質問が」
二人「寄せられました」
中岡「知りたい」
二人「Q!」(スペシウム光線みたいな振り付けあり)
中岡「今週の」
岩田「内容は」
二人「こちら」
初めてこれを見たとき、僕は腰くだけになりました。
二人の様子を、なんて説明すればいいのかな・・・
植物人間になったピンクレディ。
いや、
植物人間じゃ、動けないもんな。
アンドロイドのリンリンランラン。
いや、
あんな浅黒くないしな。
マリオネットのこまどり姉妹。
いや、
ゼンマイ仕掛けの美ち奴・梅千代
どーでもいいけど、たとえが古くね?
誰だよ、美ち奴・梅千代って?
誰も知らねーよ。
とにかく、無機質というのか、非人間的というのか、死んでるというのか、
見るとヘナヘナっと腰くだけします。
って言っても伝わんねえだろうなぁ。
これがいちばん書きたかったんだけどなぁ。
いちど見てほしいなぁ。
5月8日(土よう日) 日直・鬼界
『今日の健康』 その2
今週のテーマは、
‘お口やわきの下のにおい’だった。
早い話が、口臭とわきがだ。
最近、においを気にする人が増えていて、
においを客観的に測定できるのだそうだ。
口の中の空気を採取し、
特殊な機器で分析すると、
結果が折れ線グラフで表示され、
その形で口臭の程度・原因がわかるのだ。
ふーん、医学って進歩してんじゃん。
ためになるなぁ。
では、わきがの客観的測定はどうするか。
まず、わきが患者のわきの下にガーゼを3分間はさみます。
においが充分にしみ込んだところで
専門医がそれをかぐのです。
は?
最新機器とかないの?
ありません。
専門医が自らの鼻でかぐのです。
うっひゃー、なんて原始的っ!
わきがの客観的な程度は4段階に分かれています。
T(弱い):ガーゼを注意してかがないとわからない。
U(普通):ガーゼをかぐとにおいがする。
V(やや強い):ガーゼをかぐと強烈なにおいがする。
W(強い):ガーゼを手にしただけでひどくにおう。
‘W’はヤダよねぇ。
手にした途端、鼻にツーンと来るんでしょ。
持った瞬間、「うっ・・」とか言って医者が顔をそむけたりして・・。
客観的測定を受けに行って、ガーゼを鼻まで持ってきてもらえなかったら
ショックだな・・。
てゆうか、
これが客観的測定なの?
かなり主観的な測定って気がすんだけど・・。
てゆうか、
医学部を卒業して、わきがをかぐ専門医になるってどうよ?
すっごく勉強して、すっごくお金使って、医者になったのに、
毎日毎日、ガーゼのにおいかいでんの?
楽しい?
楽しかないわね、きっと・・。
世の中には様々な職業があり、職業に貴賎は無いというが、
やりたくない仕事だ。
5月7日(金よう日) 日直・鬼界
『今日の健康』 その1
絶対誰も見たことないと思うが、実は僕の密かに好きな番組だ。
(NHK教育でやってます)
頭のてっぺんから足の先まで
ありとあらゆるところの病気をとりあげてくれる。
おとなしそーな、陰のうすーい、やせーた女の人(上野ゆい)が進行役で
そのスジの専門医を招いてお話を聞くスタイルだ。
テレビ慣れしてる専門医のときは
スムーズに番組が進み、つまらないのだが、
しろーと医のときこそ、見ごたえがある。
この前、骨粗しょう症がテーマだった。
進行役の上野さんが、まず、先生を紹介した。
「慶應義塾大学医学部 大下教授です。
先生、よろしくお願いします」
大下教授は、見るも哀れに
というか、
“あがった人”を絵に描いたように、すごーくあがっていた。
「・・(ゴクっ)←ツバをのむ音 ・・お、おおしたです。よろすく」
なんだよ、「よろすく」って。プッ。←僕の笑い
来たよ、来たよ、きましたよ!
僕はそのとき、思いましたね。
今日の『今日の健康』はおもしろくなるぞ!
上野さんが、さっそく、話をふった。
「骨粗しょう症というのは、そもそも、どうしておこるのでしょうか?」
「(ゴクっ)←またツバのんだ 骨粗しょう症はですね、簡単に言いますと、
年齢とともに、骨の内部がスカスカになってしまうのですが、
えー、骨の主成分であるカルシウム (ピタっ)
と音が聞こえそうな感じで
大下教授が止ってしまったのだ。
けっこー調子よくしゃべってんじゃんと思ってたら、
やってくれたよ。
手元の原稿を見るんだが、焦っちゃって読めやしない。
期待通りだ。
が、さすが上野さん、
こういう状況にも慣れているから、すかさずフォローした。
「それに、コラーゲンですか?」
助け舟を出してもらった大下教授が続けた。
「そう、カルシウムとコラーゲン (ピタっ)」
また止った。こいつバカじゃねえの?
