鬼橋日誌(おにはしにっし) 
鬼界事務所の構成員、鬼界と橋本が書く日誌です
                    
・2000.5.12〜12.31の日誌は、こちら
・2001.1.4〜5.31の日誌は、こちら
・2001.6.1〜10.21の日誌は、こちら
・2001.10.22〜2002.3.30の日誌は、こちら
・2002.3.31〜8.31の日誌は、こちら

・2002.9.1〜12.31の日誌は、こちら
・2003.1.5〜5.5の日誌は、こちら
・2003.5.6〜9.2の日誌は、こちら
・2003.9.3〜12.31の日誌は、こちら
・2004.1.1〜4.30の日誌は、こちら
・2004.5.1〜8.31の日誌は、こちら
・2004.9.1〜12.31の日誌は、こちら
・2005.1.6〜7.31の日誌は、こちら


 

12月31日(土よう日) 日直・鬼界
 (きのうの日誌について)

今では考えられませんが、
関西弁は、ずっーーーと虐げられていたのです。
ほんの数十年前は、関西落語を東京で演じても
「皆目、わからねえ。あの野郎は、いってえ、何をくっちゃべってやがんでえ」
と言われたそうです。
耳慣れない言葉で意味が通じなかったのです。
さしずめ我々が八戸の老人の言葉を聞くようなものだったのでしょう。

海外ドラマに出てくるケチはすべて関西弁でアフレコされてましたし、
シェイクスピアの『ベニスの商人』のシャイロック(究極の守銭奴)の言葉は
関西弁に訳すのが定番でした。
関西弁は未知なるもの、
異なるもの、
卑しいもの、
下層のもの、
と捉えられていたのです。

そう考えると、
ニグロの言葉が関西弁に訳されるのも然るべしというわけです。
しかも、
「さっきも言うたように、奥さんが悪いからと違う。
なんで、そない怒鳴らんとならんの?」
と、概ね関西弁でありながら、明らかに間違ってます。
「怒鳴らんとならんの?」は
岡山北部から鳥取あたりにかけての言葉です。
あんな半裏日本は関西じゃありません。
関西弁に対する認識など、その程度のものだったということです。

年の終わりに当たり、
学術的な日誌を書いてみました。

ほんまにボクて、ごっつ、えらいんちゃう?


良いお年を。
来年もどうぞよろしくお願いします。


12月30日(金よう日) 日直・橋本
 今、読んでいる本は、
65年前に書かれた翻訳モノ。
主要人物の一人が、
黒人を召使として雇用している為、
「ニグロ」という言葉が頻繁に登場する。
巻末の訳者解説でも、
「ニグロ」連発。
当時、
差別用語であって差別用語ではない「ニグロ」。
使いまくり。

そして、
ニグロのセリフ(の訳)。
貧しいニグロの男が、
白人にモノを尋ねられ、
「おら、知らねえですだ、だんな。ほんとですだ。」
と答えるのは、
よくあるパターンだ。
違和感は、さほど無い。
んが、
ニグロの召使の女が、
「さっきも言うたように、奥さんが悪いからと違う。
なんで、そない怒鳴らんとならんの?」
って、
なんで関西弁?
関西人、ニグロ扱い。
別に、
この召使の女も
「ですだ。」で、イイんでない?
無理ヤリ変えなくても。
なんか、
大阪商人のド根性ドラマみたいで、
翻訳モノ読んでる気がしないんだよねぇ。


12月29日(木よう日) 日直・鬼界
電車の中で本を読んでいると、
叫び声が聞こえてきた。
若い女の声だ。
続いて、男の怒鳴り声だ。
ケンカだ!
車内でケンカだ!!
あいにく、車両の一番端でやってるようだ。
特急なのでしばらく止まらない。
混んでる車内を移動するしかない。
でも、あまりにヤジウマすぎる。
恥ずかしすぎる。
あきらめよう。
とは、これっぽっちも思わなかった。
「すいませんすいませんすいません」と、突き進んで行った。
さあ、あと一息というところで、
異臭にブロックされた。
なんじゃ、この匂い?
ここは生ゴミ置場か?
目の前に、後ろ姿のロン毛がいた。
在りし日の江口洋介みたいな。
でも、江口とは似ても似つかぬコテコテ度。
そもそも、江口の50倍ぐらい太ってるし。
このデブ毛が悪臭の原因だったんだ。
デブ毛の向こうでは争いが激化している。
息を止めてでも突入すべきか。
そのとき、デブ毛が振り向いた。
臭っ!
異常なり、その口臭。
あれが人間の口か?
口から、髪から、その全身から発せられる猛毒。
耐えられん。
僕は再び「すいませんすいませんすいません」と引き下がった。
僕が、この僕が、ケンカをあきらめたんですよ。
推して知るべし、その匂い。


12月28日(水よう日) 日直・橋本
 留守電に、
友達Mからのヤボ用のメッセージが入っていた。
Mの声の様子からすると、
どうやら、
人通りの多い道を、足早に歩きながらの電話のようだ。
周囲の雑音が多い。
その中で、
ひときわ大きい、
へたしたら、Mの声よりもヨク聞き取れる雑音が。

「アキコさ〜ん!アキコさ〜ん!」

声から察するに30才前後の男が、
アキコさんの名前を連呼している。
早足で歩くMの至近を、同じ歩調で歩いているようで、
アキコさんを呼ぶ男の声は、
どこまでいってもクリアだ。

「アキコさん!!
ちょっと待ってよ!
なんで怒ってんの?!」

やはり早足で前を行くアキコさんに、
男は、ようやく追いついた様子で、
アキコさんに必死に問うている。

「僕、なんか悪いこと言った?!
ね?ね?
言ってよ、ね?ね?」

アキコさんに、泣きすがりながら歩いているもよう。

「じゃあ、ハッキリ言わせてもらうけどねぇ!」

アキコさんが、とうとう口を開いた。
おイカリの理由を明言する気だ。

「アンタってねぇ、

ブチッ。
「じゃねー、バイバーイ」というMの声と共に、
アキコさんの声も途中で切られてしまっていた。
ジーザス!
Mのカバ野郎!
おめぇのメッセージなんざ、どーでもいいんだよ!
アキコの話を聞かせろ、アキコの話を!
「アンタってねぇ」
そのあと、どう続くんだよ!
試しに、
3回聞き直してみるも、
そのあとが聞けるわけもなく・・・。

Mは、ホント、カバだ。
もっと回りにアンテナを張らなきゃダメだ。
こんなオモシロイことが隣りで起こっていたというのに。
友達の留守電にメッセージ残してる場合じゃないだろう。


12月27日(火よう日) 日直・鬼界
おとといのクリスマス、お昼すぎ、僕は日本橋小網町にいた。
降誕祭のうえ、日曜日で、
オフィス街には人っ子一人いなかった。
と、角を曲がって自転車が2台、猛スピードでやって来た。
キキィィィィーーーーッと
ものすごいブレーキ音をさせて (100年くらい油をさしてないのだろう)
僕の真横で止まった。
派っ手なカーデガン (カーディガンじゃないっす、カーデガンって感じっす)を着た
オバハン2人組だった。

「ねえ、オニーサン、どこだか知らない?」

いきなり、なんだ?キチガイか?

「アレよ、アレ、アネハよ」

「は?」

「姉歯が作った欠陥マンションが小網町にあんだけど、どこだか知らない?」

知らねえよっ!
つうか、そんなもんを見るためにチャリンコで走り回ってんの?このメチャ寒いなか?
ご苦労様です。


で、見てどうすんだろ?
半分崩れてたり、ヒビが入ってたりするわけじゃないんですよ。
外見はただのマンションなんですよ。


12月25日(日よう日) 日直・鬼界
昨日のイブ、お昼すぎ、僕は目黒にいた。
駅からちょっと離れたショボーい商店街で
酒屋のニイチャンがいそいそと店頭に台を設置している。
よく見ると、金髪だ。
ロッカーじゃなく、ホンモノの外人だ。
しかも、かなりの男前だ。
いったい何が始まるのだろう。
すると、店の奥から、若い女の人が白い箱を持って現われた。
これまた、シャラポワみたいな美人だ。
なんだなんだ?
シャラポワが箱から取り出したのは、ケーキだった。
へ?酒屋でケーキを売るの?
ふつーの、町の酒屋さんの店先で?
なぜ酒屋でケーキ?
と思ってる間に、
男前外人はどんどんケーキの箱を並べていく。
そこへ日本人のシケたオッサンが奥から出てきた。
酒屋の主人らしい。
ちんちくりんのハゲだ。
なんと、そいつがペラペラの英語で美男美女としゃべり出したではないか。
カンペキなネイティブの発音だ。
ジョークをバンバン飛ばして、シャラポワを爆笑させている。
う、うらやましい・・・。
なるほど、そういう訳だったのか、
美男美女の外人が、友達の酒屋の店頭を借りて、
クリスマスイブにケーキを売って一儲けしようということなのだ。
ちんちくりんハゲがどっかへ行くのと入れ替わりに、
ご近所のオバサンがパラパラ集まってきた。
そりゃそうだ、ガゼン目を引くもんね。
男前が輝く笑顔でしゃべり出した。

「みなさん、どですか?ケーキね、ケーキよ。おしいおしいケーキよ。」

日本語はあまりうまくないようだ。

「えびすのおそーざい屋さんのケーキよ」

は?
と僕が思ったように、
集まっていたオバサンも、は?とけげんな顔をした。
それを男前は勘違いしたようだ。

「そう、このケーキは、おそうざいでつくってあるよ。
とてもおしいおそうざいのケーキよ」

このダメ押しが効いたらしく、オバサン達は、さぁーっと去って行った。
男前はわけがわからず、きょとんとしていた・・・。

誰だよ、男前に間違った日本語を教えたのは。


12月22日(木よう日) 日直・橋本
〜『夢占い』の吉川さんの御感想についての考察〜

  【夢解釈を読んだ吉川さんの感想】
   やはり・・・という感じです。
   うまくいってると思うときもあるのですが、やはりだめだと落ち込んだりします。
   クリスマスなので、彼女に
   「プレゼントを買いに行こう」と言ったのですが、
   「あなたの買ってくれるものだったら、なんでもいいよ」と言われました。
   何を買えばいいのか、迷ってしまってます。
   正直、わかりません。
   普通の女の人って、自分で選んでカレシに買ってもらうんじゃないんですか?
   僕の彼女はなぜ一緒に行かないのですか?
   なにか理由があるのですか?
   結構、美人の彼女なので、他にも男がいるのではないでしょうか?


質問攻めですか。
そうですか。
お答えしましょう。

彼女へのクリスマスプレゼント。
確かに、
男性にしてみれば、
「なんでもいい。」と言われるのが、一番困りますよね。
わかります。
「そーお?じゃ、なんでもいいね。」とテキトーな物にすると、
こっぴどくののしられますので、くれぐれも注意が必要です。
彼女の「なんでもいい。」は、
あなたのセンス、価値観、趣味などはモチロン、
あなたの経済力、
そして、あなたの愛情を確かめる、
試験だとお考え下さい。
「なんでもいい。」と言われた時ほど、
心して選ばなければいけません。
とりあえず、
そこそこ「お高いもの」にしときましょう。
たとえ、
「ちっ。こんなヘンなデザイン、使えるけ!」と舌打ちされたとしても、
ブランド品なら、
友達に売りつけるなり、ネットオークションに出すなり、
彼女のほうにも活用の余地が残されていますので、
少しは感謝されること、ウケ合いです。

吉川さん。
ハッキリ申しましょう。
今年のクリスマスが正念場です。
彼女は、あなたを試そうとしているにチガイありません。
美人の彼女は、
おそらく、
あなた以外の人にも、
「あなたの買ってくれるものだったら、なんでもいいよ」と言っているのです。
「プレゼントで決めよっと。」っつーことです。
名付けて「かぐや姫作戦」です。
昔、そんな番組が有りましたね。
司会は、和田アキ子と上岡龍太郎でしたっけ?

素敵な贈り物で彼女を魅了し、
是非、
彼女を、
カンペキにモノにして下さい。


12月21日(水よう日) 日直・鬼界
なんかさあ、僕ってさあ、ウンコの話ばっか書いてない?
2日かけて一生懸命書いたんだけど、
ふと気づくと、
前にもこんな話書いたような・・・・。
ま、いっか。
人間にとって、ウンコは重要だ。うんうん。


12月20日(火よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
そのうち、便軍の侵攻が少しおさまった。
この隙に駅にたどりつかねば。
方向的にはこれでいいはずだ。
あとはなるべく刺激をあたえないように。
そおっと、そぉっと。
そのとき、まるでブラックホールに突入したかのように、
便意が消えた。
その代わり、ちょっぴり、おならがしたい。
ここでガス抜きをしておけば、戦局はこちらに有利になるはずだ。
僕はそっと肛門を開いた。
すると、ウンコ軍が肛門へ殺到するではないか。
はかられた!
物陰に潜んでいたんだ。
まんまと罠にかかってしまった。
ウンコは狡猾だ。
門を緊急ロックする。
すんでのところで決壊は免れたが、ウンコの先端とパンツの間は3ミリもないだろう。
絶体絶命だ。
極端な前かがみになる。
誰が見たって、異常な体勢だ。
というか、誰が見たって、ウンコを我慢している体勢だ。
もう精神力しかない。
自分に言い聞かせる。

「大丈夫大丈夫。まだまだ平気。
気を散らせるんだ。
台形の面積の求め方は?
(上底+下底)×高さ÷2
富士山の高さは?
3336メートル。
いや、3633メートルだったか?それとも、3636?
あぐっ、キタ−−。
これくらい耐えられる。
大丈夫よ。
これまでの人生の中で、もっとつらいことがあったでしょ?
あなたは鬼界家のボン、浩巳くんよ。
できる、できる、浩巳くんならできる。
頑張るのよ。」

どうでもいいけど、なんで女になってんだ?

しかし、しょせん竹槍では米軍に勝てないように、
精神力は限界があった。
もうダメだ、本当にダメだ、マジでダメだ、冗談抜きでダメだ。
人の来ないところで、しちゃうしかない。
まるで、犬だ。
でも、しちゃうしかない。
覚悟を決め、適当な場所を物色する。
すると、かなたにショベルカーが見えるではないか。
工事現場→簡易トイレ!
地獄に仏とはこのことだ。
土下座してもいいから使わせてもらおう。
ほとんど匍匐全身で辿り着く。
日曜日なので、工事は休みだった。
トイレに駆け込み、ズボンパンツをおろし、しゃがみ始めたとたん、始まった。
放出力にしゃがむ力が加わり、
その落下速度はマッハを越えていたに違いない。

ドアを閉め、僕は歩き出した。
気のせいか、体重が軽くなったようだ。
角を曲がると、すぐそこに駅前商店街があった。
こんなに駅に近かったのか・・・
こんなに人通りがあったのか・・・
そんな地点でしちゃってたかもしれないのか・・・・・
背筋を寒気が走り抜けた。


12月19日(月よう日) 日直・鬼界
昨日、東京は冷たい突風が吹きすさぶ寒い一日だった。
そんななか、世田谷のとある住宅街で仕事をした。
午後3時、出番を終えた。
その時間に終わったのが、僕だけだったので、
駅まで歩くはめになった。
だいたいの道順とだいたいの方角を聞き、そこを出た。
確かに、その時点で遠くの遠くのほうに予兆はあった。
しかし、まさかあんなことになるなんて誰が想像しえただろうか・・・。

歩き出して、10分。
道に迷った。
行けども行けども、同じような住宅街だ。
冷たい風が容赦なく吹き付ける。
その冷気がよくなかったのか、
遠くの遠くにあったはずの便意が突然、巨大な波となって襲ってきた。

「あん・・・・・」

意表を突かれ、思わず声が出た。
押し寄せた時と同じように、波は何事もなかったように去って行った。
急がなければ。
が、どこまで行っても住宅街だ。ある意味、東京砂漠だ。
僕は焦った。
道を聞こうにも、猫の子一匹歩いていない。
冬の太陽はすでに傾いている。
夕日よ沈むな。
これ以上の寒気は危険だ。
そうだ、あの太陽の沈む方角が西だ。
ということは、僕は全く逆方向に歩いていたんだ。
すぐさま、きびすを返し、小走りになりかけた途端、
ビッグウェーブがやって来た。
内側から琴欧州の張り手を喰らっているような、強い圧力がかかる。
いかん。
気がつくと、内股になって、ひょこひょこ歩いていた。
運動会の珍競争みたいだ。
「父兄参加、腿に桃をはさんで100メートル走!」

そんな、のんきなことを言ってるうちにも、
魔の手は確実に僕の身体をむしばんでいた・・・・  (つづく)


12月18日(日よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
こんな迷惑メールも来る。

瑞希「クリスマス前に課外授業?教授いいんですか?」
瑞希なんて、いかにもHっぽい送信者名だし、
件名も、いかにも、って感じでわかりやすい迷惑メールだ。
が、
miki「メールありがとう」
になると、ちょっと迷う。
実際にmikiという知り合いがいるし、
(mikiって知り合い、誰にでも一人くらいはいるでしょ?)
メール送ったっけ?と一瞬考えてしまう。
でも、あのmikiにこのオレがメールなんか送ってやるわけありえないし、
迷惑メールだと判断される。
んが、
山根寿子「お久し振りです」
は、どうよ?
山根寿子なんて、Hっぽさのカケラもない名前だし、
どう考えても50歳以上の名前だ。
さっぱり思い当たらないのだが、
昔の知り合いかもしれないし、
どっかで会った、なんかの人かもしれない。
しかも、「お久し振りです」ときては、
こっちが思い出せなくても、向こうはしっかり覚えてて、なんかの用事かもしれない。
これって迷惑メール?
それとも、マジメール?

ウィルスが恐くて開けられません。
転送しますから、どなたか代わりに開けてもらえませんか?


12月17日(土よう日) 日直・鬼界
以前にも書いたが、
相変わらず、外人さんからの迷惑メールが
今日の裏日本の大雪なみの激しさで舞い込んでくる。

「バイアグラが安っ!薬ならなんでも激安っっ!!」(原文は英語)
とか
「ペプシとコーラ、どっちがお・好・き??」(原文は英語)
とか
クソの役にも立たない件名のメールばかりだ。

これだけでもウンザリしているのに、
最近、
日本人からもヘンな件名のメールがガンガン来る。

「なぜ、あなたは出会い系サイトで女性と会えないのか?」
ほっといてくれ!
てゆうか、出会い系サイトなんか利用してないし。

「【重要】リッチな女性と淫らで激しい夜に興味ありませんか?」
大ありだけど、
それが【重要】メールなのか?

「お金持ち女性から御礼されてみませんか?」
なんで、どれもこれも疑問文なんだ?

「現在のあなた様専用の確保済みの最新更新女性」
意味不明。

昨日はこんなメールも来た。
「緊急依頼。こちらの女性とSEXして下さい。(報酬:現金10万円)」
その2時間後、
「緊急依頼。こちらの女性とSEXして下さい。(報酬:現金18万円)」
値上がっとるやんけ!

迷惑メールは大変迷惑です。


12月16日(金よう日) 日直・橋本
 住むには、もちろん広い家がいいが、
掃除するには、狭いほうがいい。
中途半端な金持ちが、1番、良くない。
金持ちなら、
女中を3、4人くらいは雇える金持ちじゃなきゃ、だめだ。
ガンガン掃除してもらうんだ。
私の部屋の窓拭きだって、もちろん、女中がするのだ。
ダスキンのお掃除おまかせさんが、やってくれないような、こまかい所だって、
女中なら、やる。
女中、女中、
女中が欲しい。


12月13日(火よう日) 日直・橋本
 そして、
その眼科の待合室には、
なぜか「血圧計」が置いてある。
長い時間待ってる間、ヒマだから血圧でも測ってちょーだいよ。
ってことなのでしょう、おそらく。
測りました、ヒマだから。
腕を差し入れるだけでいいから、ラクだ、ラクだ。
すぐさま、
結果が、レジのレシートのような紙に印字されて出てきた。

最高 80   最低 51

という結果。
血圧計の横の壁に貼ってある「健康な成人の血圧」と比べると、
はるかに低い。
「私って、ドえらい低血圧。」ということが判明した。
以前、
女性たちの間で、
「私って、低血圧なの・・・。だから、朝が弱くって・・・」が流行した時、
例にもれず、
稽古場で、
「私って低血圧だからぁ、貧血気味ぃ。」と豪語していた女が居た。
「じゃ、証拠みせろよ。」と、
病院に測りに行かせたら、
上が160も有りやがんの。
めちゃめちゃ高いじゃん。
この高血圧女。
私なんか、正真正銘の「低血圧女」だぞ。
午前中、ご機嫌悪くても、低血圧だから仕方ないんだぞ。
どうだ、
思い知ったか。わっはっは。

翌日から、心なしか、
朝起きるのが、とてもツライ。
立ちくらみも増えたような・・・。


12月12日(月よう日) 日直・橋本
 その眼科で難儀したのは、
テレビの大音量だけではなかった。
 
 待たされている間、
トイレに行きたくなった。
「お手洗い」と書かれた扉は、
待ち合い室で順番を待つ全老人の視線をクギ付けにしている、
あのテレビの、
ちょうど横に有る。
とてもイヤ〜な位置関係だが、
仕方ない、
耳センをはずし、トイレに向かった。
背中に、なんとな〜く感じる多くの視線。
授業中、指されて、黒板に答えを書きに行く時のような心持ち。
ノックをして応答がなかったので、
扉を開けて入った。
中は、
だだっ広く、
手前に洗面台が有り、
仕切りも何も無く、その奥に、洋式の便器が、ポツネンと有る。
見るからに、
居心地というか、し心地悪そうなトイレ。
広すぎても落ち着かないんだよねぇ、トイレって・・・などと思いつつ、
カギをかけようとすると、
扉に、こんな張り紙がしてある。
『鍵が外れやすくなってます。
ドアを強く開けないで下さい』

・・・・。
待てよ、待てよ。
これって、ドアの外側に貼るべきなんじゃねーの?
用を足し終わって、出る時に、
よしんば、ドアを強く開けてしまい、
カギが外れたとしても、別にイイのでは?
やってイケナイのは、
中で誰かが用を足してる最中に、
バーンとドアを強く開けてしまうことでしょう?
・・・。
テレビのすぐ横に位置している、このトイレ・・・。
私がオシッコしてる最中、
ボケた年寄りが、
ノックもせんと、思いっきりドアを開けたら、どうするんだよ!!
丸見えじゃんかよ!
どうするんだよーーーーーーーう!!!
用を足す間、片手でドアノブを押さえようにも、
ドアと便器の距離は、遠い。
170cmは有る。
無理。
そこで、私は、
「今から、トイレに入ります。」という事実を、
年寄り連中の頭に植え付ける為、
いったん外に出て、
もう1度、入りなおした。
注目させる為、わざと、大きな音をさせてドアを閉めた。
・・・しまったーーー!
これを見習われて、思いっきりドアを開けられたら大変だ!
再再度、外に出て、
今度は、そーっとドアを閉め、入りなおした。
待てよ、
こんなに静かに入ったのでは、
ボケた年寄りは、「使用中」だということを、スグに忘れてしまう!
再再再度、外に出て、
バーーンと、思いっきりドアを閉め、入りなおした。
いやいや、これでは、やはり、
・・・だめだ、キリがない。
そこで、私は、ひらめいた。
ドアノブにマフラーを結わえ付け、
そのマフラーのハシをしっかり引っ張りつつ、用を足せばイイのだ!
待合室のイスの上に置いておいたマフラーを取りに戻り、
一方のハシをドアノブに結わえ付け、
一方のハシを、左手で握りしめる。
パンツの上げ下ろしで、両手を使う時は、
口に、くわえた。
その際、
腕の長さのぶん、長さが足りなくなるので、
便器から離れ、ドアに近づかねばならない。
動物じみているが、仕方ない。
この涙ぐましい努力のおかげで、
無事に用を足せたのだ。
オシッコするのにも、大変な苦労がいった。
 