すぐさま、フォロー。
「そして、リン酸」
「そう、カルシウムとコラーゲンとリン酸が減少するために起こります」
「起こります」って、全部ひとから聞いてんじゃん!
てゆうか、
上野さん、あんた、全部知ってんじゃん!
大下教授は要らないのでは?
このように、けっこー楽しい番組なのだが、
ひじょーにためになる回もある。クスッ。←思い出し笑いしちゃった。 (つづく)
5月6日(木よう日) 日直・橋本
すさまじいよね、
ランチ・クルーズ。
そもそも、
揺れる船の中で、わざわざメシ食わなくても、だ。
巨大な豪華客船での船旅や、
あと、まぁ、
荒波の無い湾(東京湾とか)でのクルージングでなら、
どこぞのレストランで食事するのと、
あまり変わりないだろうが、
大荒れの海で、
木の葉のごとく波にもまれ、
「転覆すんじゃねーの?!」っちゅうぐらいグラングラン揺れてる、
遊覧船に毛の生えたようなチッコイ船、
その船の中で、
なぜに、あえて
メシを食うのか、人間は。
ワイングラスは倒れ、
スープはこぼれ、
パンは吹っ飛び、
揺れに合わせての、ケツの筋肉がツるほどの重心移動。
片手でテーブルの端をつかんでいる為、
ナイフ&フォークが使えず、
フォークで突き刺し、かぶりつく肉。
サバイバル・ゲームか?これは。
いや、
真の苦しみは、その後やってくるのだ。
吐き気との戦い。
ほぼ全員が、順次、トイレにゲロを吐きに。
そのうち、
3つ有るトイレのうち2つは、ゲロづまりで故障。
洗面台のシンクもゲロづまり。
そこも、タプンタプン揺れている。
グエェー。
ゲロ地獄。
食って飲んで、揺すられて、吐く。
苦行だ、苦行。
2時間後、
全員が、魂を抜かれたような顔で下船するのだ。
死のランチクルーズ。
5月5日(水よう日) 日直・鬼界
吉野家の豚丼弁当を2個ぶら下げた、
酔っ払いが歩いていた。
真っ昼間の商店街。
すれ違う人に
「ォウェ!九州男児ーっ」
と、声をかけている。
「俺、九州男児!」と名乗っているのか
「おい、九州男児?」と尋ねているのか、わからない。
でも、片っ端から声をかけている。
いかにも知り合いみたいに、かぶっている帽子を振ったり、
いかにも旧友みたいに、駆け寄っていって背中をたたいたり、
異常に馴れ馴れしい。
が、
女性には
聞こえないような小声で「ウィッ」と会釈するだけ。
異常に馴れ馴れしいが異常にシャイなのかもしれない。
もちろん、誰も相手にしない。
でも、気にしない。
次から次へと声をかけていく。
このオッサン、どこへ行くのだろう?
ぼくはあとをついていった。
すると、
松屋で「豚めし お持ち帰り」を2個買った。
豚丼2個と豚めし2個。
このオッサンの帰りを待つ人がいるとは思えない。
全部、自分のぶんだ。
明日の晩飯のぶんまで買ったのか・・・。
あぁ、オッサン、哀しすぎる。
尾行してんだったら、
「僕、九州出身なんですよっ!!」と声をかけてあげればよかった・・・。
そしたら、オッサンの家で一緒に豚丼食べ、
焼酎を飲みながら、裏街道を歩んできたオッサンの人生を聞き、
「今夜は泊まっていけよ」とオッサンと一つのフトンで
って、そんなことになったら大変だもんね。
声かけなくてよかった。
5月4日(火よう日) 日直・鬼界
なんじゃ、この風!
っちゅう強風のなか、西友へ買い物に行った。
まず、正面入り口前が通行不能だ。
なんじゃ、この風!っちゅう強風のため、
駐めてある自転車が根こそぎ倒れ、
その倒れた自転車をよけるように駐めた自転車が
なんじゃ、この風!っちゅう強風のため、
倒れてる自転車の上に折り重なるように倒れ、
廃車置場状態
てゆうか、北朝鮮の爆発現場みたいなムチャクチャ状態になってて、
通れないのだ。
わずかに人ひとりが通れる幅が空いているだけ。
そこにみんな並んでいるのだ。
なんで西友に入るのに整列入場しなきゃなんないの?
早く自転車を整理しろよ!
そして、入り口を入ると、
バイトの女の子が柏もちを売っていた。
「キムラヤのおいしい柏もちはいかがですかぁー。
こどもの日に是非どうぞー」
と言いたいのだろうが、
なんじゃ、この風!っちゅう強風が入り口から
ビョービョーと吹き込んでくるから、
そうはいかない。
「キムラ、キャッー(突風が吹き込んだ)、キムラヤの、アッ(風でのぼりが倒れそうになった)
キム、キャツ!!!(のぼりが倒れた)
おいしい柏、あん、(ビュ〜と風が吹き目にゴミが入った)
おいしい柏、あんっ(またゴミが入った)
おいしい柏
おいしいカシワって、鶏売ってんのか、ねえちゃん!
おいしい柏もち、いかがですキャァー(かぶせてあるラップがめくれ上がった)
こど、もの、日に(めくれ上がるラップを手で押さえている)
是非、キャァーッッ(なんじゃ、この風!っちゅう超強風が吹き込んだ)」
あれじゃ、せっかくの柏もちも売れません。
みーんな、なんじゃ、この風!っちゅう強風がいけないのです。
5月2日(日よう日) 日直・橋本
今日、
ビデオで観た映画『悪の階段(’65東宝)』の中で、
こんな小道具が。
主演の山崎努が、
愛人を殺す目的で、
街の金物屋で購入する水筒。
その水筒は、
サントリー・ウイスキー「リザーブ」のボトルにソックリな形と色。
丸っこくて真っ黒。
外からは、中に入ってる液体の色は見えないようになっている。
その水筒を手に取って眺めている山崎努に、
金物屋の店員は説明する。
「中は、
2つに仕切ってありますから、
例えば、
片方にはジュース、
もう片方にはお酒を入れて、
この口ガネ(注ぎ口に、はめてあるワッカ)をチョットずらすだけで、
お酒でもジュースでも、
お好み次第に注げるようになってます。」と。
山崎努は、
その水筒を買い、
片方に、自分が飲むウイスキーを入れ、
もう片方に、愛人に飲ます毒入りウイスキーを入れる・・・。
ところで、
そんな、「殺し」にうってつけの水筒って、実際に有ったのかしら?
エライ便利。
松本清張の推理小説では、
いつも、犯人、苦労してるよ、
ジュース2本持った犯人が
「右手のは僕、左手のは毒入りだからアイツに飲ませるヤツ。
まちがえないようにしなくっちゃ。」
と、ドキドキしながら運んでるよ。
この水筒が有れば、ラクチンだなぁ。
特許をとって商品化はされたものの、
あまりに奇抜すぎて、
まったく売れず、
すぐさま廃盤・・・
というアイデア商品、結構ありますもんね?
この水筒も、
映画が作られた40年前頃に、一度は、商品として売られてたのかしら?
私が思うに、
こんな、
殺人にしか使い道が無いような水筒、
「聞いたことある」「見たことある」という方がいらっしゃいましたら、
どうか、お教えくださいませ。
・・・まさか、今でも、売ってるとか?
5月1日(土よう日) 日直・橋本
友人Y美宅のピアノの上に置いてあった、
Y美の作りかけの、
例の、あの詞。
「桃栗三年、柿八年。
梨の大バカ、十八年。
私は、片栗の花。
十八年で実を結ぶ。
そう、私は、片栗の花。」
私が、
「‘桃栗〜’は、原田知世ちゃん主演映画の挿入歌として、
既に、世に出ているそうだ。」
と、Y美に教えてあげたところ、
彼女は、ぶっ飛んだ。
「こんなんが、歌になってるの?!」と。
(・・・アンタも歌にしようとしたでないの。)
で、
「パクリはイヤだわっ。」
Y美は、そう言い、
さっさと、この詞をあきらめた。
そして、
煮詰まったY美は、私に、こう言ってきた。
「詞、書いてくれないかなぁ」と。
「‘私’が、主体というか、一人称になってる詞にしてね。」とも。
Y美としては、
「私は片栗の花」が、
よっぽど気に入っていたのか、
どうも、その線でいってほしいような様子。
「書いてやるよ。」
と、安請け合い。
スグ書けら。
と、あなどったのが大マチガイ。
早、一週間。
白紙状態。
締め切りは、今夜。
「マズイなぁ」と思いつつ、
録画しておいた『必殺仕事人(再放送)』を見始めたところ・・・。
いい詞、見〜っけ。
オープニングのナレーション。
「一かけ、ニかけ、三かけて
しかけて殺して日が暮れて
橋のらんかん腰おろし
はるか向こうを眺むれば
この世はつら〜いことばかり
片手に線香、花を持ち
おっさん、おっさん、どこ行くの
あたしは必殺仕事人
中村主水(もんど)と申します」
これだ、これ。
これ、パクろう。
「必殺仕事人」と「中村主水」の部分は、
さすがに変えたほうがいいかな?
もう、時間が無いんだよね。
「恋の魔性剣」とか?
「緋牡丹(ひぼたん)お竜」とかで、いっか?
パクリまくり。
Y美は、時代劇をまったく観ないから、
バレることは、まず、ない。
最初から、こうすりゃ良かった。
しかし・・・
「これ、使う」って言ったら、
ホント、バカだよね、Y美って。