 本、
耳セン、
万が一、耳センで聞こえなくても大丈夫なように「私が橋本です」という名札、
そして、長いヒモ。
この眼科に来る時は、
持ち物が多いぞ。


12月10日(土よう日) 日直・橋本
 空気の乾燥のせいか、眼がカユイ。
目薬でももらおうかと、
先日、医者に行った。
その眼科、
評判が良いらしく、やたら混んでいる。
前回、初めて行った時は、
春の花粉の時期ということも有ったのだろうが、
2時間も待たされた。
病院の待ち時間ツブシといえば、読書に限る。
んが!
この眼科は、それが出来ない。
大きな待合室には、
テレビが1台置いてあり、
順番を待つ患者らが、それを大音量で見ているのだ。
なんせ、患者の9割が、耳の遠い年寄りだ。
未体験の音量。
テレビ、ブッ壊れそう。
本なぞ読めやしない。
全員が、
鬼嫁の仕打ちを涙ながらに電話で訴える老女と、みのもんたのヤリトリを映す画面を、
食い入るようにみつめている。
その画面の前に立ち、
「音量、下げまーす。」と、
音量下げボタンを押す度胸は、
私には、これっぽっちも有りませんでした。
 あの苦痛は2度と味わうまい。
今回は、だから、耳センを持参。
ふっふっふ。
この日のために買っておいたのだ。
案の定、
大ぜいの年寄りが、テレビにかじりついている。
ドラマ「渡る世間は〜」の再放送らしい。
キチガイじみた音量だ。
ついでに、
キチガイが見る番組だ。
でも、大丈夫。
耳セン、装着。
グイグイ、ネジ込む。
いい感じ。
遠くのほうでセリフを喋る人声が・・・ってな程度。
さすが「バツグンの遮音性能を誇るイアーウイスパー!」。
これで、本が読めるぞ。
2時間、経過。
・・・おかしい。
いつになっても呼ばれない。
午前の部の終了時間が迫っている。
待っている患者数も、だいぶ減った。
不安になったので、
受付に行き、訊いてみた。
すると、
「お呼びいたしましたよ、2回。」と。
長い待ち時間の間、用事を足しに外出する患者さんも多く、
てっきりそうだと思っていた・・・と平謝り。
くっそー、
呼び出しの声が聞こえなかったとは。
耳セン装着の際、
そこに気づくべきだった・・・。


12月9日(金よう日) 日直・鬼界
ケータイが鳴った。
僕のケータイは、着メロも着うたもせず、
買ったときのまんまの着信音だ。
(ちなみに、待ち受け画面も買ったときのまんまだ)
買ったときのまんまの人は少ないから、
かえって、わかりやすかったりする。
しかも、音量はMAXだ。
とてもわかりやすい。
電話に出た。
うんともすんとも言わない。
僕のケータイが鳴ったんじゃないんだ!
でも、僕のケータイが鳴ってるぞ。
そのとき、ふと目を上げると、
サラリーマンのオッサンが僕の前を通り過ぎていくではないか。
僕の着信音がオッサンと共に移動していくではないか。
うへっ、あのオッサン、僕と同じ着信音なんだ。
そのうえ、僕と同じ音量MAXなんだ。
なのに、ぜーんぜん気づかないんだ、自分に電話がかかってるのを。
つんぼ?
あれじゃあ、ケータイ持ってる意味ねえな。
つーか、あれで仕事になってんの?
いかにもサラリーマン風だが、サラリーとは縁のない方かもしれない。
早く言えば、プーか・・・。


12月8日(木よう日) 日直・鬼界
以前住んでた街へ久しぶりに行った。
あの路地、この道、
懐かしい。

住み始めて、すぐに行った居酒屋。
“諸国銘酒ございます。 諸国郷土料理ございます。”
という看板を出し、
昔の炉辺焼き風の店構え。
ちょっと入りたくなる雰囲気だ。
入ってビックリ。
酒はマズイし(古いのか?)、つまみもマズイ。
こんな店、二度と来るかっ!と
超あったまにきた。
誰も彼も感想は同じらしく、
3人以上の客が入っているのを見たことがない。
なのに、なぜかつぶれない不思議な居酒屋だった。
その居酒屋、
ブルドーザーで取り壊しの真っ最中だった。
とうとうつぶれたんだ・・・・。

何度も足を運んだケーキ屋さん。
真新しい張り紙がしてある。
“11月30日をもちまして、閉店させていただきます。
40年余りにわたるご愛顧、どうもありがとうございました。”
先週つぶれたのか・・・。
一足違いだった。
そこで買ったカボチャプリンの陶製のカップは
今も目の前にある。
クリップ&消しゴム入れにしてるのだ。

以前住んでた街は、もう、よそよそしい街だった。


12月7日(水よう日) 日直・橋本
 「1日限定20食」の蕎麦を食べさせる蕎麦屋に入った。
特別なソバ粉を使っているソバなんだとさ。
その希少なソバは、
「ザル」で注文する。
温かい汁ソバ類に使用するソバは、
どうやら、ぜんぜん希少ではないらしく、
「1日限定○○食」とは書かれていない。
当然のように、ザルを注文。
その前に・・・と持ってきてもらったお酒を飲みながら、
なにげに周囲を見回した。
皆、ザルを食っている。
通路を挟んだ隣りのテーブルの3人連れも、
3人が3人ともザルだ。
その人たちの前後のテーブルも、
私と知人が座っているテーブルの前後のテーブルも、
皆、ザルだ。
見れば、
店中、
全員がザルを食っている。
あたま数を数えてみる。
私達を入れて、21人居た。
21食。
過ぎてんじゃんかよ。
「限定20食」じゃねーのかよ。
どうなってんだよ。

先日の『テレビチャンピオン 大食い選手権』では、
2回戦めが「ソバ対決」。
選りすぐりの大食いの精鋭6人が、
制限時間60分の中で、
ソバを食いまくる。
その決戦の場に選ばれたのは、
本場信州で名店と呼ばれる1軒の蕎麦屋。
なんでも、
特別なソバ粉で作った、希少な手打ちソバで、
職人が、どんなに頑張っても、
1日50食を出すのが限度らしい。
なにがあっても「限定50食」を頑固に守っているそうだ。
試合開始の合図で、
一斉に食べ始めた大食い選手たち、
各人の前には、
カラになったザルが、
どんどんどんどん積まれていく。
なので、
店員も、
選手たち各人の前に、
どんどんどんどんソバを出す。
どんどんどんどん食べて、
結果、
6人で、200食弱。
作れんじゃんかよ。
出し放題かよ。
どうなってんだよ。

「1日限定○○食」とは、
有って無きのごとし。

ちなみに。
めったに蕎麦屋には入らない私。
その「大食い選手権」を見て以来、ずーっと、
蕎麦屋で蕎麦を食べたかったのだ。
気が済んだ。


12月6日(火よう日) 日直・鬼界
八百屋で、「つがるりんご(大) 5個 290円」だった。
安っ!
オバサンが買おうか迷っている。

「あら、5個で290円、安いわよね?
こんな大玉でしょ。
安いわよね?
1個いくらになるの?」

念のため、言っときますけど、
すべて、自問自答の独り言です。
店員さんに尋ねてるわけじゃありません。

「1個いくらになるの?
ゴシ、ニジュウ。
五四、二十?
ごし、にじゅう・・・・。
あら?」

「あら?」じゃないですよ、オバサン。

「おかしいわ。
ちょっと待って。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
五四、二十。
あら?」

だからあ、「あら?」じゃないですって、オバサン。

「五六、三十?」

なんで、五五を飛ばすんだよ。

結局、この方、リンゴ1個の値を求めることはできませんでした。
でも、買っていかれました。
安いのは、よぉーくわかってらっしゃるようだ。


12月5日(月よう日) 日直・橋本
 今となっては、たいした権威も無くなったフィギュアスケート「NHK杯」。   
「ペア」の優勝は中国なのだが、
この中国人ペアが、本当にヒドイ。  
特に男が。  
なんなんだ、あの身体は。
醜い。  
汚い。
百姓だ。
あんなブ男が、フィギュアをやっていいのか?  
ダメだ、ダメだ!
あの容姿こそが、減点の対象だ。
フィギュア界の重鎮は、
なぜ、中国の、あのテの選手を認めてしまうのだろうか。
排除だ、排除。
以前、
ボナリ−というフランスの黒人選手は、
その実力が有りながら、
どうしても金メダルだけは、とれなかった。
黒人だからだ。
彼女は、
黒人蔑視への抗議として、
表彰台で、銀メダルを首にかけられるのを拒否し、
直に手でメダルを受け取った。
黒人はダメで、
あの中国人はOKなのかよ。
ふざけろよ、フィギュア界。
しかし、
中国って国は、
よくも、こうして、
次から次へと、
醜悪な選手を送り込んでくるよなぁ、まったく。 
 ここ数年、
フィギュアは面白くなくなった。
現・フィギュア界の王者、プルシェンコ(ロシア)が引退したら、
長きに渡って応援し続けてきたフィギュアスケートも、
もう見なくなるような予感がする。 
そして、
そうなる日は、近い。
トリノオリンピックで金メダルを手にしたら、
彼は、引退してしまうかもしれない。                    


12月3日(土よう日) 日直・鬼界
ポストにチラシが入っていた。
マンション販売のチラシだ。

頭金10万円でマンション購入出来ます。

思いっきり手書きだ。
へタックソな字だ。
何千万もする買い物なのに、こんな安っぽいチラシでいいの?

住宅購入あきらめていませんか???

???はないんじゃないか?
が、
問題はそのあとだ。

当社ではあらゆるご木目談に応文寸しております。

いい大人が書いてんだろ?ギャルじゃねえんだろ?
そもそも手書きだぜ。
なんで、「相談」が「木目談」になるわけ?
「応文寸」って、「応対」のつもり?
それって間違ってねえか?書くなら、「対応」だろ?
裏を見て、驚いた。

ニャロメが
「今がチャンス!!」と叫んでるではないか。

マンションのチラシにニャロメ?

その横では
ケムンパスが
「中里予、徒歩10分」と宣伝していた。

はいはい、中野ですね。
ケムンパスはウィンクしてるし。

このチラシを見て、
「よし、このマンション買おう。」と思う人、居るのかね?


12月2日(金よう日) 日直・鬼界
案の定、
「チカチカして、大変、読みづらい。」というご意見が殺到しましたので、
読みやすいカラーに戻しました。

おっかしいねえ、
雑誌からテレビからデパートの包み紙まで
みーんなクリスマスカラーにしてんのに、
なんでこのHPだけ、目がチッカチカすんだろうねえ??

新たなカラーリングイメージは
“幸せな子供部屋”です。
ね?そんな感じがして暖かな気持になるでしょ?

などと書いてる場合じゃないっす!!!!
緊急!緊急!!
掲示板が開きません!!!!!

昨夜、12時頃、掲示板を開けました。
えっちゃんが書いててくれたので、僕も書きました。
いざ、投稿しようとすると、
うんともすんともいいません。
何度も何度もやってると、

エラーです。
サーバー負荷のトラブルにより、
掲示板の表示症状が発生しております。


の警告がっ!
うっげえーー!!
そういえば、最近、夜中になると開きにくかったもんなあ。
ついにパンクしたのか・・・。
それにしても、「表示症状」ってなに?
まずは、日本語勉強してこい!ってんだ。

というわけで、
昨夜、したためました投稿を日誌にて公開いたします。



4階建てに見えるのに、実際は9階もあるマンション。
それは、ものすごーく天井の低いマンションなんですよ、えっちゃん。

なにせ、姉歯が設計したに違いないんだから、

ありとあらゆるところが欠陥なんだな。

普通の人は常にかがんで生活しなければならないため、

ひどい腰痛に悩まされることになり、

次々に転居。

代わって、小人たちが「とても落ち着く」と喜んで入居しました。

したがって、そのマンションには

小人がいっぱい住んでいるのです。

小人専用マンション。フリークスオンリー!

姉歯も意外なところで人助けしてんだな。

 

ニュースを見ると、姉歯とペルー人のことばかり。

「心に悪魔が入り込んだ」なんて、

ペルー人もよく言うぜ。

ペルーにいる、あの奥さんもなんだか信用できなさそうだし。

ペルー人はやっぱペルー人なんだな。

 

僕も元気だよ。




えっちゃんの元投稿を呼んでない読んでない人には意味がよくわかんない、って?
だからさあ、
僕の、この返信投稿から元投稿を想像するのだよ。
それが今日の宿題です。
最後の「僕も元気だよ」がちょいキーワード。・・・・・かな?


12月1日(木よう日) 日直・鬼界
こつこつと日誌を書いてるうちに、もう12月。
クリスマスカラーにしてみました。
んが、
チカチカして読みにくいっ!
チカチカして書きにくいっっ!!
ま、「クリスマスだからといって、いいことばかりじゃない」という教訓ですね、これも。

ホント、早いものです、月日のたつのは。
地球は飽きもせずに太陽の周りをまた1周まわったわけです。
こうしていつのまにか、月日を重ねていくのです。
時間と永遠は同じ意味かもしれません。

7月、友達に
「実は、オレ・・・・先天的な血液の病気なんだ・・・・
あと、1年はもたない・・・」
と告白されました。
彼は大事な秘密を僕にだけ打ち明けてくれたのです。
僕は運命の冷酷さを神に呪いました。

ただし、10年前の7月です。
あれから地球は太陽の周りを10回まわり、
彼は今でも真剣に「自分は1年以内に死ぬ」と信じています。
会う人みんなに‘大事な秘密’を打ち明けています。
彼にとっても、時間は永遠を意味するのかもしれません。

そんなこんなで、2005年も12月を迎えました。


11月30日(水よう日) 日直・鬼界
大みそかの新幹線の切符を買いに行った。
みどりの窓口には、すでに十数人が並んでいる。
しまった、もう少し早く来ればよかった。
あんまり時間がないんだよな。
とジリジリしながら待っていると、
先頭のオバサンが
「え!そうなのっ!!」
と叫び、切符を買わずに、カウンターを離れて行った。

はて?

次に窓口に向かった女の子も
切符申込書を差し出し、職員になにやら言われると
「明日なんですか・・・」
と不満そうな言葉を残し、カウンターを離れて行った。

さて?

さらに、その2人あとのオッサンは
「チッ」
と舌打ちし、カウンターを離れて行った。
その後も、3人に1人くらいは、なぜか、切符を買わずにカウンターを離れて行く。

なに?

いよいよ、僕の番になり、
切符申込書を窓口に差し出した。
すると
「12月31日の切符の発売は、明日なんです」
と言われてしまった。

えええええっっっっ!!

みんながカウンターを離れて行った理由は
そういうことだったのかぁぁぁぁ!!

でもさあ、月末のは月末に売ったほうがわかりやすいんでねえかい?
11月30日に、12月30日分と12月31日分を売るべきだろ?
まさか、12月1日に12月31日分を売るとは・・・
間違う人も多いはずだぜ。
ちっ、バカJR東日本のせいで出直しだ。


11月28日(月よう日) 日直・橋本
 『スグに話せる六カ国語』購入後、
待ち合わせていた友人・Y美と会う。
食事する前に、
Y美に付き合って、
デパートのブーツ売り場をヒヤカシに。
クリスマス前の、この時期なのに、
やけにスイテる高島屋のブーツ売り場をのぞく。
Y美のシュミっぽい、
折れそうなほど細いピンヒールのショート丈ブーツを手に取り、
「あんたが履いたら、折れんじゃねーのぉ?」とか言いながら、
二人ガハガハ笑っていると、
突然、
割り込む店員の声。
「こちら、意外と安定感がございますよぉ。
よろしかったら、おサイズ、お出ししましょうかぁ?」
ビックリしました。
陳列品のワニ革のブーツが話しかけてきたのかと思いました。
しわくちゃの皮膚の上にファンデーションをぬったもんだから、
ワニ革のように顔面ヒビヒビになったオバアチャン店員が、
昆虫の交尾のごとく、
私の背後にピッタリくっついて立っていた。
ハイセンスなブーツと、このオバアチャン・・・。
そぐわねえ。
というより、
すっこんでろよ、店員。
おサイズ出してほしい時は、こっちから言うから。
どう見たって、買いそうもない様子で会話してたじゃん、私ら。
店員のあれやこれやのコメントを欲するタイプの客かどうか、
見抜かなきゃダメだ。
年配のベテラン店員だったら、なおさらだ。
ブーツ売り場からの去り際、
歩きながら、
「うしろファスナーのブーツって少ないね。」と、
Y美が私に何気なく言うと、
今度は、スーツ姿の売り場主任のようなオッサンが、
「うしろファスナーのブーツをお探しですか?」と、
どこからともなく食いついてきた。
なんだよ、どうしたんだよ、高島屋。
これじゃ、買う気しないよ。
 そのあと、
伊勢丹のブーツ売り場へも。
こちらは、そこそこの混み具合。
ワイワイしてる中、
棚から1足を手に取ったY美。
ためつすがめつするY美の様子で、
かなり気に入ったようだと見てとった私は、
サイズを出してもらう為に店員を呼ぼうと振り返った。
私のスグうしろ、
そこには、
すでに、若い女店員が、静かにスタンバっていた。
「サイズ、お出ししましょうか?」
絶妙のタイミング。
靴についての、こちらの質問にも、専門的な返答をきちんとする。
社員教育のタマモノ?
高島屋も、
ちゃんとしたほうがイイと思うよ。
ますますスイちゃうよ。


11月26日(土よう日) 日直・橋本
 友人との待ち合わせまでの時間つぶしに、
本屋で立ち読み。
『海外旅行のお供 スグに話せる六カ国語』を手にとり、
パラパラとめくる。
1つの単語あるいは文章ごと、
それぞれ、
日本語・英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語で列記してある。
なるほど、
ヨーロッパ旅行の際に、役立つぞ、これは。
「空港で」「ホテルで」「レストランで」など、
場面ごとになっている。
「ショッピングで」を熟読してみる。
なるほど〜、
役に立つ、役に立つ。
さらに、ページを繰ると、
最終章は、「基本用語」。
‘曜日’や‘季節’など、基本中の基本となる単語群。
役立つ、役立つ。
‘数字’の欄もあった。
どれどれ。
「基数」。
きすう?
基数って、なにさ?
「序数」。
じょすう?
序数って、なによ?
日本語でも意味わかんねえよ。
ヨーロッパ旅行の、どんな場面で使うんだよ、序数。
わかんねえよ、序数。
パラパラと最初のページに戻ってみる。
「本書の使い方」とある。
「ふってあるフリガナどおりにハッキリ読めば、大丈夫。
通じます。
が、
2〜3度くり返しても、相手に通じない時は、
本書中の、あなたの言いたい言葉に相当する外国語を、
指でサシ示しましょう。」
・・・通じないんだ、やっぱり。
はなから「指でサシ示す」用の本なんだ、これ。
そして、
「サシ示している間、
じっと黙っていないで、日本語でいいから、なにか言ってましょう。」
とある。
なんで?
さらに、
「しかし、
日本語だから解かるまいとタカをくくり、
相手の悪口を言ったりすると、解かってしまう場合もあります。」
とある。
マジ?
注意事項は、まだまだ続く。
なので、
買いました、この本。
面白いから、家でジックリ読むんです。


11月24日(木よう日) 日直・橋本
 鬼界さんから、
以下のような問い合わせがあった。

『僕の友達が、
飲み屋で、
たまたま知り合った女性に、
「昔、鬼界さんたちとは知り合いだったので、
よくお芝居も観に行ったわ。
鬼界さん、下山さん、橋本さんによろしく伝えて。」と言われたそうだが、
僕は、まったく心当たりがありません。
その女性は、「荻窪のスミ子ママ」と名乗り、
昔は夫婦で飲み屋をやってたそうだが、
離婚して、今は旦那が店をやっているらしい。
見当つく?』

おぎくぼのスミ子ママ?
ママと呼ばれる人は、
私を産んだママしか知らん。
誰でしょう?
「見当つきませんが。」と返答すると、
同様に問い合わせを送ったらしい下山さんからの返答を、ついでに教えてくれた。
以下、下山さんの返答。

『見当つきません。
下山と橋本を知ってる[荻窪のレイ子ママ]って人がいるけど、
そのママは離婚なんてしてないし、今も自分で店やってるし。
[荻窪のルリママ]って人は独身だし・・。
あと[荻窪のチーコママ]も、独身。
[セツ子ママ]って人は、荻窪じゃないし・・。
わからないなぁ。
もし思い出したら連絡します。』

なんだ、なんだ、なんだ、
荻窪という街は、「ママ」の生息地なのか?
そして、
なぜ、ママは、皆、名前がカタカナ?
それにしても、
スミ子ママに加え、
レイ子ママという人まで、なぜ、私を知ってるの?
ママたちの趣味は、
小劇場のお芝居を観ることなのだろうか?
しかし、
一番のナゾは、
なぜ、下山さんは、ママをいっぱい知っているのか??だ。
う〜〜ん・・・ナゾだらけだ。


11月23日(水よう日) 日直・鬼界
気がつくと、今年も少な。
末始のお買いをそろそろ。(←意味不明な方は、昨日の日誌を参照)
というわけで、
次にJRの駅に行きました。
ある情報を得たからです。

僕「あのぉ、早めに買うと安くなる新幹線のチケットがあるという話を聞いたんですが」
みどりの窓口の職員「はい、ございます。」
僕「そのパンフレットか、チラシがあれば欲しいんですが」
みどり「ああ、それはちょっと・・・」
僕「ないんですか?」
みどり「ええ」
僕「何日前に買うと安くなるんですか?」
みどり「はあ・・・」
僕「は?」
みどり「いえ・・・・」

おかしい、奥歯に物のはさまったような、この応対はおかしい。

僕「あるんですよね、そういう割引?」
みどり「ええ、ございます。ただ、・・・」
僕「なに?」
みどり「はあ・・・実は、その商品はトーカイさんの商品でして」
僕「誰?」
みどり「JR東海さんが発売している商品なもんで、うちでは積極的に宣伝してないというか・・・」
僕「じゃあ、この駅では買えないってこと?」
みどり「いえ、お買い求めいただけます」

なんじゃ、そりゃ。
東海さんか東日本さんか、客には関係ねえ!っつーの。
ひどいひどすぎる。

それからさあ、東海さんとか言うなよな。


11月22日(火よう日) 日直・鬼界
気がつくと、今年も残り少なくなってきた。
年末年始のお買い物をそろそろしなきゃ。
というわけで、
まず、郵便局に行きました。
もちろん、年賀状を買うためです。
驚きました。
郵便局の年賀状が、コンビニみたいに、10枚づつパックされているのです。
なんのため?
去年まではバラで売ってたじゃない。
100枚づつ、互い違いにして、積んでたじゃない。
しかも、パックの上部には穴が開いているのです。
なんのため?
コンビニみたいに、フックに引っ掛けて年賀状売ってる郵便局があるわけ?
そして、極めつけは、
5枚だけ買おうとすると、局員がパックを開けて、5枚取り出すのです。
パックの意味ねえじゃん。
バラのも用意しとけよ。


11月21日(月よう日) 日直・橋本
 そんな下山さんを、
私は大好きなのだが、
1つだけ、大きな不満がある。
下山さんは、
なぜか、私にはメールをくれない。
絶対に。
他の人からのメールには、ちゃんと返信してるようなのだが・・・。
見たところ、
別に、メールが嫌いなわけではないらしい。
どころか、
大好きみたい。
いつかの公演の打ち上げの時、
最初の乾杯をするやいなや、ケータイでメールしていた。
宛先は、
テーブルを挟んで、
向い側に座っている、H美ちゃん。
「お疲れさまね〜!」だとよ。
バカじゃねーの。
口で言えよ、口で。
くっそー。
私には、なんで返信くれねーんだよぅ!!
くれくれくれくれくれくれ!
くれよぅ!
照れてるのか?
好きなんだ、私を。
くれないと、そう言いふらすぞ。


11月19日(土よう日) 日直・橋本
 凹んでる皆さん、
こんなエピソードも、どうぞ。
5月公演で共演した下山さんが、
先日、涙ながらに私に語った話。

 日々、がむしゃらに働く下山さん。
やっとこさ取った休暇を利用しての『彼女と行く 4泊5日 夢の石垣島旅行』
実現まで、残すところ、あと1週間となり、
最高にウキウキ気分。
準備は万端だ。
旅行会社に代金も払った。
海水パンツはモチロン、
ビーチサンダル・ビーチパラソル・ビーチシート・ビーチタオルなどなど、
ビーチ物も、ぬかりなく買い揃えた。
ビーチでは、全部おニューだもんね。
ていうか、
初めて買っちゃったもんね、パラソルやシート。
せっかくの石垣だ、
悔いなく、思う存分、遊ぶんだ。
下山さんが世界一愛する、
愛猫のミーさん(メス)をペットホテルに預ける手はずも整えた。
あぁ、早く1週間が経たないかなぁ♪と、
その日の労働を終え、疲れつつも、ウキウキと帰宅。
と、その時、
ベランダから聞こえた、
ミャァ〜と、
消え入りそうなほどの小さな鳴き声。
急いで見てみると、
見知らぬ子猫が、震えて、うずくまっている。
手のひらに抱くと、
その小さな体は、やせ細り、
毛並みもボロボロで、弱りきっている。
下山さんは、ピンときた。
下山さんの猫好きを知っている、同じマンションの住人が、
4階の下山さんの部屋のベランダに、
非常階段から、こっそり、死にかけの子猫を捨て入れたにチガイない。
体を温めたり、牛乳を与えたり・・・と、
その晩は、寝ずの看病をし、
翌朝、
ミーさんの、かかりつけの動物病院「グリムの森」へ、連れて行った。
医師いわく、
「助かるかどうかは五分五分。」
即刻、入院。
動物病院は、保険が利かなく、すべて自費だ。
1泊2日の入院で、2万円ほど、かかる。
「入院は、何日になるか判らないよ。」と言う医師に、
「どうか助けてやって下さい。」と、下山さんは頭を下げた。
治療の甲斐あって、
4日後に退院。
しかし、予断は許せず、
しばらくは、毎日の通院を要した。
病気の子猫から目を離すことは出来ない。
『彼女と行く 4泊5日 夢の石垣島旅行』は、
あきらめるしかない。
下山さんは、
泣きながら看病に明け暮れた。
 子猫の治療費は、
事情を聞いた医師がマケてくれて、トータルで12万円。
旅行会社には、
キャンセル料として、旅行代金の3割を取られた。
石垣のビーチで大活躍するはずだった、
おニューの海水パンツ&ビーチ物一式は、
せめてもと行った箱根小涌園1泊旅行にて、
小出しして使ってみた。
後悔はしていない。
子猫の大事な命だから。
俺は、ただ哀しいだけさ。
「石垣島・・・行きたかったなぁ・・・。」(by下山さん)

捨て猫の為に、ここ20年で最大のイベントになるはずの「石垣の旅」をふいにした男の話。


11月18日(金よう日) 日直・橋本
 昨夜、
夏以来、連絡が途絶えていた友人カナちゃんに、
久しぶりにメールしてみた。

「せっかくのクリスマス・イヴ〜
今年は知り合いの結婚披露宴出席の予定。
おデートに誘い込むチャンスもねーっつーの。
人の幸せ祝ってる場合じゃねーっつーのよ!ガッハッハ
おゲンコでいろよ!っつーの」

今朝、カナちゃんから返事がきた。

「今 最悪の状況です。
調停離婚の手続きの最中。
子供の親権等、問題は山積みです。
一方、離婚の原因となった彼氏とは、
別れるか別れないかの瀬戸際です。
なにがなんだか判らなくなってきました。
もう少ししたら またゆっくり時間をかけて 連絡します。」


今、何らかの理由で凹んでいる皆さん。
元気を出しましょう。
この女に比べたらマシではありませんか。


11月17日(木よう日) 日直・鬼界
昨晩、11時頃、ドアチャイムが鳴った。
出てみると、
「と、と、となりの、たたかはしです」
面識のない男性が立っていた。
へぇ、お隣りは、たたかはしさん、っていうのか。知らなかった。
よく聞くと、高橋さんだった。
「あ、あ、あし、あし、あした」
と、高橋さんの言葉どおり書くと、面倒なので、
普通人の言葉に翻訳します。

「明日(つまり今日)、ちょっとした内装工事をすることになったので、
少々お騒がせしますが、何卒よろしくお願いします。
職人の言うことにゃ、大して音は出ないそうです。」

なかなか律儀な人。
さほどうるさくないなら、ぜんぜんいいっすよ。

「つまらないものですが、これをどうぞ」と
入学祝みたいな万年筆をくれた
と思ったら、
銀座WESTのフルーツケーキだった。
やけにコンパクトな、やけに平べったい箱だ。
こういう贈答品は見た目が大事なのに、これじゃあなぁ・・・
と思いながら食ってみたら、
すごくうまい。
こりゃうまいうまいと、あっというまに全部食っちゃった。

翌朝(つまり今日の朝)、自爆テロのトラックが飛び込んできた
と思うほどの、轟音でたたき起こされた。
壁に直接、ドリルをぶち込んでいるらしい。
いいのか?そんな大胆な工事して?
つうか、うるさすぎる!
文句を言いに行こうとして、はたと止まった。
フルーツケーキ、ぜんぶ食っちゃったんだ・・・・。
まだ、手つかずだったら、
「こんなチンケなもんでゴマカされねえぞ!静かにしやがれ!!」
とケーキを叩きつけてやれたのに・・・・。
食い意地にちょっと後悔。
と書きながらも、轟音は響いている。


11月16日(水よう日) 日直・鬼界
久しぶりに渋谷で飲んだ。
しかも、「和民」で飲んだ。
うるさい、とにかくうるさい。
そして、若い、とにかく若い。
客の平均年齢は19.5歳くらいだ。
警察に踏み込まれたら、半分以上は逮捕される。
当然、イッキだ、とにかくイッキだ。
ビール飲もうが、焼酎飲もうが、エチルアルコール飲もうが、
味なんてわかりゃしない年齢なんだから、イッキだ。
僕らの学生時代とおんなじだ。
団体から離れて座敷の隅っこで、泣いてる女を慰めてるヤツがいる。
僕らの学生時代とおんなじだ。
廊下では、肩を組んでレロレロしてるカップルがいる。
ジョッキにゲロ吐いてるヤツがいる。ミックスジュースみたいだ。
酔いつぶれて寝てるヤツもいる。
みんな、僕らの学生時代とおんなじだ。
ただ、寝ゲロにまみれてたり、テーブルのあちこちに置かれているケータイが違う光景だ。


11月15日(火よう日) 日直・鬼界
  (おとといのつづき)
気がつくと、湖の真ん中でふなべりに立っていた。
カンペキあったまにきていた彼を冷静にさせるくらいに
吹きすさぶ風は冷たかったのだ。
見ると、全身に鳥肌が立っている。
奥歯がガチガチ鳴っている。
エスキモーみたいに防寒した監督がハンドマイクで叫んだ。

「よぉーい、スタート」

彼は飛び込んだ。

「キンタマがつぶれたかと思いましたよ」

そのときの感想を彼は、そう語ってくれた。
寒い!ではなく、痛い!!なのだそうだ。
それも、鈍器で殴られた痛さ、ではなく、
鋭利な刃物で突き刺された痛さ、なのだそうだ。
カメラが回ってることなんか瞬時に忘れた。
とにかく、体を動かさなければ死んでしまう。
動物としての本能が彼に命じた。
必死に泳いだのは、ほんの2,3かきだったそうだ。
みるみるうちに、手足の感覚がなくなり、
動かしてるんだか動かしてないんだか、わからなくなった。
そして、視界の右隅に白いモヤがかかってきた。
最初は、本当に湖水が白濁していると思った。
が、白いモヤは視界の周囲を取り囲み、
とうとう、白い丸い額縁をはめたようになったそうだ。
やがて、額縁が広がりだした、
白さを増しながら。
どんどん視界が狭くなってくる。
もう、半分も見えていない。
そのときだ、
額縁の中に1枚の写真が現われた。
先週、スタント仲間の結婚式の2次会で酔っ払ってフルチンになった場面だ。
あのときは楽しかったなぁ。笑ったなぁ。
でも待てよ、写真なんか撮ってないぞ。
と思った、次の瞬間、
写真は、先月のスキーツアーのときのものに代わった。
スライドを見るように、次々に写真が入れ替わる。
どんどん時間をさかのぼっていく。
「ああ、これが“死ぬ前に見る走馬灯”か」と思ったそうだ。
映像ではなく、写真集なんだと。
そして、6歳のとき、家族で行った阿蘇山で、
初めて馬に乗った写真が現われたかと思うと、
スーッとフェイドアウトして、真っ暗になった。
気がつくと、岸辺で人工呼吸されていた。

「6歳の写真で止まったから、助かったんですよ。
あれが、そのまま時間をさかのぼり、
赤ん坊の時の写真が出たら、
死んでいたに違いありません・・・・」

アクション監督は、そう語って、話を終えた。

ちなみに、命拾いをした2時間後、
再度トライして、無事、そのシーンを撮り終え、
バカ監督の鼻を明かしてやったそうだ。


11月13日(日よう日) 日直・鬼界
<最後の死にかけ>
湖には氷が張り詰めていた。
真冬に真夏のシーンを撮ることになった。
ふんどし一丁で元気に泳ぐシーンだ。
なぜ、夏に撮らないのだろう?
当然の疑問を抱きながら、
アクション監督は水に手を入れてみた。
不可能だ、人間なら不可能だ。
あまりに低温すぎる。
隣りで水温を確かめたスタント会社の社長も首を振っている。
中止にするなら、早く告げないと。
夜明けからスタッフは氷を割り、割った氷を撤去し、
着々と準備を進めているのだ。
監督のところへ行き、事情を話した。
渋々ながらも了解してくれた。
頭を下げ、去ろうとしたときだ。

「ふん、これくらいの水にも入れねえのか」

監督のつぶやきが耳に入った。
切れた。

ざけんじゃねえ!
じゃあ、てめえが泳いでみやがれ。
はなから、この仕事、気にいらなかったんだよ。
顔合わせのときの、主役のOの態度はなんだ?
性格が悪いとは聞いてたが、あそこまでウンコとは。
そのうえ、K監督、おめえだよ。
頭はないくせに態度だけデカいとは聞いてたが、そこまでビチグソとは。
よっしゃ、やってやろうじゃねえの。
やりとげてドギモをぬいてやる。
バカをのさばらせておくわけには、いかねえんだ!!

途中のことは覚えていない。
気がつくと、ふなべりに立っていた。(つづく)


11月12日(土よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)

会場からは歓声が上がった。
お客さんは、命がけの演出と思っているのだ。
緊急事態に備え、トロッコの中には小型消火器が用意してあった。
さすが、スタントマン。
少しも慌てることなく、トロッコの中にかがみこみ、自らの体を消火した。
が、次の炎ポイントでも、また燃えた。
ぎりぎり燃えないはずが、ぎりぎり燃え移ったのだ。
でも、慌てず騒がず、自己消火。
が、その次の炎ポイントでも、また燃えた。
異変に気づきだしたお客さんもいた。
そりゃそうだ、炎が燃え上がるたびに、ヒーローが消火器で自分の体の火を消すんだもん、
ぜってえおかしい。
そんななか、
イヤーな予感がしていたのが、2人目のヒーローだ。
コンピューターが微妙に狂ってる。
自分のときも、何かがあるのでは・・・・。
自分のそばで炎が炸裂しはじめ、
覚悟した。
が、トロッコは正しい位置でピタッと止まる。
何度、炎が燃え上がっても、ぎりぎり燃え移らない位置で止まってくれる。
良かった、こっちのコンピューターは正常なんだ。
そのうち、一人目のヒーローがトロッコから飛び降りた。
下には最小限のダンボールが置いてある。
マットが敷けないときは、ダンボールがマット代わりになる。
でも、置きすぎるとカッコ悪いので最小量しか置かないのだ。
無事、着地。
その後、いくつかの炎をくぐり、二人目のヒーローも飛び降りるときがやってきた。
コンピューターは飛び降りポイントに正確にトロッコを止めた。
ただ、そこは一人目の飛び降りポイントだった。
二人目は5メートル先で止まるはずなのに、
最後の最後でコンピューターが微妙に(?)狂ったのだ。
予感的中!
下を見ると、ダンボールにはきれいに人間型の穴があいている。
これじゃあ、マット代わりにならない・・・。
でも、飛び降りなきゃショーは終わらない。
どうする・・・。
アクション監督は意を決し、ジャンプした。
手足を思いっきり伸ばし、渾身の力を込めた。
次の瞬間、両手両足に衝撃が走ったかと思うと、
鼻の頭が東京ドームの人工芝に触れていた。
助かった。
その代わり、両手両足の20本の指のうち、15本を骨折した。


2回の死にかけで、なにかが足りない・・・
そう、
定番の「死の瞬間、走馬灯のように思い出が駆け巡った」のフレーズがないのだ。
いよいよ、最後の死にかけで、「走馬灯」が登場する。 (つづく)


11月11日(金よう日) 日直・鬼界
<2回目の死にかけ>
場所は東京ドーム。
変身ヒーローもののショーが開催された。
構築された幾何学的なセットの上部にレールが走っている。
そこに2台のトロッコが取り付けられ、それぞれスタントマンが乗り込んだ。
秘密基地に潜入したヒーローが
トロッコを操縦し、悪の手先と戦うのだ。
そして、最後にはトロッコが次々に炎上し、ヒーローは飛び降りる。
この2番目に飛び降りるヒーローを、昨日のアクション監督が演じることになった。
火薬の量も多い、ショーのクライマックスだ。
タイミングが重要になる。
自由に動き回るトロッコはコンピューター制御で、
燃え上がる炎と降り注ぐ銃弾をさけるため
でたらめに動いた(ように見える)あと、
それぞれの飛び降りポイントにピタッと止まる。
ハイテクだ。
さすがだ。
が、
ショーが開幕して3日目、
ハイテクほど信頼できないものはないと思い知らされることになる。

ショーの終盤、
ファイヤー担当の裏方さんが、いつもの地点で、いつもの量の火薬に点火し、
いつもの大きさの火柱が吹き上がった。
いつもと違ったのは、
コンピューター制御のトロッコの止まり位置だった。
ぎりぎり燃え移らない地点で止まるはずが、
ぎりぎり燃え移る地点で止まってしまったのだ。
一人目のヒーローが炎に包まれた・・・・  (つづく)


11月10日(木よう日) 日直・鬼界
待ち時間は、なにかと話し込むことが多い。
あるとき、
アクション監督と一緒になった。

アクション監督とは、もちろん、アクションシーンを指導する人だ。
まだ若いのに、その筋で有名なその人は、
歯切れのいいアクションシーンを作ることで名声を確立したが、
やはり、最初はスタントマンから出発したのだそうだ。

「スタントって、やっぱ危ないんでしょ?」
と尋ねると、
アハハハハと大笑いされてしまった。
そりゃそうだ、
消防士さんに「火事って、やっぱ熱いんでしょ?」と聞くようなもんだ。
バカな質問だった。
でも、その人は親切に答えてくれた。

「そんなに危なくないですよ。
死にかけたのは、3回しかないですからね」

3回死にかけりゃ充分でしょ。
ふつーの人は1回も死にかけませんっ!

<最初の死にかけ>
地上50メートルから飛び降りることになった。
3,40メートルというのは、たまにあるが、
50メートルというのは、あまりに危険すぎて、なかなかないのだそうだ。
何人ものスタントマンが断わった結果、
その人のところに話が回ってきた。
もちろん、二つ返事でOKした。
いざ、上ってみると、さすがに高い。
頭の片隅に、ちらと後悔がかすめた。
しかし、カメラが回り、覚悟を決め、ジャンプした。
「長い・・・・」
そう感じたのだそうだ。
並みのジャンプとは比べ物にならならいくらいの滞空時間。
無事、マットに着地。
やり遂げた充実感と、自信がみなぎった。
カメラポジションを変え、別テイクを撮ることになった。
再びジャンプ。見事、着地。
が、音声のトラブルがあって、もう1回、撮ることに。
地上50メートルから三度、その人は宙に舞った。
が、足がビルの屋上を蹴った瞬間、
「マズい」と思ったのだそうだ。
強く飛び出しすぎたのだ。
3回目という安心感が油断を招いてしまった。
自分の軌道をたどっていくと、そこには剥き出しのコンクリートしかない。
さっきはあれほど長いと思った滞空時間だったのに、
一瞬のうちに地面が間近だ。
「とっさに泳いだんですよ」
身をひねり、手足で空気をかき、空中を泳いだのだ。
だめだ、間に合わない。
そう思って、最後のキックで空気を蹴ったのと、
マットに着地したのが同時だった。
つま先がマットから3センチはみ出していた。
あの最後の一蹴りがなかったら・・・・。
しかし、
2回目の死にかけは、それを上回るものだった・・・(つづく)


11月9日(水よう日) 日直・鬼界
(きのうのつづき)
「将来が見えないんです・・・・」
彼はつぶやいた。

将来ったって、まだ小5じゃん。明日のことさえ、わからんだろ。

「ちょっと先までだったら、決まってるんです」

今は仕事が楽しいから、
岡山ー東京の往復生活も苦ではないけど、
問題は中学に入ってからなのだそうだ。

「中学生になると、役がすごく減るんですよ。
かといって、『中学生日記』は、やりたくないし・・・・。(←ゴウマンじゃね?)
岡山にいると、絶対ムリなんです。
だから、ちょっと前までは、思い切って、東京の中学に行こうかなと思ってました」

「家族で引っ越すってこと?」

「いえ、自分だけ」

「親は許してくれるの?」

「いえ、たぶん大反対されるけど、行こうかなって」

「お金はどうすんの?」

「コンビニでバイトすれば生活費ぐらいはなんとか」

すっげ!!コンビニのバイトで生計を立てる中ボウ!!
法律的に許されるのか?

が、リアルな中学生生活を送ったほうが後々のために良いと考え直し、
岡山の中学に行くことにしたそうだ。
で、
高校は東京の高校に行くのだそうだ。
もう決めてるらしい。
でも、親は反対するだろうから、コンビニでバイトするつもりらしい。
結局、コンビニかよ!
でも、なんで、そこまでコンビニ?

「ちっちゃい時から行ってるので、だいたいのことはわかってますから」

すっげ!11歳にしてコンビニを見切ってるよ。

高校時代は学校と両立させなきゃいけなから、
仕事の量はほどほどにして、
卒業したら、いい事務所に入って、どんどん仕事するのだそうだ。
中身のある仕事をしたいのだそうだ。

「日テレとCXで主演をやりたいです」

ははあ〜(ひれ伏す)
って、感じ。

「でも、その先が見えないんです。」

将来が見えないって、そういうことだったの?
そこまで見えてれば、充分だよ!
つうか、ホントにそうなれると思ってるわけ?

大きな夢を抱いてるというか、セコーい夢しか持ってないというか、
ヘンな小学生だった。


11月8日(火よう日) 日直・鬼界
昼メシを食ってから、ずっと待っていた。
予定では13:00から、そのシーンを撮るはずなのだが、
前のシーンがおしていて、
もうすぐ18:00になろうとするのに、ずっと待っていた。
控え室で待っていたのは僕だけではなかった。
小学生が一人、ずっと待っていた。
あまりにヒマなので話しかけてみた。

「退屈だよねえ」

「はい。でも、この職業、待つのが仕事ですから。」

なんじゃ、こいつ。
小学生にして悟ってんのか?
つうか、小学生にしてプロ?

「何歳?」
「11歳です」

小学5年生ね。

「どこに住んでんの?」
「岡山です」
「岡山って、岡山県の岡山?」
「はい、岡山市から来ました」

うっげええええええっ!!

なんじゃあ、こいつぅ。マジプロ?
つうか、平日だよ、学校行けよ!

彼は仕事のたびに岡山から、一人で東京まで来ているのだそうだ。
今回は泊まりなので、
一人でビジネスホテルに泊まるのだそうだ。

「フロントの人が変な顔しない?」
「ええ、最初の頃は、警察に電話されたりしました。
でも、今は顔見知りになったので、大丈夫です」

すっげ!売れっ子なの、この子?
泊まりのときは、楽なのだそうだ。
大変なのが、日帰り。
撮影ならまだしも、
オーディションを受けるためだけにほぼ毎週上京するのだそうだ。

「オーディションに落ちたら、大損じゃん」
「ええ、でも、・・・・」

な、なんと、9割以上の確率でオーディションに通るのだそうだ。
(ピンと来ないかもしれませんが、これは有り得ない数字です。
例えて言うなら、
今の長嶋が現役復帰して、打率4割を打つようなものです。)
受かる秘訣を尋ねると、
岡山から単身来てるという話をすれば、まず間違いないらしい。
それって、ある意味、汚くね?
その歳にして、そのコソクさ、そのズルさ、そのヒキョーさ。マジプロだ。

こんな彼にも、大きな悩みがあるのだそうだ・・・。  (つづく)


11月7日(月よう日) 日直・橋本
 実は、
3日の日誌登場の美少女アヤコは、
その時、シンジさんにチュッとしなかったらしい。
あとで本人から聞いたことだが、
「ホッペに、あわや、あと1ミリ・・・というところで止めた。」そうだ。
さり気なく、
シンジさんに、さぐりをいれると、
「かすった、かすった」と言ってが。
ま、シンジさんにしてみれば、
そこまで近づけば、
アヤコの可愛いクチビルの感触を味わったも同然だったのだろうし、
片方のホッペには、
これまた魅力的なミコちゃんのクチビルが、
正真正銘、接触したわけだから、
フライドチキンを全部買い取っても余りある喜びが有ったのでしょう。
大学生の男子なんて、
こんなもんだったんです。
馬鹿です。
 ところで。
厳密に言えば、契約違反を犯した、このアヤコ。
なぜ「1ミリのカベ」を越えられなかったかというと、
ズバリ、
「うぶ」だったからです。
バンドでは、リードギター担当。
令嬢ゆえの、ふんだんなお小遣いをつぎこんだ、
少々派手めの、かなりファッショナブルな格好で、日々、通学。
その奔放な挙動と、言葉遣いの悪さ、
そして、いかにもモテそうな容姿からは、
まったく想像できないほどの「うぶさ」。
いくらホッペとはいえ、
やはり、デキなかったんでしょう、いざとなると。
そう考えると、
シンジさん、
つくづく、惜しかった。
アヤコほどの美女の、
誰にも触れたことのない、
その「禁断の果実」のようなクチビルで、
あの時、ちゃんとチュッしてもらえてたら、
一生の宝ものになったぞ。
 そんな頃、
短期アルバイトを、アヤコとやった時のこと。
某駅前ファッションビルのロビーで、
「オープン1周年記念」のくじ引きの抽選係。
客が箱から取った三角スピードくじを、
ハサミで切り、
中に書かれてある賞品を渡すだけの、ラクチンな仕事。
しかも、ほとんど客が来ない。
ヒマにまかせて、アヤコが、こんなことをやり出した。
備品のB5用紙を半分に折り、
ハサミで、なにやら「切り抜き」遊び。
「切り絵」職人のように、
器用にハサミで切っていく。
折ったまま切り抜いたものを、広げてみると、
それは、折り目を中心に「左右対称の形」をした物体だった。
その「左右対称の形をした物体」を、
大小とりまぜ、いくつもいくつも作っては、
カウンター上に並べていくアヤコ。
そして、黒マジックで、
大きさがマチマチの、その物体1つ1つに、書いていくのだ。
「渡辺徹のチ○コ」「真田広之のチ○コ」とかって。
なんでしょう、この女は。
で、「うぶ」なんですからね、この女。
大学生の女子も、
馬鹿です。


11月4日(金よう日) 日直・橋本
 大学のクラブには、こんな先輩も居た。
私が入部した時、4年生だった先輩、F先輩。
この話は、
先日飲んだ、やはり同じクラブだった、学生時代からの友人Y子に聞いて、
初めて知ったのだが、
このF先輩、
当時、連夜行なわれた新入生歓迎コンパへの出席率が、すこぶる良かっただけでなく、
酔った後輩を送り届ける役を、一手に引き受けていたらしい。
一人送っては、飲み屋にとって返し、また別の後輩を送り届ける・・・
というようなことも、あったそうだ。
優しい先輩だったのね。
私がクラブへ入部したのは遅く、
既に、新歓コンパ隆盛時を過ぎた頃だったので、
4年生だった、そのF先輩とは、親しく話す機会も無かったし、
顔を合わせることも少なかった。
が、
ある日の大きなコンパで、
ベロンベロンに酔った私を送り届ける役を買って出てくれたのが、
誰あろう、このF先輩。
泥酔して大暴れする私を引きずるようにして、
江古田から電車に乗り、池袋を経由し、赤羽まで、なんとかたどり着いた。
ここから京浜東北線に乗り換えるのだ。
ホームの端にうずくまり、
線路上に繰り返しゲロを吐く私の横で、
「俺、ちょっと、腹減っちゃった。」と、キオスクで買った白牛乳とアンパンを食べるF先輩。
お世話さまでした、本当に。
来た電車に私を乗せ、
「じゃ、気をつけて〜。」と、赤羽のホームで見送ってくれたF先輩、
あの節は、どうも有難うございました。
でも、私は、Y子から聞きました。
Y子を送った時は、
私と同じくらい遠い、Y子宅の最寄駅まで送り、
しかも、
乗換駅では、
ベンチに並んで座り、肩を貸して、Y子の頭をもたせかけさせ、
なんと、歌まで唄ってあげたそうじゃないですか。
曲目は、『いとしのエリー』だったそうですね。
ゲロを吐く私の横で、白牛乳とアンパンを食らう。
だいぶ、差をつけられてしまいました。
仕方ありません。
それもこれも、
Y子と私への、愛情の差であります。


11月3日(木よう日) 日直・橋本
 今日は、文化の日。
文化の日といえば、
私が通った日大芸術学部は、
この日を含めた3日間、例年、大学祭(称して‘芸祭’)を催す。
私が所属していたクラブは、
毎年恒例の「お化け屋敷」と「フリーマーケット」で、
資金稼ぎ。
手作りの「お化け屋敷」は、入場料100円だったが、
毎年、大入り満員で、結構モウカッタが、
「フリマ」のほうは、
「ま、置いときゃ、なんか売れるかも?」みたいな感じだったような。
少なくとも、お当番制の店番を私がやった時は、
客の相手をした覚えが、まったく無い。
商品は、部員がそれぞれ持ち寄った物だが、
ロクな物がなかったような。
黄ばんだ箱に入った「夫婦茶碗セット」や、
同じくヒシャゲタ箱入りの「タオルセット」は、まだしも、
「海岸で拾った貝」、「僕が描いた絵」なぞ、誰が買うか?
捨てちまえ、そんな物。
店番してる自分が恥ずかしい。
 校庭の一角で、そんなフリマの店番をボサ〜ッとやっていた時、
バンド仲間のアヤコとミコが、顔を見せた。
アヤコとミコも、
同様に、少し離れた場所で、
硬式テニス部の模擬店「フライドチキン屋」の店番をしていた。
アヤコもミコも、可愛い。
特にアヤコは、すれちがう人の誰もが必ず見るほど可愛い。
そんな2人を含む店番が居る「フライドチキン屋」の売れ行きは、
どうやら順調らしい。
だが、この不良娘らイワク、
「もう、飽きた。
早く解放されたい。」
そして、
「そこで、相談なんだけどさ、」と、
イキナリ、相談をもちかけてきた。
「それには、チキンを売り切ってしまわなくちゃ。
お宅のシンジに、残りのチキン、全部買ってもらえない?」
「おたくのシンジ」とは、
私の所属するクラブの、私の1つ上の先輩であるシンジさんのことである。
美少女好きのシンジさんは、
私の友ダチであるアヤコに、早々と目をつけ、
前々から「可愛いね、可愛いね」と言っていた。
そのことをアヤコに報告した時から、
アヤコは、
加えて、他の私の友人のほとんどが、
面識も無いのに、勝手に「シンジ、シンジ」と呼びすてだ。
その際、ついでに報告した、
「シンジさんは、金持ちのセガレ。」ということも、
アヤコらの頭にインプットされたみたい。
ひとの先輩つかまえて、
「シンジに買わせちゃおうよ〜」とは、なんという悪タレだ。
「ちょっと、きよみから、シンジに言ってみて〜」と、
可愛い顔で私にオネダリするコイツらは、
「銀座のホステス」か?
いくら、半分冗談とはいえ、
先輩に対して、そんな厚顔無恥な振る舞いが出来ようか。
でも、
ま、冗談で言ってみるか・・・と、
フリマの店番に、それこそ飽きていた私は、
「お化け屋敷」で、化け物に扮していたシンジさんをこっそり呼び出し、
言ってみた。
「アヤコが、チキン全部買ってほしいそうです。」
シンジさんが、一瞬、固まったので、
「ヤバイ。」と感じた私は、
「いくらなんでも、ですよね。このバカヤロウ!と伝えておきます。」
と言うと、
「買う、買う、俺、買う。」とシンジさん。
・・・マジかよ。
「そのかわり、アヤコちゃんたちに、やってもらいたいことがあるんだよねぇ。」
と言う。
「は?なんでしょう?」
と訊くと、
「ホッペでいいから、キスして。」
と言う。
マジかよ。
なんだ、この人は。
あっちが銀座のホステスなら、こっちはこっちで、もろ、「客」だぜ。
慌てて、アヤコとミコに報告。
「ん〜〜、ホッペだったら、いいよ。」
マジかよ!
なんだ、この人たちは!
かくて、契約成立。
校舎の裏で、ソレは遂行された。
シンジさんのリクエストで、
両側から同時にチュッとしたらしい。
見張りに立っていたので、現場が見れなかったのが残念だ。
シンジさんが1万円近く払って引き取ったチキンは、
「お化け屋敷」で働く皆に配られた。
そして、私は、「ポン引き」だ。

注:文中の個人名は、すべて「仮名」です。


11月2日(水よう日) 日直・橋本
(28日のつづき)

 「ここにきて、また新たに困ったことが・・・。」
この「困ったこと」、
「それ以前の困ったこと」が発生しました。
週5で録画しているテレビ時代劇『眠 狂四郎』が、
どんどん溜まっていってます。
なにせ、週5ですからね。
ちょっと気を許すと、
どんどんどんどん溜まっていきます。
子供の頃、
牛乳屋さんが、毎日毎日、配達してくれる牛乳を、
数日サボって飲まなかったら、
どエライ本数の白牛乳が冷蔵庫に並んでいた。
それと似ていますね。
父だけが、なぜか「ヤクルト・ジョア」も、毎日、配達してもらっていましたが、
そのジョアが、やはり、冷蔵庫内に大量に溜まっている場面も、
私は、何度も目撃しました。
「毎日毎日」「来る日も来る日も」というのは、
大変なことなのです。
「毎朝、牛乳を飲む」、
そんなことすらも、完璧に遂行することは困難なのです。
「録画した1回分45分間の番組を、
週5日、毎日毎日、自転車をコギながら見る」、
大変ですよ、これは。
私が「何が有ろうが、完璧に、100%、毎日遂行できる」ことといったら、
「朝、起きたら、まずオシッコする」
これぐらいですよ。
あぁ、
今、こう書いただけで、
今日のぶんのヤル気が、失せました。
いや、ダメだ。
時間がない日なら仕方がないが、
3,40分、自転車をコグ時間くらい捻出できる日ならば、一生懸命コガなければ。
溜まった『眠 狂四郎』を見れないではないか。
また今日録画したぶんも追加されたというのに。
ガンバロウ。
日誌書いてる場合じゃねえ!
・・・でもねぇ、
見たら見たで、困ったことになるんですよねぇ・・・。
ここで、やっと、28日の日誌の最後に戻りました。
      (つづく)



1月1日(火よう日) 日直・鬼界
東京都新宿区(とうきょうとしんじゅくく)の
高田馬場(たかだのばば)へ行った。
馬場下町(ばばしたちょう)に
馬場文男(ばばふみお)という家があった。

ま、それだけなんですけどね。
関西出身者以外はピンと来ないのかも。

関西ではその昔、
小学生はウンコしたくなると、
「猪木ピンチ!」と叫んでいたそうです。
アントニオ猪木とジャイアント馬場がタッグを組んでいた時代で、
猪木がピンチになると、馬場が出るからです。
つまりですね、
関西では、ウンコのことをババと呼ぶんですよ。
だからね、
馬場家では息子に文男なんて名前をつけるなんてありえないんですよ。
めっちゃ、イジめられます。
しかも、住所が、ババした町、でしょ。
サイテー。くっさぁー。


10月30日(日よう日) 日直・橋本
(きのうの日誌を読んで)

ゴジラを応援していた橋本です。
そうです。
そのとおりです。
「史上最悪の制度プレーオフ」のせいで、
ゴジラは、去年も、最終決戦で負けました。
去年は、モスラにです。
ボォ〜ッと待たされては、ゴジラは、毎年、負けています。
「待たせる制度プレーオフ」は廃止すべきです。
ゴジラもゴジラです。
ボォ〜ッと待って毎年負けてるんだったら、
待たなければいいんです。
キングギドラを見習いましょう。
得点、失点、盗塁、チーム打率、防御率、これら各数字で、
ことごとくゴジラを上回りながら、
最初の闘いでは、あえてゴジラに負けておく。
そして、
モスラとの練習試合を上手く利用し、
見事、決戦でゴジラを叩く。
このゴジラとの決戦での勝利が、
次に待つキングコングとの大決戦に向けて、
キングギドラに、どれほど勢いをつけたことか。
練習試合でモスラを簡単にヒネリつぶし、
直後の決戦でゴジラをやっつけ、
調子にのって大暴れするキングギドラに、
22日間も食っちゃ寝、食っちゃ寝していたキングコングが、
どうして勝てましょう。
勝てるはずがありません。
そうなのです。
この「待たない作戦」が、
今年、キングギドラに勝利をもたらしたのです。
プレーオフが廃止されないならば、
来年、
ゴジラには、この作戦でいってもらいます。

【出演者紹介】(出演順)
ゴジラ=福岡ソフトバンクホークス
モスラ=西武ライオンズ
キングギドラ=千葉ロッテマリーンズ
キングコング=阪神タイガース 


10月29日(土よう日) 日直・鬼界
やっと、夜、眠れるようになりました。
やっと、ご飯ものどを通るようになりました。
やっと立ち直ってきました。

ああ、悪夢。

史上最高の低脳カントク、バカ岡田と、
史上最悪の制度、プレーオフのために負けました。

茶の間でテレビを見てたら、
いつの間にか、家が大火事で、全焼状態。
すぐに逃げ出せばいいのに、
よそ行きの服に着替えてるうちに焼死する男。
それが岡田です。
茶の間にいて、なんで、火事に気づかないか?
なんで、「外に出る=着替える」以外の発想がないのか?
そんなバカは死んでもらいましょう。

ゴジラとキングギドラを比べると、
実力は五分五分。
いざ闘うと、ゴジラが勝ちました。
勝負はついたのです。
なのに、なぜか、最終決戦をすることになりました。
決戦の前に、キングギドラにだけ、モスラとの練習試合が許されました。
キングギドラにとって、
その練習試合は、いい肩慣らしになりました。
加えて、コンディションもモチベーションもコンセントレーションも上がりました。
一方のゴジラは、
その間、ボォ〜ッと待ってるだけ。
そして、いよいよ決戦の時。
いざ勝負。
待たされて体も気持もなまったゴジラは、負けてしまいました。
大はしゃぎのキングギドラは、次は、海のむこうのキングコングと闘います。
大決戦です。
が、キングコングは、ゴジラとキングギドラが決戦をする、ずっとずっと前から
待たされていたのです。
体はなまり、緊張はなくなります。
練習試合をしようにも、相手はピグモンとかミニラばかり。
そして、いよいよ大決戦の時。
いざ勝負。
キングコングは見るも無惨な負け方をしました。負けさせられた、とも言えましょう。
これがプレーオフです。
廃止すべきです。

来年、来年があるさ!・・・・・・・・・・あるかな・・・?


10月28日(金よう日) 日直・橋本
(つづき)

 「テレビを見ながら」コグ。
これに限ります。
私の場合、
「録画しておいた番組を見ながら」です。
そして、
その番組は、あくまでも、
「真剣に観なくてもいい」番組、
言い換えれば、
「頭使わないで見ていられる」番組。
このような番組は、
「自転車こぎマシーン」用に、わざわざ録画することにした番組というわけではなく、
以前から、好んで見ていた番組です。
私は、
テレビ番組をリアルタイムで見ることは少なく、
ほとんどの場合、録画して見ます。
「タイミングが合わない」という他に、
「コマーシャルやつまらない箇所をトバせる」というのが理由です。
が、
そのように、
CMをバンバンとばして核のみを見るにしても、
見ている間、
常に、心のどこかに、
「ただボサーッと見ていていいのかしら、この番組。」というような感が有りました。
だからといって、
見てる間は何が出来るわけでもなく、
結局は、ただボサーッと見ていたのです。
ところが、
「そうだ!自転車コギしながら見ればいいのでは?!」と気づき、
そうするようにしてからというもの、
「録画番組は消化」できるわ、
「ただボサーッと見てるのは、時間がモッタイナイ?」的なウシロめたさからは解放されるわ、
例の「気がまぎれる」わで、
いいことずくめ。
その番組のラインナップですが、
『恋のから騒ぎ』(この番組での明石家さんチャンの司会ぶり見たさ)
『たけしの本当は怖い家庭の医学』(病気でドン底に落ちていく人見たさ)
以上、この2番組は、
「自転車こぎマシーン」乗車時には、うってつけ。おあつらえ向き。
まったく頭使わないで見られます。
しかし、
自転車コギが習慣づいてきてからは、
それぞれ週1しかやらないコレらだけでは、当然、足りません。
「自転車こぎマシーン」用に、わざわざ、番組を録画せねばならなくなりました。
が、
この「自転車コギ用番組」が、有りそで無い。
「頭使わないで見てられる番組」なら何でもいいというわけにはイカナイ。
私が「見たい」番組でなければ。
「自転車コガないで、ただボサーッとしてでも、見たい」ぐらいのレベルでなければ。
複数チャンネルで頻繁に録っている数々の映画の中で、
「自転車コギ用」に回されるものも、有るには有るが、
その数は多くはありません。
これまた以前から好んで見ている『NHKドキュメンタリー』も、
映画と同様、
「見る」行為のほうに、どうしても傾むいてしまうので、不向きです。
どうする?どうする?
見つけました。
有りました、ピッタリの番組が。
毎週月曜から金曜までの午前中、週5で放映されている、
「テレビ時代劇」の再放送。
12チャンネルです。
12チャンなど、
「『テレビチャンピオン 大食い・早食い選手権』をやるチャンネル」
ぐらいにしか思ってませんでした。
ところが、
ふと見つけてしまったのです。
その名も『眠狂四郎 無頼控』。
録画し見続けています、自転車をコギながら。
順調です。
と、喜んだのもつかの間。
ここにきて、また新たに困ったことが・・・。
     (つづく)


10月26日(水よう日) 日直・橋本
 最近、
短時間ではあるが、
私にしては珍しくマジメに、
「自転車こぎマシーン」を習慣づけている。
これをお持ちの方はお判りかと思いますが、
進みもしない自転車を、部屋で、ただコグのって、エライひま。
脳ミソまったく使わないので、
気がまぎれず、
スキあらばヤメたくなる。
話によると、
「自転車こぎ」は、
25分間コイだ時点で初めて、エネルギー消費スイッチがONになるらしい。
25分間に満たないで、
例えば20分で、コグのをヤメた場合、
その20分間の運動は、無駄。無意味。
そのかわり、
「25分」というラインをクリアしてしまえば、こっちのもの。
以降は、コゲばコグだけ、加速度的に運動量は増す。
そういう仕組みになってるらしいよ、どうやら。
ならば、
ゼがヒでも25分間はコガねばなるまい。
ところが、
コギ始めた直後から、疲れて、ヤメたくなる。
お話にならない。
意識が「コイでいる」ことにばかり集中するからイケナイ。
気をまぎらわそう。
脳ミソ使えば、意識はソッチに行くはずだ。
ふと、気づけば、あらもう25分コイでいた・・ってな具合だ。
が、
ここで気をつけねばならぬのは、
「脳ミソをフル稼働させてはダメだ」ということ。
全意識がソッチにいってしまうようでは本末転倒。
私は、この落とし穴に何度も落ちた。
最初、私は、
「ヘッドホンでラジオ英会話を聞きながらコグ」という、
‘一挙両得’の最高峰にチャレンジした。
気がつくと、
コグ脚はピタッと止まり、腕を組み、静聴。
次に、
本を片手にコイでみた。
これまた、脚はいつしか止まり、熟読。
脳ミソを働かせ過ぎるのは禁物なのだ。
身体がお留守になってしまう。
あくまでも、「ほどよく」だ。
そこで、
「ヘッドホンで音楽鑑賞しながら」を試みた。
イイ感じ。
が、スグに壁にブチ当たった。
どうしても、聴いている曲のテンポに合わせてコイでしまうのだ。
ヘビメタを聴きながらコイだ時は、
わずか5分間でリタイア。
人間とは、なんと不器用なんでしょう。
だからといって、
たとえばテンポの合う音楽を聴いたとしても、
結局、
「曲のテンポに合わせてコグ」ということは、すなわち、
「コグ」ことをスゴク意識しているということで、
気がまぎれるどころか、
「テンポに合わせねば気が済まない」ストレスまで加わる。
屋外で自転車走らすのが楽しいのは、
景色があるからなのねぇ。
と、そこで、思いついた。
「景色」に代わるもの、
「景色」と同等のものをしつらえればいいのだ。
やっと本題です。
         (つづく)


10月25日(火よう日) 日直・鬼界
仕事で、とある中学校に行った。
トイレの横の掲示板に、小さな目立たない張り紙がしてある。
何かのお知らせかと思ったら、
標語だった。

人の話は、
目で聞き、
心で受け止め、
頭で理解する。


まさに名言、まさに真実、まさにその通りだ。
が、
こんなことのできる中学生がいる?
てゆうか、中学生でこんなことができたら、世界を征服できるね。
だいたい、この標語の意味を中学生は実感として理解できないし。
そっか、
こんな標語は無意味だとわかってたから、
目立たないようにちっちゃく張り紙したんだ。
だったら、
トイレに行ったら手を洗いましょう
とか
ご飯の前には手を洗いましょう
とか
(洗ってばかりか?)
そんな標語にしときゃあいいのに。
でも、
それじゃあ、ありがたみがないのか。
うーん、けっこう、むつかしいもんだ。


10月23日(日よう日) 日直・鬼界
どなたにでもわかる例をひいて説明しましょう。
そうですね、中卒の方がひがまれないように、
小学校のときのことがいいですね。
小学校といえば思い出すのが、
クラス対抗スピーチ大会。
(ありましたありました!)
クラスの代表が何人かでチームを組み、
相手クラスの悪口を述べ立て、言い負かしたほうが勝ちという、
おなじみの行事です。
入学してからから6年生になるまで、毎週毎週やりましたね。
(やりましたやりました!!)
そして、なんと言っても、最高に盛り上がるのは
6年生が秋に行なう、学校シリーズです。
6年間の集大成をぶつけ合うのですから、面白くないはずがありません。
(面白かったあ!!!)
学校シリーズ第一戦。
我がクラスの一番手は井川クンです。
小1のときから、その実力を認められてた井川クンですが、
6年生になってから、全然調子が出ません。
小学6年生のくせにアダルトスピーチ大会に出たいなどとワガママを言い、
ヒンシュクをかっていたうえに、
いざ、スピーチさせてみると、
ここぞという勝負どころで必ずドモるのです。
みんなが力を合わせ、クラスの劣勢を挽回し、
「頼むぞ!井川クン」と送り出すと、
「い、い、い、い、い、い、い、い、い、い、」と自分の名前さえ言えないのです。
春もドモる、夏もドモる、秋もドモる。
1年を通してダメだった井川クンをクラスメートはすっかり嫌いになりました。
井川クンが出てくると負けるから、「あいつは死んでもいいや」と思うようになりました。
そして、学校シリーズの第一戦。
井川クンです。
始まってしばらくはなんとか耐えていたのですが、
案の定、途中からドモり始めました。
クラスメートは思いました。
「あのバカがまたドモってるよ」
父兄は思いました。
「ドモってんだから交代させろ」
そうです、担任の先生は選手を交代させられるのです。
なのに、岡田センセイは井川クンを代えません。
舌をかんで口から血を流しているのに、なぜか代えません。
他の生徒がすっかりやる気をなくした頃、やっと代えたのです。
井川クンがドモるのはわかっていたことです。
なぜ、ドモりだしたら、すぐに、代えないのでしょう。
メクラ同然の岡田センセイは、井川クンを無意味に信頼するあまり、
他の生徒や父兄の気持を全く考えられない、ドンくさい能無しなのです。
その結果、偏差値の低いチンピラ不良クラスに言い負かされ、惨敗に終わりました。
選手起用を間違わなければ勝てたはずです。

おわかりですね。
昨日の日本シリーズ第一戦はこのようにして敗れたのです。


10月22日(土よう日) 日直・橋本
 「暴力的なゲームと犯罪との関連性」の調査のために、
筑波大の教授が、
男子学生100人を対象に実験を行なったそうだ。

学生らに、
「殺人ゲーム」を一定時間やらせ、
終了直後、
パッと頭に浮かぶ数々の言葉を列記させる。
すると、
各人、例外なく、過激で暴力的な言葉のオンパレード。
「攻撃」「銃」「ゾンビ」などなど。
教授いわく、
「うーむ。
暴力的なゲームをやった直後、
あきらかに、攻撃的な思考に移行しているのが判りますねぇ。」

あたりまえじゃん。
なに言うかと思ったら。
「キル・ビル」見た直後だったら、
私だって、こう列記するよ。
「殺す」「ぶっ殺す」「たたっ殺す」

そう。
学生の一人も言っていた。
「暴力的なゲームを規制したとしても、
暴力的なハリウッド映画を、さんざっぱら見れますからねぇ。」


10月21日(金よう日) 日直・鬼界
しかし、死ねないのだ。
甲子園に行って直接、サインを送れないにしても、
この僕がテレビを通して念を送り、岡田監督に作戦を指示してやらないと、
あのバカはまた、失敗するに違いないのだ。
あのバカがなるべく、念を感じやすいように
できるだけ画面にへばりついて、試合を見守るしかないのだ。
しかたない、死ぬのは日本シリーズが終わってからにしよう。
だが、シリーズが終わると、もう11月か。
紅葉のいい季節だ。
しかたない、赤いモミジを見てから、死ぬとしよう。
でも、すぐに12月、クリスマスだ。
しかたない、キリストの生誕を祝ってから、死ぬとしよう。
が、もう年明けだ。
しかたない、三が日がすんでから、ついでにバレンタインが終わってから、
そうなると、花見にも行きたいし、GWは捨てがたい、
しかたない、梅雨に入ったら再度検討ということにしとくか。


10月19日(水よう日) 日直・鬼界
死にたい
ああ死にたい死にたい
死のう死んでしまおう死なねばならない

今日は日本シリーズのチケットの発売日だった。
これまでの各種先行発売は全敗してるので、
今日の一般発売が最後のチャンス。
昨晩は午後9時には就寝し、今日に備えた。
午前5時起床。
70度の少々熱めのシャワーを浴び、目を完全に覚ます。
消化の良い朝食を取り、
散歩に出かける。
公園では入念に手首、指のストレッチ。
電光石火のリダイヤルをするためだ。

午前9時。
ぴあに電話開始。
もちろん、受付は10時からだ。
が、10時に電話していたのでは繋がるわけがない。
全国2000万のタイガースファンが一斉に電話するのだから。
2000万人よりも優位に立つにはどうするか?
‘道筋’をつけておくのだ。

モンゴルの大草原を思い浮かべてほしい。
青々とした草が一面に生い茂り、道もなにもない雄大な原っぱだ。
そこで、2000万人の虎ファンと僕が一線に並び、100メートル走をすることになった。
2000万人がスタートに備え英気を養うなか、
僕はひとり、スタートとゴールをひたすら行ったり来たりしていた。
そして、スタートの合図。
2000万人がゴールの方向さえわからず右往左往するなか、
僕の目の前には踏みならされた道筋がゴールへと一直線に続いているのだ。
まさに、十戒だ。
ゆうゆうと1位を取ることができる。
これぞ、僕が考案した、‘道筋作戦’、またの名を、‘ミッションMICHI’。
どうだ恐れ入ったか!

とにかく午前9時からリダイヤルし続けた。
ぴあにダイヤルする。
即、つながる。
当然だ。2000万人はまだ誰も電話していないのだから。
「はい、こちらはチケットぴあです。ただ今の時間は、チケットの受付を行なっておりません。」
こんなメッセージは1回聞けば充分だ。
プロのリダイヤラーは、
「はい」の「は」のhの音を認識した時点で電話を切り、ダイヤルし直すのだ。
何度も何度もかけ、くっきりはっきり道筋をつけるのだ。
1度としてつながらないことはなく、9時58分を迎えた。
10時ジャストにつながるように微調整だ。
朝、合わせておいた時計と、NHKの画面を凝視する。
9時59分58秒、今だ。
NHKが10:00を表示した。
一拍置いて、電話はぴあへつながった。

どんなもんだ!!
ざまーみろっ!!!

が、次の瞬間、僕の指は電話を切っていた。
1時間やり続けた動作を無意識にしてしまったのだ。

2000万人の一斉ダイヤルの波に飲み込まれ、
次に電話がつながったのは、10時35分。
メッセージが流れた。
「予定枚数を終了しました」

ああ死にたい。
死のう絶対死のう。


10月17日(月よう日) 日直・鬼界
ずーーーっとやってきた習慣のせいで
固定電話のそばにメモが置いてあります、僕んちは。
ケータイで話してても、メモる必要があると
固定電話のそばまで走っていって、
そこのメモに書くのです。
改善しようと思うのですが、長年の習慣は恐ろしいもんで、
気が付くと、走ってるんですよ。
仕方ないね。
んで、
固定電話のそばでボールペンを取り上げたときに
勢い余って、白い壁にボールペンがぶつかっちゃって、
ミミズがのたくったような跡がいくつもついています。
メモするときには、なかなか書けないくせに、
なぜか、壁には即座に書けるんですよ。
さすが、100円ショップのボールペン!

あまりにボールペン跡が目立ってきたので、
消そうと思い立ちました。
んで、
100円ショップに行ったわけです。
ありましたありました、

“らくがき消しスプレー”!
シュッとひとふき!簡単スプレー。
マジック・インキ・ボールペン・口紅、なんでもきれいに落とします。
携帯サイズで持ち運びにも便利。

100円ショップのボールペン跡に100円ショップのらくがき消しスプレー。
毒をもって毒を制す、とはこのことだ。

んで、
壁にむかって噴射。
ん?消えない?
壁にむかって噴射。
まだ消えない。
壁にむかって噴射。
変化なし。
壁にむかって噴射。
けっこーしつこいね。
壁にむかって噴射。
真冬のサッシみたいになってきたよ。結露?
壁にむかって噴射。
あーあ、ダラダラたれてきた。
壁にむかって噴射。
薄くさえなってないぞ。
壁にむかって噴射。
指ダルっ。
壁にむか
スーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ
ありゃ、スプレー終わっちゃった。

さすが100円ショップ!というお話でした。


10月16日(日よう日) 日直・橋本
 何か書こう・・・と思っても、
今日は、書く気が起きない。
「来年も、また同じようにシーズンが始まるんだし。
悔しいのは今だけ。」と考えるようにし、
でも、だからといって、
リーグ戦で4.5もゲーム差をつけたロッテに、あっさりと3連敗するのは、
見るに忍びなく、
昨夜のプレーオフの試合は、見なかった。
自分の中では、
3戦目の負けも確信していたので、
スポーツニュースで結果を確認することもせず、寝た。
どうせ負けたに決まってる・・・とは思っていても、
「ロッテ快勝」の事実をつきつけられたくなくて、
今日になっても、
スポーツニュースを見聞きするのは避けている。
鬼界さんの虎キチには、遠く足元にも及ばない・・どころか、比べるべくもないが、
王監督を応援しに球場へも行った私の、
この喪失感のようなものも、ホンモノだ。
はぁ・・・。(ため息)

ここまで書いて、
ふと、
本当に、ふと、試合結果を知ろう!と決意した。
そして、吃驚した!
延長10回、サヨナラ勝ち。
驚異の粘りで、4点差をひっくり返した。
信じられない。
信じられない。

阪神のリーグ優勝が決まった時の日誌に、
鬼界さんは、
「一夜明け、
阪神優勝の記事を読んでいると、
涙が止まりません。
実物を見ている時はクールだったのに、
文字を通すと、
パソコンの画面がにじむばかりです。」と書いていたが、
今、とても、よく解かる。

今夜は、試合をちゃんと見よう。
「今夜で決まってしまうかもしれない」という覚悟の上で、
ちゃんと見るぞ。


10月15日(土よう日) 日直・鬼界
この時期、どこからともなく、キンモクセイのいい香りがする。

今、初めて知ったのですが、キンモクセイって、金木犀と書くんですね。
てっきり、金木星だと思ってた。
なんだか宇宙的な名前でステキと思ってたのに・・・。
金木犀じゃ、読めやしないし。


キンモクセイで思い出すのは、
幼き日の、母との会話だ。

「おかあさん、このちっこい黄色いの、ええにおいすんなぁ(クンクン)」
「それはな、キンモクセイちゅうんやで」
「ホンマええにおいや」
「キンモクセイは昔からお便所のそばに植えたんや」
「なんで?」
「お便所ていうのは、どうしてもくさいやろ。そのニオイを隠すためや」
「へえ、昔の人はうまいこと考えるもんやな」
「そうや、昔の人の言うことに間違いはないんやで」

こうして幼い鬼界少年は知識をひとつ増やしたのであった。

でも、待って。

キンモクセイのいいにおいが漂うのは、せいぜい秋の2週間だけだ。
残りの351日は、ただ青い葉っぱが生い茂ってるだけの
なんの木だかわからない木だ。
いいにおいなんかしやしない。
消臭効果があるわけでもなく、お便所はくさいままだ。
1年のほとんどの期間、
お便所のそばのキンモクセイに存在価値はないのでは?
昔の人って、意外とバカ?
そのあたり、母はどう思っているのだろう?


10月14日(金よう日) 日直・橋本
(昨日のつづき)

 スペシャルなゲストである、
歌手・郷ひろみは、
自分のヒット曲7,8曲を、メドレーで唄う時間を設けてもらっていた。
「オレ様は、
ヒット曲が、た〜くさん有るからさ」。
唄わせないわけにはいかないのだ。
ひろみ郷、メドレーを熱唱。
確かに、
どれもこれも知ってる曲だ。
ヒット曲が多い歌手が、
少ない持ち時間の中、あれもこれも唄うには、
この「メドレー」は、うってつけだ。
次から次へと、売れた曲を唄って、
本人も気持ち良さそうだ。
 カラオケに行くと、
一人や二人、必ず、
誰ぞのメドレーを選曲するヤツが居る。
いつかの公演の打ち上げで行った時も、
鬼界さんが、
ピンクとジュリー、それぞれのメドレーを唄っていた。
ヘタな歌を、フリでカバーしようとでもするのか、
しょっぱなの『ペッパー警部』から踊りっぱなし。
ジュリーのは判らないらしく、棒立ちで唄っていた。
いいから、座れよ。
そして、やはり、気持ち良さげに唄っていた。
 半月ほど前、
友人らと、久し振りにカラオケへ。
私も、メドレーに初挑戦。
もちろん、ビートルズ。
おまかせあれ。
どの曲が来ようと、全曲、唄えます。
そんな、
実力タップリの私に対して、
こら!
メドレー!
おまえの態度は、一体、なんだ!
失礼にも、ホドがあるぞ。
どういうつもりか知らんが、
チョット唄わせちゃぁ次の曲へ、
またチョット唄わせちゃぁ次の曲へと、オタメゴカシなことしやがって。
これからが聴かせどころだっつー時に、
考え無しにブッタギリやがる。
アタシが今からサビを唄うんじゃい!
ここからがイチバン練習したところなんじゃい!
バカヤローーーーーーーーーーーー!
唄わせろーーーーーーーー!

ハッキリ言って、
ストレス溜まります。
どの曲もラストまで唄いきれない欲求不満が、
曲を追うごとに蓄積され、
メドレーが終わる頃には、
暴れ出したくなった。
気持良いどころか、身体に悪い。
メドレーなぞ、2度と唄うまい。


10月13日(木よう日) 日直・橋本
 先日録画しておいた、
『あなたも歌わずにはいられない!
時代を越えた永遠のJポップ名曲集』という番組を、
テキトーに流し見していたら、
歌手・郷ひろみが登場。
びっくり。
なに、あの顔。
シワひとつないぞ。
50過ぎてんでしょ?
異常な若さ。
なんか、やってんの?
コラーゲン注入?
シワ取り手術?
やっぱり、
番組収録前は、
楽屋を「絶対、立ち入り禁止」にして、
2時間くらいかけて、なんか細工してるとか?顔面に。
俳優・草○○雄は、
専属ヘアメイクさんと2人っきりで、
「立ち入り禁止」の楽屋に3時間こもって、
細工してんでしょ?頭部に。
ひろみ郷も、怪しいぞ。
収録後、
楽屋で、ひとり、
なんか、こう、顔面からペリペリと剥がし取り、
その「ひろみデスマスク」をアタッシュケースにしまってんじゃないの?
おかしいぞ、あの肌。
若すぎ。
そのあとのニュースで、
逮捕された「エアガン発砲犯」の映像出てたけど、
異常に老けた、ヒンソな25歳。
びっくり。
25のコイツより、
53の郷ひろみを選ぶね、私がハタチでも。
 ところで。
この手の「懐かしの歌」番組が、最近、やたらと多い。
だいぶ年食っちゃった当時の売れっ子歌手たちが、
同窓会のごとくスタジオに集結し、
各々、1番ヒットした曲を熱唱する番組。
きまりだから(なんの?)、あっちもこっちも録って見る。
すると、
当然と言えば、当然のことだが、
彼らは、どの番組に出ても同じ歌を唄っている。
南こうせつは『神田川』ばっかり唄っている。
イルカは、ああなると、もう、「歌手」というより、
単に、「『なごり雪』という曲を唄う人」だ。
いいね、
あの手の番組が有るかぎり、死ぬまで、テレビ出られるね。
杉田二郎は、
若い頃に作った『戦争を知らない子供たち』たった1曲で、
家族ともども食っていけてる。
ウラヤマシイ。


10月12日(水よう日) 日直・鬼界
最近、以前録り溜めしたビデオを見ている。
すっかりDVDの便利さに慣れてしまい、
VTRとご無沙汰していたのだが、
見ていないビデオが山ほどあるので消化しているわけだ。
あんなに愛用してて、
あんなに仲良しだったビデオデッキが
やけによそよそしいヤツに成り下がっている。
電源をオンにすると、

という音をたてて、時間表示窓に電気がつく。
ヘッドが動くガチャという音もする。
ああ、懐かしいなぁ、と思っていると、

という音をたてて、勝手に電源がオフになった。
なんだこれ?
何度やっても

の繰り返しだ。
なんで言うこと聞かないの?
いつからそんなワガママになったの?
あたまにきてゲンコツで殴ってやった。

という音をたてて電源が入った。
はあ?
それは電源がオフになるときの音じゃん。
なんで?
殴られたからショゲてんの?
ま、いいか。
が、
ビデオデッキは性根が腐ってしまったようだ。
再生してるだけならいいのだが、
再生しながら早送りボタンを押すと、電源が切れる。
再生しないで早送りボタンを押す(ただの早送りだ)と、電源が切れる。
早送りボタンを2回押して高速早送りにすると、電源が切れる。
再生しながら巻き戻しボタンを押すと、電源が切れる。
巻き戻しボタンを2回押して高速巻き戻しにすると、電源が切れる。
つまり、
どんなにつまんなくても早送りはできず、
ただただ、普通に見つづけ、
テープの最後まで行ったら、おもむろに巻き戻す。
それしかできないのだ。
めんどくせー!
3倍速で6時間録画されたテープが約30本ほどある。
全部見るには、たっぷり180時間かかるということだ。
気が重い・・・。


10月10日(月よう日) 日直・橋本
 今日は、体育の日。
「晴れる確率が多い」日だそうだが、
今年は、あいにくの雨。
体育の日に雨が降ると、思い出すことがある。
 小学2年生の時の、
今日、
すなわち10月10日体育の日。
父が勤める会社(日立製作所)の、
毎年恒例の大運動会に、
父に連れられて見学に行くことになっていた。
本来ならば、
こんな場合は、
素直で扱いやすい兄を連れて行くのだが、
兄は風邪で寝ていたので、
父は、気まぐれに私を誘ってみたようだった。
都内の大きな競技場を借り切り、
縁日のように露店も出るというので、
ちょっと楽しみだった。
が、
前日からの雨模様は、
続きそうな気配。
当日の早朝、
起きると、小雨が降っていた。
応接間に走り、
ステレオのスイッチを入れた。
ラジオを聴くためだ。
早朝の、あるラジオ番組の合間合間に流れる、
日立の家電品のコマーシャルを聴くのだ。
前夜、父から聞いていた。
「もしも、
洗濯機のコマーシャルが流れたら、
運動会は中止。
もしも、
冷蔵庫のコマーシャルだったら、決行。」ということを。
膨大な人数への、
手っ取り早い連絡方法。
ステレオのスピーカーから流れてきたのは、
冷蔵庫のコマーシャルだった。
大運動会は決行だ。
 生まれて初めての、父親と2人きりのお出かけで、
かなり気まずく、2人とも無口で、
「来なきゃよかったかな」とも思ったが、
考えてみれば、
それ以後も、やっぱり、2人きりのお出かけは、ないなぁ。


10月9日(日よう日) 日直・鬼界
仕事で団地に行った。
高度成長期に建てられたらしい、
巨大な建物だ。
13階建て、総戸数350戸。
当時、最新の設備を誇り、
憧れの的だったのだろうが、
数十年たって、見る影もない。
集合ポストがすごい。
くすみきった銀色のポストが延々と並び、
白壁はすっかりドブ色と化し、
照明は薄暗く、
小人の死体置き場に見える。
当時は新品のポストがきらきら輝いていたろうに。
明るい挨拶の声も交わされていたろうに。
壁に張り紙がしてある。

「ここは共用の場所です。
決して、大便小便をしないで下さい。」

ウンコするヤツがいるんだ、ここで。
絶句。

建物が朽ちていくと、人の心も朽ちていくのだろう。


10月7日(金よう日) 日直・鬼界
今日は、日本シリーズ先行予約の抽選結果発表の日だ。
ぴあやらイープラスやら、各社が取り扱ってるので、
当然、申し込めるだけ申し込んだ。
申し込むだけで2時間かかった。
ひとつくらいは当選してほしい。
でもプラチナチケット化は必至なので無理だろうなぁ。
そんな期待と不安を抱きつつ、
確認の電話をした。
一件また一件、
「残念ながら、お取りできませんでした」のメッセージが流れる。
最後に残ったのは、
ローソンチケットだけだ。
あきらめ気分で電話した。

「こちらは日本シリーズ先行予約抽選結果確認ダイヤルです。
十桁の予約番号を入力してください」

5213692137を入力した。

「お客様の予約番号は
ご、に、いち、さん、ろく、きゅう、に、いち、さん、なな、ですね。
よろしければ1を、間違っていれば0をプッシュしてください」

1をプッシュした。

しばしの間があって、

ピンポーンピンポーン

高らかに“正解チャイム”が鳴り響いた。

やったぁーっっ!!

僕は神に感謝した。
祈りが通じたのだ。
情熱が不可能を可能にしたのだ。

「おめでとうございます。当選です。」
そんなメッセージが流れる。
と思いきや、
しばしの間があって、

「この予約番号ではお席をご用意できませんでした」

は?
ダメ、って?
ピンポーンは、なに?
もしかして、「予約番号は正しく入力できましたよ」というピンポーン?
まぎらわしいっ!
そんなもんいらねえよ!!
「ブー」って鳴らせよ!

怒りに震える手で残りの予約を確認した。
すべてダメだった・・・。
すべて「ピンポーンピンポーン」って鳴った。
今、オレ、神経逆なで、すっげえ、ムカつき。


10月6日(木よう日) 日直・鬼界
「ぶうちゃん、早くぅ」
スーパーで、25,6の女性が僕にむかって叫んだ。
な、なんだ?
僕に御用?
が、女性の視線は僕を素通りしている。
振り返ると、
ものすごく太った幼稚園児が
「ママーぁ〜」と走ってくる。
母子のライン上に僕が入っちゃってたのね。ごめんごめ、
ん?待てよ。
今、母親は「ぶうちゃん」と呼ばなかったか?
ブタ以上に太ってる息子の愛称が「ぶうちゃん」?
豚まんみたいな顔してる息子の愛称が「ぶうちゃん」?
それってヒドくない?
息子の人格無視じゃない?
そっか、息子の名前が「ぶ」で始まるんだ。
ぶ、ぶ、ぶ・・・・・・・文左衛門?文吉?ぶらり籐兵衛?
時代劇かよ。
ありえない・・・・
やっぱ、ぶよぶよ脂肪だから、「ぶうちゃん」か・・。
その「ぶうちゃん」がママに一生懸命、訴えている。
「ママぁ、おカゴが重いよぉ〜〜。お手手がちぎれそうだよぉ〜〜」
母の代わりにカゴを持っているのだ。
「おカゴ」とか「お手手」とか、
間違ってはいるが丁寧な言葉づかいだし、ママを助けているし、
デブではあるが、いい子なのかもしれない。
カゴの中を見て驚いた。
もずくが1パック入ってるだけじゃないか。
とんでもねえデブだ。
ろくでなしの成人デブになるのだろう。


10月5日(水よう日) 日直・橋本
 一昨日の日誌を書いていて、ふと思ったのだが、
ジイさんの、
「キミたち女の子は、
イヤなものはイヤとハッキリ言わなくちゃイケナイ。
それなのに、なぜ、
カレシのイイナリになってしまうのかというと、
それは、
カレシに嫌われたくない、
カレシと別れたくない、
そんな気持ちがあるからだ」
というのは、
一体、どの段階を指して言ったのでしょう?

私は、当然、こう思っていた。
  「ヤらせろ」と迫るカレシに、
  「ダメダメ。私達、まだ高校生。」と拒みたいのだが、
  嫌われるのが怖くて、ついついイイナリになってしまう。

でも、高校生はススンでいるから、
もしかしたら、
ちまたでよく言う、こんなことなのかな?
  避妊具を拒むカレシに、
  「ダメダメ。子供がデキたらどーすんの。」と言いたいが、
  嫌われるのが怖くて、ついついイイナリになってしまう。

あるいは、
もっとススンで、こんなこと?
  デキちゃった。
  「俺たちは高校生。おろせ。」と言うカレシのイイナリになって、
  中絶したくないのに、おろしてしまう。

ジイさんは、
どのことを指すのか言わなかったけど、
生徒たちには、
言わずもがなのことなのかな?
どのことなのかな?
私の高校時代の性教育を思い出してみようっと。
・・・・・・やったっけ?性教育。
うーむ、思い出せん。
その日、学校、バックレたのかな?
なんでもかんでも聞いときゃよかったね。
そしたら、
今ごろ、こんな疑問、湧かなかったね。
中・高生を対象とした性教育は、
果たして、どの段階までの、

どーでもいいか、こんなこと。


10月3日(月よう日) 日直・橋本
 NHKのドキュメンタリーを観ていたら、
「青少年の妊娠・中絶を減らす」べく、
産婦人科医のジイさんが、
高校生に説教している場面が映った。
体育館に集められた生徒らは、
男子と女子に分けられ、
テレビカメラで撮られてるせいもあってか、
おとなしく、ジイさんの話に耳を傾けている。
と思いきや、
一人一人、個別にアップになると、
そうでもない様子。
下を向いてニヤニヤする男子生徒、
隣りの子と目配せし合う女子生徒、
関係ねえやと、つまらなそうな顔でヨソ見している生徒。
そりゃ、そうだ。
壁に貼られた、
「性教育」

と墨で書かれた、まるで書きぞめのお習字みたいな紙をバックに、
「キミたち女の子はぁ、
イヤなものはイヤとハッキリ言わなくちゃイケナーイ!
それなのにぃ、
なぜぇ、
男子のイイナリになってしまうのかというとぉ、
それはぁ、
カレシに嫌われたくなぁーい!
カレシと別れたくなぁーい!
そんな気持ちがあるからだにぃ!」
などと、張り切って説教するジイさん、
アンタの姿が恥ずかしい。
が、
そんな中で、
一心に話に聞き入る女子生徒、1名。
カメラマンも、ここぞとばかりにドアップに。
推定体重100kg。
鼻が悪いのかな?
口をあけてるので、クチビルが白くガビガビに乾いている。
目は、あいているのかな?
牛乳ビンの底のようなメガネの奥にある目は、チイサクて判らない。
でも、
彼女は、真剣だ。
一言一句、聞き漏らさぬよう、全身を耳にしている。
そんな彼女への全視聴者の思いは、ひとつだ。
「性教育。
キミは、
キミだけは、
キミこそは、関係ないだろう。」


10月1日(土よう日) 日直・鬼界
てっきり今日からやるんだと思ってた。
パリーグのプレーオフですよ。
3日前に全日程が終わってんのに、
なんで来週の土曜日からなの?
9日間もなにしてんの?
西武もロッテも怠け者?
そのうえ、ロッテとソフトバンクのプレーオフ(たぶん)は12日からなんだって。
王さんたちは2週間もなにしてるわけ?
ダラケるだけじゃん。
さらに、阪神とソフトバンクの日本シリーズ(そうしてほしい)は22日からだ。
阪神の選手達が3週間もモチを保ってられる?
あ、モチはモチベーションね。
なんでこんなダラダラスケジュールになるわけ?
ははーん、日本シリーズで阪神に勝たせないための作戦だな。
パリーグのお偉いさんの考えそうなこった。
でもよく考えると、ソフトバンクのモチもネトネトになっちゃうぞ。
ははーん、気の抜けた球団を闘わせて、野球からファンを引き離す作戦だな。
日本プロ野球連盟の考えそうなこった。
てゆうか、なーんも考えられんから、そういうことになるのか。


9月30日(金よう日) 日直・鬼界
阪神が優勝しました。
あの阪神が優勝しました。
たった2年で阪神が優勝しました。
あんな監督の阪神が優勝しました。

一昨年とは違って
今年はかなり冷静に批判的にタイガースの戦いを見てるつもりでした。
昨晩の優勝の瞬間も
そっと小さく拍手をし、「よっしゃっ」と小声でつぶやいただけですし、
優勝監督インタビューも
「さぁこーのせんしゅにめんまれて」(「最高の選手に恵まれて」と言っているつもり)を
繰り返す岡田に
「ちゃんとしゃべれよ」といちいち、つっこんでいましたし、
岡田が
「みんなの力で」というのを「みんなにょちからで」と言ったときには
遠慮なく笑わしてもらいました。
が、
一夜明け、
阪神優勝の記事を読んでいると、
涙が止まりません。
実物を見ている時はクールだったのに、
文字を通すと、
1年間頑張っていたあいつがこんなことを言っているのか、とか、
1年間苦しんでいたあいつがこんな喜び方をしているのか、とか、
いろいろなことが走馬灯のように浮かび
パソコンの画面がにじむばかりです。
阪神の選手には会ったことも話したこともありませんが、
僕の中には、勝手な、各選手の人物像があります。
文字を読むと、その選手達が生き生きと動き出すのです。
ある種、ヴァーチャル、
ある種、オタクなのかもしれません。

ヴァーチャル阪神オタク。
けっこーサイテー。
ま、道頓堀で騒ぐニワカ阪神ファンよりはマシですが。


9月28日(水よう日) 日直・鬼界
連休初日の夕方、
うちの近所の道を
一人の青年が(大学生だろうな、おそらく)
ピンクのバラの花束とケーキの箱を持ってイソイソ歩いていた。

うひゃぁーっ
思いっきりやんけぇーっ

これから彼女んとこに行きまぁーす
晩御飯を作ってくれまぁーす
お泊りしまぁーす


そんな看板をしょって歩いてるのと同じだぜ。

今でもこんなオーソドックスな(?)ことするんだ。
男は300年くらい進化してないの?

ジーパンに
新しっぽいんだけど、なんか中途半端なグリーンの、
なんかヘンなデザインのTシャツを着ている。

せっかく行くんだから、
しかも、花束とケーキ持って行くんだから、
まだ初々しい段階でしょ、
だったら、オシャレして行けよ。

と、思ったら、
腐れTシャツに、PAUL SMITH て書いてあった・・・・。
思いっきり勝負Tシャツだったわけね・・・。

彼は甘い幸せな夜を過ごせたのだろうか。


9月27日(火よう日) 日直・橋本
 「旅立つバカ」とは、
私の場合、ハンズのカバン売り場で遭遇。
リュックなど全く趣味ではない私。
ほんの時間つぶしのJustLooking中、
そのカップルは、私の隣りにやって来た。

「ねぇ、このリュックは?」
「ダメ。ここ切られたらオシマイだぜ。」
「ん〜、じゃ、これは?」
「ダメ。これも、ほら、ここ。スグ切られちゃいそうじゃん。」
「ん〜、じゃ、これは?」
「ダメだよ!俺たちイタリアに行くんだぜ!
こんなヤワなリュックじゃ、着いたとたんヤラレちゃうぜ!?」
「いや〜ん!どうする、どうするぅ!?」

行ってらっしゃい。
そして、
身グルミはがされてしまえ。


9月26日(月よう日) 日直・鬼界
連休の初日、
思いっきりクロンボみたいなカッコをした
いかにもなニイチャンが
電車に乗っていた。
キャスターつきの大きなスーツケースを持っている。
一生懸命、読んでいる本をのぞき込むと、

いいえ、ただ見てるだけです。
THANK YOU,JUST LOOKING.
サンキュー ジャスト ルッキング

などと書かれている。
海外旅行に行くんですね。
この本、見ながら、ハーレムで買い物するんですかね。
きっと殺されますね。

ページをめくると、

このTシャツを買います。
I’LL TAKE THIS T−SHIRTS.
アイ テイク ジス ティーシャ〜ツ

なんじゃ、この本。
軽く言うところは、小さい字にしてやんの。
ま、それはいいとして、
発音の違いを「−」と「〜」で区別するのはどうだろう。
Rの発音が「〜」ですか?
そういうもの?
んが、
驚きはそれだけではない。
この例文の下に、Tシャツの絵がいっぱい描いてある。
ユニクロのカタログみたいだ。
そして、真っ赤に塗られたTシャツに

赤いTシャツ
RED T−SHIRTS
レッド ティーシャ〜ツ

と書かれている。
以下、
青いTシャツ ブルー ティーシャ〜ツ
黄色いTシャツ イエロー ティーシャ〜ツ
黒いTシャツ ブラック ティーシャ〜ツ
橙色のTシャツ オレンジ ティーシャ〜ツ


サイテーだ。
赤がレッドと知らないヤツが外国行ってもいいのか?
そもそも、こんなヤツが「橙」を「だいだい」と読めるのか?

いってらっしゃい。
そして、必ず殺されてきてください。


9月25日(日よう日) 日直・鬼界
また台風だ。
台風17号だ。
この台風に「サオラー」って名前がついてんの知ってた?
サオラーって何語よ?
サオラーって何よ?人の名前?
Hっぽいし。
サオラーだけに勢力が強い、かあ?
オヤジだ、プププ。


9月24日(土よう日) 日直・橋本
 昨日の日誌について、
メールを頂きました。

「でも、“フォー”リーブスだから。」

盲点でした。
そうか、そうだった。
「フォーリーなブス」ではなく、
「フォーなリーブス」、
すなわち「4人組み」を表わすグループ名「フォーリーブス」。
そうか、そうだった・・・。
今さらながら、
グループ名の由来を再認識。
でも、
本当に、そうなのかな?
そう見せかけといて、実は・・・。
「ファンタスティック・フォー」だからといって、
「4人に決まってる」と、タカをくくってはいけません。
世の中には、
「え?なんで、この名前?」
という、名前と実際の数とが違うグループも有りますから。
たとえば、
え〜と・・・


9月23日(金よう日) 日直・橋本
 友人との、文字通りの世間話で、
「『恋のから騒ぎ』が、またドラマ化。
ワンエピソードを上原多香子がやったそう。」という、
どーでもいいっちゃどーでもいいことが、たまたま話に出たら、
こんな展開に。

友人「上原多香子、ラッキーじゃん。
    スピード時代は、歌わせてももらえず、
    うしろで、こんなんして(ヘボ踊りを披露する友人)踊ってただけだったのに。
    今は、一人だけ売れっ子で。
    ザマーミロって感じかね?」
私「他の子たちは、引退したの?」
友人「ボーカルやってた子は、ソロで歌ってるみたい。
   残りの2人は、わからん。」
私「へ?
  ちょっと待って。スピードって4人組だった?!」
友人「4人居たじゃん!
   目のちっさいボーカルの子と、上原多香子と、
   エセ黒人みたいな子と、なんか覚えてないけど、もう1人。」
私「ウソ!?4人?!
  ボーカルの子と上原多香子と黒人と、3人じゃなかった?!」
友人「4人!」

衝撃でした。
テレビをあまり見ない私でも、
スピードが全盛期の頃は、
それでも何度か目にしました。
歌も聴きました。
今、「スピード」と言われると、
3人のことは、思い出せます。
というか、
私の思い出す「スピード」というグループは、
3人組で成立しているのです。
4人組の図など考えられません。
いつからか、私の記憶の中で、4人組のうちの1人が欠落し、
「スピード=3人組」となってしまっていたってことです。
友人に、4人目の子のことをどんなに説明されようが、
記憶が蘇る可能性はゼロです。
こんなことってあるんですねぇ。
人間の記憶とは、不思議なものです。
こうなってくると、
「フォーリーブスは4人組だった」ということにも、
確信が持てなくなってきました。


9月22日(木よう日) 日直・鬼界
スーパーに行くと、
“百円の市”をやっていた。
タマネギが一袋、百円。
安い。
が、ジジイが邪魔で、タマネギに近づけない。
山と積まれたタマネギの袋を一つ一つ吟味しているのだ。
あのね、ジイサン、
スーパーは質と量の管理が厳しいから、
あんまり差はないのよ。
そんな僕の独り言が聞こえないのか(聞こえないか・・・)
ジジイは、その場を占拠して選びに選び抜いている。
しかたない、ジャガイモへ行こう。
僕がジャガイモへ手を伸ばしかけたところへ
さっきのジジイが割り込んできて
またもや選別作業を開始したではないか!
ざけんなよジジイ。
おめえなんかどれ食ってもおんなじだよ。
ジャガイモの芽を食って死んじまえ。
あたまにきたので、よろけたふりをして、カゴでジジイの背中を思いっきりこづいてやった。
でも、無反応。
視神経を必死に使っているので、背中の神経は働いてないようだ。
ちっ。
僕はジジイの耳元で思いっきり舌打ちし
(もちろんジジイには聞こえません。聴神経もお休みです)
その場を離れた。
しばらくして、カップラーメンコーナーに行ったら、
2個100円のペヤングを
さっきのジジイが必死になって選んでいた。
ペヤングはどれも一緒だよ!
てゆうか、何を基準に選別してるわけ?
あんた、おかしいよ。


9月21日(水よう日) 日直・鬼界
渋谷を歩いていたら、
知り合いの俳優さんがいた。
むこうはまだ、こちらに気づいてないので、
僕は満面の笑みを浮かべながら、
近づいて行った。
相手はけげんな顔をしている。
ははあ〜ん、とぼけてんだな。
それなら、こっちは強引にいくまでさ。
僕は両手を大きく振りながら近づいた。そして、気づいた。
人違いだ、
しかも、男じゃない、女だ・・・・
びっくりしましたぜ、そっくりなんだもん。
男でも女でも通用する顔って、あるんだ・・・。


9月20日(火よう日) 日直・鬼界
  (きのうのつづき)
掲示板においては、えつこ様からご指摘いただきました。
また、
別の方からは、こんなメールをいただきました。

件名:冷暗所
冷蔵庫やん。
もしかしてドアが閉まってる間も
電気ついてると思ってんの?

てゆーか、場所を探すより「「冷蔵庫」って書けよ!」
というべき問題かと。


そ、そうだったのか!!
れ、れ、冷蔵庫だったのかぁぁ!!!
目からウロコでございます。
ん?
でも、待てよ。
それなら、
なんで「要冷蔵」って書かないの?
漢字3文字ですむじゃん。
‘手羽の明太子煮’屋さんは、「要冷蔵」という言葉を知らないとか?
まさかね。
(気づいた)
裁判で負けないための予防策なのでは?
裏日本の百姓とか
ドヤ街に住む女工とかの
貧民たちが
「<要冷蔵>なんてこと言われても
冷蔵庫も買えないオラたちはどうすればいいんだっぺ?
食うなってことけろ?
そりゃあ不当だべ。国民の権利さ、侵害してるだ。
裁判だ裁判だ。
それとも、
『今の日本じゃ、サルでも冷蔵庫持ってるでしょ。ハハハ』
とでも思ってんのけ?
そりゃあ侮辱だべ。国民の権利さ、侵害してるだ。
やっぱ、裁判だ裁判だ。」
こういう展開になったら、
100%負けるし、損害賠償で100億円は取られるもんね。
その予防策として、
「高温多湿をさけ、冷暗所にて保管してください」と表記してあるんだ。
そうだ、
そうに違いない。
うむむ、食品の注意書きも、なかなか奥が深いぞ。


9月19日(月よう日) 日直・鬼界
おみやげで‘手羽の明太子煮’をもらった。
真空パックしてあるので、3ヶ月ほどもつのだが、
注意書きに
「高温多湿をさけ、冷暗所にて保管してください」とある。
出たよ、
出たよ、
出ましたよ。
よく見かける注意書きだけど、
それって、どこよ?
風通しの良い蔵?
現代日本の一般的な住居において、そんな場所があるのか?
玄関?廊下?
台所?居間?
寝室?ベランダ?
ぜんぶ、×だ。
皆さまは、こういう食品をどこに保管してます?


9月17日(土よう日) 日直・橋本
 「イオン・スチーマー」を買いに行った時のこと。
今、とても売れているそうで、
某大型電気店では、
買おうと思っていた商品は、売り切れていた。
ニューモデルとの切り替えで、
「おそらく、どこの店舗でも、値下げして売り尽くしてしまった」そうだ。
ダメもとで、
キャイ〜ンのメガネかけたチッサクて太った人にソックリの店員に、
「・・・もう、在庫はないの・・・?」と、
いかにも残念そ〜に、淋しそ〜に、尋ねてみると、
「ん〜、じゃ、ちょーーっと訊いてみましょうかっ。」と、
急にハリキリ出した。
「頼りになる俺。」を、めいっぱい、その体に込め、
「ちょーーっとこちらへ、どうぞ!」と、
商品陳列棚の前からカウンターへと、私をいざなうチッサイ彼。
「仕事がデキる俺。」的には、
手ギワの良さと人脈で、在庫の1つや2つ、探し出してやろうじゃないの。ってな感じ。
カウンター上の電話の受話器を取り上げた彼は、
そこに有ったボールペンを、意味なく耳にハサみ、
「ちょーーっと訊いてみますからね〜っ」と、
ダイヤルを回す。
他店舗の番号なのだろうか。
相手が出たもよう。
「あのねー、○○(商品名)の×××(商品ナンバー)なんだけど、有るぅ?
お客さんが探してんのよ、ちょーーっと見てくんない?」
かたわらで、いかにも心配げな顔をして待っている私には、
「今、ちょーーっと調べてますからね〜」
受話器を耳にあてたまま、そう言い置き、
「おまかせあれ。」とばかりなデカイ態度で、
相手からの返答を待つ。
2分経過。
キャイ〜ンが「もしもーし」と促してみたが、
相手の声は聞こえてこない様子。
さらに1分経過。
「もしもーーーし」
そして、さらに1分。
「もしもーーーーーーし」
もはや、
電話の相手は、
再度、電話に出てくる可能性は、なくなった。
どっか行っちゃった模様。
バックレられたか、忘れられたか。
どっちにしろ、
ミジメな状況のキャイ〜ン。
「あれ?おかしいな、どっか行っちゃった、すみません。」と、
素直に言えばラクになるのに、
どうやら、
この人は、そうは言えないタイプのようだ。
あるいは、、
想定外の成り行きに、対応しきれず、呆然としているのか。
受話器を耳にあてがったまま、微動だにしない。
もう、こうなったら、
ただじゃ受話器は置けないね。
彼は、どのように決着をつけるのか。
どう幕を下ろすのか。
どうすんのさーーー♪
商品の在庫など、もう、興味なし。
「どうすんの♪どうすんの♪」と、のぞき込む私の視線が、
一層、彼を追いつめる。
そのまま1分が経った。
とうとう、彼は、
静かに受話器を下ろし、こう言った。
「やっぱり、在庫は有りませんって。」
いつ、相手が答えたんだよ!
このウソツキ野郎!
まぁね、
人前で電話してて、
ベラベラ話してる途中で、
なぜか突然プツッと切れちゃったりした時、
あまりにもみっともないソノ状況をごまかす為に、
あたかも、まだ相手が電話に出てるふうに装うことは、
私にもあるな。
一人芝居をかますね。
「途中で切れてやんの、電話。」とか思われたくないもんね。

結局、
同日、同店でニューモデルを購入しました。


9月16日(金よう日) 日直・橋本
 一昨日登場の「2枚ガミソリ」についてメールを頂きましたが、
詳しく説明するほど大それた仕組みではありません。
文字通り、カミソリの刃を2枚、間に指をはさんで持つだけです。
これでシュッと切ると、
ザックリ割れた切り傷が、平行して2本。
極せまい幅で平行している傷口は、
なかなか、フサガラない。
傷口と傷口の間の皮膚が、どっち側の傷口にもフサギに行けず、
結果的に、治りが遅くなる。

高3の時。
クラスは違ったが、
伊達(だて)という名字の友達がいた。
伊達ちゃんと呼ばれていた。
スラリとした長身。
ショートカットで、かなりの美形。
ある朝、
前日に学校を休んでいた伊達ちゃんが、
顔面、バンドエイドだらけにし、
うちのクラスに顔を出した。
事情を聞くと、
前日の通学途中、
他校の生徒とケンカして、やられたらしい。
顔中、血だらけになり、さすがに学校へ行くのはマズイと思い、
そのまま家に帰ったそうだ。
いくつかバンドエイドをはずして傷口を見せてもらった。
伊達ちゃんの綺麗な顔には、
無惨にも、
平行した2本づつのナマナマしい切り傷が、いくつも。
「あーあ・・・。こんな綺麗な顔に、痕が残ったらどーすんの。」と、
他人事ながら心配した。
伊達ちゃんの話だと、
相手は、電車の中で遭遇した「ちょうせ○高校」の女子生徒2人。
「チョ○校」と呼ばれていたソノ高校の、一部の生徒は、
男子・女子とも、かなりコワイ。
電車内や街で、
彼らの民族服であるチマチョゴリに似た制服を着た生徒に遭うと、
要注意だった。
「ちょう○ん高校」の学生カバンは、
持ちテが2本の、サラリーマンの黒い通勤カバンのようなものだった。
通称「○ョンバック」。
どこで入手するのか、
他校の生徒で、
このバックを持って通学するヤツも居た。
「○ョン校」の生徒でもないのに、
この「チョ○バック」を持つということは、
「私はズベ公です。」と言ってるようなもんだ。
持つだけで、「不良」度がグーンとアップし、
周囲が一目おくんだから、
このバックも、大したもんだ。
そして、
私は、持っていた。
先輩から代々譲られた「伝統のチョ○バック」。
何人かの手に渡ったせいで、
「ハクがついた」を通り越して、ボロい。
「不良が持つカバン」の証しである「持ちテにグルグル巻いた黒ビニールテープ」も、
補修を繰り返している。
が、
教科書類を学校に置きっぱなしにし、特に入れるものもない私には、
この「○ョンバック」自体の軽量さは、お気に入り。
持ちテに手を通して、ヒジを曲げ、お買い物バックのように持つことも出来る形も、
気に入っていた。
しかし、
同様にチョ○バックを持っていた伊達ちゃんが、やられたとなると・・・。
とりあえず持つのをやめた。
顔を、切られたら、痛い。
バック?
後輩に譲りはぐり、卒業後、捨てた。


9月14日(水よう日) 日直・橋本
 Y美宅で、酒のツマミを作製中、
サランラップの箱の刃の部分で、左手の親指に深手を負った。
あんなもので、なぜ?という疑問は、さておき、
ザクッと切れた傷口は、
ズキズキと痛み、
血が、なかなか止まらない。
「止血だ、止血!」と、
Y美が輪ゴムでグリグリくくった私の親指は、
見る見るドドメ色に変色し、
腐れウインナーのようだ。
「壊死だ、壊死!」
慌てて輪ゴムをはずす。
仕方ない。
血は、そのまま、出るにまかせることにした。
キッチンの流しにポタポタと血をしたたらせながら、
2人、しばし立ち話。

「痛い?」
「痛い。しかし、2枚ガミソリで切られるよりは、マシだ。」
「あれ、ほんと、なかなか治らないんだよね、傷口が。 ズキズキする?」
「コンジョウ焼きより、マシだ。」

いちいち、スケ番同士の小ぜりあいに使う手段との比較。
なんで?
トホホ。
間違っても、
彼氏の前で、言ってはイケナイ。


9月13日(火よう日) 日直・鬼界
昨日、夏が戻ってきたような陽射しのなか、
歩道をひとりの女性が歩いてくる。
オレンジを基調としたトロピカルなフレアスカートに
サンダルをはき、
デザインっぽいホワイトキャミを着ている。
去り行く夏を惜しむセレブの休日、
そんなフレーズがぴったりだ。
片手に籐のカバンを持ち、片手は西友のレジ袋。
ん?
ま、セレブもお買い物はするわね・・・。
10メートルばかり近づいたとき、
セレブの肩ひもが落ちた。
両手がふさがっているせいか、戻そうとしない。
それどころか、どんどん下がっていくではないか。
ひじのあたりまで落ちた。
胸がほとんど見えそうだ。
昨日にひきつづき、なんという光景を目撃するのだろう。
そういうジャンルの映画ビデオでしか見られない着衣の乱れを
連日、目の当たりにするとは!
僕は自分の幸運に感謝した
かったが、できやしない。
そのセレブは、80歳をかるく越えていたから。ガックリ・・・。


9月12日(月よう日) 日直・鬼界
きのう、とつぜん雨がふってきましたよね。
ぼくのいたところは
そんな豪雨じゃなかったけど、
シトシトのちょい強いやつぐらいで、
まあ、カサがなくてもなんとかなるけど、
歩いてるとけっこうぬれてきちゃうって感じでした。
いっぷくがてら、ぼくはガレージの屋根のしたであまやどってました。
通りがよく見わたせました。
すると、むこうのほうから女子高生があるいてくるんです。
カサは持ってませんでした。
むちゃなことするなとは思ってたんですよ。
身長は160くらいあるんじゃないですかね。
すらっとした感じで、短いスカートから見える足は、かなりの美脚でしたからね。
でも、近づいてくると、それどころじゃないんです。
制服のシャツが雨で素肌にはりついているんです。
そう、○○○○状態なんですよ。
いちおうカバンで胸はおさえてますが、
それがかえって、なんていうか・・・・・・・わかりますよね。
しまった!マズイ!!どうしよう!!!ってあせりました。
え?なんでぼくがあせるのかって?
なんででしょうねえ、ハハハ、とっさにそう思っちゃったんですよ。
そのときです、
むこうからくろい車がやって来たんです。
まどにはシールがはってあって、中が見えないようになってました。
スルスルと近づいてきて、
女子高生のよこで止まったんです。
あ!連れ去られる!!
そう思いました。
助けに行こう・でもまきこまれたらどうする・見て見ぬふりしよう・
でもこうかいする・けいさつに電話しよう・あケータイ持ってない
いっしゅんのうちにこんなことを考えてると、
うんてんせきの窓がスーッとあきました。
犯罪のもくげきしゃになるんだ!
そう思いました。
いきなり窓からつき出されたのは、ビニールかさ。
遠くて声はきこえませんでしたが、
女子高生が2,3度くびをふったあと、ペコッとあたまをさげて、そのカサをうけとると
くるまは発進していきました。
とおりすがりのドライバーがかわいそうな女の子にカサをあげたんです。
あるんですねえ、こういうこと。
犯罪どころか、ぜんいのもくげきしゃになったわけですよ、ぼくは。


9月10日(土よう日) 日直・橋本
 ね?
オペラなんて観に行く男は、ふつーじゃないんですよ、たいがい。
待てよ、
バレエもかな?
私がバレエを観に行った時、
隣りに座った男は、
組んだ脚の、ズボンとクツの間からチラッと見えたのが、
普通の靴下ではなく、
アミアミでしたからね。
あれは、あみタイツですかね?
確か、
連れは居なかったですねぇ、あの男。
あと、
別のバレエ鑑賞の時に、
私の隣りに座った40代くらいのカップルの、幕間の会話にも注目です。

男「原節子は、マッカーサーの愛人だったんでしょ?」

女「淡島千景は、佐藤栄作(総理大臣)の愛人だったんでしょ?」

男「河合奈保子は、中曽根さん(総理大臣)の愛人だったんでしょ?」

ふつーの会話は無し、ですかね?このカップルは。
オペラとバレエ。
変わった人に出会えます。
そういえば、
「バレエって面白いよ。」とススメたら、
鬼界さん、
いつか、観に行ったそうだ。
男ひとりで。
・・・大きくククレば、
昨日の日誌のヤツと同類じゃん?


9月9日(金よう日) 日直・鬼界
オペラを見に行った。
ソリストがどうのとか、オーケストラがどうのとか、演出がどうのとか言う以前に
問題は、隣りの席のオヤジだった。
客席の照明が暗くなり、序曲が始まった途端、
指を振り出した。
チョキになったり、グーになったり、パーになったり、
10本の指は休むことを知らない。
自分の指揮でオーケストラが演奏してると思っているらしい。
曲が盛り上がったところで、
こんどは頭を振り出した。
グルングルン振り回す。
自己陶酔の極地、言い換えれば、キチガイだ。
幕が上がっても、オヤジの指もしくは頭は常に動いている。
全身全霊でノリノリだ。
そして、第一幕で最も有名な歌が始まったときだ。突然、
両手を前へ突っ張ったかと思うと、
オヤジは長〜い大あくびをした。そのうえ、
腕時計をしげしげと覗き込むと、
ダラ〜っと脱力し、放心状態になった。
へ?
これを聴かなきゃ、この演目を見る意味がない、っつーくらいの曲よ。
なかなかの感じで歌ってますよ。
なんで、急に見る気をなくしてんの?
今までのノリノリはどこへ?
と、あっけにとられてると、
オヤジは放心状態から突然、よみがえり、指を振り出したではないか。
なんじゃ、こいつ?
どういう精神してんだ?
オンオフスイッチがついてんのか?
上演中、この行為がずっと繰り返されたのだ。
オペラを楽しむ状況ではない。
が、
それだけではないのだ。
オヤジは3分おきに自分の右手首のニオイをかぐのだ。
なんのため?
わからん。
とにかく、クンクンと鼻音をさせて、3分おきにニオイをかぐのだ。
指を振る・放心する・ニオイをかぐ・指を振る・ニオイをかぐ・放心する・
指振り・指振り・放心・指振り・ニオイ・ニオイ・放心・・・・
こんなことをすぐ隣りの席でやってるんですぜ。
おかげで、昨晩の『カルメン』は台無しになりました。


9月8日(木よう日) 日直・鬼界
昨夜の野球。
9回表、阪神の攻撃。リードはわずかに1点。
中日の粘りを考えれば、追加点が是が非でも欲しい。
細かい経過は省略して、
とにかく、ランナーがたまったところででヒットが出た!
1点追加!!
そして、本塁に滑り込んで、もう1点!!!
と、僕には(球場のお客さんにも、阪神ベンチにも)見えたが
審判の判定はアウト。
ええっっっーーー、マジかよ、どこに目ぇつけてんねん
とは思ったが、
まあ、審判の判定は絶対だ。
しゃーない、アウトにしといたろ
と、太っ腹なところを見せ、9回裏、中日の攻撃になった。
細かい経過は省略して、
やはり、ランナーがたまったところで二塁に打球が飛び、すかさずバックフォーム!
キャッチャーが見事にブロック!!
アウト!!!
と、世界中の人には見えたが
審判の判定はセーフ。
おらっ!
お前は義眼か、ビー玉入れとんのか、メクラ審判、ドメクラ審判!
中日から金もろてんのか!
このあからさまな、えこひいき判定に対し、
阪神岡田監督は選手をベンチに引き上げさせた。
試合中断だ!
それくらいのことはして当然だ!!
怒り爆発、猛抗議だ!!

ここまでの行動は岡田に賛成です。
が、猛抗議したところで判定が覆るわけはなく、
どこかで岡田が折れなければならないのは明白です。
選手を引き上げさせた時点で
どのタイミングに、どういう形で、選手をグラウンドに戻すかを考えてなければ
指揮官とはいえません。
振り上げたこぶしは上手に下ろさないと
振り上げた意味がないのです。
なのに、
岡田監督は、まったーーーーーーーーーーーーくそんなこと考えてませんでした。
頭をなでつけながら、顔を真っ赤にして文句を言ってるだけです。
中断は15分を越えました。
どうすんねん岡田、
どこで落とすねん、
と、ハラハラしてると、
外人選手がグラウンドでキャッチボールを始めました。
飽きた外人が勝手なこと始めよったで、
どうすんねん岡田、
と、ヤキモキしてると、
ゾロゾロと選手達がグラウンドに姿を現しました。
え!
こんな大騒ぎになったのに、なし崩しに終わりかい!
この逆境を利用して、選手の気持ちを高めるために
みんなを集めてゲキを飛ばすとか、
そーゆーことはしないわけ?
そんな大げさなことしなくても、
「再開や!」とか「行ってこい!」とか選手に声かけるやろ、ふつー。
なーんか中途半端なままズルズル守備につくぞ、これじゃあ。
それはアカンやろ岡田・・・

結果、
延長戦で勝ったからいいようなものの、
岡田、
やっぱり、オマエはパッとせん男や。ホンマ、アカンわ・・・。


9月7日(水よう日) 日直・橋本
掲示板の山荘(でいいや、もう。)の件で、
早速、
『何が有ったんですか?』とメールを頂きましたが、
「有った」というか、
「見た」んですよね。
ただ、掲示板にも書いたとおり、
怖くて眠れないと困るから・・と、ガンガン寝酒を飲んだせいで、
酔っていたのは確かです。
なので、
もしかしたら、夢だったのかもしれません。
今となっては、判りません。

あーゆー怖い状況では、
人間は疑り深くなるということを知った。
「とてもじゃないけど、もう眠れねえ。
こうなったら、朝まで起きていよう。」と決めた友人R子と私は、
恐怖に打ち勝つ為、
交替で、陽気な歌をシリトリ形式で唄うことに。
たった1軒、山の上に建つソノ山荘に、
たった2人取り残された私たちが、
どんなに騒ごうが喚こうが、
苦情を言う者は、居ない。
だが、
無理やり大はしゃぎで唄ってはいても、
私の心の中では、恐怖が渦巻いていた。
「次に、コイツが、ゲゲゲの鬼太郎を唄い出したらどうしよう」
陽気な歌を!という時に、
そんな怖い歌を唄い出すということは、
「R子が霊にとりつかれてしまった」証拠だ。
そうなったら、
まだ正気でいる私一人だけが、恐怖と闘わなければならないのだ。
悪霊に操られるR子に、私は殺されるかもしれない。
唄ってる場合じゃない。
歌はやめ、
「小・中学校時代の楽しかった思い出話大会をしよう。」ということに。
(注:R子は、8歳の時からの友人)
しかし、
恐怖心は薄らぐどころか、さらに増すことに。
「次に、コイツが、小学校のプールの話をし出したらどうしよう」
私達の小学校のプールでは、
ある年、生徒が謎の死を遂げている。
楽しい思い出を!という時に、
そんな怖いことを話し出すということは、
「R子が霊にのりうつられた」証拠だ。
そうなったら、私は、たった一人だ!
イヤだ!
シガニー・ウィーバーにはなりたくない!
頼むから、R子より先に正気を失わせてくれ!
いつR子が、「ヒ〜ヒ〜ヒ〜」と不気味に笑い出すかと考えると、
それこそ気が狂いそうになったが、
私は、
1つのことを繰り返し自分に言い聞かせていた。
「R子がゾンビ化したら、
すぐさま私もゾンビになったフリをするのだ。
いいか、スグにだぞ」と。
とにかく、仲間になってしまえばいいのだ。
過去に映画で見たゾンビと違うタイプだったとしても、
見よう見まねでナントカするのだ。
R子の、特に、その目つきの変化を見逃すまいと、
細心の注意を払い、
常に襲い来る恐怖心と闘いながら、
夜明けを迎えたときは、
あまりの嬉しさで涙が出ました。

真っ暗闇の中、
山荘を飛び出して山を降りるわけにも行かず・・・。
第一、
外からしか雨戸がハズレない。
玄関の戸も、カギが無いと開かない仕組み。
真夜中、
「おばさん!おばさん!」と、
宿のおばさんを探しても、人の気配なし。
おばさんはフモトの自宅に帰ってしまっていた!
ここに居るのは私たちだけ・・・!と知った時の恐怖。
怖がりの私には、
正真正銘「恐怖の一夜」でした。


9月6日(火よう日) 日直・鬼界
朝からずっと霧雨が降り続いている。
強くもならず弱くもならず、
ずっと霧雨だ。
空の色もずっと重いねずみ色のまま。
なぜか静かだ。
車の音も人の声も聞こえない。
ただ、セミだけが鳴いている。
ジージー、ツクツク、かまびすしいなかで
すべてのものが少しづつ湿っていく。
やがて、しっとり濡れ、じっとり滴り、すべてのものが腐り果てるだろう。
世界の終わりは、こんな感じなのだろうか。
世界の終わりに、僕はひとり、パソコンに向かっているのか。
放射能か、超寒波が襲い来る瞬間まで
キーボードを叩いているのか。
人類最後の一人。
命尽きるまでレクイエムを奏でるのか。
愚かな人類のため、この緑の惑星は、
ちょっと待って。
他にだーれもいないんだったら日誌書くのは無意味だな。
やめよう。
ニューオーリンズの警官みたいに銀行で略奪するか。
それも無意味だな。
オスカープロモーションの更衣室を覗くか。
無人だ。
何する?
することないのでは・・・・?
じゃあ・・・・日誌でも書く?
ええーっっ、それって、なんかヤだな。
世界の終わりに人類最後の一人だというのに、日誌書くしかないの?
そういうもの?


9月4日(日よう日) 日直・橋本
(9月1日の、その後)

『ローズマリーの赤ちゃん』を、
思いきって観た。

怖い映画を鑑賞する際の、いつもの体勢、
すなわち、
ソファの上でヒザをかかえ、
いざという時には、とっさに我が目をおおえるよう、
クッションを抱きながら。
その他、
途中、突然に鳴ってビックリするといけないので、
自室の電話のコール音も、鳴らないように設定しておいた。
万が一、
「こりゃ、今後、夜中にトイレに行けなくなるぞ・・・」と思われるほど怖かったら、
途中で観るのをやめる決意で、臨んだ。
結果。
全然、大丈夫。
何度かクッションを使おうとはしたが、
結局、使わず仕舞い。
この結果は、まったく、予想外。

だからといって、
決して、つまらなかったわけではなく、
面白かった。
たいがい、怖い映画の場合、
より「怖がった」ほど、「面白かった」という感想になるのが普通だ。
だが、
『ローズマリーの赤ちゃん』は、
「面白かった度」は高かったのに、
「怖がり度」は、低かった。
この、チョー怖がりの私が、
一体、どうしたことだろうか?

その夜、ベッドに入ってから考えてみた。
「なんで、私ほどの怖がりが、
この映画を、それほど怖がらなかったんだろう?」ということを。
原因を探る為に、
「では、逆に、
過去に見たり聞いたりしたことで、
怖ひ〜〜!!と思ったのは、どんなことだった?どんなシーンだった?」などと、
天井を仰ぎ見ながら自問自答。
・・・・・・・。
(↑の点々は、
過去に見聞した、あらゆる恐怖シーンを、回想し得る限り思い浮かべている様子を表わします)
結果。
怖ひ〜〜〜〜〜!!!
お便所、行けねえーーーー!!!!

こうして、私は、
せっかく『ローズマリーの赤ちゃん』をクリアしたというのに、
いらんことをしたせいで、
結局は、
明け方まで、部屋の電気をつけたまま、オシッコをガマンし、
恐怖の一夜を過ごしたのだった。


9月3日(土よう日) 日直・鬼界
近所にサークルKができたのは、
2年くらい前だった。
商店街でありながら、コンビニ空白地帯だったので、
いつも混んでいた。
が、いかんせん、サークルKだ。
バイトの質がサイテーだった。
塗り絵みたいなメークをしたネーチャンとか
目の位置が確認できないくらい髪の毛を伸ばしたニーチャンばかり。
愛想も手際もサイテーだった。
でも、そこしかないので頻繁に利用した。
去年、少し駅寄りにファミマができた。
が、悲しいかな、
異常に狭い。
個人が細々と続けていた100円ショップの跡地だから、
店の幅が3メートルくらいしかない。
客同士がすれ違うのさえ困難だ。
なのに、サークルKと互角に渡り合った。
皆さん、よっぽど、Kのバカ店員に腹を立てていたのだ。
そして、この夏、駅にさらに近いところにローソンができた。
たしか、お盆明けだったと思う。
すると、月末を待たずして、
サークルKは閉店した。
皆さん、よっぽどよっぽど、Kのバカ店員に腹を立てていたのだ。
ざまーみろだ。
が、悲しいのは、
ファミマの閉店も時間の問題ということだ。
昨日行ったら、客は僕だけだった・・・。
自由主義経済の競争はとても厳しい。


9月2日(金よう日) 日直・鬼界
散髪に行った。
髪を切ったあとの、お決まりの肩もみサービス。
僕はこれに弱いのだ。
東日本のTOP40入りを狙える‘こそばがり’なのだ。
体調が良ければ(?)、6位入賞も夢ではない実力の持ち主だ。
肩をもまれる!
と思っただけで、ムフフと笑いがもれ、
口元はだらしなく、ニヤニヤしてしまう。
今日、僕の髪の毛を切ったのは、熊みたいなニイチャンだった。
あのゴツい手で肩をもまれたら!
この床屋に二度と来れなくなるような醜態をさらすに違いない・・・・
髪の毛が短くなるにしたがい、
僕の緊張は高まっていった。
そして、
熊ニイチャンがハサミを置いて、
後ろに回った。
ああ、来るぞ来るぞ。
こそばいぞこそばいぞ。
僕は耐えられなくなり、うつむいてムフフし始めた。
その瞬間だ。
肩に小型原爆が炸裂した
のかと思った。
熊ニイチャンは、脳も熊だったらしい。
手加減ということを知らないのだ。
力任せに肩をたたいている。
肩、壊れるよ・・・・。
でも、こそばいよりはましか。
平静な顔でいられるし。
僕は次々に繰り出される怒涛のパンチを受けとめた。
次は、’もみ’だ。
ひねりつぶされるのだろうか・・・・?
自然体で受け止めるしかない。
肩の力を抜いた。
そこに襲い掛かったのは、
愛撫だった。
1/fのリズムで指が寄せては返す、あの繊細さ、
来るかと思えば来ない、力の入れ具合、
まさしく、愛撫だ。前戯だ。
熊ニイチャン、アタマおかしいんじゃねえか。
やってることがムチャクチャ。
こそばいを通り越して、少し感じた。


9月1日(木よう日) 日直・橋本

昨日、近所のビデオ屋が「100円デー」だったので、
2本借りてきた。
『歌え!ジャニス・ジョプリンのように』と、
『ローズマリーの赤ちゃん』。

チョーチョー怖がりゆえオカルト映画苦手の私だが、
「傑作」となると、
観たくなるのが人情です。
『ローズマリーの赤ちゃん』は、
過去、何度も、
観ようかどうしようか迷い、
結局、いまだに観ていない1本。
「『エクソシスト』は、やめといたほうがいい。」というのが、
周囲のもっぱらの忠告なので、
残念だが、
『エクソシスト』は、生涯、あきらめた。

昨夜。
真夜中、トイレに起きた際、
ふと、
「家には、今、
『ローズマリーの赤ちゃん』のDVDがテレビの横に・・・」と思っただけで、
もう怖くなってしまい、
トイレのドアを閉められず。
部屋の電気も消せず。
まだ観てもいないのに、この調子。
観たら、どうなるの?
90%観る気ではいるが、
その夜からの、
「真夜中のトイレ」のたびの恐怖は、覚悟しておかないとダメだ。


8月31日(水よう日) 日直・橋本
私は甘かった。
昨日書いたワキガくんなんて、‘へ’だ。
そんなもんじゃねえ、あのニオイは。
吃驚した。
最初、なんのニオイか判らなかった。
今でも、信じられない。
あのニオイを人間が発したとは。

真っ昼間の山手線の車内は、
立ってる人も無く、
皆、ゆったり座り、のどか〜な雰囲気だった。
向かい側に座っていた親子の、
父親が、ダラ〜ンと伸ばしきった脚を貧乏ゆすりするのが、
多少、気にはなったが、
私も、座って、のんびりと本を読んでいた。
んが!!!!
渋谷駅に着き、
1人の男が乗ってきた時、
私の乗っていた車両の平和は奪われた。

うっっ!!


強烈な異臭が鼻をつんざき、
驚いて顔を上げると、
2mほど離れたところに、黒人が立っていた。

ピカピカの黒い革ぐつ、
黒のズボン、
黒い刺繍をほどこした真っ白いシャツ。
チャンとした身なりの黒人だ。
まさか、コイツが・・・?
黒人が、つり革につかまろうと、腕を上げた。

うげーーーーーっ!!!

吐くかと思った、本当に。
コイツだ!
コイツがニオイの元だ!
だが、一体、なんのニオイなんだ!?
ワキガじゃない!
香水と混ざった汗のニオイでもない!
生まれてこのかた、1度も嗅いだことのないニオイだ。
黒人が、ちょっと体勢を変えた。

ぎゃーーーーーーっっ!!!
うごくんじゃねえーっ!!

息苦しい。
脳の嘔吐中枢に作用したのか、
マジで吐き気が増してきた。
向かいのオヤジの貧乏ゆすりもピタッと止まっている。
子供は、かぶっていた野球帽で口と鼻をおおっている。
車両のハシからハシ、全部の人が、
なんらかの形で、異臭に反応している。
ダメだ、ダメだ、もうダメだ!
次の駅で降りよう!
おそらく全員が、そう思ったにチガイない。
もう少しの辛抱だ!
早く、早く、原宿に着いてくれーーー!
原宿駅に到着し、
人々が、のきなみ、立ち上がる気配を見せた、その時、
黒人は、サーッと一陣の風を巻き起こし、降車していった。

ぐえーーーーーーっっ!!!

残り香でノックアウト。
原宿から入れチガイに乗ってきた人もビックリ。
「なに、これ、なんのニオイ?」と。

私が、過去、
街中やコンビニ、あるいはビデオ屋で、
何度か嗅いできて、鼻がもげそうになった黒人や欧米人の体臭なんて、
あれに比べりゃ、かわいいもんだ。
あれが、本当の、
いわゆる「黒人の体臭」なのだろうか?
それとも、
あの黒人は、黒人の中でも特別に臭いのか?
わからん。
どっちにしろ、
あのニオイは異常だ。
人間のものとは思えない。


8月30日(火よう日) 日直・橋本
 京王線に駆け込み乗車。
ドア付近の混雑を避け、
中ほどの位置へと移動し、つり革につかまった。
とたん、
プ〜ンとワキガのニオイが。
反射的に、
左隣の人に目をやると、
敏感に私の視線を察知した彼は、
ビクッとしたふうに、こちらを見た。
体毛の濃そうな、
全体的に小倉久寛似の、
推定年齢32歳くらいの男だった。
おびえた小動物のような目で、
私とチラと目を合わせたかと思うと、
かすかに、うなづく程度に、私に頭を下げた。
そして、
私側の手で、つり革につかまっていた彼は、
急いで、反対側の手に替え、
少しでもニオわないようにする為にか、
私側の腕のワキをピシーッとしめた。
この一連の動作で、
彼が、
自分の強烈なワキガを充分に自覚していることが判った。
周囲に与える不快感を軽減すべく努力していることも、だ。
いいよ、いいよ、気にすんなよ。
鼻がひん曲がりそうだけど、ガマンするよ。
罪を憎んで人を憎まず、だ。
私は、そしらぬ顔で本を読み始めた。
と、耳に飛び込んできた、
私の右隣に立つ女子2人連れの大きなアホ声。
「ディズニー・シー、行きたくね?」
「ディズニー・ランド、行きてー!」
「ディズニー・ランドじゃねーよ、シー!シー!」
「あ?シー?シー、行きてー!行ってみてえ!・・・シーってなに?」
バカだ。
バカ女2人組だ。
ヤバイ。
こいつらが、
ふとしたことで、私の左隣の彼のワキガのニオイを嗅いだりしようもんなら、
遠慮会釈なく、こう言うだろう
大きなアホ声で。
「くっせぇーーーーー!」
「ワキガだ、ワキガ!」
「電車とか乗ってんじゃねーよ!」
その際、
疑われるのは、だーれ?
そう、あたし。
バカ女2人の隣りに立っているあたしなのさ〜。
じょーだんじゃねえ!
そんなヌレギヌ着せられてたまるかい!
移動だ、移動!
こんなところは一刻も早く立ち去るに限る!
パタと本を閉じ、
そそくさと移動。
その時、
ふと、例の彼の視線を感じ、振り向いた。
彼は、
ピシーッとワキをしめたまま、
悲しそ〜な目で、私を見ていた。
そんな目で見るなよ。
悪かったよ。
謝るよ。
でも、
この場合、
キミの気持ちより、自分の身が大事だからさ。
せめてもと思い、
次の駅で、
「ここが私の降車駅だったのさ。」と見せかけて降り、
隣りの車両に移った。
まったく。
なんやかやと気を遣うよ、世の中は。


8月29日(月よう日) 日直・鬼界
きったない中華屋とか、きったない喫茶店とか、
きったないカレー屋とか、きったないドイツ家庭料理屋が
入った、雑居ビルの前を通りかかったとき、
いきなり、
大音量で
非常ベルが鳴り出した。
それに続いて、
コンピューターで作った機械的な落ち着いた男性の声で
「火事です、火事です、速やかに避難してください」
という放送も流れた。

うっわ!事件に遭遇だっ!!
ウキウキしながら、ビルの隅々に目を配った。

が、
なーんも起こらない。
誰も飛び出して来ないし、叫び声さえ聞こえない。
きったないウドン屋の中をのぞくと、
店員も客も知らんぷりだ。
大音量のベルと、とぼけた避難命令放送が流れるなか、
ツルツルとウドンを食っている。
中華屋も喫茶店も
非常ベルは完全に無視。
やがて唐突に、なにごともなかったように、ベルも放送も止まった。
文字通り、なにごともなかった。

非常ベルの意味、まったくなし。

ま、非常ベルって、そういう傾向にはありますが・・・。


8月27日(土よう日) 日直・鬼界
スーパーへ行ったら、
小柄なオッサンが向こうから歩いてくる。
トルコブルーのパンタロンをはいている。
オカマか?
チラチラ見てると、目が合った。
カンペキな上目づかいだ。
オカマだ!
ハインツとカゴメのドミグラスソースを比べている。
両手の小指が立っている。
オカマだ!
ハインツをカゴに入れ、離れて行った。
手に持つんじゃなく、カゴは腕にかけた。
オカマだ!
でも、ジャケットの背中、真ん中がほころびていた。
哀しきオカマだ・・・。


8月26日(金よう日) 日直・鬼界
台風が来た!
でも、起きたら雨も風もやんでいて
台風を実感できなかった・・・。
昨日の午後はジャンジャン降ってたけど・・・。
あ、そうそう、
そのジャンジャン降りの間、
セミはどこかへ行ってたのだろうか?
あんなに鳴いてたのに、ミンともジともいわなかった。
「台風が来るそうですよ」
「じゃあ、お天気のいい西のほうへ移動しますか」
「そうしましょそうしましょ」
そんな会話が交わされたはずがない。
だって、セミはまっすぐ飛べないバカだから。
ということは、
木にしがみついたまま、ジッとしてたんだ。
ジャンジャン降りのなか鳴いても聞いてもらえないから黙ってんだ。
その間、セミはなにを考えてたのだろう?
「よく降りますね」
「台風+前線=大雨ですからね」
「台風一家になったらまた鳴きましょうね」
「あーた、ヤですよ、一家じゃなくて一過でしょ」
「ちょっとボケてみたんですよ、ミミミ」
そんなヒソヒソ話が交わされてるはずがない。
だって、セミは小声で鳴くことなんてできないバカだから。
ということは、
一人でジッと考え込んでんだ。それぞれが。
なに考えてんだろ。
なんのために私は生まれてきたのか?
そんなこと考えてたのかな。
答えは出たのかな。
そういえば、今日の鳴き方はちょっと悟ったような鳴き方だ。


8月25日(木よう日) 日直・橋本
 お芝居を観た後、
例によって、飲んだ。
その飲み会で、
なぜか、
映画『男はつらいよ』シリーズに毎度登場する寅さんの口上の中のワンフレーズである、
「粋な姉ちゃん立ちションベン」の話になった。
他のフレーズ、
例えば「見上げたもんだよ屋根屋のふんどし」だったら、
「見上げる」と「屋根」でつながるが、
「姉ちゃん」と「立ちション」は、意表をつく取り合わせだ・・・とKさん(男性)が言った。
だが、
「実は、そんなに意外なことではないかもよ」と、
私は密かに思っている。
 かなり前に観た古い日本映画で、
女の人がキモノのすそをペロンとめくって、
道ばたで立ちションしてるシーンが有った覚えがある。
いや、確かに有った。
芸者か女郎か、そんな職業の、とにかくクロウトの女ではあったが、
「あんた、ちょっと待っとくれ」とか言って、
普通に立ちションしていたのだ。
これには私もビックリした。
2つビックリした。
1つは、
「昔の女性は立ちションしたのかーーー!」。
だが、
考え直した。
待てよ、
中世ヨーロッパの貴婦人は、
スソが広がったドレスで見えないことをいいことに、
立ったまんま股を開き、脱糞・放尿していたと聞くぞ。
ベルサイユ宮殿のお庭は、ドえらいことになってたんでしょ?
足の踏み場もなくて。
ハイヒールは、だから発明されたんですってよ。
そうなると、
日本女性が立ちションしていた可能性も充分あるぞ。
じゃ、それは、そうだとして、
もう1つのビックリ「女に立ちションが出来るのかーーー?!」は、どう説明する?
私は、生まれてから、過去に2度、
立ちションにチャレンジして失敗していた。
1度めは、小学3年生の時、兄貴を真似て、自宅トイレで。
2度めは、高校3年の時、友人らと学校のトイレで。
いずれも、
ちょっと大変な結果に終わっている。
「無理。」
友人達と、そう報告し合ったものだ。
おかしい。
なにかコツがあるのか?
映画を観終わったあと、
早速、
自宅トイレで、
3度めの挑戦をして、私は、判った。
決め手は、「野外で」だ。
屋内のトイレではダメなのだ。
便器という標的が無い場合にのみ、可能なのだ。
閑話休題。
思うに、
幼少の頃を含め、立ちションにチャレンジした女の人って、
結構、居るのでは?と、私はフンでいる。
ということもあって、
寅さんの「粋な姉ちゃん立ちションベン」は、
そう意外なことではない気がするのだ。


8月23日(火よう日) 日直・鬼界
コインパーキングに駐めた車から
クロンボが笑顔で手を振っている。
アフリカンではなく、東南アジアンくらいの薄いクロンボだ。
無視しようとすると、
いきなり駆け寄って来た。笑顔のまま。

「ワタシ、3番にクルマとめてます。このセーサンキ、ソッサしてみてください」

セーサンキ?
ああ、精算機ね。
ソッサ?
ソッサ?
ああ、操作ね。
発音はわかりにくいが、かなり日本語たんのーだ。

説明書きに従い、精算ボタンを押してみると、
「ボタンをお押しください」の「push」サインが出る。

「ね、おかすぃでしょ。ワタシ、何度もやった。でも、必ずpushがヒョージされるね」

おお!日本語は、なまりになまっているのに、
途中に出てくる英単語は完璧な英語発音だ!ヘンなの。

「これはなにね?」
と尋ねるので
「これは領収書を発行するボタンだ」
と言うと
「リョシュショー?」
とキョトンとしている。
‘精算機’は知ってたのに、‘領収書’を知らないのか?
まあいい。
「とにかく、このボタンは関係ない。この精算機は故障してるんだ」
と言うと
「コショー?」
とキョトンとしている。
マジですか?
‘操作’も‘表示’も知っているのに、‘故障’を知らないの?
どういう日本語教育うけたんだ?
まあいい。
「コインパーキングの会社に電話したほうがいい」
と言うと
「わっかりました」
とケータイを取り出した。
「ナンバンにかければいいですか?」
と尋ねるので
看板を指差してやった。
電話が繋がり、話している。

「ここのジューショを教えてくださいと言っている」
と言うので
再び看板を指差した。
が、
沈黙したままだ。
怪訝に思い顔を見ると、薄いクロちゃんは首を横に振った。
マジですか?
こんなにしゃべれるのに、文盲なの?
仕方ないので、読んでやった。
「中町第三」
「なかまぁちだーさん」
一応、復唱してるが、相手に伝わるか不安だ。
「シティパーク」
「city park」
おちょくってんのか?
ちょっとアタマにきたので、見捨てて去った。


8月22日(月よう日) 日直・鬼界
連日、暑い。
本当に暑い。
何もしないでいても、何もする気がなくなるくらい暑いのに、
この暑さのなか、スポーツしてるヤツの気がしれない。
プロ野球の選手とか、
高校球児とか、
大学の体育会とか、
イヤでもやらなきゃならない人々は仕方ない。
百歩譲って、
日曜の炎天下、中学の校庭でテニスしてるオジサンオバサンも許そう。
ああいうのって、1ヶ月前とか3ヶ月前とかに
コートの予約を入れたりするもんね。
やらなきゃ仕方ない人々の部類に入れましょう。
が、
カンカン照りの超炎天下、
自宅の屋根なしガレージで
ゴルフのスイングしてるオッサンはなに?
ヨレヨレのTシャツが汗まみれになって
レオタードみたいに張り付いてるんですぜ。
しかも、三つ子をはらんだみたいな、こんもり醜い腹ですぜ。
ハァーハァー言って、ヨロヨロのスイングしてんですぜ。
どういうこと?
夕方やりゃあいいじゃん。
日も傾くし、少しは気温も下がるだろ。
わからん。
千歩譲って、
このオッサンは、すぐにクーラーの効いた部屋に避難できるということで、
許すとしても、
真っ昼間、ジョギングしてるオッサンはどうなの?
うつろな目をして、
ヘロヘロになって、
かろうじて本能により両足を互い違いに踏み出してるだけの状態ですぜ。
ジョギングになってないし。
あれはどういうこと?
キチガイ?
なんでこんな暑いときにあんなことしてんの?
わからん、まったくわからん。
一度死ねば懲りるかもしれない。


8月21日(日よう日) 日直・橋本
 友人Y美から、朝、来ていたメール。

「夕べ、お月様見てたら、すごーく眠くなって久しぶりに熟睡した。
今日もまんまるお月様です。

私を支えてくれる男の人はなかなかいないものだと前より早くわかる様になりました。
日々大人になりつつも、私は変わらない。

お月様を見ながらエネルギーを貯える私です。
狼男のように。
ただし、ニンニクは好きだけど。てへ。」

時間は、深夜2時56分となっている。
満月を見ながらの送信か?
まただ。
また失恋したんだ、この人。
そうにチガイない。
失恋でもしない限り、
月やら星やら海やらには、興味を示さない女なのだ。
なんだよ、
「狼男のように。」っつーのは。
だいたい、
ニンニクが嫌いなのは、ドラキュラだろうが。
で、
手塚治虫の『バンパイア』は、
タマネギの匂いをかぐと狼から人間に戻るんだっけ?
Y美よ。
月でもなんでも一緒に見てやるよ。
誘えよ、私を。
ひとりで見るなよ。
満月か・・・。
そういえば、もう、ずいぶん満月を見てないなぁ。


8月20日(土よう日) 日直・鬼界
この夏、鼻の下に異常に汗をかくようになった。
上唇の上側の部分に
なにかがへばりついてるような違和感を感じ
ぬぐってみると、
手が水びたしになる
玉のような汗をびっしりかいていたのだ・・・
そういう事態が連日だ。
もちろん、僕は人よりほんの少しだけ汗かきとは言えるかもしれないが、
鼻の下に集中的に汗をかくことは
未だかつてなかった。
汗腺は移動かつ増殖するのかい?
ある日、突然、
右手の人差し指に汗腺が大増殖し、
スパイダーマンみたいに、自由自在にピュッと汗弾を飛ばせるようになるのかい?
冬は活躍できないけど。


8月19日(金よう日) 日直・橋本
(一昨日のつづき)

 だが、不思議なことに、
これほど有名な著書なのに、
手にするまでに、だいぶ手間が掛かった。
図書館で、
最初、
『愛染かつら』と著書名を入力して検索したら、
「そんな本はありません。」と出た。
次に、
「川口松太郎」と著者名から検索しても、
やはり、「そんな本はありません。」という結果。
なぜだ。
どうしてなんだ。
『愛染かつら』は有名だ。
無いはずは、ないのだ。
試しに、
図書館の貸し出しカウンターのジイさんに訊いてみた。
「『愛染かつら』ってご存知ですよねぇ?」
すると、
「知ってますよ、そりゃ!
は〜な〜も、あらしも〜、ふ〜みこ〜え〜てぇ〜・・・でしょ?」
と、主題歌を唄ってみせたジイさん。
「そうです、それです。
その原作を読みたいんですが、無いんですよ。」
と、私が言うと、
「え!?原作が有るの?」
「はぁ。川口松太郎です。」
「え?!川口松太郎?!三益愛子のダンナの?」
「そうです。」
「あ、そう!へぇ〜、松太郎が書いたの、あの映画。へぇ〜。」
と、感心しているジイさんに、
「なので、松太郎の全集を全巻出して下さい。
1冊1冊、もくじを確認したいんです。」
と頼んだ。
「ぜ、全巻?!何巻有るの?!」
「調べたら、全16巻だそうです。」
「・・・・・あ、そう。じゃ、出してくるから、待ってて。」
そう言って、保存庫からジイさんが出してきてくれた、
1冊あたり厚さ5センチほどの全集、全16冊を、
しらみつぶしに探したが、
やはり『愛染かつら』の題名は、見つからなかった。
おかしい。
著作物が全集に無いなんて有り得ない。
じゃ、全集じゃないじゃん。
しかも、あれほど有名な著書が。
なんでだろう。
ヘンな映画にされちゃって、松太郎が「ボク、あの作品、キライ。」と、自分で封印したとか?
不思議だ。
 図書館の調査専門(?)の若い人に事情を話し、
探してもらったところ、
別の図書館だが、所蔵されていることが判り、
2週間後に、手にすることが出来た。


8月17日(水よう日) 日直・橋本
 掲示板にて鬼界さんが、
「これはちょっと・・・いくらなんでも・・・
女性が読むと共感できるのですか?
すんなり受け入れられました?」と、
一連の純愛ベストセラーに登場する女性像に対する、
女性側からの感じ方を聞いてみたい旨、書いてますが、
残念ながら、
私は、その3冊は、どれも読んでません。
お役に立てず、申し訳ないです。

 近年の純愛ベストセラーは読まないが、
戦前の純愛ベストセラーなら、最近、読んだ。
今から68年前に書かれた
『愛染(あいぜん)かつら』(川口松太郎著)。
翌年に映画化され、一世を風靡。
メロドラマの代表作となった。
その原作だ。
絶世の美女だが子持ちで未亡人の看護婦・かつ枝と、
大病院の一人息子の超ハンサムな青年医師・浩三との、
さまざまな障害を乗り越えていく純愛を描いている。

 「愚作・駄作」と評された映画『愛染かつら』は、
予想に反して大ヒット。
国民の4人に1人が観たという。
ウケたんですねぇ。
「戦争突入前という時代背景においては、
これほど多くの人が‘夢’を見たがった」と考えたとしても、
あまりにも浅はかな人間描写には、ウンザリするはずだ。
だが、ウケにウケた。
女性たちをトリコにした。
ということは、
「浅はかな人間描写」とは思われずに、
「共感」し、「受け入れられた」ということだ。
70年近く経った今、
この作品を、私は、
「人間を書いた小説」ではなく、
「読み物」として読んだので、
「共感」「受け入れる」等の範疇で考えなかったのだが、
もし、この純愛ベストセラーを、
リアルタイムで読んだら、どんな感想を持っただろう。
ただ、
私のことだから、
ベストセラーは、
今と同様、読まなかったかもしれないなぁ。


8月16日(火よう日) 日直・鬼界
あまりの暑さのなか、
ふと気がつくと
が目の前にひるがえっていた。

いいねえ、氷!
食いましょう食いましょう

ドアの前に右足を踏み出し、
自動ドアがガァーッと開いた状態で凍りついた。
左側に貼ってある値段表に
“宇治金時 840円”
と書かれているではないか!

は、は、歯、波、覇、簸、はあっぴゃくよぉんじゅぅうぇ〜ん!!
             ↑
             は、なのね、これも。

近所のドラッグストアで
2リットルの水が10本買えるぞ、
20リットルだぞ、
持って帰れないぞ!!

そんなたけえもんくってらんねえよふざけんな
安い氷イチゴにしておこう

“氷イチゴ 640円” だとぉーーーっっ!!!

どういう値段設定なんだぁ?
もとは、水道水と、1ccほどの赤いシロップだけじゃないか!
原価は75銭くらいだぞ。
1000倍もうけようなんて、ヒドすぎないか。
しかも、640円の40円はなんなんだ?
宇治金時が840円なら、氷イチゴは630円であるべきじゃないのか?
端数は消費税じゃないのか?
どういう値段設定なんだぁ?

あんな店、一生、行かない。


8月15日(月よう日) 日直・鬼界
終戦記念日だ。
昨今の太平洋戦争関連の報道に対して
一言申し上げたい。

一昨日の夜、N○Kは
東京ドームの巨人・阪神戦の中継をしていた。
3対3の均衡が続く中、
延長12回表、阪神は絶好のチャンスを迎える。
2アウトながらランナー1・3塁、
バッターは主砲・金本。
この日の金本は、4試合連続となるホームランを第1打席に放つなど、
5打数2安打と当たっていた。

どう考えたって、阪神が勝ち越す場面だ。
首都圏大地震が起こる確率よりも金本が打つ確率のほうが高い。
110階のビルの屋上から飛び降りて即死する確率よりも
金本が打つ確率のほうが高い。
延長12回までずっと見ててよかった!
カウント1−2の絶好のバッティングカウントになった。
さあ、行けっ!アニキ!!
巨人のピッチャー・シコースキーがふりかぶった。
その瞬間だ。

「野球放送はこれで終了させていただきます」

ブチッと画面が切り替わり、
お公家さんみたいなアナウンサーが
「ニュースをお伝えします」
と、しゃーしゃーとしゃべりだしたじゃないか!

ど、ど、どういうことだよ!
なんの断わりもなく国会中継を番組に割り込ませる局が、
総合でやってるにもかかわらずBSでまで国会中継をやって、
全国民が楽しみにしていた映画をすっ飛ばす局が、
なんで野球中継を最後までやんないわけ?
延長戦は12回までしかやらない、っていう規定を知らないのか?
あと15分も中継すりゃ試合終了じゃねえか!
しかも、しかも、阪神勝利の瞬間だぞ!!!
バカじゃないのか、N○K!
死んでもいいぞ、N○K!

放送が打ち切られたせいで、
金本は凡退し、12回裏、阪神はサヨナラ負けした・・・。
あのまま中継が続いていたら、試合の流れは変わらなかったはずだ。
あのまま僕が観戦できてたら、金本は打ったはずだ。
すべて、N○Kのせいだ!

翌日、野球中継打ち切りの理由が公表された。
「2夜続けての終戦記念特番があったための処置でした」
ふざけんな、戦争!
60年も前の出来事より、今の阪神のほうが大事に決まってるだろ!
私は言いたい。
昨今の太平洋戦争関連の報道は間違っている!


もし、これで阪神が優勝できなかったら、
N○Kのせいだからな。
どうするか覚えとけ。


お詫び)
今日の日誌に登場する局は、大変お世話になっているので実名表記ができません。
どこのことかわからなかったと思いますが、ご了承ください。


8月13日(土よう日) 日直・鬼界
  ホームページはまっしろけ (その2)
1夜あけて木曜日、アップしようとすると、またも、
「サーバーのディスク容量をオーバーしています」
のエラー表示が。
あったまきた!
こんなことにいつまでかかってんだよ!
ボケナス・プロバイダーに電話した。

「昨日の昼くらいにHP容量の増加手続きをしたんですけど、
いつになったら増えるんですか?」

「はあ、確認いたしますので、お名前とお客様番号をいただけますでしょうか?」

そっから、たっぷり3分は待たされた。
確認するだけで、なんでそんな時間かかんだよ!

「お待たせいたしました。
およそ、2週間後ということです」

絶句した。

「すぐさま手続きします」というのが2週間後?
「すぐさま」の意味わかってんのか?
日本人じゃねえんじゃないか?


ダメだ。
やってらんねえ。

残る解決法はただひとつ。
島の埋め立てができないならば、
島民を間引くしかない。
ヒトラーを見習うんだ!

不要なファイルを削除し、8MBまで減らした。
ディスクの容量は10MBだから、これでOKだ。
が、
アップしてみると、
「サーバーのディスク容量をオーバーしています」
のエラー表示。

どういうこと?

IBMに電話した。
(HP作製ソフトがIBM社製なので)

マタヨシさんという、女の人が出た。
新人なのか、ものすごく頼りなさそうな声を出す。
しかも、とても小声だ。
あの世からの声みたいだ。
でも、なんか素直そうで好感もてる。
人のいい幽霊ってこんな感じかもしれない。

こちらの事情を説明すると、

未使用ファイル、あるいは、不要ファイルがサーバー上の蓄積されているかと思われます。
たとえば、お客様がAという画像を転送なさり、
その後、Aを削除し代わりにBという画像を転送なさった場合、
インターネット上ではB画像しか見られませんが、
サーバーにはAの画像も残っているのです。


ものすごく小さな、ものすごく頼りなげな声だが、
ものすごく的確に説明してくれた。

「え!ってことは、いったん、転送したものは消えないんですか??」
おっしゃるとおりです。消えません
「いらないファイルがどんどん増えていくわけですか?」
はい、どんどん増えていきます
「カスがたまるみたいな?」
はい、カ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・未使用ファイルが蓄積されます

マタヨシさんの「」、かわいかったなぁ。
そのあとの長ーい沈黙もかわいかったなぁ。
結婚してもいいな。

というわけで、
マタヨシさんに対処法を教わり、
鬼界浩巳事務所HPは復活したのでした。


「HPが見られません」というメールをくださった皆さま、
ご心配をおかけしました。
すみません。
でも、あなたのメールが嬉しかったです。


8月12日(金よう日) 日直・鬼界
  ホームページはまっしろけ
お気づきの方はお気づきでしょうが、
10日(水)の午前中から11日(木)の午後まで
このHPは見られませんでした。
いや、正確に言うと、
見られたのかな?
アクセスすると、アルプスの白銀のようなまっしろけっけの画面が
表示されたのです。

まただ!
数ヶ月前にも同じまっしろけっけになりました。
が、
今回は
サーバー上に確保しているHP用のディスク容量オーバーが原因でした。
ま、平たく言うと、
無人島に移住したものの、
することがなくて子作りに励みすぎ、
人口が増えに増えて、島から人が海に落っこち出した
という状態です。
解決法は簡単。
埋め立てて島を広げればいいのです。

プロバイダー・サイトにアクセスし、
容量アップの手続きをしました。
それが、10日(水)の昼くらい。
1分後に確認メールが来ました。

「契約内容の変更申し込み、ありがとうございます。
すぐさま、容量増加の手続きを取らせて頂きます。」

ふむふむ、今回は意外と早く、まっしろけっけ状態を抜け出せるぞ。

1時間後、改めて、HPをアップしようとしたら、
エラー表示が出た。
「サーバーのディスク容量をオーバーしています」

そっか、さすがに1時間くらいじゃ工事も完了しないか。
いろいろ忙しいもんね。

1時間後、再度挑戦。
「サーバーのディスク容量をオーバーしています」

ま、2時間はかかるわね。
工事は終わっても調整とか確認とかあるもんね。

1時間後、再再度挑戦。
「サーバーのディスク容量をオーバーしています」

ちょっと時間かかりすぎ。でも、しょうがないか。暑いしね。

1時間後、再再再度挑戦。
「サーバーのディスク容量をオーバーしています」

はあああ?ノロすぎ!おまえは手足のない亀か?

1時間後、再再再再度挑戦。
「いい加減にしてください!まだ、できてません!!」
そんなメッセージが出た。
いえ、出たら、僕も笑ってすませられるのに、
相変わらず、「オーバーしてます」の一点張り。
ホントつかえねえな。
なんだよ、翌日になっちゃうのかよ・・・
どこが、「すぐさまやります」なんだよ。

そして、翌11日(木)、
再再再再再再度(ん?再が一個多いか?ま、いいか、気分的にはそんな感じだもんね)挑戦。
すると・・・・ (つづく)


8月11日(木よう日) 日直・橋本

ずーっと気になっていることがある。

数ヶ月前に来たメール。
件名は、

「お願いします」

送信者のアドレスは、
知り合いの男性のものだった。
ただ、
その人とは、
年賀状のヤリトリはするものの、
メールのヤリトリをしたことは無い。
なんだろう・・・?
だが、
お互いのメールアドレスを知っているわけだから、
いきなりメールが来たところで、
それほど驚くことではないか・・・と思い直し、
でも、なんのお願い?・・・と考えつつ、開封。
こんな内容だった。

「やはり、今晩8時に、予約します。」

意味不明。
予約?
今晩8時?
心当たりが、まったく無い。
と、5分後、また、その彼から着信。

「2回でお願いします。」

ますます解からん。
なに、これ。
誰かとマチガって送った?
もしもしー。
わたしは、橋本きよみですよー。
「なんのことでしょう?」と返信しようと思い、
ふと手が止まった。
待てよ・・・。
これは、もしかして、やばいメールかも・・・。
人に知られてはマズいメールかもしれない。
のこのこ返信なぞしていいのか?
ここは、ひとつ冷静になろう。
まず。
当然、
彼は、後々、自分がマチガってメールを送ってしまったことに気づくであろう。
その時、
「くそ!橋本さんに送ってしまったか!
橋本のやろう、オレの秘密を知りやがったな!」と思うに違いない。
ヘタしたら、
「このまま生かしておくわけにはいかねえ!」と考えるかもしれない。
が、しかし、だ。
こちらから、なんの反応も示さなければ、
「おや?橋本さんにもチャンと送られてなかったのかな?
きっと、そうだ。なにかの手チガイで送信されていなかったんだ、あのメールは。」
という考えに至るはずだ。
よし。
バックレよう。
「私は、そんなメール、見てません。」ってことで。

あれから数ヶ月。
ずーっと気になってんだよねぇ。
なにを予約したんだろう。
なにを2回やってもらったんだろう。


8月9日(火よう日) 日直・鬼界
昨日の炎天下、
駅へ歩いていると、腰が熱くなってきた。
寝る前にトクホンチールを塗った部分だ。
トクホンチールとか液体サロンパスは、
忘れた頃に思わぬ熱をもたらすものだ。
「今夜、お風呂に入るときにも熱くなるかもな」
と予想してたら、
突然、
肛門が燃え出した
と、思うくらい、激痛が走った。
痛い痛い肛門が痛い
てゆうか
燃える燃える肛門が燃える。
どうやら、腰に塗ったトクホンチールが肛門にまで流れていたようだ。
僕は極度の早足になった。
‘尻に火がつく’というが、
あれは真実だ。
早足しようと思ってないのに、早足になってしまうのだ。
とにかく、電車に乗ろう。
肛門を冷やすんだ。
早足のせいで、肛門はますます熱気を帯びてきた。
しかも、ドックドックと脈打っている。
普段、日の光を浴びることもない陰の粘膜なので、
トクホンの強烈な刺激に慌てふためいているのだろう。
急げ、電車へ!
乗り込んだ電車はあいにく混んでいた。
つり革を持って、静かに立っていると、
徐々に熱が冷めていくのがわかる。
と、目の前のデブが席を立った。
すかさず座る。
その途端だ、
肛門が再発火した。
体温の高いデブのせいで座席が暖められていたのだ。
なんて敏感なんだ、my肛門!
僕は瞬時に席を立った。
そして、人目を引かないように、
ズボンとパンツをつまみあげ、
パタパタ前後に動かし風を送って、
肛門を冷やしてあげた。
・・・・どう見ても、人目を引く行為だな、これは。
こうして、ようやく僕の肛門は平常心を取り戻した。
今後、トクホンチールを塗るときは、気をつけよう。


8月8日(月よう日) 日直・鬼界
昼寝をしていたが、
あまりの暑さに目が覚めてしまった。
汗だくのまま、ぼんやり見上げていると、
本棚からはみ出しているものがある。
ビデオテープの10巻パックの箱だ。
もちろん中にはテープが10本入っている。重い。硬い。
箱の半分近くがはみ出ているではないか。
グラッときたら、速効で落ちるぞ。
額に直撃し血みどろだ。
角が目に当たったら失明のうえ、局所的に血みどろだ。
いつもは立って、本棚に接してるので
全然気づかなかったが、
下から見ると、いろんなものが本棚からはみ出ている。
CDがズラッとはみ出ている。
アルバムがガバッとはみ出ている。
バックスバニーの貯金箱もなにげにはみ出ている。
昼寝してる時にグラッときたら
いろんなものが降ってくる。
そして、さえぎるものが何もないので、
最後には本棚が楽々倒れて来るだろう。

こ、こんなところでのんきに昼寝してたのか・・・。

神戸や新潟の人に見られたら、うんと怒られるに違いない。


8月7日(日よう日) 日直・橋本
 新宿駅南口改札近くの大混雑の中、
突然、
ジジイが、
バーーンとぶつかってき、
「邪魔だ!邪魔だ!」と怒鳴り散らしながら行き過ぎた。

ガツーーーンと肩の骨を強打された私の口から出たのは、
思いもかけない、こんな言葉。

「てめぇが邪魔なんだよ!
すっこんでろよ、家に!」



それもこれも暑さのせいです。

以前、
『たけしの本当は怖い家庭の医学』で、
おしとやかで清楚で可憐な会社受付嬢が、
病気のウィルスで、脳のナントカ中枢が犯され、
自分では、まったく無意識のうちに、
大事なクライアントに向かって、

「なんだとぉ?
部長に会わせろだ?
ふざけんな、ばかやろう!
会いたきゃ、おまえが自分で会いに行け、このやろう」


このような悪態をつき、
そのまま倒れてしまったという、
世にもオソロシイ症例を再現していた。

私も、きっと、これです。
私の脳のナントカ中枢が、
暑さで沸いた毒液で犯され、
おしとやかな私をして悪態をつかせたに相違ありません。


8月5日(金よう日) 日直・鬼界
商店街を女の子が駆けずり回っている。
小柄でショートカットでメガネをかけた割とカワイイ子だ。
年配以外の人に片っ端から声をかけている。
商店にも片っ端から飛び込んでいる。
何してるのだろう?
とジッと観察してたら目が合った。
まっすぐに僕のところに走ってきた。

「渋谷のビビッドという雑貨屋なんですが、
雑貨の在庫処分を行なっておりまして、
その見本を見てもらいたいんです。」
と一気に言うと、
僕の目を見つめている。
ははあ、モノを売り歩いてたわけね。
この暑いなか、大変だ。
よしっ。僕は優しく答えてあげた。

「今、ちょっと急いでるんで・・・・」

だって、そう言うしかないでしょ。
「見てもらいたいんです」と言われて、
「ああ、見ましょ」と言う人はいないでしょ。
というか、人間の生理としてありえんでしょ、見知らぬ人に言われた場合。
その女の子は大きめのショルダーを下げてるんですよ。
しゃべりながら見本を出せばいいじゃない。
返事を聞くまでいっさい出そうとしないんだもん。
あれじゃあ、売れん。
もしや、カバンの中は雑貨見本じゃないの?
そうだ、ロープとか猿ぐつわが入っているんだ。
「ああ、見ましょ」と言ったら、
「じゃあ、こちらへ」とキャバレーの裏路地へ連れて行かれ、
うなじをピストルでガツンと殴られ、気絶し、
気がつくとオンボロ貨物船の一室にグルグルに縛られてんだ。
そして、上海に売り飛ばされるんだ。
あぶねえあぶねえ。
「ああ、見ましょ」って答えなくてよかった。
時間があったら、そう答えてたんだよね、たぶん。
割とカワイイ子だったし。
命拾いをしました。


8月4日(木よう日) 日直・鬼界
近所のバカ高校野球部の夏が終わった・・・。

カン違いしちゃいけませんよ。
甲子園の予選の決勝で惜しくも敗れた
とかいうんじゃありません。

東京大会予選は7月9日に始まり、
7月30日の西東京大会決勝で幕を閉じている。
近所のバカ高校野球部が練習を始めたのは
7月に入ってからだった。

へ?

と驚くでしょ。
でも、そうなんです。
7月になった途端、
ウェ〜ぃウェ〜ぃ という野球部特有のかけ声と
カキーン という金属バットの小気味よい音が聞こえ出したのです。
それまでの1年間、全く聞こえなかったのに。
カンペキな一夜漬け。
テスト以外に一夜漬けがあるのか?
というか、スポーツには絶対ありえんのじゃないか?
案の定、
1回戦敗退。
よほど悔しかったのでしょう。
その次の日から、ウェ〜ぃウェ〜ぃカキーン
毎日、聞こえてました。
でも、
昨日から聞こえなくなりました。
1年分の練習をしたのでしょう。

こうして、近所のバカ高校野球部の夏は終わりを告げたのです。
練習再開は来年の7月です。


8月3日(水よう日) 日直・橋本
 先月だけ「衛星劇場」を見られるように契約していた。
絶対に見逃せない『婚約指輪』(’50日本)という映画を観るために。
昨年も、
1本の映画の為に、6月1ヶ月間だけ加入したことがあった。
そして、あの時は、
ジェイコムのミスで契約解除後も5ヶ月間金を引き落とされ続けた事実が、
ずっと後になって判明したのだ。
すったもんだの末に、
結局は3ヶ月分しか払い戻されなかった・・・。
この苦々しい経験談は、’04.11.17の日誌にも書いた。
思い出すだに頭にくる。
失敗は繰り返すまい。
加入申し込み時に電話応対した担当者・坂本の言葉を、
一言一句、もらさずメモした。
「7月のみの契約ざぁーすね?
了解いたしました。
7月1日0:00〜7月31日23:59までざぁーす。」
この箇所は、赤ペンでグリグリだ。
トラブった際の最重要証拠となる。
これで安心だ。
 契約切れのハズの8月1日。
「衛星劇場」は、まだ映った。
昨年は、
まさかジェイコムが中止の手続きを怠っているとは夢にも思わず、
試しにチャンネルを合わせてみることもしなかったのが敗因だったので、
今回は、
試してみたのだ。
で、まだ映った。
となると、
また「解約手続き」を忘れてるってこと?
でも、こっちからは、申告しないもんね。
知らないもんね。
お金払わないもんね。
証拠あるもんね。
むこうが勝手に映してるんだもんね。
こうなったら、どんどん見てやるぞ!
んが、
こんな時に限って、ロクでもない映画ばかりだ。
くやしい。
でも、利用しなけりゃ気がすまねえ。
番組表のページを繰っていたら、
まぁまぁな映画(『陸軍中野学校』)が有ったので、これを再見することに。
で、今朝、
録画予約をしようと、チャンネルを合わせてみたら、
映らなくなっていた。
気づいちゃったんだ!
ちぇ。
1日だけだったのかぁ・・。
こんなことなら、
8月1日、なんでもいいから、観ておけばよかった。
『実録・元祖マナ板ショー』でも、観ておけばよかった。
ウソ。


8月2日(火よう日) 日直・鬼界
今度は目白駅だ!

という発言がどこから繋がっているかというと、
7月28日の日誌の続きなのだ。
猛暑の中、代々木駅でpコートにマフラーのキチガイを見たと
ご報告しましたが、
今回目白駅にいたのは、

ハイネックのセーターを着た女の子だ。
いや、ハイネックなどと書くと
サマーニットのちょとシャレたノースリーブを想像するかもしれませんが、
断然ちがう。
あれは、‘とっくりセーター’だ。
真冬にはちょっと薄いので、晩秋にさんざん登場しました。
そんな晩秋を7回は経験しました。
という感じのとっくりセーターだった。

暑さでキチガイ大増殖なの?
それとも、首に異様なケロイドのある女の子?
あるいは、首輪の跡を隠すため?

とにかく、暑苦しいんだよ!
人目につかないところで、厚着してくれ。